2014年11月13日

系統別種牡馬辞典 - ミスタープロスペクター系その2

「系統別種牡馬辞典」シリーズ第三十九弾はミスタープロスペクター系の続き。初期ミスプロ系の成功種牡馬といえばやはり*ジェイドロバリーですね。コンスタントに100頭以上の牝馬を集め、リーディング最高位は3位。特にダートでの強さは格別で、何頭もの活躍馬を輩出しました。ただ、一方で質より量という印象は否めず、クラシックには無縁ということもあって父系は発展しませんでした。「内国産レッドリスト」の記事を出したころには辛うじて父系は残っていましたが、この数ヶ月の間に最後の現役馬・フェイムロバリーが乗馬となったことでラインは完全に断絶してしまいました。
<ジェイドロバリー> (3位:1999年) ★★★★★ (大成功) 参考

Native Dancer (USA) 1950
 Raise a Native (USA) 1961
  Mr. Prospector (USA) 1970
   *ジェイドロバリー Jade Robbery (USA) 1987 7戦2勝
     ・仏グランクリテリウム(FR-I)
    タイキシャーロック 1992 28戦10勝 Sire
     ・南部杯(GI) ・浦和記念(GII) ・エルムS(GIII)
    オースミジェット 1994 51戦13勝 Sire
     ・平安S(GIII)(2回) ・アンタレスS(GIII) ・マーキュリーC(GIII)(2回)
    ヤマカツスズラン 1997 26戦6勝
     ・阪神3歳牝馬S(GI) ・マーメイドS(GIII) ・クイーンS(GIII)

社台で供用され、阪神3歳牝馬Sのヤマカツスズランや南部杯のタイキシャーロックなど多数の重賞ウイナーを送り出し、大きな成功を収めた。ただ、GIIIレベルの馬を大量に輩出する種牡馬という位置づけで、リーディング順位の割には大物産駒に恵まれなかった。母母父としてはチャンピオン牝馬、メイショウマンボを出すことに成功した。


<リズム> (17位:1999年) ★★★☆☆ (並)

Native Dancer (USA) 1950
 Raise a Native (USA) 1961
  Mr. Prospector (USA) 1970
   *リズム Rhythm (USA) 1987 20戦6勝
     ・BCジュヴェナイル(USA-I) ・トラヴァーズS(USA-I)
    テナシャスバイオ 4**6 57戦6勝
     (2着) ・鳴尾記念(GII)
    サクラナミキオー 1995 31戦6勝
     (2着) ・オールカマー(GII) (3着) ・七夕賞(GIII)
    レガシーロック 1995 34戦5勝
     ・東京ハイジャンプ(JGII) ・小倉サマージャンプ(JGIII)

米2歳牡馬チャンピオンで、種牡馬として初年度は800万円という高額で供用されたが、中央重賞を制したのはジャンプ重賞2勝のレガシーロックだけで、後は何頭かのオープン馬が出ただけと種付け料に見合う活躍とはいえなかった。母父としてもステイヤーズS2着のグラスポジションが目立つ程度である。


<スキャン> (7位:1998年) ★★★★☆ (成功)

Native Dancer (USA) 1950
 Raise a Native (USA) 1961
  Mr. Prospector (USA) 1970
   *スキャン Scan (USA) 1988 16戦5勝 現役
     ・ペガサスH(USA-I) ・ジェロームH(USA-I)
    テイエムメガトン 1994 22戦5勝
     ・ダービーグランプリ(GI) ・グランシャリオC(GIII)
    マチカネワラウカド 1994 34戦8勝
     ・東海ウインターS(GII) ・東海菊花賞(GII) ・白山大賞典(GIII)
    メイショウカイドウ 1999 43戦11勝
     ・小倉記念(GIII)(2回) ・小倉大賞典(GIII) ・北九州記念(GIII)

米GIを2勝した活躍馬で、種牡馬としても「小倉三冠」のメイショウカイドウ、ダート長距離で活躍したマチカネワラウカドなど様々なタイプの活躍馬を出して成功した。*スキャンの母が名種牡馬 Caerleon の全妹にあたる馬なので、ミスプロ系の中でも日本への適性が高かったのだろう。


<スズカストリート> (266位:2007年) ★☆☆☆☆ (大失敗)

Native Dancer (USA) 1950
 Raise a Native (USA) 1961
  Mr. Prospector (USA) 1970
   *スズカストリート (USA) 1992 13戦5勝
     ・秋川特別(900)
    カシノエスケイプ 2003 33戦3勝
     ・中央で3勝

外として走り、中央3勝を含む5勝をあげた。種牡馬として残した産駒は20頭ほどで、中央で3勝をあげたカシノエスケイプが目立つ程度の成績しか残せなかったが、そのカシノエスケイプはたんぽぽ賞を大差で制したカシノランナウェイの母となった。


<グリーンアプローズ> (159位:2010年) ★★☆☆☆ (失敗)

Native Dancer (USA) 1950
 Raise a Native (USA) 1961
  Mr. Prospector (USA) 1970
   *グリーンアプローズ (USA) 1994 2戦1勝 現役
     ・中央500万下
    アドミラルサンダー 2002 92戦16勝
     ・道営スプリント(旭川) ・北斗盃(札幌)
    ノーステイオー 2006 16戦6勝
     ・鎌倉記念(川崎)

デビュー戦で落馬し、2戦目の500万下を勝利したので、実質無敗。当初は種付け数も少なかったが、その中からアドミラルサンダーを出したことから一気に40頭近い牝馬を集めており、後に鎌倉記念のノーステイオーを出した。ただ、近年は種付け数がゼロに近く、これ以上の活躍は見込めそうにない。


<ジェットアラウンド> (283位:2008年) ★★☆☆☆ (失敗)

Native Dancer (USA) 1950
 Raise a Native (USA) 1961
  Mr. Prospector (USA) 1970
   *ジェットアラウンド (USA) 1994 44戦6勝
     ・福島民友C(OP) ・栗東S(OP)
    ジェットバニヤン 2003 25戦4勝
     ・中央で4勝

外として走り、芝ダート問わず短距離で活躍した。種牡馬としてはたった3頭の産駒しか残せず、数字的には並以上の評価はできないが、代表産駒のジェットバニヤンは中央で4勝をあげるなどアーニングインデックスは2を超えており、その質は非常に高かった。


<キョウワダイキチ> (397位:2007年) ★☆☆☆☆ (大失敗)

Native Dancer (USA) 1950
 Raise a Native (USA) 1961
  Mr. Prospector (USA) 1970
   *キョウワダイキチ (USA) 1995 38戦5勝
     ・有松特別(900) ・仲春賞(900)
    ダイキチヘイロー 35戦1勝
     (2着) ・霧島賞(荒尾)

外として主にマイル戦線を走り、中央で5勝をあげた。オーナーの所有する協和牧場の鹿児島分場にて種牡馬入りすると、ダイキチヘイローを含む2頭の産駒を出した。ダイキチヘイローはキングヘイローのおいにあたる血統で、九州産の重賞・霧島賞で2着に入っている。


<ミシックトライブ> (123位:2005年) ★☆☆☆☆ (大失敗)

Native Dancer (USA) 1950
 Raise a Native (USA) 1961
  Mr. Prospector (USA) 1970
   *ミシックトライブ Mythic Tribe (USA) 1996 1戦0勝
     ・名種牡馬 Kingmambo の全弟
    エターナルスマイル 2002 72戦7勝
     (3着) ・オークランドレーシングT(1600)

Kingmambo の全弟という超良血馬で、未勝利馬にもかかわらず初年度は100頭を超える牝馬を集めたが、産駒が全くといっていいほど走らず、一気に種付け数は一桁にまで激減した。父としては準オープンまで出世したエターナルスマイルが目立つ程度だが、母父でダートで活躍中のコーリンベリーを出しており、牝系では辛うじて残るか。


<エイシンダンカーク> (192位:2008年) ★★☆☆☆ (失敗)

Native Dancer (USA) 1950
 Raise a Native (USA) 1961
  Mr. Prospector (USA) 1970
   *エイシンダンカーク (USA) 1997 13戦3勝
     ・母は愛2000ギニー勝ち馬 Forest Flower
    オネストジョン 2004 34戦6勝 Sire
     ・道営記念(門別)

競走実績は平凡だったが、種牡馬としてわずか5頭の産駒の中から中央4勝のあと道営記念を制したオネストジョンを出したのは立派で、アーニングインデックスは3を超えている。後にスウェーデンに輸出されてリーディングサイアーとなったが、日本でもそのオネストジョンが種牡馬入りし、何とかその血をつないでいる。


<スキャターザゴールド> (49位:2007年) ★★★☆☆ (並)

Native Dancer (USA) 1950
 Raise a Native (USA) 1961
  Mr. Prospector (USA) 1970
   *スキャターザゴールド Scatter the Gold (CAN) 1997 7戦2勝
     ・クイーンズプレート(CAN-I) ・プリンスオブウェールズS(CAN-I)
    トラストジュゲム 2002 24戦6勝
     ・門松S(OP)
    エリモエクスパイア 2003 22戦3勝
     (2着) ・天皇賞(春)(GI) ・ダイヤモンドS(GIII)
    シーズザゴールド 2007 43戦7勝 ★現役
     ・報知オールスターC(川崎) ・羽田盃(大井)

カナダの活躍馬で、種牡馬としては主に地方ダートの活躍馬を多数出したが、代表産駒のエリモエクスパイアは芝の長距離で走り、天皇賞(春)ではメイショウサムソンにハナ差まで迫って世間をあっと言わせた。ウルグアイに売却される予定だったが、現在はロシアにいるようだ。

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この記事へのコメント

1. Posted by ゼロウィン 2014年11月14日 13:34
グリーンアプローズはこの成績でも良くやった方だと思います。
2000年の社台と提携前の旧体制のころにパンフレットを取った際に、一緒にグリーンアプローズ維持会の案内状も同封されていて、元出資者らが中心になって種牡馬を支えていましたからね。

あとスキャンは同じ2000年の頃からパッタリ馬が走らなくなってしまいましたが何が原因なのでしょう?
メイショウカイドウはいるものの、それ以外は90年代の勢いが途端に失せて産駒が走らなくなってしまったのが不思議です。
それ以上に現在もなお現役種牡馬というのが、もっと不思議ですが(;´Д`)
2. Posted by Organa 2014年11月15日 22:37
重賞で活躍したりするような表舞台からは姿を消しましたが、総合的な成績自体は2005年くらいまではあまり変化はありませんでしたし、実際2006年までは100頭近い牝馬を集めていました。

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