2010年01月22日

デビッドジュニア

新種牡馬辞典、第九弾は*デビッドジュニア。シルーチャームといい、デッドジュニアといい、なぜJBBAは" v "を" b "で置き換えるのでしょうか。一方でストラヴィンスキーとかキャプテンスティーとかはいるのに。

*デビッドジュニア David Junior

米国産 2002年生 栗毛 父系:RibotHis Majesty
Pleasant TapPleasant ColonyHis Majesty
Sun Colony
Never KnockStage Door Johnny
Never Hula
Paradise RiverIrish RiverRiverman
Irish Star
North Of EdenNorthfields
*ツリーオブノレッジ
牝系

 *ツリーオブノレッジ 1977
  |Theatrical 1982 BCターフ(米GI)、ターフクラシック(米GI)などGI6勝
  |North of Eden 1983
  ||*パラダイスクリーク 1989 アーリントンミリオン(米GI)などGI4勝、種牡馬
  ||Wild Event 1993 アーリータイムズターフクラシック(米GI)
  ||Paradise River 1994
  |||*デビッドジュニア 2002
  ||Forbidden Apple 1995 マンハッタンH(米GI)
  |Blue Sage 1987
  ||*ロングゴーンブルース 1991 トロピカルパークオークス(米LR)
  |*タイキブリザード 1991 安田記念(GI)、種牡馬

父 Pleasant Tap は5歳時にGI2勝を含む重賞4勝をあげて米古馬チャンピオンに選ばれた遅咲きの名馬で、そうした素質は代表産駒である*タップダンスシチーや Premium Tap などに受け継がれており、産駒は総じて2歳戦が不得意だが高齢まで活躍する。母 Paradise River は未勝利馬だが、全兄に米芝チャンピオンで種牡馬としても結果を残している*パラダイスクリークがいる。また3代母*ツリーオブノレッジから*タイキブリザード、さらに日本でも活躍馬が多数いる成功種牡馬 Theatrical が出ており、輸入種牡馬とはいえかなり日本になじみのある血統である。

競走成績 13戦7勝 主な戦績:英チャンピオンS、エクリプスSなどGI3勝

日付競馬場レース名着順距離タイム
2004/9/14サースク未勝利S3/12T7F1:25.8
9/24アスコット未勝利S1/5T7F1:29.6
2005/4/30ニューマーケット英2000ギニー(GI)11/19T8F1:36.1
5/21ニューマーケットフェアウエイS(LR)1/5T10F2:07.6
7/1サンダウンガラS(LR)1/6T20202:08.2
7/27グッドウッドサセックスS(GI)7/12T8F1:40.1
8/6ヘイドックローズオブランカスターS(GIII)2/5T21202:17.1
9/11グッドウッドセレクトS(GIII)1/8T19862:08.8
10/15ニューマーケット英チャンピオンS(GI)1/15T10F2:05.4
2006/3/25ナドアルシバドバイデューティフリー(GI)1/15T17771:49.6
6/21アスコットプリンスオブウェールズS(GI)4/7T10F2:06.9
7/8サンダウンエクリプスS(GI)1/9T20202:07.3
11/4チャーチルダウンズBCクラシック(GI)13/13D10F-:--.-

Pleasant Tap 産駒らしく2歳〜3歳春は無名の存在で、裏街道の準重賞で勝ち星をあげ、3歳秋のGIIIで重賞初勝利をあげた。その勢いで出走した英チャンピオンSでは全くの人気薄だったが、Oratorio や Pride といった実力馬を退けて快勝、素質を開花させた。4歳初戦となったドバイデューティーフリーも3馬身半の差をつけて快勝、続くプリンスオブウェールズSは4着だったが、エクリプスSも勝ってその名を馳せた。暮れにはBCクラシックに出走、ダート初挑戦となったが、ダートには全く適性がなかったようでレース半ばでついていけずに脱落、そのまま直線で競走をやめてしまった。

引退後はJBBAの静内種馬場にて種牡馬入りし、種付け料180万円(不受胎返還)の条件で供用され、初年度は102頭の牝馬に種付け。初年度産駒は66頭生まれた。しかし2年目には一気に29頭へと激減、さらに3年目となる2009年にはわずか4頭とたった3年で見向きもされなくなってしまっている。これを受けて、4年目となる今年は同じJBBAの*バゴと入れ替わりで胆振種馬場に移動となり、種付け料も100万円(不受胎返還)に値下げされているが、果たしてどうなるだろうか。注目の産駒は以下のとおり。

注目の産駒一覧 (種付:102頭 登録:66頭)

母名備考
アポロヘルムおじにトップサバトン(北海道2歳優駿)
アモーレペガサスおじにコスモサンビーム(朝日杯FS)
エクストラニュースおじにワンモアチャッター、スマートギア
オスカースマイルおじにライスシャワー(天皇賞(春)などGI3勝)
キョウワハピネス母はファルコンSの勝ち馬
クールリーヴおじにクーリンガー(マーチSなどダート重賞6勝)
*グラブ半兄にゲットフルマークス(京王杯2歳S)
*ゲイリーアミューズ母は*クラフティワイフの全妹、近親カンパニー
シルクアピールおじにアルドラゴン(名古屋大賞典)
ストップザネバーおじにリキアイタイカン(CBC賞)
トリプルピルエットおじにState Shinto(ドラール賞(仏GII))
ニシノチャペルおじにセイウンスカイ、半兄にニシノドコマデモ
*ヒドンプロミスおじにGreat Navigator(ホープフルS(米GI))
ビーセレブいとこにレオマイスター、メイショウラムセス
ミザンセーヌおばにタシロスプリング(ファンタジーS)
メジロジョーンズ母はメジロドーベル(GI5勝)の全妹
リターンケープおじにゴールデンキャスト(セントウルS連覇)
リワードニンファ母は関屋記念の勝ち馬

注目は母トリプルピルエット。トリプルピルエットは船橋で1勝をあげただけだが、ダーレー生産の*サンデーサイレンス産駒で、その祖母*シャターは仏1000ギニー2着馬。セレクトセールにて○○ビスティーでおなじみ(株)備前屋によって2200万円で落札されている。個人的な注目馬は母ニシノチャペル。半兄ニシノドコマデモは重賞こそ勝てなかったが、青葉賞2着、ダービー6着などディープ世代の脇役として名を馳せた。おじセイウンスカイにも獲れなかったダービー勝利を目指す。

父の血統に加えて母の全兄がカネツフルーヴやアサカディフィートなどを出した*パラダイスクリークということを考えれば、種牡馬としての勝負は当然3歳以降ということになるだろう。同父*タップダンスシチーも晩成傾向があると思われるのでまだまだ真価はつかめないが、今のところは地方ダートでは悪くない成績を残している。ただ、*デビッドジュニアの場合は唯一出走したダートが完走すら危ういレベルのパフォーマンスしかできず、同じように地方ダートで潰しが利くかといえば一抹の不安は残る。BCクラシックの時点ではすでにJRAに購買されており、今後のためにもJRAとしては米ダート適性を示してもらいたかったところだろうが、それが大誤算だったとは皮肉なものだ。

サイアーラインという物差しだけで考えると、世界的にも衰退傾向にある血統の大物であり、日本には*タップダンスシチーという大物がいるのに導入する必要があったのか、とは当時よく語られたことである。しかし、欧州では Ribot 系そのものの人気がないし、米国でもダートがからっきしの種牡馬に人気が集まるとも思えない。となると、むしろ「タップがいたからこそ」それなりのチャンスが与えられることになった、と言うこともできる。初年度産駒が活躍し、少なくとも年に数頭という状況は打破してもらいたいものだ。

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