[2月13日 朝刊]

NY大幅上昇、NAS小幅安。
バフェット氏のモノライン救済案、政府のサブプライムローン問題対策案を評価。
東京市場、NYダウ高を素直に好感高へ。
三菱UFJなど金融株中心に見直し買い入りやすい。

■NY133・40高、NAS0・02安。
両市場はまちまちの動きになったが、NYダウの上昇が際立った。
今日はサブプライムローン問題に対し、二つの解決策が示された。
一つは著名投資家バフェット氏から。
氏は金融保証会社( モノライン)の救済策は、モノラインに対して8000億ドル(約86兆円)まで地方債を再保証したらどうかとの案だった。
そしてもう一つの救済案。
こちらは政府が出したもので、差し押さえ処分を猶予する内容だった。
これらは問題を根本的に解決するものではないものの、閉塞感に閉ざされていた市場は好評価した。
上昇が目立ったのは金融株で、シティグループ、バンク・オブ・アメリカ株など揃って上昇した。

■東京市場。
昨日の日経平均はわずか4円高。
予想通り持ち合いに終わった。
海外市場が上昇したことを考えると、東京市場の冷え込みぶりを改めて認識させられる形になった。
しかし今日はさすがにNYダウ高を評価することになるだろう。
日本の投資家も大好きな著名投資家バフェット氏の名前が出てきただけに買われやすい。
氏の提案したモノライン救済案は、地方債救済策であり、サブプライムローン問題の根本解決には至らない。
しかしなんといってもバフェット氏の発言だ。
市場心理にはプラスするだろう。

現在の東京市場は日経平均が13000円台をキープ出来るかどうか。
この点が問われていることもあり、キープ出来ればよしとするところがある。
しかし当然のことながら株は上がってくれなければならない。
今日はこんな期待に応えてくれる可能性が高い。
リード役になってくれるのは三菱UFJなど金融株になるだろう。
ただ今日は上海市場の旧正月が終わり取引開始となる。
これが午前10時から同30分にかけて市場ムードを冷やす恐れがある。
しかし上海市場の上昇も高いため、それが確認されれば東京市場は勢いを取り戻すと見てよい。
個別には富山化学株が値を飛ばすだろう。
富士フィルムによる買収は大きな材料だ。
大正製薬によるビオフェルミン製薬株のTOBもあり、これまた市場活性化材となる。