2016年06月29日

マル外種牡馬辞典 - ニジンスキー系その2

「マル外種牡馬辞典」第七十六弾はニジンスキー系の続き。カーリアンはボワルセルやキングマンボらとともにダービー馬を輩出した数少ない海外繋養種牡馬で、中央リーディングで唯一15位以内に入るなどマル外の父としては史上最高クラスの実績の持ち主です。母父としてもビワハイジがブエナビスタはじめ6頭の重賞ウイナーの母となるなど大成功を収めました。ただ後継種牡馬は育たず、世界的にも父系は絶滅寸前となっています。
<ニニスキ> (1頭/5頭) ★★★★☆ (成功)

Northern Dancer (CAN) 1961
 Nijinsky (CAN) 1967
  Niniski (USA) 1976 14戦6勝
    ・ロワイヤルオーク賞(FR-I) ・愛セントレジャー(IRE-I)
   [外] ナインピンズ (GB) 1987 1戦0勝
    (9着) ・中山グランドジャンプ(JGI)
   [外] エルナンド (FR) 1990 2戦0勝
    (3着) ・ジャパンC(GI) (4着) ・ジャパンC(GI)
   [外] カイタノ (GB) 1994 2戦0勝
    (4着) ・ジャパンC(GI) (11着) ・ジャパンC(GI)

ロワイヤルオーク賞や愛セントレジャーなど長距離レースで活躍したステイヤーで、種牡馬としてキングジョージの Petoski 、仏ダービーの Hernando などを出して成功した。日本に輸入された産駒は活躍できなかったが、カク外として出走した3頭の産駒のうちエルナンドとカイタノがそれぞれジャパンCで上位に入っている。


<カラダンサー> (1頭/1頭) ★☆☆☆☆ (大失敗)

Northern Dancer (CAN) 1961
 Nijinsky (CAN) 1967
  Niniski (USA) 1976
   Kala Dancer (GB) 1982 9戦2勝
     ・デューハーストS(GB-I)
    *ノゾミダンサー (AUS) 1992 27戦3勝
     ・地方で3勝

英2歳GIデューハーストSを制した馬で、オーストラリアで種牡馬入りし、メルボルンC勝ち馬 Subzero など複数のGI馬を輩出した。日本では豪州産馬が1頭走ったが、中津の下級条件で3勝をあげただけであった。


<ペトスキ> (1頭/1頭) ★★★★☆ (成功)

Northern Dancer (CAN) 1961
 Nijinsky (CAN) 1967
  Niniski (USA) 1976
   Petoski (GB) 1982 12戦4勝
     ・キングジョージ(GB-I)
    キョウエイキーマン 1989 45戦6勝
     (2着) ・エプソムC(GIII) (3着) ・スプリンターズS(GI)

キングジョージで英牝馬クラシック三冠馬 Oh So Sharp を下した馬で、種牡馬として独オークスの Night Petticoat などを出している。日本には1頭の持込馬が輸入されているが、そのキョウエイキーマンはスプリンターズSで3着に入るなど重賞でも存在感を示した。


<アセッサー> (0頭/1頭) ★☆☆☆☆ (大失敗)

Northern Dancer (CAN) 1961
 Nijinsky (CAN) 1967
  Niniski (USA) 1976
   Assessor (IRE) 1989 32戦8勝
     ・ロワイヤルオーク賞(FR-I) ・カドラン賞(FR-I)
    [外] アンジュドゥボモン (FR) 1999 1戦0勝
     (13着) ・ペガサスジャンプS(OP)

ロワイヤルオーク賞など父に似て長距離レースで結果を残したステイヤーで、障害用種牡馬として結果を残しており、多数のGIウイナーを出している。日本にはカク外としてイタリアの障害GIを勝ったというアンジュドゥボモンが来日したが、前哨戦のペガサスジャンプSで大差のシンガリ負けを喫し、続く中山GJへの調教中に骨折、本番への出走はならなかった。


<エルナンド> (1頭/2頭) ★☆☆☆☆ (大失敗)

Northern Dancer (CAN) 1961
 Nijinsky (CAN) 1967
  Niniski (USA) 1976
   Hernando (FR) 1990 20戦7勝
     ・仏ダービー(FR-I) ・リュパン賞(FR-I)
    *クノッソス (IRE) 2002 13戦2勝
     ・地方で2勝

仏ダービー、リュパン賞とフランスのGIを2勝した馬で、ほかに凱旋門賞や愛ダービーで2着があった。種牡馬としても仏ダービーなどGI6勝の Sulamani など多くのGI馬を送り出している。日本には2頭の産駒が輸入されているが、目立った結果を残した産駒はいない。


<ロミタス> (2頭/6頭) ★★★☆☆ (並)

Northern Dancer (CAN) 1961
 Nijinsky (CAN) 1967
  Niniski (USA) 1976
   Lomitas (GB) 1988 19戦10勝
     ・バーデン大賞(GER-I) ・オイロパ賞(GER-I) GI計3勝
    [外] シャラナヤ (IRE) 2006 1戦0勝
     (4着) ・エリザベス女王杯(GI)
    デインドリーム (GER) 2008 1戦0勝
     (6着) ・ジャパンC(GI)

3歳時にドイツのGIを3勝した馬で、この年の年度代表馬にも選ばれた名馬。種牡馬としても凱旋門賞のデインドリームなど多数のGI馬を輩出している。日本に輸入された産駒はさほど活躍できなかったが、カク外として来日したシャラナヤ、デインドリームの2頭がGIでそこそこの結果を残している。


<シルヴァノ> (0頭/1頭) ★☆☆☆☆ (大失敗)

Northern Dancer (CAN) 1961
 Nijinsky (CAN) 1967
  Niniski (USA) 1976
   Lomitas (GB) 1988
    Silvano (GER) 1996 18戦7勝
      ・クイーンエリザベスII世C(HK-I) ・アーリントンミリオン(USA-I)
     [外] フェアブリーズ (GER) 2003 1戦0勝
      (16着) ・エリザベス女王杯(GI)

ドイツ馬ながらドイツ以外でGIを2勝した活躍馬で、種牡馬としても独ダービーの Lucky Speed などを出しており、後に南アフリカに輸出されて多数のGI馬を輩出している。日本に輸入された産駒はおらず、カク外として来日したフェアブリーズがエリザベス女王杯に出走したが、リトルアマポーラの16着と大敗に終わった。


<カーリアン> (97頭/145頭) ★★★★★ (大成功)

Northern Dancer (CAN) 1961
 Nijinsky (CAN) 1967
  Caerleon (USA) 1980 8戦4勝
    ・仏ダービー(FR-I) ・ベンソン&ヘッジスGC(GB-I)
   *シンコウラブリイ (IRE) 1989 15戦10勝
    ・マイルチャンピオンシップ(GI)
   フサイチコンコルド 1993 5戦3勝 Sire
    ・ダービー(GI)
   *ゼンノエルシド (IRE) 1997 18戦6勝 Sire
    ・マイルチャンピオンシップ(GI)

仏ダービーなどGIを2勝した活躍馬で、種牡馬としても英・愛ダービーの*ジェネラス、凱旋門賞の*マリエンバードなど多数の活躍馬を送り出した。日本でもダービー馬フサイチコンコルドをはじめ多数のGI馬を送り出しており、マル外の父として最も成功した種牡馬の1頭である。母系でもブエナビスタや*タイキシャトルなど名だたる名馬を輩出し、現代に与える影響は非常に大きい。


<カーウェント> (1頭/1頭) ★★☆☆☆ (失敗)

Northern Dancer (CAN) 1961
 Nijinsky (CAN) 1967
  Caerleon (USA) 1980
   Caerwent (IRE) 1985 10戦4勝
     ・愛ナショナルS(IRE-I)
    *ローズオブクラウン (IRE) 1990 80戦7勝
     ・中央で1勝

愛2歳GIナショナルSの勝ち馬で、愛2000ギニーやアベイドロンシャン賞でも2着に入ったが、種牡馬としては特に目立った産駒を出していない。日本にも1頭の愛国産馬が輸入されているが、結果を残すことはできなかった。


<フレッドアステア> (2頭/3頭) ★★☆☆☆ (失敗)

Northern Dancer (CAN) 1961
 Nijinsky (CAN) 1967
  Fred Astaire (USA) 1983 9戦5勝
    ・ラトガーズH(USA-II)
   *エイシンマリオン (USA) 1993 14戦1勝
    ・中央で1勝

米芝11ハロンのGIIを制したほか、BCマイルでも*ラストタイクーンの3着に入るなどそこそこの活躍を見せた馬だったが、種牡馬としては目立った活躍馬は出せていない。日本には3頭のマル外が輸入されているが、これといった産駒は出せなかった。

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この記事へのコメント

1. Posted by 狂犬芭蕉 2016年06月29日 23:01
Petoskiのキングジョージ、シリウスシンボリも出走した時ですね。小5の時ですが眠い目をこすりながら深夜の衛星中継を見ていたのを覚えています。 
Oh So Sharp同様に懐かしい名前です。
2. Posted by elfte 2016年06月30日 18:45
ニニスキの血統は障害競走を見ているとサドラーズウェルズと同レベルでよく見かけますね。
大大活躍しているのが英国なので(お察し)なのが問題ですが。
というか、石を投げれば当たるレベルで見かける血統なのですが、障害路線以外で活躍馬がでないと暗雲が。
まあ、時々お化けを出すドイツに愛されているので、土着血統として続くとは思うのですが。
然し、カーリアンの血が伸びねぇ(母父としての破壊力が強すぎたか?)
そしてフレッドアステアとは。ニジンスキーからの連想ですが、アメニウエタエバなどの馬名を付けたくなりますな。
3. Posted by ゼロウィン 2016年06月30日 19:21
ノーザンダンサー系のニジンスキー分家がココまで細くなっているとは思いませんでした。
ダビスタ97の公式ガイドブックには繁栄を極めたノーザンダンサー系を讃えて、
『世界の競馬はノーザンダンサー系と”それ以外”だ』
なんて書かれているほど幅広く血統を広げていたんですけどね(;´Д`)
4. Posted by う゛いみー 2016年06月30日 22:18
母父カーリアンといえば、死んだマーベラスサンデーの代表産駒・シルクフェイマスを思い出します。
とある競馬ブロガーが「マーベラスサンデーはニジンスキー系と相性が良い」と書いていました。
5. Posted by 鈴鹿越え 2016年06月30日 22:22
こうして見るとニジンスキー系は如何にも重いですね。そこそこスピードがあって、パワーとスタミナに優れる血統という印象です。
ダンシングキイ産駒や、ダンシングキイ産駒種牡馬の仔がステイヤーに振れているのもニジンスキー由来のように思えます。
6. Posted by Unnamed. 2016年07月01日 07:40
カーリアン産駒の輸入頭数145って、かなりすごい数字だよね。初期の頃は今みたいに年間100頭以上の産駒なんてまず出せないし、そんなに長生きしなかったし。総産駒数は知らないけど、どう考えても1割くらいは日本に来てるじゃないかな。いかに日本で人気だったかがうかがえるね。
7. Posted by Organa 2016年07月02日 00:08
>Unnamed.さん
145頭は実際にデビューした数なので、血統登録された数だと158頭に上ります。これに輸入種牡馬や繁殖牝馬を入れると200頭は軽く超えてくるでしょうね。すべて調べたわけではありませんが、おそらく血統登録だけなら Woodman の164頭(デビューは155頭)に次ぐ数字で、繁殖馬も入れれば最多になるのではと思います。

そういえば、父に Caerleon を持つアラブなんかも輸入されていましたね。
8. Posted by ねこまわり 2016年07月02日 00:19
カーリセレスですね。まだアラブのレースしかなかった園田でデビュー前から結構話題にはなってたのですが、肝心の成績が・・・
9. Posted by 魚 2016年07月02日 02:44
ニジンスキー系はほとんどが重たい感じが伝わっていくのに
ロイヤルアカデミー兇猟招呂
マイルかスプリンターに適性があるので
直系がしばらく続くかもしれませんね
でも南半球なので危険極まりないです

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