2013年05月27日

新種牡馬リーディングを振り返る - 1999年その5

新種牡馬リーディングを振り返るシリーズ、今回が1999年の新種牡馬リーディングのラストで、41位以下をすべて紹介していきます。さすがにここまでくると知名度はかなり低く、中央重賞を勝っている馬は*マチカネアレグロとマルマツエース、ルーブルアクトのみです。*キョウワアリシバは朝日チャレンジC3着が目立つ程度の種牡馬でしたが、数少ない産駒が中央で何頭も勝ち上がり、何と後継種牡馬も輩出しています。
41位 *ゾーチ(IRE) (Fairy King) 84万円

○外として輸入されたが、結局競走馬としてデビューすることなく種牡馬入りした。父もまた未勝利馬だった Fairy King で、母 Elvina はアイルランドで2勝をあげているが、やはり重賞実績はなかったようだ。のちに*ファルブラヴや*シンコウキングがGIを制す Fairy King だが、種牡馬入り当時はそこまで活躍馬が出ていたわけではなく、*ゾーチ自身は2年間で5頭の産駒を残しただけで早々に廃用となっている。しかもその中から勝ち星をあげた馬は1頭もおらず、3代連続で未勝利という不名誉な記録を作った。

42位 オグリトウショウ (トウショウボーイ) 54万円

中央・地方で走り通算30戦7勝。その中らも分かる通り半兄はあのオグリキャップで、兄と同じ笠松でアンカツを背にデビュー。重賞ではゴールドジュニアの4着が最高とあまり冴えなかったが、なぜか後に中央入りし、900万下で2度掲示板に載った。オグリの母に天馬トウショウボーイという血統から種牡馬入りしたが、わずか3年の供用で残した産駒はたった3頭だけ。すべて「オグリ」の冠名で走ったが、カウンテスアップをおじに持つオグリボーイズだけが唯一勝ち星をあげている。

43位 ハナセール (ホスピタリティ) 38万円

南関東で走り通算40戦15勝。4歳時に関東盃で重賞初勝利をあげると、7歳まで毎年重賞勝ちをあげるなど重賞7勝の活躍を見せた。父ホスピタリティも大井出身で、8戦無敗で中央入りし、セントライト記念など3戦2勝。負けた1戦もOPで外国馬フロストキングの2着と日本馬には一度も先着されたことはなかった。青森で種牡馬入り後、初年度は10頭の牝馬を集めたものの、その後は一桁が続き、7年間の供用で残した産駒は10頭。南関東で5勝をあげたアカネパーフェクトが稼ぎ頭となっている。

44位 ロビンランサー (*タクラマカン) 30万円

大井で走り通算3戦3勝。脚部不安があり、休み休み使われて3戦無敗の成績を残したが、重賞への出走経験はなかった。父*タクラマカンは Damascus 産駒の○外として走り、オープン3勝のほか宝塚記念でも3着があった。ロビンランサー自身千葉産ということもあってか、引退後は千葉県の北総ファームにて種牡馬入りしたが、6年間の供用で残した産駒は12頭。そのうち2頭が勝ち星をあげたが、最も賞金を稼いだのは南関東で36戦0勝2着4回のホクソウカラードだった。

45位 エイティボレー (ホリスキー) 28万円

中央・地方で走り通算44戦6勝。重賞勝ちはなかったが、3000m戦の準オープン嵐山Sを制したほか、2500m時代の鳴尾記念で2着に入るなどステイヤーとして活躍。晩年は岩手で走ったが結果を残すことはできなかった。半兄ハンキイナリも阪神大賞典に勝ったステイヤーで、スタミナ色の強い血統の持ち主だったが、それが災いしてか初年度の種付けはわずか3頭。しかもその年の内に死亡し、たった1頭の産駒しか残せなかった。唯一の産駒エレクトライナーは北関東で走り未勝利に終わっている。

46位 エイシンオーシャン (*ノーザンテースト) 27万円

中央で走り通算8戦4勝。2歳時は4戦して3勝をあげ、OPシクラメンSを制した後長期休養に入ったが、その後は4歳まで走ってわずか4回しか走れず、底を見せないままに引退した。全兄はあの有名なギャロップダイナで、その血統もあって種牡馬入り。残した産駒は4年間で7頭と多くはなかったものの、エイシンルーデンスの半弟にあたるエイシンハーバー、エイシンチャンプの半兄にあたるエイシンスキップなど、栄進牧場がかなりバックアップしたようだが、結果を残すことはできなかった。

47位 *モーラルビクター(IRE) (Sharp Victor) 20万円

アイルランドから○外として輸入されたが、競走馬としてデビューすることはできなかった。父 Sharp Victor は Sharpen Up 産駒で重賞勝ちはなく、米国で何頭かの重賞勝ち馬を出しているような種牡馬だった。母もなにか実績をあげているわけでもなく、ほとんど○外ということだけで種牡馬になったようなものだったが、実際牝馬は集まらず、2年間の供用で1頭ずつに種付けを行ったのみ。そのうち実際に誕生したのは初年度の1頭だけだったが、その唯一の産駒モモタロウイチバンは佐賀で2勝をあげた。

48位 エイシンスイセイ (*ミルジョージ) 0万円

中央・地方で走り通算29戦8勝。中央でデビューしたが、未勝利のまま道営に移籍し8勝をあげた。重賞実績はなく、オープンクラスでの活躍もない三流馬だったが、引退後は中標津にある大西雅信氏のもとで種牡馬入り。初年度はアングロアラブを含む5頭に種付けを行い、2頭の産駒が生まれたようだが、これらは競走馬登録されることはなく、その翌年の繁殖シーズン前に死亡してしまった。ということで産駒がデビューすることはなかったが、どうも乗用馬生産がメインの牧場のようで、現在も乗馬として産駒が活躍しているかもしれない。ちなみに今年からキングカメハメハ産駒のスターウォーズがスタッドインのようだ。

48位 エプソムアシュラ (シンボリルドルフ) 0万円

中央で走り通算2戦1勝。藤沢和雄厩舎の素質馬として期待され、デビュー戦を難なく快勝したが、故障もあって大成することはできなかった。全兄ミスタールドルフはダービーグランプリなど重賞を4勝した金沢の名馬。エプソム愛馬会のバックアップを受けて種牡馬入りすると、4年間の供用で6頭の牝馬に種付けしたが、実際に生まれた産駒は2頭だけだった。2頭ともエプソムの冠名で中央デビューを果たしているが、唯一エプソムマドンナが新馬戦で5着に入っただけで、勝利をあげることはできなかった。

48位 *キョウワアリシバ(USA) (Alysheba) 0万円

○外として中央で走り、通算19戦5勝。重賞勝ちはなかったが、朝日チャレンジCで3着に入るなど活躍、掲示板を外したのはわずか2回だけと非常に堅実な成績を残した。父がケンタッキーダービーなどGI9勝、名誉の殿堂入りも果たした歴史的名馬 Alysheeba ということもあって種牡馬入りすると、10年以上の供用で26頭と少ない産駒の中から中央3勝のゴールドロビン、同じく中央3勝のアリシバキング、豊国ジャンプSを勝ったヘイロンシンなど多数の中央勝ち馬を出した。なお前述のゴールドロビンは種牡馬入りを果たしている。

48位 ソーエームテキ (コトノアサブキ) 0万円

中央・地方で走り通算23戦5勝。道営デビューから2歳時に中央入りすると、いきなり初戦の京都3歳S(当時)を快勝。その後NHK杯で3着に入り、ダービーにも駒を進めた(5着)が、結局重賞を勝つことはできなかった。父コトノアサブキは道営記念など道営の重賞を9勝、道営史上最強馬との呼び声高い存在で、ソーエームテキの他にコトノフラッシャー、クラカゲオーといった後継種牡馬を送り出した。ソーエームテキ自身は1年間の供用で1頭の産駒しか残せず、結局その1頭もデビューしなかった。

48位 ヘラクレス (ホスピタリティ) 0万円

中央・地方で走り通算40戦15勝。デビューは中央で、重賞勝ちこそなかったが、OP仁川Sを勝つなどダート路線で活躍した。後に高知に移籍し、6連勝を含む8勝をあげたが、いずれも下級条件でのもので重賞での活躍はなかった。アロースタッドで種牡馬入りしたが、実際に種付けしたのは初年度の2頭だけで、実態はアテ馬としての供用だったのかもしれない。その2頭は無事誕生し、うち1頭はレッドハミルトンと名付けられ美浦に入厩したが、実際にデビューすることはなかった。

48位 *マチカネアレグロ(USA) (Kris S.) 0万円

○外として中央で走り通算13戦4勝。*シンボリクリスエスが出るまでの日本での Kris S. の代表産駒で、3歳時にレコードでアルゼンチン共和国杯を勝った。全兄にBCターフの勝ち馬 Prized がいる血統も魅力で、引退後は種牡馬入りしたが、種付け数が最高でも年間10頭に満たず、残した産駒は7年間で16頭。稼ぎ頭は南関東で4勝をあげたパステルフォンテンと結果を残せなかった。なお、その血統に注目した韓国からのオファーで2002年に輸出されたが、輸出中に衰弱し検疫所で死亡したようだ。

48位 マルマツエース (ギャロップダイナ) 0万円

中央・地方で走り通算20戦5勝。父ギャロップダイナのように前走準オープン戦からGI安田記念に挑戦、人気薄ながら4着に健闘すると、続くエプソムCで重賞初制覇を飾った。晩年は船橋に移籍したが、初戦でシンガリ負けを喫し1戦だけで引退している。引退後は生まれ故郷で、後にエスポワールシチーを出すことになる幾千世牧場にて種牡馬入りしたようだが、結局1頭の牝馬にも種付けを行うことなく1999年に用途変更となっている。

48位 ルーブルアクト (*ラシアンルーブル) 0万円

中央で走り通算38戦6勝。5歳時に16頭立ての15番人気という人気薄でGII鳴尾記念を制したほか、3歳時に白百合S、5歳時にエメラルドSと2つのオープン特別を勝っている。引退後はアロースタッドにて種牡馬入りしたが、生涯に残した産駒はわずか9頭。その中からやはり12番人気で中央の未勝利戦を勝ったカムパネルラを出している。なお、種付け数自体は非常に少なかったものの、オーナーの意向により2011年に23歳で死亡するまで種牡馬登録は続けられていた。

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この記事へのコメント

1. Posted by 倫敦納豆 2013年05月28日 00:22
>マチカネアレグロ
>稼ぎ頭がパステルフォンテン

 ということは、吉橋計氏関連ですか?実際にどのような方なのかは知らないのですが、マイナー種牡馬とのかかわりは深いですよね。
2. Posted by Unnamed 2013年05月28日 01:02
この年前後はJRAもまだ活況のせいなのか、地味な脇役キャラがまだまだ種牡馬入りしてますね。ソーエームテキはコスモバルクと同じ牝系で、実績ではバルクにずっと劣ってるのに種牡馬入りしてるのが時代の差かも。

エプソムといえば最近エプソム愛馬会なくなっちゃいましたね。実質的には数年前から事業停止状態っぽいのかな。シチーの友駿もだいぶ規模を減らしてるから、エスポワールシチーが引退すると先行き不透明感が増すような。

クラブ法人も、富裕層はサンデーレーシングなど、中間層は社台から供給受けてるキャロットと、社台一人勝ちってイメージですね。
3. Posted by ゼロウィン 2013年05月28日 17:09
エプソムは強引かつ悪質な営業姿勢で昔から悪評がありましたからね。

・会員に営業社員の担当がついて時間を選ばずに営業電話をかけてくる。
・配当が3カ月おきで四半期待たないと賞金も入ってこない。
・会費が他のクラブよりも高いくせに会報もペラ紙。
・極め付けが退会しようとすると退会届が届いていないとか言って退会を受け付けず、最終的には内容証明や配達記録しないと退会を受け付けないうえに、退会させないように営業電話で散々引きとめられる。

その後、退会しても募集馬のパンフレットを送ってきて営業電話がかかってきたという話もあります。

このエプソムアシュラも8000万円と異常なほど高額な価格設定で、市場取引馬の価格からかけ離れた割高な馬ばかりでした。
正直なところ、何で潰れないのか不思議なくらいでしたよ(;´Д`)
4. Posted by Organa 2013年05月29日 23:52
>倫敦納豆さん
どういう関わりがあったのかはわかりませんが、吉橋計氏は多数のマチカネアレグロ産駒を所有していたようです(全16頭中4頭が同氏の持ち馬)。

クラブ法人に関しては詳しいことはよく知らないのでコメントしにくいですが、一部の大手ばかりが残って地道にやっている老舗どころが苦しくなっていく状況というのも寂しいものがありますね。

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