面白い1年だった。

1月には、異動後3ヶ月目にして学部長を引きうけ、2月には手術。3月には入試や新年度に向けての諸々の準備の合間を縫って引っ越し。4月には学部改革に向けての作業が始まり、7月末まではあっという間だった。8月はさすがに少し暇ができたので、後期に備えて体力づくりのためにかなりハードに泳いで体を追い込んだ。9月に入るとまたもや怒濤の日々が続き、気がつくと年末。この間、大学での会議や打ち合わせは230回を数えた。他にも、編集委員長の仕事やら、もちろん授業に研究。まあとにかく、刺激的な日々だった。

でも、時間的なきつさの割に(夏の追い込みの甲斐もあって)体力的にはさほどきつくもなく、何よりも精神的なしんどさはほとんど感じることなく過ごすことができた。もちろん、いいことや楽しいことばかりがあったわけではない。怒りに体が震える思いをすることもあったし、追い込まれ感が半端ではない時もあった。そんな時には周囲の人たちも「大変だろ」、「無理するなよ」と優しく声をかけてくれた。でも、眠れない夜も起きられない朝もなく、むしろそれらのことを少し離れたところから面白がって眺めている自分がいた。タフに生み育ててくれた両親、そしてレジリエンスを高めてくれたこれまでの環境に感謝したい。

研究については、多忙の合間を縫っていくつかの収穫を得ることができた。特に今年になって始めたダークサイド研究にはかなりの手応えを感じている。長年取り組んできた社会的痛み研究をそろそろ店じまいにしようかと思っているので、次のテーマの1つとしてしばらく取り組んでいきたい。

一方で、趣味のための時間を作ることはとても難しい1年だった。好きな映画を観る時間、ミステリーを読む時間がなかったことはいかんともしがたい。特に映画は今年ほとんど観ていない。妻と一緒に見に行った「ルパン三世」ぐらいしか思い浮かばない。まあ、それなりの面白さではあったけど、是非とも続編をというほどのものではないかな。

ミステリーは例年並みに買い込んだけれどもほとんど読めておらず積ん読の山が高い。そんな中でもあえて第1位をあげるとすると「その女 アレックス」。これには、2009年のミレニアムシリーズ以来の興奮を覚えた。次点は「神様の裏の顔」。第1位とは全く趣の違うものだが、良く練られたストーリーで一気読みだった。評判の高かった「さよなら神様」は読んでみたけど、今ひとつ。やはり麻耶雄嵩の作風は僕には合わない。

明日から2015年。今年以上の忙しさになることは必至だが、ワーク・ライフ・バランスに気をつけながらもっと面白い1年にしたい。