ロンドンのナショナル・ギャラリーに行ってきました。

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至宝はロンドンにあり!
膨大なコレクション数で、パリやイタリアといった美術都市とも並ぶのではないでしょうか。
イギリスの画家だけでなく、西洋美術の全てを知ることができます!


〜目次〜
1. 展覧会の基本情報
2. 気になる混雑状況は?
3. 例えばこんな作品がありました
 ①死ぬまでに1度は見たい5つの名画
 ②中野京子「怖い絵」シリーズの絵画たち
 ③建物まで美しい美術のヘヴン!
 ④企画展はミケランジェロでした!最高!
4. 逆に惜しかったところ
 ①部屋が広すぎる
5. まとめ
6. 関連情報


展覧会の基本情報

場所:ナショナル・ギャラリー(イギリス)
最寄駅:チャリングクロス駅
作品数:とにかく膨大
所要時間:ハイライトで3時間(全部見るなら3日)
観覧料:無料(企画展は一部有料、館内マップは£1の寄付)



気になる混雑状況は?

全く混雑を感じません。

日曜日の午前中に行きまして、人は結構多いんですけれども。
館内が広すぎるので混雑はしません。

結構日本人が多いかな、という印象です。
日本語の館内マップもあったので、それなりに需要があるのでしょう。



例えばこんな作品がありました

イギリスのギャラリーは写真OKエリアがとても多いです!
できるだけ、弊職が撮った写真を掲載しています。


①死ぬまでに1度は見たい5つの名画

弊職がおすすめするハイライトです。
ナショナル・ギャラリーの推しメンです。
それにしても、名画が多すぎる…選ぶ身にもなって欲しいです。

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サンドロ・ボッティチェリ「ヴィーナスとマルス」(1485年頃)

ボッティチェリの偉い所は、女性も男性も両方美しく描ける所です。
男性の画家はなぜか女性は上手いけど男性は下手、ということがありますのでね。
男性の仰け反り方…素晴らしくないですか?
こんなに官能的なポーズが存在して良いのでしょうか。
弊職はこういった目のやり場に困る絵が大好物です。


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レオナルド・ダ・ヴィンチ「岩窟の聖母」(1495-1508年)

ナショナル・ギャラリーでNO.1と言ったら間違いなくコレです。センターです。
ダヴィンチの描く聖母は表情が柔らかくて「綺麗なお母さん」って感じです。
写真と見紛うほどリアルな人物描写も素晴らしいのですが、忘れてはいけないのが風景描写ですね。
写真を優に超えて、本物の景色です。
絵画の形に窓が開いているみたいに見えます。
さすがは遠近法の巨匠。


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ヨハネス・フェルメール「ヴァージナルの前に立つ女」(1670-1672年頃)

フェルメールといえばラピスラズリを砕いた美しい青色の絵の具です。
通称フェルメールブルーですね。
非常に高価な絵の具なのですが、特に女性の服の色にふんだんに使用していました。
この作品では…なんと椅子
椅子にラピスラズリが使われています!
ラピスラズリの無駄遣い!!


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ウィリアム・ターナー「解体のため錨泊地に向かう戦艦テメレール号」(1632-1675年)

イギリスの画家といえばウィリアム・ターナーです。
水の絵が得意な人で、静かな海や荒々しい海など、波の描き分けが巧妙です。
この作品は彼の代表作というか、傑作中の傑作です。
解体という運命を受け入れたかのような、どこか切なげな船がちょっと浅めの海を音を立てずに進むような感じ。
素晴らしいです。

ちなみに、テメレール号はトラファルガー沖の海戦でネルソン提督と共に戦った船です。
この戦の勝利を記念してトラファルガー広場が作られ、ネルソン提督の銅像もそびえています。

そしてナショナル・ギャラリーがあるのはトラファルガー広場。
つまり、テメレール号はターナーの絵としてネルソン提督の側に帰って来たのです。
どうでしょう、ドラマチックすぎてゾッとしませんか。


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ゴッホ「ひまわり」(1888年)

言わずと知れた超有名画家の代表作ですね!
国内でも某保険会社が所有していますが、実は「ひまわり」は7点あって、それぞれ微妙に違うんですね。
しかし、某保険会社のとナショナル・ギャラリーのは非常に似ています!
弊職も違いが分からない…
しかし、本来セットになるべき作品が海を隔てた所にある、というのも妄想が膨らみませんか?
ゴッホの子供達が世界中で活躍しているのを見守っているかのような、不思議な感覚です。



②中野京子「怖い絵」シリーズの絵画たち

中野京子さんの著書「怖い絵」シリーズで紹介された絵画も沢山ありました。
一部を掲載しますね。

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ピーテル・パウル・ルーベンス「パリスの審判」(1632-1635年頃)

ルーベンスの描く女性の肌はもちもちしていそうな感じですよね。
怖い絵2に収録されていますが、全く怖いようには見えない所が面白いです。
しかし、よく見ると3人の女性がどんどん脱ぎ、右の男性が報酬を与えるかのようにリンゴを差し出している…
という状況には、ちょっとアンダーグラウンドなエロスがありますよね。


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ヤン・ファン・エイク「アルノルフィニ夫妻の肖像」(1434)

初めて油彩の手法を確立したと言われるファン・エイクの作品ということで、歴史的にも非常に非常に非常に重要な絵です。
とはいえ、男性がブサイクだし、女性も美しいわけではないし、部屋の内装も地味だし、
心惹かれるものはこの絵画の中には無いんですよねぇ…
と、思いきや!
それこそが画家の狙いだったんですね。
理由は怖い絵2にて!
これこそ歴史に翻弄される名もない男女の物語です。


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ライト・オブ・ダービー「空気ポンプの実験」(1768年)

これは見るからに恐ろしいです。
そもそも暗がりで怪しげな実験器具に光が当たっている時点でアウトです。
少女の泣きそうな顔に気づいて視線を追いかけてみれば、死んでしまいそうな小鳥。
只事ではないですね。
この絵は怖い絵に収録されています。



③建物まで美しい美術のヘヴン!

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内装も宮殿かと思うほどに美しいんですよね。
かといって、作品の邪魔にはならないレベルに落ち着いていて。
壁紙の緑や赤が絵画を引き立ててくれます。
美の相乗効果です。

上の写真のように自然光が入ってくるエリアもあり、晴れている日は気持ちが良いです。
また、日本の美術館と異なり順路が入り組んでいなく、先の部屋までぶち抜きで見通せるので迫力があります。
遠くの方の大きい絵画がどーんと見えます。

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こういった明かりが抑えめの小部屋も素敵です。
ちなみに真ん中はフェルメール。



④企画展はミケランジェロでした!最高!

企画展は無料のものもあれば、有料のものもあります。
弊職が行ったミケランジェロとセバスティアーノ展は有料で、たしか£18だったかな。
(2000円強〜3000円弱!寄付込みとはいえ、強気の値段設定です)

いやいや、3000円の価値ありでした。
もっと出しても良いですね。
それこそ「これを見られたら死んでも良い!」っていう作品がこちら。

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ミケランジェロ・ブオナローティ「ピエタ」
(この写真はパブリックドメインのものを拝借しました)

なんて美しいのでしょうか!
ぐったりしたキリストの志し半ばで命を落とすやり切れない思い、
彼を抱きかかえる聖母マリアの全てを悟ったような慈愛の眼差し。
思わず拝みたくなります。
キリスト教信者でなくても、この作品の美しさは分かるし、厳かな気持ちになります。

なんと、あまりの美しさに気が狂った鑑賞者がマリアを破壊するだのなんだの、とんでもない作品なのです。

これのレプリカを企画展で見ることができまして、凄く近くで鑑賞できました!
レプリカといっても、ヴァチカンのお墨付きです。
そこらのコピーとは違います。

こちらはヴァチカン美術館の所有物ですので、普段はナショナル・ギャラリーでは見られません。
(つまり今のタイミングでヴァチカンに行った人はピエタを見られないということ…!)

レプリカなので画像とは異なり、かなりツヤツヤしていますし、歴史を醸す汚れが無いのは事実です。
しかし、本物は厳重に警備されているので遠くからしか拝めないそうです。
それを思うと、触れられるほど近くで見られるなんて奇跡なんですよ!
(本当に触っちゃダメですよ!)

こんな風に、イタリアやフランスと地理的に近いイギリスだからこそ、日本ではありえない品質の展示が実現するのです。
ナショナル・ギャラリーは所蔵品だけでも素晴らしいのですが、企画展も行ってみると2倍、いや3倍、いや100倍お得です!



逆に惜しかったところ

①部屋が広すぎる

それゆえにコレクションが素晴らしく充実していることは百も承知なのですけれど、敢えて言わせてください!
広すぎて疲れる!

というのも、そもそも1部屋が広いのです。
すると、壁面にある絵画を全部見ようとすると、1部屋をぐるりと1周し、次の部屋も1周し、その次の部屋も…
ってなりますよね。
これがかなりしんどいのです…

幸いにもソファや椅子など座れるスペースが沢山あるので、気に入った絵の前で休憩を取りましょう。



まとめ

西洋絵画の栄華が凝縮!ロンドンで必ず訪れるべき場所です!

他にも紹介できなかった絵が沢山あるのです。
ラファエロ、ティントレット、ゴーギャン…
凄すぎて感覚がおかしくなります。
全部見ようとしたら気が狂うと思いますね。
それくらい名画のプレッシャーを感じました。

ナショナル・ギャラリー、ロンドンに来たらぜひ行ってみてくださいね!



関連情報

併設カフェのクッキーがエライ美味しかったです。
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スコーンの生地でクッキーを焼いたみたいな味です。
クランベリーか何かのドライフルーツが入っていて、ぎゅっと締まった甘みが口の中で広がります。
見た目はあまり美味しそうではないですけれどもね。

ナショナル・ギャラリー 公式HP

今回のイギリス紀行で巡った美術館の感想はこちら。
大英博物館「北斎展」
テート・モダン
テート・ブリテン
ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館
シャーロック・ホームズ博物館

イギリスと日本の美術館の違いをまとめた記事はこちら。
旅行前に押さえておくと役に立つでしょう。
優れているのはイギリスと日本の美術館はどっち?実体験で検証しました!


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