2018年02月13日

新種牡馬辞典 - ヴィットリオドーロ

新種牡馬辞典、第十六弾は*ヴィットリオドーロ。Medaglia d'Oro 産駒のマル外で、競走馬としては1000万下までの勝ち星しかない平凡な存在でしたが、母が米国で繁殖入りしたダートの名牝プリエミネンスという血統もあり、何とか種牡馬入りにこぎつけました。とりあえず初年度はグランド牧場のバックアップもあって何とかなっている状態ですが、全姉*ハヤブサエミネンスから兵庫ジュニアグランプリのハヤブサマカオーが出ているように血統的なポテンシャルはそれなりにあるはずで、初年度から産駒の活躍に期待したいところです。
*ヴィットリオドーロ

米国産 2009年生 黒鹿毛 父系:エルプラド系

<血統構成> 5代内クロス :Northern Dancer 4×5 Tom Fool 5×5

Medaglia d'Oro

USA 黒鹿毛 1999
El PradoSadler's Wells
Lady Capulet
Cappuchino BayBailjumper
Dubbed In
プリエミネンス

鹿毛 1997
*アフリートMr. Prospector
Polite Lady
アジテーションCaerleon
*ランザリスク

Medaglia d'Oro はトラヴァーズSやドンHなど米GIを3勝した活躍馬で、種牡馬としても牝馬ながらプリークネスSを制した名牝 Rachel Alexandra 、GI通算9勝の Songbird などを多数のGIウイナーを輩出することに成功している。日本では愛知杯を制したエーシンメンフィス、アイビスサマーダッシュ2着の*フィドゥーシアなどが出ている。

プリエミネンスは浦和記念やエルムSなどダートグレードレースを8勝した活躍馬で、晩年は米国に移籍し、GIサンタマリアHで5着に入っている。そのまま米国で繁殖入りし数年後に日本に帰国したが、母としては特に目立った産駒は出していない。ただ、孫の代に兵庫ジュニアグランプリを制したハヤブサマカオーを出しており、やはりダートで結果を残している。

祖母アジテーションは中央未勝利。母としてほかに札幌3歳S2着のスタートマーチ、中山新春ジャンプS2着のベストオブジュリーなどを出している。

<競走成績>

年 (歳)主な実績
2011年 (2歳)211着 新馬戦 D1800
2012年 (3歳)30
2013年 (4歳)411着 500万下 D1800
2014年 (5歳)321着 1000万下 D2100
1着 500万下 D1800
124

グランド牧場が海外で生産した馬で、ダーレーのシェイク・モハメド氏が所有した。デビュー戦は快勝したものの、その後は大敗が続き、ようやく2勝目をあげたのは古馬になってからのことで、12番人気に過ぎなかった。その後はダート中距離でそれなりに安定した成績を残したが、結局準オープンを突破することはできなかった。

<供用実績>

年度種付料種付数生産数登録数供用場所
201520万円1588アロースタッド
201620万円1099
201720万円2
201820万円

引退後はアロースタッドにて種牡馬入り。わずか20万円の種付け料とはいえ、オープン出走経験すらない条件馬ということで牝馬はあまり集まっておらず、ほぼグランド牧場専属種牡馬という状況であった。ただそれも2年目までで、3年目となる昨年はグランド牧場の牝馬は1頭もおらず、わずか2頭にまで減少している。グランド牧場のバックアップがなければ今後種牡馬を続けていくのは難しいだろう。

<注目の産駒>

母名備考
ザナイトビフォーグランド牧場の生産馬。母は*クロフネ産駒で、地方2勝。母の全兄にマーチSなど重賞2勝のマイネルクロップがいる。成富直行氏が90万円で落札。
スズカミンクスグランド牧場の生産馬。母は*アサティス産駒で、中央1勝。半兄に東京盃3着のプラチナグロースがいる。友駿にて800万円で募集。
スズカララバイグランド牧場の生産馬。母は*ラムタラ産駒で、中央3勝。半姉に道営の重賞・リリーC勝ち馬プリモエナジーがいる。伊藤享氏が160万円で落札。
ベラトリックスグランド牧場の生産馬。母はスマートボーイ産駒で、地方8勝。笠松の重賞・クイーンCを勝っている。おじにサラブレッドチャレンジCのタマモリッチがいる。
*ルネッサンスファウンドグランド牧場の生産馬。母は Silver Deputy 産駒の加国産馬で、米国未勝利。半兄に中央3勝のスズカルーセントがいる。秋谷寿之氏が550万円で落札。

すべてグランド牧場の生産馬で、いかにもダートが似合いそうだ。ザナイトビフォーはマイネルクロップのめいで、ダート中距離タイプか。スズカミンクスは南関のスプリント路線で活躍中のプラチナグロースの下で、こちらは短距離向きか。スズカララバイは道営の2歳重賞を勝ったプリモエナジーを姉にもち、2歳戦から動けそうだ。ベラトリックスはグランド牧場のもう1頭の代表馬スマートボーイの血を引く馬で、まさに夢の配合。*ルネッサンスファウンドは兄姉の中央勝ち上がり率が高く、中央での勝利も期待できそう。

<傾向> 芝: ダ: 距離:マイル〜中 2歳: 3歳: 古馬:

Medaglia d'Oro に*アフリート、Caerleon だから血統的には芝でも走りそうだが、プリエミネンスの仔ということを考えるとやはりメインはダートになるだろう。距離は中距離がベストだが、ある程度短い距離にも対応できそう。プリエミネンス自身は2歳時に8戦しているように仕上がりはかなり早いタイプ。ただ、古馬になってから重賞5勝をあげたように、そこから更なる成長力にも期待できそうだ。

サドラーズウェルズの系統の中でも米国向きに特化したのが祖父 El Prado で、さらにその血を爆発的に広げたのが父 Medaglia d'Oro である。日本には今のところ同じ El Prado 産駒でも芝向きの Kitten's Joy のほうが相性が良い印象で、*ダッシングブレイズや*ジャンダルムらが重賞戦線で活躍中だが、*ヴィットリオドーロの活躍次第ではこちらの系統からも本格的に種牡馬が輸入されることもあるだろうか。


     

この記事へのコメント

1. Posted by Unnamed. 2018年02月14日 19:29
自家生産馬の代表格の仔だから種牡馬入りさせたのだろうけど、戦績が平凡なのはもちろん血統も超一流とまではいかず、セールスポイントが見いだせないね。

メダグリアドーロが種牡馬の父として目覚ましいのであれば付けてみようって生産者もそこそこいたと思うけど、フィリーサイアー気味だし初期の活躍馬も種牡馬としての良い噂を聞かないから、そこも強く推せないかな。

いかにアピールポイントを早期に確立できるかが今後を左右すると思う。とにもかくにも仕上がりの早さが第一かねえ。
2. Posted by Organa 2018年02月15日 22:14
似たような感じで輸入されたセイントアレックス(母フェスティバル)枠でしょうかね。あちらは道営でそこそこ結果を残して種付け数を増やしましたが、それに続けるかどうか。
3. Posted by DEEPBLUE 2018年02月15日 23:39
グランドが早くも腰砕けというのが印象としては…
慈善事業じゃないとはいえ
4. Posted by elfte 2018年02月17日 02:38
こういう馬の産駒が活躍すればまた違った楽しみも出るんですが。
血統的には遥か彼方にノーザンダンサーとトムフールのインブリードのみという、ある程度なんでも付けられる血統なんですが。
サンデー牝馬を一頭当てれればまた面白いと思うですが、バックアップのはずのグランド牧場の腰が…。
(せめて一頭試してよ)

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