2017年11月13日

週刊種牡馬ニュース 11/6 - 11/12

エリザベス女王杯は*ハービンジャー産駒のモズカッチャンでした。これでGI勝利は秋華賞のディアドラに続く2勝目となりましたが、調べてみると同一年度内で同じ輸入種牡馬の仔がGIを2勝以上するのは2008年の*フレンチデピュティ(アドマイヤジュピタ、エイシンデピュティ)以来となるようです。それだけ内国産馬や日本調教馬の種牡馬としての能力が上がっているという証拠ですが、血統的にあまり日本とはなじみのない*デインヒルの系統からこうした成功種牡馬が出てきたのは非常にいい傾向でしょう。
【11/6(月)】

特になし。

【11/7(火)】

ローレル賞(重賞) (川崎 2歳牝 D1600)
 1. ゴールドパテック (牝2) by ゴールドアリュール 1:43.9
鎌倉記念で3着だった3番人気ゴールドパテックが重賞初勝利。2着には5番人気のハタノサンドリヨンが入り、単勝1倍台の圧倒的支持を受けた道営所属のGIIIエーデルワイス賞勝ち馬ストロングハートは直線向いて思ったほど伸びず、3着に終わった。

【11/8(水)】

ロジータ記念(重賞) (川崎 3歳牝馬 D2100)
 1. ステップオブダンス (牝3) by ゴールドアリュール 2:17.8
関東オークス3着馬ステップオブダンスが2馬身半差で完勝し、人気に応えた。重賞勝利はユングフラウ賞に続く2勝目。なお、レース名にもなっているロジータは昨年12月に死亡(30歳)していたということだが、出走馬中唯一ロジータの血を引くローレライは2番人気で4着だった。

C1戦 (川崎 3歳上 D1500)
 1. コスモス (牡3) by フリオーソ 1:36.8
英ダービー候補と言われたコスモスが半年ぶりの復帰戦を見事ものにした。40キロ近く馬体が増え、体にかなり厚みが出てきたが、C1クラス相手に辛うじて1馬身という走りには物足りなさが残る。レイデオロ相手に1秒差で走った馬だし、やはりどこかでまた芝の走りを見てみたい。

【11/9(木)】

道営記念(重賞) (門別 3歳上 D2000)
 1. ステージインパクト (牡5) by ヴァーミリアン 2:07.2
年間重賞5勝目を狙うオヤコダカと、そのオヤコダカを瑞穂賞で下したドラゴンエアルが同率で1番人気に支持されたが、直線先に抜け出していたオヤコダカを3番人気ステージインパクトが交わし、見事重賞初勝利をあげた。オヤコダカは今年も道営記念を勝てなかった。

兵庫クイーンC(重賞) (園田 3歳上牝 D1700)
 1. タガノトリオンフ (牝5) by *ワイルドラッシュ(USA) 1:51.5
牡馬に交じって結果を残していたタガノトリオンフが5馬身差の圧勝で単勝1.1倍の圧倒的支持に応えた。これで重賞は昨年の同レースに続く2勝目。ただゴール入線後に躓いて故障を発症したようで、半年近い休養が必要とのこと。このまま引退する選択肢もあるようだ。

ブロッサムC(重賞) (門別 2歳牝 D1600)
 1. クロスウィンド (牝2) by ヴァーミリアン 1:43.0
コスモス賞にも出走した5番人気クロスウィンドが重賞初勝利を飾った。道営記念もステージインパクトということで、道営の締めくくりとなる2重賞をともにヴァーミリアン産駒が制したことになる。エーデルワイス賞で4着に入っていた1番人気パキラパワーは7着に終わった。

ラブミーチャン記念(重賞) (笠松 2歳牝 D1600)
 1. チェゴ (牝2) by スクリーンヒーロー 1:43.9
デビュー戦のJRA認定戦を勝った後は大敗続きだった元道営のチェゴが笠松移籍初戦を2馬身半差の勝利で飾り、見事重賞初制覇となった。1番人気に支持されたのはやはり地元惨敗から金沢シンデレラCを制していた道営馬エグジビッツだったが、逃げて失速し3着に終わった。

A1特別 (佐賀 3歳上 D1800)
 1. ウルトラカイザー (牡9) by レギュラーメンバー 1:57.3
門別での大敗から半年ぶりに佐賀に戻ってきたウルトラカイザーだったが、S2重賞2連勝中の1番人気デリッツァリモーネ相手に3馬身差の完勝で復帰戦を飾った。同馬の父レギュラーメンバーも昨年死亡したロジータの血を引く馬で、何とか種牡馬としてその血を残すことができないだろうか。

【11/10(金)】

特になし。

【11/11(土)】

デイリー杯2歳S(GII) (京都 2歳 T1600)
 1. *ジャンダルム(USA) (牡2) by Kitten's Joy (USA) 1:36.3
 2. カツジ (牡2) by ディープインパクト 1 1/4
 3. ケイアイノーテック (牡2) by ディープインパクト 2 1/2
母ビリーヴの米国産馬*ジャンダルムがまるでスプリンターズSでの母のレースを見ているかのような内からの差し切りを決め、デビュー2連勝で重賞初勝利となった。Kitten's Joy 産駒は*ダッシングブレイズのエプソムCに続き重賞2勝目。これ以上の距離延長はどうかだが、少なくともマイル以下では非常に楽しみな存在だ。1番人気に支持された新潟2歳S勝ち馬フロンティアは行きたがるのを抑えたのが裏目に出たか、4着に終わった。

武蔵野S(GIII) (東京 3歳上 D1600)
 1. インカンテーション (牡7) by *シニスターミニスター(USA) 1:35.5
 2. サンライズソア (牡3) by *シンボリクリスエス(USA) 1/2
 3. アキトクレッセント (牡5) by *ウォーエンブレム(USA) 1 3/4
6番人気インカンテーションが早め先頭から最後まで抜かせず、重賞6勝目。そのうち3勝を今年あげており、7歳にして絶好調をキープしている。マイルから中長距離まで適応範囲が広いのが強みで、ぜひGIタイトルを持って種牡馬入りしてほしい。3着に8番人気サンライズソア、3着に15番人気アキトクレッセントが入る大波乱で、1番人気サンライズノヴァが12着だったのを筆頭に人気馬総崩れとなった。

京都ジャンプS(JGIII) (京都 3歳上 T3170)
 1. マイネルフィエスタ (牡7) by *シンボリクリスエス(USA) 3:34.1
 2. タマモプラネット (牡7) by ネオユニヴァース アタマ
 3. スズカブレスト (牡5) by ダイワメジャー 5
4番人気マイネルフィエスタが大逃げを図る1番人気タマモプラネットをゴール直前で交わし、2014年5月の障害オープン以来の勝ち星がうれしい重賞初勝利となった。*シンボリクリスエス産駒はソロルの小倉サマージャンプに続く今年重賞2勝目。同じく重賞初勝利を狙ったタマモプラネットは最後再び差し返そうとしたあたり決して脚が一杯になったわけではなさそうだが、前半気持ちよく行き過ぎたのが災いしたか。それにしても真っ白になった芦毛2頭によるワンツーは見ごたえ十分。

エミレーツS(AUS-I) (フレミントン 3歳上 T2000)
 1. トーセンスターダム (牡6) by ディープインパクト 2:01.22
豪移籍したトーセンスターダムがトゥーラクHに続きGI2勝目。ややこしいが、このレースはそれまでエミレーツSとして行われていた豪主要レースではなく(それはケネディマイルと名称変更)、以前までマッキノンSとして行われていたレースがスポンサー変更で同レース名となったものである。旧エミレーツSほどではないにしろ、少なくともトゥーラクHよりは格の高いGIのはずで、これでまた種牡馬入りに近づいた。

2歳新馬戦 (東京 2歳 D1600)
11. *イレイズザスレート(USA) (牡2) by Data Link (USA)
Data Link 産駒が日本初出走も、後方のまま見せ場なく11着に終わった。父 Data Link は War Front 産駒で、米GIメイカーズ46マイルS(T8F)の勝ち馬。同じ War Front 産駒であるザファクターやアメリカンペイトリオットの供用が決定している中で、どこまで結果を残せるだろうか。血統的には芝向きの印象。

【11/12(日)】

エリザベス女王杯(GI) (京都 3歳上牝 T2200)
 1. モズカッチャン (牝3) by *ハービンジャー 2:14.3
 2. クロコスミア (牝4) by ステイゴールド クビ
 3. ミッキークイーン (牝5) by ディープインパクト アタマ
秋華賞のディアドラに続き、*ハービンジャー産駒の3歳牝馬がGI制覇となった。ディアドラは母父スペシャルウィーク、そしてモズカッチャンはキングカメハメハということで、両系統からGIウイナーを出したのは日本の生産界にとって朗報。来年度は久々に200頭返り咲きも期待できそう。2着には府中牝馬S勝ち馬を逃げ切ったクロコスミアが粘り込み、1番人気に支持されたヴィブロスは5着に終わった。

福島記念(GIII) (福島 3歳上 T2000)
 1. ウインブライト (牡3) by ステイゴールド 2:00.2
 2. スズカデヴィアス (牡6) by キングカメハメハ クビ
 3. ヒストリカル (牡8) by ディープインパクト ハナ
2番人気ウインブライトが3番手追走から直線向いて抜け出し、スプリングS以来となる重賞2勝目をあげた。クラシックや毎日王冠などメンバーがそろったレースでは結果が出なかったが、もともとはこれくらいはやれる馬だということを改めて証明した。2着にスズカデヴィアスが入り、古豪ヒストリカルが人気薄で3着。1番人気に支持されたサンマルティンは直線向いて全く伸びず、14着と大敗に終わった。

北國王冠(重賞) (金沢 3歳上 D2600)
 1. グルームアイランド (牡6) by ヤマニンセラフィム 2:56.3
昨年1番人気に支持されながらトニーポケットの2着に敗れたグルームアイランドがしっかりと雪辱を果たし、このレース初勝利となった。重賞は通算6勝目。2着にはオグリキャップ記念2着馬アサクサポイントが入り、昨年の覇者トニーポケットは8着に終わった。

南部駒賞(重賞) (水沢 2歳 D1600)
 1. ダモンデ (牡2) by *プリサイスエンド(USA) 1:44.3
9頭立ての7番人気だった北海道のダモンデが差し切り、重賞初勝利をあげた。例年この時期は好調な道営馬だが、特に今年は他地区の重賞を勝ちまくっている印象。1番人気に支持された道営所属の鎌倉記念2着馬マッドドッグは2着だった。

オーロC(OP) (東京 3歳上 T1400)
 1. トウショウピスト (牡5) by *ヨハネスブルグ(USA) 1:20.8
逃げた5番人気トウショウピストがそのまま押し切り、オープン特別初勝利をあげた。ここまで主にスプリント戦を使われてきたが、これぐらいの距離のほうがレースはしやすそう。1番人気に支持されたディバインコードはしぶとく追い込むも2着まで。

福島2歳S(OP) (福島 2歳 T1200)
 1. アンヴァル (牝2) by ロードカナロア 1:09.0
出走馬中唯一の2勝馬アンヴァルが2馬身半差の完勝で見事1番人気に応えた。マイル以上でもそれなりに勝ち上がっているロードカナロア産駒だが、やはり短距離での安定感は格別。同馬は母アルーリングボイスで賞味期限の短さがやや気になるが、少なくとも現時点では重賞クラスであることは間違いない。


     

この記事へのコメント

1. Posted by elfte 2017年11月13日 01:28
山人セラフィムは一瞬迷いましたが、ヤマニンセラフィムですよね?(汗)
トーセンスターダムのエミレーツSはリアルタイムで見ていましたが…。
前が壁になって「終わったな」と思ったら、奇跡的に空いたところをこじ開けて父並の末脚で勝利してました(汗)。
勝ち方を一言で表した言葉が印象に残っっています「いつものパターンだと思ったらウォッカの安田パターンとは」……言い得て妙だと思いました。
同レースは日本で言うと安田記念相当(上半期のマイル総括戦)らしいので、種牡馬入りのハードルはすごく下がったと思います。
……出来れば、先にデウスが種牡馬入りして待っていてくれることを願うのみですが。
(便りがないのはいい証拠とは言いながらも動向が気になっています)
2. Posted by Organa 2017年11月13日 01:30
ご指摘ありがとうございます。記事を訂正しました。
3. Posted by 南斗馬連拳伝承者ゼロウィン 2017年11月13日 01:52
あの誤字で思ったのですが、もともと『ヤマニン』の冠名って何の意味なんでしょうね。
地方競馬でよくある『〇〇ケン』と言うのは馬主さんが建設会社をやっていたりすることが多かったりしますが(´・ω・`)
4. Posted by 774 2017年11月13日 02:42
>>英ダービー候補と言われたコスモスが
不覚にも笑ってしまいましたw
5. Posted by ノエルザブレイヴ 2017年11月13日 05:21
ヤマニンは最初読んだ時私も何じゃらホイと思ったのですがどうも「やまにんべん」という一族の屋号から採ったらしいですね。

(こちらは多分別の「やまにんべん」を屋号にしている会社)
http://www.yamaninben.co.jp/
6. Posted by ロトマニア 2017年11月13日 08:10
ハービンジャーは、サトノのように確変状態に入ったような気がします。今後もG1勝ち馬を出し続けるのではないでしょうか。それから冠名では、ヤマニン よりも「コウギョウ」の由来が気になっています。工業、興行、興業、鉱業、功業と考えられるものが色々ありますが、何なんでしょうか。ずっと気になっています。
7. Posted by 南斗馬連拳伝承者ゼロウィン 2017年11月13日 12:02
>>ノエルザブレイヴさん
そういえばかつてヤマニングローバルとかはヤマニンベン牧場という名前の牧場に繋養されていましたね。
当時はヤマニンベンって何それ?って感じでしたが、屋号なんですかφ(゚Д゚ )フムフム…
8. Posted by ダコタはどこだ 2017年11月13日 12:15
旧マッキノンステークスは中距離の重要なレースでマイル戦ではありません。勝ち馬にはソーユーシンクやロンロなど著明な馬があり、古くはホーリックスやベタールースンアップがこのレースとジャパンカップを連勝しています。ご参考までに。
9. Posted by 狂犬芭蕉 2017年11月13日 12:27
去年の道営記念で北海道ラストランのはずがいつの間にか北海道に戻っていたウルトラカイザー、明けて10歳になりますが、秋から冬は佐賀、春から夏は北海道と渡り鳥の様に現役を続けるのかも知れませんね。なお、アウヤンテプイも佐賀に移籍だそうです。
10. Posted by ロトマニア 2017年11月13日 16:02
ヤマニン ベン牧場は、錦岡牧場に吸収統合されてますね。ところで、ロジータの死亡は、なぜ今まで公表されなかったのでしょうか。何か裏でもあるのかと勘ぐってしまいますよね。
11. Posted by 南斗馬連拳伝承者ゼロウィン 2017年11月13日 21:44
>ロジータ
死亡報道が無かったのは、たぶん牧場の人が必要ないと思って公表しなかっただけだと思いますけどね。
なんせ30歳、それも歴史的名牝とはいえ地方馬ですからね。
多くのファンの記憶から忘れ去られているだろうと思ったか、管理していた牧場の人がロジータがどういう馬か知らずに普通の功労馬程度にしか考えていなかったか。

実際に現役時代に名をはせた名馬でも死亡時に何のアナウンスもないのは珍しくないですからね。
かつてアラブの歴代史上最強馬とまで言われたローゼンホーマは死亡して10年以上経ちますが、全く報道された記憶がありません(´・ω・`)
12. Posted by ふくちゃん 2017年11月13日 23:16
マッキノンステークスといえばホーリックスのイメージがありますね^_^
ロジータについていえば30歳ですから大往生と言っていいのではないでしょうか?ホーリックスやロジータと言ってあああの馬だと思い浮かべることができる人の方が少ないはずですので、公表されなかったことに深読みまでする必要はないと思います^_^;
13. Posted by Unnamed. 2017年11月13日 23:17
トーセンスターダムはオセアニアで種牡馬としてやっていくなら、マイルG1勝ちのほうが有利に働くでしょ。無論、中距離以上のG1もないよりはあったほうがいいけど、あのソーユーシンクの産駒だってけっこうな確率でチョッキンされちゃってるし、生産界へのアピールはイマイチだよね。

引退馬で死亡を公にするのが義務みたいになってるのはJRAでもG1勝ち馬だけだし、特に生産牧場で余生を送ってる牝馬は多少の実績があってもだんまりなことは確かに多いかな。クラシック戦線で活躍したシヨノロマンも死亡の届け出はされてるけど記事になったことなかったような。
14. Posted by elfte 2017年11月14日 06:10
>>ダコタはどこだ様
情報の修正&ご指摘有難うございます。
寝ぼけた状態で情報を確認せずに書くはだめですな(汗)。
15. Posted by りきお 2017年11月14日 22:00
今年のリーディングサイアーもほぼ順位が固まった感がありますが、重賞勝ち数ではTOP3とそれ以下で大きく差がついているようですね。
総合1位のディープが14勝(うちGI・2勝)、2位のキンカメが13勝(うちGI・1勝)、3位ステイが12勝(うちGI・2勝)で、4〜6位のハーツ、メジャー、クロフネの5勝以下となっているようです(地方重賞は除く。
ダイワメジャーあたりは、勝馬率は優秀ですが、重賞となると脆かったり、複数勝てなかったりするんですかね。先週も、フロンティアがあっさり負けてしまったり、レーヌミノルが桜花賞以来さっぱりだったりしてますし。
ハーツクライ産駒も、GIとなると、スワーヴリチャードに期待するしかない状況ですし、案外大物が出てこない印象が強くなってます。
16. Posted by おりた 2017年11月17日 03:14
トーセンスターダム、種牡馬入り決まったみたいですね。

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