2010年02月03日

スニッツェル

新種牡馬辞典、第十三弾は*スニッツェル。Snitzel とはドイツ地方のカツレツ、"Schnitzel" のオーストラリア訛りのようです。

*スニッツェル Snitzel

豪州産 2002年生 鹿毛 父系:Northern DancerDanehill
Redoute's Choice*デインヒルDanzig
Razyana
Shantha's ChoiceCanny Lad
Dancing Show
Snippets' LassSnippetsLunchtime
Easy Date
Snow FinchStorm Bird
A Realgirl
牝系

 A Realgirl 1976
  |Snow Finch 1984 オービーS(愛LR)
  ||Snippets' Lass 1993 ダイハツS(豪LR)、AJCサファイアS(豪LR)
  |||*スニッツェル 2002
  ||Captain Bax 2001 STCミサイルS(豪GIII)

父 Redoute's Choice はVATCコーフィールドギニーなど豪GIを4勝した馬で、種牡馬としてもゴールデンスリッパーSなどGI5勝の Miss Finland などを出して大成功を収め、2005-06年シーズンには父*デインヒルを破って豪リーディングに輝いている。日本にも○外として産駒が入ってきており、現在のところ4頭がデビューして3頭が中央で勝ち上がるなどまずまずの成績を残している。母父 Snippets は PharamondTom Fool 系の種牡馬で、AJCサイアーズプロデュースSなど豪GIを3勝した。母系はアメリカ牝系出身で、*リアルシャダイや Valid Appeal などと同牝系である。

競走成績 15戦7勝 主な戦績:オークレイプレート

日付競馬場レース名着順距離タイム
2004/9/25ウォリックファームブリーダーズプレイト(LR)1/11T10000:57.4
12/9ワイオングストロベリーヒルスリッパー1/9T10000:57.1
12/27ドゥーンベントミースミススリッパーS(LR)1/10T12001:09.5
2005/1/8ゴールドコーストマジックミリオンズ2歳クラシック(LR)3/16T12001:09.4
2/26カンタベリースカイラインS(GIII)1/8T12001:10.0
3/19ローズヒルゴールデンスリッパーS(GI)12/16T12001:09.6
8/6ランドウィックサンドメニコS(GIII)3/11T10000:57.4
8/20ランドウィックアップアンドカミングS(GIII)1/6T12001:09.8
9/10ムーニーバレーマニカトS(GI)4/12T12001:11.5
2006/2/4フレミントンライトニングS(GI)7/11T10000:56.8
2/25コーフィールドオークレイプレート(GI)1/11T11001:04.4
3/11フレミントンVRCニューマーケットH(GI)2/14T12001:08.0
4/2ウォリックファームAJCチャレンジS(GII)1/12T10000:56.8
4/15ランドウィックAJC T.J.スミスS(GI)3/6T12001:09.7
4/22ランドウィックオールエイジドS(GI)4/8T14001:21.5

リステッドレースでデビュー、いきなりこれを快勝し、そのまま破竹の3連勝。ノングレードながら高額レースとして知られるマジックミリオンズ2歳クラシックは3着で、2歳時は結局GIII1つを含む4勝をあげた。3歳になりGIII2勝目をあげるもGIでは上位人気に支持されながらなかなか勝ち切れずにいたが、オークレイプレートではテイクオーバーターゲットら強豪を退けて見事GI初勝利を達成した。結局GIの勲章はこれ1つだけだったが、戦績を見る限り1200mでも長いというような印象で、デビュー戦でいきなりリステッドレースを3馬身差でレコード勝ちしたように相当なスピードを持った馬だったのは間違いない。

引退後は2006年より父も供用されているオーストラリアのアローフィールドスタッドにて種牡馬入りし、33000豪ドル(税込)で供用された。初年度は131頭に種付けされ、90頭の産駒が誕生。2年目は99頭、3年目は103頭の牝馬に種付けされている。また、初年度の繁殖シーズン後には社台スタリオンステーションでもシャトル種牡馬として供用、受胎条件150万円で85頭に種付けされ、49頭の産駒が誕生している。2008年シーズンもシャトル種牡馬としての導入が決まっていたが、馬インフルエンザの影響で出国できず、2度目の供用は実現できていない。オーストラリアでは一足先に産駒がデビューしており、今のところ目立った産駒はいないが順調に勝ち上がっているようだ。日本での注目の産駒は以下のとおり。

注目の産駒一覧 (種付:85頭 登録:49頭)

母名備考
アーネストデザイア半兄にフサイチアソート(東京スポーツ杯2歳S)
*オーブアンディアンヌ母はイエローリボン招待S(米GI)の勝ち馬
カツラドライバー半姉にエフティマイア(新潟2歳S、桜花賞2着)
キョウエイペルレおじにワールドクリーク、スマートファルコン
グリントウィークおじにストーミーカフェ(札幌2歳S、共同通信杯)
コンフィチュール母の全姉にオレンジピール(4歳牝馬特別など重賞3勝)
サファイヤコースト母はマーメイドS3着馬
ジアルファおばにイブキパーシヴ(クイーンC、桜花賞2着)
スクリーマーおじにワンモアチャッター、スマートギア
セレサスおじにディーエスサンダー(マーキュリーC)
*タイキプレリュードおじに*タイキレーザー(東京オータムジャンプ)
トウカイピュア母はトウカイローマン×*サンデーサイレンス
ニシノファイナルおばにニシノフラワー(桜花賞などGI3勝)
ニシノマリアおばにタシロスプリング(ファンタジーS)
*ピノシェットおばにレディパステル(オークス)
*フーラフライト母はザ・メトロポリタン(豪GI)の勝ち馬 ※
*フランクアーギュメント母はフラワーボウルH(米GI)2着、半兄カーム
マイチャンおばにウメノファイバー(オークス)
モスフロックスおばにクィーンスプマンテ、半兄にドリームガードナー
ラストリゾートおばにムードインディゴ(府中牝馬S)
ラフィンムード母は*ファビラスラフイン×*エルコンドルパサー
ローランバルゴおばにタムロチェリー(阪神JF)

※ 豪州生まれの2007年度産駒

社台グループがかなり力を入れているようで、1/3近くを生産しており、セリでも軒並み1000万円以上の値がついている。その中でも注目は母グリントウィーク。この人が買えば全て走るという「ロジ」の久米田正明氏によって2700万円で落札されており、ロジツェルで登録される予定。この人の弱点はネーミングセンスだけだ。個人的な注目はやや反則だが豪州産遅生まれの母フーラフライト。やはり豪州血統にはオセアニア産牝馬が合う。*フーラフライトは2600mのGIを勝っており、ステイヤー×スプリンターでどんな馬が出るのか注目。当然すでに競走年齢に達しているのでぼちぼちデビューもあるかも。

種牡馬としては当然短距離がメインとなってくるはず。現在の日本には生粋の大物スプリンター種牡馬はサクラバクシンオーくらいしかおらず、しかもそのサクラバクシンオーは今年で21歳の高齢で、そろそろ世代交代の時期が迫っている。オーストラリアが短距離主体のレース体系で、しかもサイレントウィットネスやテイクオーバーターゲットなど日本向きのスピードの持ち主も多いことから、社台がそこに目を付けるのは当然のことだろう。2歳戦から勝負になると思われ、夏あたりの○○2歳ステークスをアッサリ勝っていそう。元々アメリカ牝系だけにダートも悪くないのではないか。

*デインヒルは言うまでもなく父 Danzig の最良後継だが、数多くのクラシックホースを輩出している割にはそれらの種牡馬成績は必ずしも芳しくなく、種牡馬として成功しているのはどちらかといえば一介のスプリンター、というような馬が多い。例えば*デインヒル産駒でリーディングに輝いた Redoute's Choice 、Flying Spur 、Dansili 、Danehill Dancer らはみなマイルが限界で超一流には程遠い存在であった。つまりこの系統では距離克服能力よりも素直にスピードを伝える種牡馬が重宝されるということである。そう考えると一流には遠いがスプリンターとしてはそれなりの存在だった*スニッツェルも種牡馬として期待できるのではと思えてくる。

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