2025年12月16日

2024年度 種付け情報 アルゼンチン編

続いてはアルゼンチン。南米最大の馬産国です。北半球からの輸入馬やシャトル種牡馬の勢力がどんどん増している一方、他のパートI国のように大規模な種牡馬繋養牧場がなく、それぞれの牧場が自前で種牡馬を用意しなければならないため内国産種牡馬の数も非常に多く、実際にこの年の種付け数トップは南米産2代目となる El Musical 、2番手がその父で Scat Daddy が南米で供用されていた時代のチリ産馬 Il Campione でした。さらに種付け数上位には米国産の Into Mischief 産駒 Mutasaabeq 、英国産の Selkirk 産駒 Cityscape 、ブラジル産のアグネスゴールド産駒 Ivar 、そして日本産のディープインパクト産駒サトノフラッグなどがいて、かなり国際色豊かなラインナップとなっていますね。クラシックに芝・ダート両方の競走が混じるという体系もあり、北米系のダートタイプ、欧州系のターフタイプが混在し、そこにうまく日本馬も絡んでいる印象です。

⇒続きを読む

2025年12月15日

2024年度 種付け情報 ニュージーランド編

続いてはニュージーランド。種付け数トップは Noverre で、前年度よりも40頭以上種付け数を増やすことに成功しました。*アヴニールセルタンなどを出した Le Havre の父とは当然ながら別の馬で、Savabeel 産駒でニュージーランド2000ギニーを制した馬になります。ニュージーランドは日本に並ぶターントゥ系種牡馬優勢の国で、ニュージーランド産の大種牡馬 Zabeel の系統と、我らがディープインパクトの系統が多くの牝馬を集めています。そのディープインパクト産駒 Profondo が2番目に多くの牝馬を集めた種牡馬で、2年目となるシーズンも前年度とほぼ変わらず170頭を超える牝馬に種付けを行いました。ニュージーランドのディープインパクト産駒といえばサトノアラジンが有名ですが、同馬は種付け料が6万5000新ドル(約575万円)まで引き上げられた影響もあったのか、前年度から100頭以上減らす結果となりました。

⇒続きを読む

2025年12月14日

週刊種牡馬ニュース 12/8 - 12/14

阪神JFは*ドレフォン産駒スターアニスが抜け出し、重賞初勝利をあげました。*ドレフォンは初年度にいきなり皐月賞馬ジオグリフを出したものの、その後はミッキーファイトやサンライズフレイムといったダートの活躍馬を多数輩出しており、やはりベストはダートかと思わせてのこれですから、さらに適性がわからなくなりましたね。*ドレフォン自身も来年500万から800万に増額されるタイミングでの勝利ということで、久々の200頭超えの可能性も出てきたでしょうか。香港では冬の風物詩・香港国際競走が行われ、4レースともに日本馬が出走しましたが、3年連続で未勝利に終わりました。カップの Romantic Warrior とスプリントの Ka Ying Rising はさすがに相手が悪すぎましたが、最近は芝のスターが不在で、昔のように日本の1.5流でも勝負になるというイメージではなくなってきましたね。

⇒続きを読む

2025年12月13日

2024年度 種付け情報 オーストラリア編

続いてはオーストラリア。南半球は種付けシーズンが北半球と半年ずれるので、現在はまだ2025年の繁殖シーズン中。ということで紹介するのは2024年度の種付け数ということになります。オーストラリアの全頭の種付け数の情報は一般公開されておらず、一部の有力種牡馬のみの紹介となりますが、それでも十分トレンドはつかめるのではないかと思われます。種付け数トップはGIIIまでの勝ち星しかなかった I Am Invincible 産駒で、クール―モアスタッドSなどスプリントGI2勝をあげた Home Affairs でした。続いて Redoute's Choice 産駒で1400mのC.F.オーアSを制した Alabama Express 、Zoustar 産駒で1200mのGIIシャンペンクラシックを制した Zousain などが多くの牝馬を集めており、とにかく仕上がりの早さとスプリント向けのスピードが求められていることがよくわかりますね。

⇒続きを読む

2025年12月12日

2025年度 種付け情報 ドイツ編

続いてはドイツ。2021年に超人気薄ながら凱旋門賞を制した Torquator Tasso が3年連続で最多種付け数を記録しました。最多と言ってもせいぜい80頭で、そもそも国内種牡馬の種付け総数ですら600頭に届かないほどですから、よくこの生産頭数で国外GIの勝ち馬を出せるものですね。血の多様性の確保のために積極的にフランスなどに牝馬を送って種付けしているとは聞きますが、それにしてもその底力には驚かされます。次点が Galileo 産駒でパリ大賞などGI2勝をあげた Japan 、それに続くのが Torquator Tasso と同じ Adlerflug 産駒で独ダービーで2着に入った Alter Adler ということで、とにかく2400m戦に対する熱意は世界一といっていいでしょう。ただ、血統的にはかなり独自色が薄くなっている印象で、ドイツ土着父系はほぼ絶滅寸前となっています。

⇒続きを読む

2025年12月11日

2025年度 種付け情報 仏国編

続いてはフランス。サラブレッドだけでなく、サラブレッドを父に持つAQPS、アングロアラブ、セルフランセ種牡馬も合わせて紹介しています。フランスは英愛と同じく障害用競走馬の生産も盛んですが、英愛は平地の実績馬(主に長距離の活躍馬)が障害用種牡馬になることが多いのに対し、フランスは障害で活躍した馬がそのまま種牡馬になったり、障害向きの系統の産駒がその血統を買われて種牡馬入りしたりすることが多く、結果としてほかの国では見ることがないような独自の父系を築き上げています。今年唯一年間200頭を超えた Nirvana du Berlais はリファール系の Martaline 産駒で、父系をたどればかつて日本でも供用された*メンデスや*ベリファの名があり、Nirvana du Berlais 自身もGIカンバセレス賞を制した障害の活躍馬でした。それでいて Siyouni のような欧州トップレベルの種牡馬もおり、非常にバラエティに富んだラインナップとなっています。

⇒続きを読む

2025年12月10日

2025年度 種付け情報 英愛編

続いてはイギリス・アイルランドをまとめて紹介します。種付け数トップは Sea the Stars 産駒の Affinisea なる馬で、競走馬としては全くの平凡でしたが、名障害種牡馬 Soldier of Fortune の半弟として多くの牝馬を集めており、同じく障害向け種牡馬として今年は300頭を超える牝馬に種付けを行いました。平地向け種牡馬では愛2歳GIフィーニクスSを制した Sioux Nation が280頭を超える牝馬を集めたほか、圧倒的な差で今年の新種牡馬リーディングに輝いたジュライC勝ち馬 Starman が文字通り種付け数が倍増して267頭の牝馬を集めるなど、比較的安価な2歳・短距離向け種牡馬に牝馬が集まっていますね。英愛ダービーやBCターフなどGI6勝をあげた我らが Auguste Rodin も平地向けの新種牡馬としては最多となる205頭の牝馬に種付けを行うなど、出だし順調といったところですね。

⇒続きを読む

2025年12月09日

2025年度 種付け情報 北米編

海外の種付け情報もまとめておきたいと思います。ということでまずは米国の今年の種付け情報から。このリストにはカナダ、プエルトリコ供用の種牡馬も含まれます。種付け数トップはベルモントSなどGI4勝をあげた Tiz the Law で、産駒デビュー直前の昨年は150頭ほどの種付け数でしたが、初年度から複数の重賞馬や総額100万ドルの高額レースの勝ち馬を次々に送り出すと、今年はほぼ倍となる274頭もの牝馬に種付けを行いました。パシフィッククラシックが唯一のGI勝ちという Arabian Knight も初年度から270頭を超える牝馬を集めるなど、今シーズンは200頭超えの種牡馬が10頭、そのうち新種牡馬が4頭という状況は奇しくも去年と全く同じですね。ただ種付け数の総数でいえば昨年より1000頭以上も減少しており、過去最低を更新し続けています。

⇒続きを読む

2025年12月08日

年度別種付け情報 - 2025年

最後に今年の全体の種付け数をまとめておきます。全体の種付け数トップはダーレーの*パレスマリス、それに続くのが同じくダーレーの*レモンポップということで、外国産種牡馬が種付け数ワンツーを決めるのは1999年(*サンデーサイレンス、*シャンハイ)以来、これが非社台の2頭でということであれば実に1988年(*スイフトスワロー、*ミルフォード)以来ということになります。もちろん裏を返せば社台の超一流内国産馬の種付け料高騰+種付け制限があるわけですが、総量では社台一強は変わらずとも、個々の質では非社台でも十二分に魅力的な種牡馬がかなり増えてきたということができると思います。*サンデーサイレンス、キングカメハメハに続く内国産系統は何本あってもいいですから、ぜひともいろんな種牡馬にチャンスが回ってきてほしいですね。

⇒続きを読む

2025年12月07日

週刊種牡馬ニュース 12/1 - 12/7

チャンピオンズCは牝馬のダブルハートボンドがゴール前の壮絶な追い比べを制し、GI初勝利をあげました。父は2年連続でのリーディング獲得を狙うキズナですが、これでようやく今年のJRAGI初勝利ということになりましたね。ここまでフェブラリーS、中山グランドジャンプ、NHKマイルC、ヴィクトリアマイル、菊花賞、そしてエリザベス女王杯と実に6レースで2着に入るなど非常に安定感のある走りは見せていましたが、それでもGI勝ちがあるかないかでは大きく見栄えも変わりますね。これで2021年から5年連続でのGI勝利ですが、さらにこの記録を伸ばしてほしいところです。1番人気に支持されたナルカミは13着と全く流れに乗ることができませんでした。ここまで7戦5勝、負けた2戦はいずれも中京ダート1800mで、よほどこのコースとの相性がよくないということかもしれませんが、今後にダメージがなければいいというほどの負け方でしたね。

⇒続きを読む

2025年12月06日

種付け情報2025 - 北海道外の牧場編

北海道以外の牧場で供用された種牡馬(JBBA除く)についてまとめておきたいと思います。何頭かまだ今年の種付け数が記載されていない種牡馬もいますが、ここにいる種牡馬の種付け数を全頭足し合わせても100頭に届かず、JBBA供用の種牡馬を入れてようやく*パレスマリス1頭に肉薄という状況で、道外の馬産の厳しさが改めてわかりますね。ただ、そんな中でもウインバリアシオン産駒の青森県産馬ハヤテノフクノスケが函館記念で2着に入るなど重賞でも活躍、さらに熊本県産馬のイロゴトシが昨年、一昨年と中山グランドジャンプ連覇を達成して九州産馬として初GI制覇を達成するなど、生産頭数が少ない中でも活躍馬を送り出しています。かつてのタムロチェリーやグリーングラスのように、次はJRA平地GIでも活躍するような産駒の誕生を期待したいですね。

⇒続きを読む

2025年12月05日

種付け情報2025 - 白馬牧場/クラックステーブル編

続いては主要スタッドではないのですが、ここのところなかなか面白い種牡馬を繋養している白馬牧場と、今やマイナー種牡馬のメッカというような状況になってきているクラックステーブルの種付け情報を紹介したいと思います。白馬牧場といえば何といっても*ゴールデンバローズでしょう。わずか9頭の初年度産駒から2頭の重賞馬と2頭の中央勝ち馬を送り出し、CPI0.27からAEI2.16という驚異的な数字をマーク。2年目以降は開店休業状態だったのですが、4年ぶりに種付けを行った去年は84頭もの牝馬を集めました。今年は54頭とそこそこ減らしましたが、それでもまだまだ注目度は高いと言えるでしょう。クラックステーブルはカサマツノライトオクワイトファインフォルキャップと父系断絶寸前の種牡馬が複数繋養されています。種付け数は少ないですが、何とか活躍馬を出してもらいたいものですね。

⇒続きを読む

2025年12月04日

種付け情報2025 - イーストスタッド編

続いてはイーストスタッド。昨年は250頭近い牝馬を集めた*ダノンレジェンドでしたが、今年は100万円から一気に250万円まで種付け料が増額されたこともあり、約半数の128頭の種付けにとどまりました。ただそれまでのキャリアハイが50万円時代の143頭だったことを考えると、ダートの一流種牡馬としてその名前が定着してきたともいえるでしょう。仕上がりが早く、地方での勝ち馬率は8割に迫る勢いで、ポスト・サウスヴィグラスとして着実に進歩を続けています。今年20歳となる*マジェスティックウォリアーは180万円から300万円に引き上げられた影響もあり、10年目のシーズンにして初めて100頭を割る結果となりましたが、それでも多くの牝馬を集めており、ダートのトップサイアーの1頭として君臨しています。*ヴァンゴッホは過去最低の種付け数にとどまりましたが、来年は父*アメリカンファラオの導入もあり、正念場を迎えそうです。

⇒続きを読む

2025年12月03日

種付け情報2025 - レックススタッド編

続いてはレックススタッド。昨年に引き続き、タイトルホルダーが最多種付け数となりました。菊花賞、天皇賞(春)、そして宝塚記念とGI3勝をあげた活躍馬で、しかも早世したドゥラメンテの牡馬の最高傑作ということであれば十分社台SS入りも考えられたのでしょうが、あくまでも日高で強い馬を作るという信念のもと、生産者である岡田牧雄氏が代表を務めるこのレックススタッドでの種牡馬入りとなりました。産駒が未デビューの内国産馬として、日高で最高額(2025年)の350万円という種付け料もその期待の表れで、ぜひその血を繋ぐような活躍馬を出してほしいところです。ゴールドドリームは繁殖シーズン開始直後に初年度産駒のジャナドリアが雲取賞を制したこともあり、180万から250万に値上げされたにもかかわらず30頭以上の大幅増となりました。特に地方ダートでの安定感は抜群で、デビュー2年目でリーディングトップ20入りは相当なポテンシャルの持ち主と言えるでしょう。

⇒続きを読む

2025年12月02日

種付け情報2025 - ブリーダーズスタリオンステーション編

続いてはブリーダーズスタリオンステーション。種付け数トップに立ったのは新種牡馬のジャスティンミラノで、200頭を超える牝馬を集めており、社台SS以外で供用される内国産種牡馬としては最多となります。皐月賞を制し、キズナ産駒の牡馬としてGI初勝利をあげたほか、ダービーでも2着に入るなど活躍しましたが、故障のため底を見せないまま種牡馬入りしていました。血統もよく、あるいは社台入りとも言われていましたが、それは実現せず。いろいろ噂話もありますが、ともかく日高にハイレベルな種牡馬がやってきたのは間違いなく、ディープインパクトの孫世代初の有力種牡馬としてさらに父系を繋いでほしいですね。ほかにもフォーエバーヤングを出したリアルスティール、ミュージアムマイルを出したリオンディーズらリーディング上位の種牡馬が繋養されており、今後ますます存在感が増しそうですね。

⇒続きを読む
記事検索
サラブレッド血統入門
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

一から始める! サラブレッド血統入門 [ 平出 貴昭 ]
価格:1728円(税込、送料無料) (2019/4/1時点)

当ブログ「父系馬鹿」が
紹介されています。
最新コメント
QRコード
QRコード