以前こんなことを書いたことがあります。

今までヒーリングさせていただいた人の中には幾人か多重人格の方がいらっしゃいました。 
家庭内の虐待や学校でのイジメなど激しく苦しい体験をされて来た方々です。 

そういう経験をすると心が耐えられなくなって別の人格を作って堪えようとするのだと思います。 
多重人格の人は苦しいから別人格を作っているので、当然意識の上で自分の中にいる他人について認識はしていません。 

しかし、よく話をお聞きすると自分の中に違う者がいることに薄々気付いています。 
それは明らかに単なる一人の人間における感情の起伏が激しい状態などとは違うものです。 
理性でコントロール出来るようなモノではありませんのでね…

多重人格に関してはヒーリングでの対処はある程度可能ですが、それだけの対処で問題が解決するかは難しい部分があるように感じます。
多重人格にまでなる方の心の問題は深く重いですので。

例えば激しい虐待だとかネグレクトだとかに継続して会ったとしたら誰だって避難する心の場所は要るのです。
無かったら生きていけないから。
じゃないと心は多かれ少なかれ狂ってしまうのです。

(引用はじめ)
大変優れた某ヒーラーなのですが、その方が興味深いことを言われています。
「私のヒーリングを受けても効果が無い人がいます」と。
で、どういう人かといえば、「本音と建て前が違いすぎる人」であると。
(中略)
自己欺瞞に陥っていると、様々な方法を試しても、効果が得られないことを体験的に感じています。
(引用終わり)

これって心の問題については何一つヒーリングは出来ないって宣言してるのに等しいんじゃないでしょうかね？
上にも書いたようにみ〜んな『避難する心の場所』を抱えて生きているからです。

顔で笑って心で泣いてなんてことは誰でもあることです。
所謂『自己欺瞞』が全く無い人なんて何処にも居ないのです。

しかもココロに問題がある人ほど本音と建前は無意識にでも離れていきます。
潜在意識によって遠くへ離されているからこそココロに問題を抱えているとも言えるのです。

つまり、本音と建前の分離は『世渡り上手』の産物とは限らないってことです。
むしろ心が強いけりゃ本音を気兼ねなく言えるし、本音をズケズケ言えるのなら所謂『建前』にそんなに頼る必要もなくなります。

多重人格症ってのは、いわば心を守るためにその人の潜在意識が作り出した究極の『自己欺瞞』みたいなモノです。
多重人格だけに限りませんが、そうやって「一生懸命『自分』を守ろうとする心の働きが人間にはある」ということをしっかり認識してないと、『心の癒し』には到底辿り着かないんじゃないでしょうかねぇ…



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