中の子も わくわくしよう アツい夏

令和2年、西暦で言えば2020年は東京オリンピックが開催される年です。56年ぶりに日本で開催される夏季五輪とあって日本中の期待か日に日に大きくなっていることを実感します。

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東京ビッグサイト駅に接近してきたゆりかもめ7300系です。取材した平成29年当時は国際展示場正門駅という名称でした

僕は前回、すなわち昭和39年(1964年)の東京五輪の時は生まれておらず「東京五輪を知らない世代」などと揶揄されて悔しい想いをしてきました。昭和47年(1972年)の札幌冬季五輪はおぼろげに記憶してますし、平成10年(1998年)の長野五輪は八方尾根でアルペンスキー男子滑降を、志賀高原で女子大回転を観戦しましたが、暑い中開催される五輪の熱さは未知なのです。それゆえに待ちに待った2020年がついにやって来たとわくわくしているところです。

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無人運転で運行されており、先頭車両からの眺めは良好です(写真は最後部の車両です)

ところが本番が近づくに連れて問題も勃発しています。最たるものはアツさ対策でしょう。マラソンは暑さに配慮して札幌に移すことになり物議になったかと思えば、今度は靴の厚さが問題視されています。最近の駅伝大会などで好記録を続出させているピンクや左右色違いだったりやたら存在感のある厚底靴のことです。

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先頭側ならば一番人気の展望席です

陸上界に革命を起こしているアメリカの某社の厚底靴はカーボンプレートが仕込まれていて反発力を得ているところがポイントとされています。ゴムの反発力だけではなかったんですね。ドクター中松氏の代表的な発明品であるジャンピングシューズを運動靴化したようなものと理解していいでしょう。

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運転席です。無人運転なので普段は乗客に開放されています

このアメリカの会社は東京五輪のオフィシャルスポンサーではありません。それどころかランニングシューズで陸上界を牽引してきたアシックスが東京2020オリンピックゴールドパートナーに名を連ねているのです。元日の第99回天皇杯を制したヴィッセル神戸や昨年のラグビーワールドカップ2019日本大会で優勝した南アフリカのユニフォームサプライヤーとして上昇気流に乗るアシックスも本業はランニングシューズですから、東京五輪がアメリカ厚底靴だらけになってしまうと「それはないきに(なぜか高知弁)」と嘆くことが想像されます。

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有明駅付近の分岐部です

通勤でアシックスのペダラを愛用する僕としても気が気じゃありません。嘆いていても仕方ないので少しでも東京五輪のためになることを書かねばなりません。とは言うものの当ブログで紹介した東京都内の乗り物は日暮里・舎人ライナー東京モノレールだけでした。あまりにも貧弱なので今回1つ追加することにしましょう。

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ゆりかもめ7300系の車内はロングシートが配置されています

ゆりかもめは新橋から臨海副都心を経由して豊洲に至る14.7kmの案内軌条式鉄道(AGT)です。平成7年(1995年)11月に新橋(仮駅)・有明間が開業し、平成18年(2006年)3月に有明・豊洲間が延伸開業しました。当初より自動運転による乗務員不要の無人運転を実現しています。走行システムと臨海副都心の風景から近未来的な乗り物のイメージが浸透しており、ゆりかもめのホームページでも真っ先に「わくわくしよう。未来へ行こう。」のフレーズが出てきます。

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掛け心地の良さそうなセミハイバックバケットシートです

今回紹介する7300系は平成26年(2014年)に運行開始された車両で、開業当初に導入された7000系の置換え用として製造されました。混雑緩和のためオールロングシートとなりましたが、1車両あたり片側2箇所の乗降扉を持ち、ゴムタイヤの車輪を装備していることは既存の車両と共通しています。

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優先座席はモケットの色が異なっています

ゴムタイヤを履いていますが、そこらの普通乗用車のタイヤよりは大きくて分厚いタイヤに違いありません。厚底靴ならぬ厚底タイヤですね。ゆりかもめのホームページによると「中子式タイヤ」と呼ぶそうです。もちろん中に子供が潜んでいるとかでなく、タイヤの中に「中子」という金属製の車輪が入っているのです。「中子」の目的は「タイヤがパンクしても走ることができるように」と説明されており、想像したように反発力を得て速く走るためでは無かったです。

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乗降扉上部にはLCD方式の案内表示装置が設置されています

そういえばAGT路線として最初に開業した神戸のポートライナーの当初の車両8000型はパンクしないようにウレタン充填のゴムタイヤを装着していましたが、現在運行されている2000形では中子入りの空気タイヤが採用されて、乗心地が改善されました。ポートライナーを長年利用している乗客は中子の効果を実感しているに違いありません。

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ゆりかもめは全駅にフルハイトのホームドアが設置されています(豊洲にて)

アシックスの本社はポートライナー中埠頭駅が最寄りです。きっとアシックスの中の人はポートライナーにヒントを得て金属の反発力で驚異的に速く走れる「中子入りランニングシューズ」をこっそりと開発しているのではないでしょうか?履いた選手がずっこけてしまったとしても靴だけが無人運転に切り替えてゴールしたら金メダル獲得ですよね?

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豊洲から新橋方面へ出発する7300系です

では、魚を捕まえに行ってきます!