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東北沢駅から歩いて5分ほど。

あさひ、というお蕎麦屋さんをご存知でしょうか。

魚料理もない。
天ぷらもない。
わずか8席の小さなお店。

このあさひさんは、
動物性を一切使わない稀有なお蕎麦屋さん。
だしは甘味料もゼロ。昆布・しいたけ・醤油・梅干しのみ。
ルヴァン出身の店主がこだわりぬいた手打ち蕎麦。
(黒森庵で修業後、独立されたそう)


こんなお店、他にないとおもう。僕が知る限り。
この東京で、よほどの意思がなければこんなこと続けられない。
甘味料も動物性ダシも、ぜったいに使いたくなるのです。
魚もてんぷらも置きたくなる。でも、ここのご主人はしない。ぶれるから。

予算をいえば、おまかせの野菜料理も作ってくれます。
これはマクロビオティックをしている僕らのみならず、
外食で苦労しているベジタリアンがずっと望んていたお店じゃないだろうか。
味も、すばらしい。後味もスキッとしている。自己満足の誘惑に負けない
技術とセンスと覚悟をご主人がしっかりともっている。



実はこのお店、来月にはなくなってしまうかもしれません。

店主のお話だと、10月以降の営業は全くの未定らしいのです。


・・・・・・・。

日々、数えきれない飲食店が生まれ、そしてなくなっていく今。
こういうことは珍しいことでないことは百も承知です。
自営業である以上、僕だって決して他人事じゃない。


でも、どうしても納得がいかない。

こういうお店がなくなってしまうのだったら、
あまりにも夢がなさすぎる。

きっと、いますよ、世の中に。
あさひさんのように、植物性の出汁だけで蕎麦屋を
だすことを夢見ている青年が、何人かきっと。
それでなくても、小規模でマクロビオティックや
ベジタリアンの飲食店を出すことが夢だという人を
僕はすくなくとも両手で数えられないぐらい知ってる。


冷静に回転率や原価計算をしていたら、
こういう店が難しいのは誰でもわかるはず。
でも、そういうリスクを背負って開業した人を
僕らは支えることができないのでしょうか?
誰かがリスクをおかさないと、世の中ぜったい変わらない。
そのリスクを背負った人を、しかも、高水準のクオリティを
維持しているお店を、つぶしてしまっていいのでしょうか?




・・・・・・・

東北沢です。

リマさんがすぐ近くにあります。

ルヴァンもある。

立地は決して悪くない。
きっと、知らないだけなんだと思うのです。
この店を必要としている人に、情報が届いてないだけだと思うのです。

もちろん、お店をたたむ原因は、一つではないと思います。
ご主人が新しい挑戦をはじめるプロセスなのかもしれない。
ただ、僕はこのお店がなくなってほしくない。
植物性の出汁、手打ちの蕎麦。
旬の野菜料理。店主の情熱。


たたんでほしくない。

こういうお店を支えられないのだったら、
菜食やマクロビオティックで勝負する店は絶対に増えていかない。
もちろん、宣伝やメニュー展開が上手とはお世辞にもいえないお店です。
それでいいのだと僕はおもう。誰がもがうまくマーケティングできるわけじゃない。
このお店の価値はそこには決してないのだから。


その価値を知るべき人に知ってもらう前に
舞台から退場してしまうのはあまりにも惜しい。

かえすがえす、悔しいです。


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磯のあつもり蕎麦。
なんだか動揺してうまく撮れていませんが、よくぞこの方向性で
踏ん張ってくれていると拍手を送りたい味、おいしいです。
1350円。ネットで見たら1500円だったから値下げしたのでしょうか。
1500円でいい、と僕は素直に思いました。もりは900円。

野菜料理は、500円から予算をいえば、おまかせで
とびきり新鮮なのがでてきます。
「油ぬきで」というわがままにも対応していただきました。
スイーツはクレープがあります。コーヒーも他のお客さんが
「うまい!!」とうなっているのをききました。
日本酒も非常に趣味がいいものがそろっています。田酒、豊盃。
秋は手打ちうどんが登場、これが絶品。

9月末日までの営業。
そうすると、うどんをだすことは、もうないのかもしれません。

10月以降も営業を続けてくださることを祈っています。
難しいことかもしれませんが、話を聞く限り、ご主人の心は
まだ折れていないと、おもいました。願いを込めて、この日記を更新します。



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あさひ
東京都世田谷区北沢4丁目32−26
03-3485-7785
詳しい地図

12:00〜15:00 18:00〜22:00
定休日 火・第3月曜日
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17日以降は、イベントに参加するため時々臨時休業する
可能性もあるため、必ず電話で営業を確認することを
おすすめします。



これ以上、うまく言えないのですが、
皆様、どうかよろしくお願いいたします。