2013年12月21日

内国産レッドリスト - ブレイヴェストローマン系

「内国産レッドリスト」シリーズ第二十四弾はブレイヴェストローマン系。米国産らしいパワータイプですが一流馬は芝もこなし、二冠牝馬マックスビューティをはじめ3頭のクラシックホースを輩出しました。一方で牡馬のGI馬を出すことはできませんでしたが、カリスタグローリやメイショウホムラなど、代表産駒がぱっと思いつく程度には活躍した後継種牡馬を複数出すことに成功しています。

なお、今週は土・日・月の3日間開催なので、マイナー種牡馬・新種牡馬ニュースは月曜日の更新となります。
<ブレイヴェストローマン系> ★★★★☆ (絶滅寸前)

Never Bend (USA) 1960
 *ブレイヴェストローマン Bravest Roman (USA) 1972 25戦9勝 (1980〜1994)
   ・サラナクS(USA-II)
  グレートローマン 1981 37戦25勝 (1988〜2001)
    ・新潟ダービー(新潟) ・東海大賞典(笠松) ・名古屋大賞典(名古屋)
   エールランナー 1989 36戦12勝
    ・秋の鞍(名古屋) ・笠松オールカマー(笠松)
   オーシャンキング アア 1993 69戦7勝 (2000〜)
    ・兵庫で7勝 ・宮内庁御料牧場で供用中
   ボナンザーローマン 1996 74戦17勝
    ・百万石賞(金沢) ・北國王冠(金沢) ・ジュニアクラウン(笠松)
  トウカイローマン 1981 30戦5勝
   ・オークス(GII) ・京都大賞典(GII)
  ローマンプリンス 1981 51戦22勝 (1991〜1997)
    ・フェブラリーH(GIII) ・シアンモア記念(盛岡) (2着) ・札幌記念(GIII)
   イワテニシキ 1992 30戦7勝
    ・花園S(1500) ・太秦S(1500) (5着) ・マーキュリーC(GIII)
   エビスローマン 1993 17戦10勝
    ・高崎オークス(高崎) ・しもつけオークス(宇都宮) ・しもつけ菊花賞(宇都宮)
   ノースエアーポート 1995 43戦17勝 (2002)
    (2着) ・ステイヤーズC(旭川) ・百万石賞(金沢)
  ランドヒリュウ 1982 22戦7勝 (1990〜1999)
    ・日経新春杯(GII) ・高松宮杯(GII) ・京都4歳特別(GIII)
   トウカイパレス 1992 20戦3勝
    (2着) ・菊花賞(GI) ・アルゼンチン共和国杯(GII)
   ハートランドヒリュ 1996 127戦4勝
    ・名鉄杯(1000) ・JRA平地最多出走記録
  サクラスパート 1983 14戦8勝 (1990〜1993)
    (5着) ・朝日杯3歳S(GI)
   カワノスパート 1993 30戦5勝
    ・大井記念(大井) ・東京湾C(船橋) (2着) ・東京ダービー(大井)
  オサイチブレベスト 1984 28戦10勝 (1992〜1997)
    ・帝王賞(大井) (2着) ・札幌記念(GIII)
   イージーローマン 1993 42戦6勝
    ・RKC杯(高知)
  マックスビューティ 1984 19戦10勝
   ・オークス(GI) ・桜花賞(GI) ・ローズS(GII) ・神戸新聞杯(GII)
  カリスタグローリ 1988 6戦3勝 (1994〜2009)
    ・クリスタルC(GIII)
   サチノスイーティー 2003 29戦6勝
    ・アイビスサマーダッシュ(GIII)
   シンメイジョアー 2004 12戦8勝
    ・サラ・クイーンC(笠松) ・東海クイーンC(名古屋) ・若草賞(笠松)
   コスモロッキー 2008 59戦17勝 ★現役
    (3着) ・黒潮菊花賞(高知)
  メイショウホムラ 1988 25戦10勝 (1996〜2008)
    ・フェブラリーH(GIII)
   メイショウバトラー 2000 61戦14勝
    ・小倉大賞典(GIII) ・プロキオンS(GIII) ・シリウスS(GIII) ・さきたま杯(GIII)
  オグリローマン 1991 15戦7勝
   ・桜花賞(GI) ・ジュニアグランプリ(笠松) ・ゴールドウイング賞(名古屋)
  フジノマッケンオー 1991 61戦8勝 (2000)
   ・セントウルS(GIII) ・根岸S(GIII) ・ダービー卿CT(GIII) (3着) ・皐月賞(GI)
  カガヤキローマン 1993 73戦12勝
   ・東京盃(GII)(2回) ・北海道スプリントC(GIII) ・東京シティ盃(大井)
  キャニオンロマン 1994 24戦10勝 (2001)
   ・黒潮盃(大井) ・羽田盃(大井) ・京浜盃(大井) ・フロンティアスプリント盃(大井)

Never Bend 産駒の*ブレイヴェストローマンは米GIIを勝った程度の馬で、米国で4年間供用された後日本に輸入されたが、後に現地に残してきた産駒から加オークスの First Summer Day が出ている。日本では初年度からオークス馬トウカイローマンを出すと、その後も二冠牝馬マックスビューティ、桜花賞馬オグリローマンと3頭のクラシック勝ち馬を出した。一方で牡馬はGII勝ちが最高だったが、カリスタグローリやメイショウホムラなど実績的にはそこまでではなかった種牡馬が中央重賞の勝ち馬を送り出している。またダートは鬼の部類で、多くの地方重賞の勝ち馬を輩出している。

グレートローマンは新潟の名馬で、新潟ダービーなどを制した後愛知に移籍。カウンテスアップらとともに東海地方の重賞を総なめにした。種牡馬としても金沢の百万石賞や北國王冠などを制したボナンザーローマンなどを出している。ローマンプリンスはGIIIフェブラリーHを制した後岩手に移籍し、シアンモア記念などを制したが、同馬も種牡馬としてしもつけ菊花賞やしもつけオークスを制したエビスローマンを出したほか、ステイヤーズCや百万石賞で2着だったノースエアーポートは種牡馬入りも果たし、わずか3頭しか産駒を得られなかったものの全産駒が勝ち上がっている。

カリスタグローリはクリスタルCを勝っただけの競走馬だったが、当時活躍馬を多数輩出していた名牝スターロッチ系ということから種牡馬入りすると、当初は種付け数も一桁に過ぎなかったが、初年度産駒でデビューした3頭のうち2頭が中央で新馬勝ちを果たしたことからじわじわと人気が高まり、ついにはアイビスサマーダッシュの勝ち馬サチノスイーティーを出すに至った。高松宮杯など重賞3勝のランドヒリュウは実績で言えば菊花賞2着のトウカイパレスが代表産駒だが、もしかすると中央での平地最多出走記録を更新したハートランドヒリュの父としてのほうが知名度が高いかもしれない。

メイショウホムラもフェブラリーHが唯一の重賞勝ちだったが、オーナーのバックアップもあって40頭ほどの産駒を残すと、そのわずかな産駒の中から小倉大賞典やシリウスSなどGIIIばかり10勝(これは日本の最多記録)したメイショウバトラーを出した。同馬は5歳時に屈腱炎を発症したにもかかわらずタフに10歳まで走り続けた脅威の馬で、9歳で制したマリーンC、10歳で3着に入ったクラスターCなど、高齢牝馬に関する記録の多くを持っていると思われる。また、牝馬としては非常に珍しくエスポワールシチーとその母エミネントシチー親子と対戦している(母には先着、息子には敗北)。

皐月賞・ダービーでそれぞれナリタブライアンの3着・4着に入り、牡馬の最高傑作といわれたフジノマッケンオーは引退後種牡馬入りしたものの、牝馬に興味を示さず即廃用となった。また圧倒的な強さで羽田盃を制し、*ブレイヴェストローマン最後の大物といわれたキャニオンロマンも種牡馬登録されたが精虫不足のため種牡馬として稼動することはできず、2度までも現役復帰した(1度目は9歳時、2度目は12歳時)。これらが無事だとしても状況が大きく変わったとは思えないが、今ではカリスタグローリの現役馬が何頭か残っているだけで絶滅は時間の問題である。

なお、グレートローマン産駒のアングロアラブ・オーシャンキングは兵庫の条件馬だったが、その馬体のよさを買われて宮内庁御料牧場にて種牡馬入りしている。一応サラブレッド牝馬に種付けすればアラブ血量12.5%のサラ系としてレースに出走することは可能なので、見方によってはまだ絶滅は確定していない…のかもしれない。

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この記事へのコメント

1. Posted by ゼロウィン 2013年12月22日 15:54
この父系ラインを見ると、よく種牡馬になったなという馬が多いのと、よく重賞を勝つような馬が出せたなという馬が多いですね。
種牡馬入り後も短い間に引退している馬も多いですが、それでも実績は残しているのが立派です。

個人的にはボナンザーローマンを載せてくれた管理人さんに感謝。
私は金沢競馬で働いていたのですが、あの第49回北國王冠でのボナンザーローマン、イズミカツリュウ、キクノライデンの3頭がバックストレッチからデットヒートになって猛烈な叩きあいを生で見ていました。
キクノライデンは次の年に北國王冠を勝つのですが、簿何ザーローマンとイズミカツリュウはこのデットヒートを最後に次の年は衰えてしまって再度デットヒートを見ることは出来ませんでした。
2. Posted by サムライユウザン 2013年12月22日 17:25
キャニオンロマンの馬生はとてもドラマチックですね。

もしも精虫不足というようなこともなく、最初の故障時に種牡馬入りしてたら、アッミラーレ(ついにJpn1ホースを輩出しました)くらいの扱いを受けることができただろうか?
いや、連勝中とはいえ南関東の地方馬だしサンデー直系じゃないので厳しいか?

などといろいろ思いをはせますが、地方競馬ファンにとっては、瞬間最大風速という点でかなりのインパクトを与えた名馬だと思います。
3. Posted by Unnamed 2013年12月23日 18:00
ダビスタで初めて知ったとき、文字数制限で「ブレベストローマン」ってなってたのがなつかしい。馬名を見ると、いまだに脳内にちらつくもんなあ。

この種牡馬の全盛期はダート重賞はハンデG3しかなくて交流重賞なんてのもない時代ですよね。ダート路線が整備されてたらもっと活躍馬を出せたでしょう。
4. Posted by Organa 2013年12月23日 23:19
中央でのダート限定の集計なら全盛期のノーザンテーストを抑えて7度リーディングに輝くほどのダート巧者でしたね。一方で単なるダート馬ではなく、芝での大一番の強さも評価されたからこその後継種牡馬の多さだと思いますね。また、どういうわけか「ロマン」の名のごとく、ドラマ性にあふれる馬が多かったようにも思います。

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