2020年07月04日

パーソロン系 - サイアーラインで辿る日本競馬

続いてはパーソロン系。これにてあっという間に日本のヘロド系はコンプリートです。*パーソロンの代表産駒といえば天皇賞(秋)を制したメジロアサマと無敗でクラシック三冠を達成したシンボリルドルフですが、前者は受胎率が極端に低く、それでも陣営の血のにじむ努力によって天皇賞三代制覇を成し遂げた苦労人、後者は初年度からいきなりクラシック二冠のトウカイテイオーを出した超エリートという両極端なイメージです。今ではどちらも父系としては風前の灯ですが、それでも有志の手によって何とかラインが維持されており、何とか奇跡が起こることを祈りたいところです。
<パーソロン系父系図>

HerodHerod - Buzzard - Tourbillon - My Babu - Partholon

Tourbillon 1928
 Djebel 1937
  My Babu 1945
   Milesian 1953
    *パーソロン Partholon 1960
    | ・1962年 愛ナショナルS
    |ヤマトダケ 1965
    | ・1967年 京成杯3歳S
    |グローブターフ 1966
    | ・1969年 愛知杯
    | ・メインキャスター、プリサイスマシーン、ウインジェネラーレの牝祖。牝系残存
    |メジロアサマ 1966
    || ・1970年 天皇賞(秋)
    || ・1970年 安田記念
    || ・1970年 函館記念
    || ・1971年 アルゼンチンジョッキークラブC
    || ・1971年 京都大賞典
    || ・1972年 アメリカジョッキークラブC
    ||メジロエスパーダ 1976
    || メジロアニタ 1986
    ||  ・1990年 京都大障害(春)
    ||メジロティターン 1978
    ||| ・1981年 セントライト記念
    ||| ・1982年 天皇賞(秋)
    ||| ・1982年 日経賞
    |||メジロマーシャス 1985
    ||| ・1991年 函館記念
    |||メジロマックイーン 1987
    |||| ・1990年 菊花賞
    |||| ・1991年 天皇賞(春)
    |||| ・1991年 阪神大賞典
    |||| ・1991年 京都大賞典
    |||| ・1992年 天皇賞(春)
    |||| ・1992年 阪神大賞典
    |||| ・1993年 宝塚記念
    |||| ・1993年 大阪杯
    |||| ・1993年 京都大賞典
    ||||エイダイクイン 1995
    |||| ・1998年 クイーンC
    ||||オリエンタルアート 1997
    |||| ・オルフェーヴル、ドリームジャーニーの母
    ||||グランアクトゥール 1998
    ||||タイムフェアレディ 1998
    |||| ・2001年 フラワーC
    ||||ポイントフラッグ 1998
    |||| ・2001年 (2着)チューリップ賞
    |||| ・ゴールドシップの母
    ||||ヤマニンメルベイユ 2002
    |||| ・2008年 クイーンS
    |||| ・2008年 中山牝馬S
    ||||ホクトスルタン 2004
    |||| ・2008年 目黒記念
    ||||ギンザグリングラス 2005 ★現役種牡馬
    ||||ディアジーナ 2006
    |||  ・2009年 フローラS
    |||  ・2009年 クイーンC
    |||パリスナポレオン 1991
    ||  ・1997年 マーキュリーカップ
    ||メジロカーラ 1979
    || ・1982年 京都大賞典
    ||エイシンハリケーン 1983
    |トウショウピット 1967
    | ・1971年 クモハタ記念
    | ・1971年 関屋記念
    | ・1972年 中山記念
    |ハーバーゲイム 1967
    | ・1970年 クイーンS
    | ・1970年 牝馬東京タイムズ杯
    | ・1971年 安田記念
    |メジロリクゼン 1967
    | タキノユウホー 1979
    |  ・1982年 北海優駿
    |カネヒムロ 1968
    | ・1971年 優駿牝馬
    | ・カネミノブの母。牝系残存
    |ナスノカオリ 1968
    | ・1971年 桜花賞
    | ・1971年 4歳牝馬特別(東)
    |ミネラルシンボリ 1968
    | ・1971年 日本短波賞
    |メジロゲッコウ 1968
    || ・1971年 弥生賞
    ||メジロアンタレス 1979
    || ・1984年 中山大障害(秋)
    || ・1987年 中山大障害(春)
    ||メジロハイネ 1980
    |  ・1983年 セントライト記念
    |  ・1984年 中山牝馬S
    |  ・ショウナンタキオンの牝祖。牝系残存
    |タケフブキ 1969
    | ・1972年 優駿牝馬
    | ・グランドシチーの牝祖。牝系残存
    |トクザクラ 1969
    | ・1971年 朝日杯3歳S
    | ・1971年 京成杯3歳S
    | ・1972年 ダービー卿チャレンジT
    | ・1972年 牝馬東京タイムズ杯
    |ノボルトウコウ 1969
    | ・1972年 スプリンターズS
    | ・1974年 小倉大賞典
    | ・1974年 関屋記念
    | ・1974年 福島記念
    | ・1975年 七夕賞
    |スピードリッチ 1970
    | ・1973年 東京4歳S
    |ナスノチグサ 1970
    | ・1973年 優駿牝馬
    | ・1974年 新潟記念
    | ・1975年 京王杯オータムH
    |ファストリュウエン 1970
    | ・1976年 笠松ゴールドC
    |マチカネハチロー 1970
    | ・1974年 マイラーズC
    |ヤマブキオー 1970
    | ・1974年 中京記念
    | ・1975年 ダービー卿チャレンジT
    | ・1976年 中山記念
    | ・1976年 京王杯スプリングH
    | ・1976年 金鯱賞
    | ・1977年 函館記念
    |カーネルシンボリ 1971
    || ・1973年 京成杯3歳S
    || ・1973年 北海道3歳S
    || ・1974年 弥生賞
    || ・1974年 東京4歳S
    || ・1975年 目黒記念(春)
    ||アンジュレスイート 1979
    || ・セイウンスカイの牝祖
    ||シノンシンボリ 1979
    || ・1987年 中山大障害(秋)
    ||スイートブレスト 1980
    |  ・1983年 クイーンS
    |ゼネラルシンボリ 1971
    |トウコウエルザ 1971
    | ・1974年 クイーンS
    | ・1974年 ビクトリアC
    | ・1974年 優駿牝馬
    |スカッシュソロン 1973
    | ・1976年 阪神4歳牝馬特別
    | ・1977年 安田記念
    |ボールドシンボリ 1973
    | ・1975年 朝日杯3歳S
    |マチカネタイテイ 1973
    | ・1978年 京阪杯
    |ミヤリサンヒーロー 1973
    | ・1975年 (3着)北海道3歳S
    |アグネスホープ 1975
    | ・1978年 毎日杯
    |サクラショウリ 1975
    || ・1978年 東京優駿
    || ・1978年 セントライト記念
    || ・1978年 東京4歳S
    || ・1979年 宝塚記念
    || ・1979年 アメリカジョッキークラブC
    || ・1979年 目黒記念(春)
    ||サクラスターオー 1984
    || ・1987年 皐月賞
    || ・1987年 菊花賞
    || ・1987年 弥生賞
    ||サムソンビッグ 1991
    |  ・1994年 きさらぎ賞
    |シンボリフレンド 1977
    | ・1981年 京王杯スプリングH
    |スイートネイティブ 1977
    | ・1982年 安田記念
    | ・1982年 牝馬東京タイムズ杯
    | ・1982年 七夕賞
    |タケノハッピー 1977
    | ・1980年 クイーンS
    | ・1981年 ダービー卿チャレンジT
    |ベストブラッド 1977
    | ホワイトアロー 1987
    |  ・1990年 愛知杯
    |  ・1992年 金杯(西)
    |イブキオーショウ 1978
    |サンエイソロン 1978
    || ・1981年 NHK杯
    || ・1981年 スプリングS
    || ・1981年 京都新聞杯
    || ・1982年 サンケイ大阪杯
    ||ボールドフェイス 1988
    |  ・1991年 東京大賞典
    |サクラシンボリ 1979
    | ・1984年 エプソムC
    |シンボリヨーク 1979
    | ・1984年 東京新聞杯
    |スイートカーソン 1979
    | ・1983年 オールカマー
    | ・1983年 福島記念
    |ウインザーノット 1980
    || ・1984年 函館記念
    || ・1985年 函館記念
    ||ウインドフィールズ 1991
    |  ・1994年 セントライト記念
    |オーバールック 1980
    |サクラガイセン 1980
    || ・1985年 アメリカジョッキークラブC
    ||ホクセイエイカン 1989
    |  ・1992年 中津ダービー
    |ヒロカツオー 1980
    |シンボリルドルフ 1981
    || ・1984年 皐月賞
    || ・1984年 東京優駿
    || ・1984年 菊花賞
    || ・1984年 有馬記念
    || ・1984年 弥生賞
    || ・1984年 セントライト記念
    || ・1985年 天皇賞(春)
    || ・1985年 ジャパンC
    || ・1985年 有馬記念
    || ・1985年 日経賞
    ||シャマードシンボリ 1988
    || ・1994年 ブラッドストーンS
    || ・1997年 みちのく大賞典
    ||トウカイテイオー 1988
    ||| ・1991年 皐月賞
    ||| ・1991年 東京優駿
    ||| ・1992年 ジャパンC
    ||| ・1992年 大阪杯
    ||| ・1993年 有馬記念
    |||タイキポーラ 1996
    ||| ・2001年 マーメイドS
    |||トウカイパルサー 1996
    ||| ・2002年 愛知杯
    |||トウカイポイント 1996
    ||| ・2002年 マイルチャンピオンシップ
    ||| ・2002年 中山記念
    |||ストロングブラッド 1999
    ||| ・2003年 カブトヤマ記念
    ||| ・2003年 さくらんぼ記念
    ||| ・2004年 群馬記念
    ||| ・2005年 かしわ記念
    |||ヤマニンシュクル 2001
    ||| ・2003年 阪神ジュベナイルフィリーズ
    ||| ・2006年 中山牝馬S
    |||クワイトファイン 2010 ★現役種牡馬
    ||アイルトンシンボリ 1989
    || ・1992年 ステイヤーズS
    || ・1993年 ステイヤーズS
    ||キョウワホウセキ 1989
    || ・1992年 4歳牝馬特別(東)
    || ・1993年 東京新聞杯
    ||ジャムシード Jamshid 1989
    || ・1992年 ミシェルウィヴェ賞
    || ・1992年 (2着)リュテス賞
    ||アクションドラマ 1990
    ||エプソムアシュラ 1991
    ||ツルマルツヨシ 1995
    || ・1999年 朝日チャレンジC
    || ・1999年 京都大賞典
    ||マイネルプリンス 1999
    |ダイアナソロン 1981
    | ・1984年 サファイヤS
    | ・1984年 桜花賞
    |アサクサスケール 1982
    | ・1985年 クイーンS
    |サクラサニーオー 1982
    || ・1985年 京成杯
    || ・1986年 アルゼンチン共和国杯
    ||タイセンルビー 1990
    |  ・1994年 クイーン賞
    |  ・1994年 トゥインクルレディ賞
    |モンテジャパン 1982
    || ・1986年 (3着)中山記念
    || ・1986年 (3着)東京新聞杯
    ||ヤナギジャパン 1990
    |  ・1992 サラ系3歳優駿
    |エイシンウオリア 1983
    | ・1986年 (3着)京都新聞杯
    | ・1986年 (4着)菊花賞
    |テイオーソロン 1983
    |モンテペガサス 1983
    |レイホーソロン 1983
    | ・1986年 チューリップ賞
    | ・サマニベッピン、ダンツキッチョウ、エーブチェアマンの牝祖。牝系残存
    |アオイノモン 1984
    |チョウカイフリート 1984
    | ・1987年 青葉賞
    |マティリアル 1984
    | ・1987年 スプリングS
    | ・1989年 京王杯オータムH
    |キリパワー 1985
      ・1989年 目黒記念

*パーソロンは愛ナショナルSを制した馬で、シンボリ牧場の和田氏とメジロ牧場の北野氏が共同で導入し、天皇賞馬メジロアサマ、ダービー馬サクラショウリ、そして三冠馬シンボリルドルフなど多数の活躍馬を輩出してリーディングサイアーにも輝いた。産駒は特に春のクラシックに強く、オークス馬4頭をはじめ8頭のクラシックホースを送り出している。

メジロアサマは種牡馬入りしたものの受胎率が極端に低く、初年度は28頭に種付けしながら受胎した牝馬は1頭もいなかった。しかし陣営はあきらめずに10年以上に渡って生産を続け、何とか20頭足らずの産駒を得ると、そこから天皇賞親子制覇となるメジロティターン、京都大賞典のメジロカーラを出すなど驚異的な質の高さの産駒を送り出した。さらにメジロティターンは後に天皇賞親子3代制覇のメジロマックイーンを出すことになる。

メジロマックイーンは菊花賞や天皇賞(春)などGI4勝を含む重賞9勝の名馬で、史上初の10億円ホースとしてJRA顕彰馬にも選ばれた。種牡馬としては目黒記念のホクトスルタン、中山牝馬Sのヤマニンメルベイユなどを送り出すも、大物産駒を出すことはできず、天皇賞親子4代制覇の夢は叶わなかった。しかしメジロマックイーン牝馬とステイゴールドとの間にオルフェーヴルやドリームジャーニー、ゴールドシップといった名馬が次々生まれており、今でもその影響力は非常に大きい。

シンボリルドルフは日本初の無敗のクラシック三冠馬で、のちに有馬記念や天皇賞(春)、ジャパンCを制し、七冠馬と呼ばれた。種牡馬としても二冠馬トウカイテイオー、ステイヤーズS連覇のアイルトンシンボリらを出すなど一定の成績を残した。さらにトウカイテイオーもマイルChSのトウカイポイント、阪神JFのヤマニンシュクルと2頭の中央GI馬を出すことに成功したが、父系をさらに発展させるには至らなかった。

現在この父系は絶滅の危機に瀕しているが、それでもメジロアサマから数えて内国産4代目となるギンザグリングラス、母系に歴代の三冠馬が散りばめられたクワイトファインの2頭が有志の手によって種牡馬入りしており、今でも種牡馬として現役である。内国産系統が3代・4代続いている例はほかにもあるが、50年以上前に枝分かれした系統が2本も残っているのはほかに例がなく、まさに日本が誇る内国産系統だといっていいだろう。




この記事へのコメント

1. Posted by 通りすがり 2020年07月04日 23:11
サクラシンボリってスゲー名前ですね
1984エプソムCが2つあるけど、誤記ですかね?
2. Posted by まめ 2020年07月04日 23:29
ストロングブラッドのかしわ記念は当時GI(統一GI)として施行されたのではなかったでしょうか。一応、この馬もトウカイテイオーのGI牡馬と紹介されることが少なくないように思います。
メジロマックイーンやトウカイテイオーの血を繋ぐ試みが、ホクトスルタンやストロングブラッドで実現しなかったのは今でも少し残念です。
3. Posted by K 2020年07月05日 04:00
ホクトスルタンは母父SSだったからか、
種牡馬として残すより障害でもいいから走らせる方向に
行ったのが最後の分かれ目だったと思いますね
体調も整わず長期休養する度に弱くなっていったのがとても悲しい……
4. Posted by gmean 2020年07月05日 12:56
母父がSSで成功したとかろうじていえる馬は
アドマイヤムーン
そしてスクリーンヒーローしかいないが
どちらも【古馬になってから芝のG1を勝っている】ことが共通点

古馬で斤量背負った状態で芝のG1を勝つと神から種牡馬能力をもらえるのか、古馬で芝G1勝つ能力がある馬だけが種牡馬能力あるのかわからないが

古馬で芝のG1勝ってないホクトスルタンでは無理だったでしょう

5. Posted by コング 2020年07月05日 21:11
ホクトスルタン、種牡馬入りしたとしても、もちろん一般的な意味での成功は無理だったことでしょう。しかしこういう言い方をしてはなんですが、ギンザグリングラスが産駒を残せるのであれば……といった類の残念な気持ちは、どうしても生じてしまいます。
6. Posted by Organa 2020年07月05日 23:20
記事を訂正しました。ご指摘ありがとうございます。

個人的にはやはりこの系統はメジロの馬に継いでもらいたかったですね。メジロラモーヌの孫メジロチェスターが2013年まで現役だったので、もう少し早ければこの馬に焦点が当たっていたかもしれませんね。
7. Posted by ななみ 2020年07月09日 11:07
記事に散りばめられた言葉とコメントを拝見すると、やはりみなさんメジロ三代とルドルフには思いは有るのだなとおもいます。
まさしく、日本が誇るべき内国産父系統だと思います。

オーストラリアの研究で明らかになったのは、ヘロドサイアーを多く持つ競走馬の成績は他のサラブレッド血統プールの上位馬より高い。と、言うことです。
サイモンをヘロドとしているのでしょうか?

この記事を拝見して、二頭の馬から奇跡が起こることを今年は七夕の短冊に書いてみました。

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