2013年04月28日

新種牡馬辞典 - ロックドゥカンブ

新種牡馬辞典、「日本育ちで海外で種牡馬入りした新種牡馬」シリーズ第二弾は*ロックドゥカンブ。ニュージーランドからの輸入馬で、引退後は生まれ故郷であるニュージーランドに戻って種牡馬入りしました。なお、今週のマイナー種牡馬・新種牡馬ニュースは福島が3日間開催となったため、明日に更新する予定です。

*ロックドゥカンブ Roc de Cambes

新国産 2004年生 青鹿毛 父系:レッドランサム系
Red RansomRobertoHail to Reason
Bramalea
*アラビアIIDamascus
Christmas Wind
Fairy LightsFairy KingNorthern Dancer
Fairy Bridge
Gay FantasticEla-Mana-Mou
Gaily
牝系

Gaily 1971 (Sir Gaylord) 9戦2勝
  ・愛1000ギニー(IRE-I) '74 ・(2着) 愛オークス(IRE-I) '74
 Cocotte 1983 (Troy) 11戦1勝
   ・(2着) プシシェ賞(FR-III) '86
  Glowing Ardour 1988 (*ダンシングブレーヴ) 13戦3勝
    ・シルケングライダーS(IRE-III) '90
   Got a Crush 1993 (Allen's Prospector) 24戦5勝
    Palmilla 2003 (Crowd Pleaser) 17戦4勝
     ・ロバート.G.ディックメモリアルH(USA-III) '08
   Mood Indigo 1998 (Indian Ridge) 9戦1勝
    Luminous Eyes 2006 (Bachelor Duke) 9戦2勝
     ・シルヴァーフラッシュS(IRE-III) '08
  *アニマII 1989 (Ajdal) 2戦0勝
   Sadima 1998 (Sadler's Wells) 5戦1勝
    Youmzain 2003 (Sinndar) 32戦6勝 種牡馬
     ・オイロパ賞(GER-I) '06 ・サンクルー大賞(FR-I) '08
    Creachadoir 2004 (*キングズベスト) 15戦4勝 種牡馬
     ・ロッキンジ(GB-I) '08
    Shreyas 2005 (Dalakhani) 11戦4勝
     ・ラヴァラックメモリアルフィリーズS(IRE-III) '05
  *ピルサドスキー 1992 (Polish Precedent) 22戦10勝 種牡馬
   ・ジャパンC(GI) '97 ・BCターフ(USA-I) '96 ・エクリプスS(GB-I) '97 etc.
  *ファインモーション 1999 (*デインヒル) 15戦8勝
   ・秋華賞(GI) '02 ・エリザベス女王杯(GI) '02
 Gay Milly 1977 (Mill Reef) 10戦1勝
  Gaily Grecian 1994 (Ela-Mana-Mou) 不出走
   *ヒューマ 2000 (Polish Precedent) 40戦3勝
    ・橘S(OP) '03 ・(2着) 根岸S(GIII) '04
 *グラッドタイディングス 1979 (Pharly) 7戦2勝
  Stop Press 1988 (Sharpen Up) 20戦5勝
    ・ルーアン大賞(FR-L) '92
   Street Poker 1998 (*デインヒル) 24戦4勝
    ・ヤコブスレネン(GER-III) '01 ・ヘッセンポカール(GER-III) '02
  ミスグローリー 1990 (サクラユタカオー) 7戦2勝
   タムロチェリー 1999 (*セクレト) 16戦3勝
    ・阪神ジュベナイルフィリーズ(GI) '01
 Gay Hellene 1982 (Ela-Mana-Mou) 11戦3勝
   ・フロール賞(FR-III) '85
  Athene 1991 (*ルション) 6戦1勝
   Side Saddle 14戦3勝
    ・ロワイヨモン賞(FR-III) '99
   Greek Renaissance 2003 (Machiavellian) 18戦5勝
    ・ベンティンクS(GB-III) '07
  Straight Lass 1998 (Machiavellian) 不出走
   Barastraight 2003 (Barathea) 22戦5勝
    ・ラフォルス賞(FR-III) '06
   Naaqoos 2006 (Oasis Dream) 7戦3勝 種牡馬
    ・ジャンリュクラガルデール賞(FR-I) '08
 Gay Fantastic 1983 (Ela-Mana-Mou) 不出走
  Germano 1993 (*ジェネラス) 16戦4勝
   ・ゴードンリチャーズS(GB-III) '98
  Fairy Lights 1995 (Fairy King) 5戦0勝
   *ロックドゥカンブ 2004
   Keyora 2006 (Bachelor Duke) 16戦3勝
    ・ホークスベイギニーズ(NZ-II) '09 ・ウェリントンギニーズ(NZ-II) '09
  Moon Solitaire 1997 (Night Shift) 24戦5勝 種牡馬
   ・キングエドワードH(USA-II) '02

父 Red Ransom は重賞出走経験はなかったが、デビュー戦でレコード勝ちをマークするなどポテンシャルは非常に高かった。種牡馬としてもその快速ぶりを大いに産駒に伝え、ドバイワールドCの Electrocutionist 、英オークスの Casual Look など多数の活躍馬を送り出した。母 Fairy Lights は英国で走り5戦未勝利。*ロックドゥカンブの他にもニュージーランドの重賞2勝の Keyora などを出している。祖母 Gay Fantastic も不出走馬だが、元をたどれば非常に優秀な牝系で、ジャパンCなどGI6勝の名馬*ピルサドスキー、3歳牝馬チャンピオンに選ばれた名牝*ファインモーション兄妹をはじめ、多数の重賞勝ち馬が出ている。

競走成績 8戦4勝 (中央:8戦4勝)

日付競馬場レース名着順距離タイム
2007/03/17阪神3歳新馬1/15T18001:50.9
2007/06/09中京マカオジョッキークラブT(500)1/12T20002:03.3
2007/07/01福島ラジオNIKKEI賞(GIII)1/16T18001:47.7
2007/09/16中山セントライト記念(GII)1/17T22002:12.0
2007/10/21京都菊花賞(GI)3/18T30003:05.3
2007/12/23中山有馬記念(GI)4/15T25002:34.3
2008/06/01東京目黒記念(GII)3/18T25002:32.3
2008/06/29阪神宝塚記念(GI)12/14T22002:18.1

主な戦績セントライト記念(GII)、ラジオNIKKEI賞(GIII)、(3着)菊花賞(GI)

南半球産馬というハンデもなんのその、デビュー戦では後のエリザベス女王杯の勝ち馬クィーンスプマンテ相手に快勝。3ヶ月の休養を挟んで出走した500万特別も難なく制し、続く重賞・ラジオNIKKEI賞でもやはり後のジャパンC勝ち馬スクリーンヒーロー相手に完勝し、重賞初勝利をあげた。無事に夏を越した*ロックドゥカンブは秋初戦のセントライト記念もあっさり勝利、デビューからの連勝を4に伸ばしたが、本番の菊花賞では猛然と追い込んだものの3着に終わった。年が明け、目黒記念3着を経て出走した宝塚記念では久々の勝利を狙ったが、2番手からレースを進めたものの直線向いて失速、レース後に故障が発覚しそのまま引退することとなった。

引退後は種牡馬入りするとのことだったが、競走馬登録を抹消された2008年7月以降、しばらく消息がわからなくなっていた。その後、2010年5月になってニュージーランドのオークススタッドにて種牡馬入りすることが発表されたが、もしかすると怪我の治療や出国の手続きに時間がかかっていたのかもしれない。種付け料は7000ニュージーランドドル(当時のレートでおよそ40万円ほど)となっており、現地では中堅どころといった評価だろうか。初年度は56頭、2年目は64頭、3年目は65頭とそれなりの牝馬を集めており、2009年に死亡した父の代役として大いに力を発揮してくれることだろう。

*ロックドゥカンブはニュージーランド産馬として重賞2勝をあげたが、実は同国生まれの競走馬が中央の重賞を制すのは半世紀ぶりの出来事だったようで(ホーリックスなどの[外]は除く)、それだけ競走馬の輸出国として日本とはなじみが薄く、近年は年間2〜3頭の輸入にとどまっている。ただ、[外]としては前述のホーリックスがジャパンCで世界レコードをマークしたほか、ジャパンC2着のナチュラリズム、中山グランドジャンプのセントスティーヴンなど日本向きの素質を持った競走馬が多数いるのも事実。もしかすると*ロックドゥカンブ産駒の○外が輸入されて活躍し、こうした流れを変えていくようなことがあるかもしれない。

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この記事へのコメント

1. Posted by どんき〜 2013年04月28日 20:25
キンシャサノキセキも豪州産ですし、徐々ではありますがにオセアニア産馬の評価も高くなっていると思います。いつかはクラシックでの活躍も見てみたいものです。
2. Posted by 経堂ポリエステル 2013年04月28日 21:07
日本で種牡馬になって欲しかったです。日本人がセリでたくさん購入してきてくれる事を期待しています。
3. Posted by タジ 2013年04月29日 06:45
5 日本の競走馬生産ビジネスも、世界を股にかけて多様化しているように思っていましたが、意外にパイプが太くないところもあるのでしょうか。
何にせよ、ロックドゥカンブがその橋渡し役になるといいですね!

日本から相応の血統馬が他国に種牡馬として送り出されている現状は、昭和の時代には考えもつかなかったことですが、それらの血統が各国で根付いて、その子孫がまた日本に来るような時代も、いつか訪れるのでしょうね。
4. Posted by ゼロウィン 2013年04月29日 10:18
ロックドゥカンブの故障は腱断裂で単なる競走能力喪失で済んだのですが、急な引退で報道時点では種牡馬入りするかどうかも全くの白紙でしたので受け入れ先探しが難航したんでしょうね。
オーストラリアやニュージーランドは直行便が少なく輸送コストがあることや、南半球なのでセリの時期も北半球とは正反対で、南半球産の馬がセリに出る頃には同年の北半球で馬が売れてしまっているので、時期的にも合わないから売れないんじゃないかと考えています。
5. Posted by Unnamed 2013年04月29日 22:21
3歳春のクラシックシーズンには確実に間に合わない
南半球馬を積極的に買う人は増えないでしょう。

シンガポールやドバイみたいに若駒には
北半球と南半球で斤量差を設けるのであれば別だけど。
6. Posted by Organa 2013年04月29日 23:15
ちなみにオークススタッドの発表によると、もともとのオーナーであった吉田夫妻が繁殖の権利を保持したままであるというようなことが書いてありました(自信なし)。となると、もしかするとニュージーランドを一つの拠点として活動の場を広げていく可能性もなきにしもあらずなのかもしれません。

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