フランチャイズによる初めての開業

フランチャイズビジネスは、加盟前の開業ノウハウの習得と本部選択の段階で5割以上の成功、失敗が決ると云われます

コメダ珈琲がおにぎり専門店を展開

 喫茶店チェーンとして全国展開を進めているコメダが、今度はおにぎり専門店を開始しました。喫茶店では広々とした安定した空間が魅力のコメダは、一方で和風甘味喫茶「おかげ庵」を一部地域で営業しています。2、3年前から関東地方だけで数店営業していることで話題になります。 

 

 この和風の延長線上と考えられるのが、今回営業を開始する「おむすび 米屋の太郎」です。東京・新宿センタービル、さいたま市、川口市の3店舗が先行し、その後関東を中心に店舗網を広げていくようです。当面、おかげ庵とは関係なしに独立した店舗です。 

 

 フランチャイズ加盟に興味のある人には、コメダのチェーンということで関心が高いようです。ただ現在、おにぎり専門店は競争が激化しています。古くから定番商品化してきたコンビニ扱うおにぎりも人気がありますから、その競争の激しさは半端ではありません。 

 

 しかもこれまでとはおにぎりを取りまく環境が大違いです。なんせ主役のおコメが不足していてその価格も上昇が続いています。おにぎり販売は、参入障壁が低いことも競争が激しくなる原因の一つです。どこで販売してもおにぎりなら違和感がありません。 

 

 コメダは本体のコメダ珈琲店が全国に92店もあるのに対し、20年近く展開しているおかげ庵は13店。同じ経営であっても、お客さんを引き付ける点ではコメダには叶いません。「おむすび 米屋の太郎」もおかげ庵と同じ道を歩まない保証はなにもないです。 

 

【ひとり言 

 おにぎりブームと言っては何ですが、現在各地におにぎり店が誕生しています。どこのお店も独自色を出して、他店とは違う特色を出そうと必死です。ただおにぎりほど特色の出しらい商品はありません。結局、40年以上の歴史を誇るコンビニ店のおにぎりが最も優秀なような気がします。美味しいだけでなく価格や大きさなど、長く売り続けてきたコンビニの歴史の積み重ねは大したものです。 


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フランチャイズ加盟に審査のあるケース

 フランチャイズ加盟は誰でも簡単に加盟できると考えている人は大勢います。現実には加盟手続きに際して、フランチャイズ本部によっては色々なハードルのあるケースがあります。夫婦単位で加盟することが条件としている本部があります。

 

 事業内容のしっかりしている本部ほど厳しいチェックがあります。結局加盟希望が多いために、振るいかけるため色々条件を出すことになります。逆にいい加減な本部の場合は、審査がゆるゆるです。この対応をみて初めて、フランチャイズ本部には天と地の違いのあることを知る人が少なくなくありません。

 

 厳しい本部の場合は、希望者が加盟したい旨の意思表示をした後で加盟希望者に書類の提出が求められます。「住民票」「健康診断書」「家庭状況」「印鑑証明書」「預貯金の残高証明」「納税証明書」土地や建物を保有している場合は「謄本」などの場合もあります。

 

 これらが代表的な提出書類です。この他にも、本部によっては職歴や資格などの書類を求めます。また連帯保証人が求められるケースもあり、その場合は保証人の「同意書」「住民票」「印鑑証明」など必要になります。特定の本部ではけっこう審査に時間をかけます。

 

 フランチャイズビジネスというと本部は加盟店募集で苦労していて、加盟金やロイヤリティを支払える人なら誰でもOKと考え勝ちです。あまり甘く考えていた人は、この書類提出で考え込む人も少なくありません。本部にとっては、加盟店は自社のビジネスの対顧客の最前線です。今はコンプライアンスの厳しい時代。信用を落とさないためにも真剣です。

 

【ひとり言】

 日本ではフランチャイズビジネスは小さな世界と思われがちですが、世界規模で見た時フランチャイズは広く採用されています。コンビニやファーストフードのように数万店に達するチェーン店ばかりでなく、大規模事業のように2店間でのフランチャイズといったスケールを追求したケースも少なくないです。もし加盟店開業を考えている場合、同業の本部などと比較することも大事です。

 


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毛色の変わったフランチャイズ本部

 フランチャイズチェーンによる開業というと、どうしても画一的な本部と加盟店、ステレオタイプの店舗とロイヤリティをイメージする人が多いと思います。これまでにも従来のフランチャイズとは違う展開の本部も現れましたが、ほとんどは息の長いビジネスはムリでした。

 

 そんななか一般的フランチャイズチェーンとは一線を画す本部が、2007年の開業から順調に業容を拡大し続けています。現在約300店を展開しているテイクアウト海鮮丼の「丼丸(どんまる)です。日経MI紙で紹介されていますが、他の本部と比べてほとんど縛りのない営業のが特徴の本部です。

 

 資金面では、開業時の加盟金、研修費、保証金など初期費用が約140万円程度かかりますが、ロイヤリティは月々3万3千円の定額。メニューも海鮮丼が柱で、オーナーの希望によって独自メニューを提供することも可能です。営業時間、価格設定、仕入れ先、店のデザインなどもオーナーの一存で決められます。

 

 店名に関しても丼丸(どんまる)を入れるだけで、その他のアレンジは自由。海鮮丼のテイクアウト店ということで、コロナ感染が拡大した20年、21年、22年には加盟店が急増しました。飲食店や他のカテゴリーの食品店の加盟が増えましたが、今はそれも収まっています。

 

 フランチャイズチェーンというと、本部が加盟店の営業の全てを仕切って自由はほとんどないイメージがあります。それで利益が上がるとよいのですが、本部が散々口出ししても利益の上がらないケースも少なくないです。自由放任のフランチャイズですがこんな本部もあります。

 

【ひとり言】

 決して丼丸をお勧めするわけではないですが、1000社を超えるフランチャイズ本部の中には色んな仕組みがあります。この本部の特徴は、丼物なので調理技術が楽なことです。寿司となると一朝一夕で握り寿司を造ることはできませんが、同じメニューに並ぶ丼物ならば調理技術の習得に時間はかかりません。逆に、鮮魚の仕入れ技術が問われることになります。


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まさかの学習塾経営が厳しいことに

 「令和6年9月に学習塾のフランチャイズで開業しました。間もなく5カ月が過ぎますが、まだ収入が本部の売上予測の半分にも達しません。このままだと近いうちに運転資金が底を尽きますが本部に相談するべきでしょうか」 開業資金にあまり余裕のない人は大勢います


 開業にあたっては、日本政策金融公庫の融資を受けて開業する人は多いです。ただ新たにつなぎの運転資金が必要な場合、直ぐに貸してくれるところはあまりありません。初めて開業する人の半数近くは、1年目から黒字経営か悪くてトントンで営業できると決めてかかっています。


 ところが、開業して1年目に黒字かトントンで経営ができるのは2〜3割です。大半は赤字経営を余儀なくされます。冷静に考えると判ることですが、ゼロから始めたビジネスが1年目から黒字になるのは、特別の何か売れる仕組みがあるためで、通常の店舗では2年目にトントン経営に持ち込めれば上出来です。


 現在の開業では、どこでも黒字化には時間がかかります。開業にあたっては、1年程度の運転資金と生活費の準備は欠かせません。特に、生活費に関しては何とかなると考えやすいですが、開業に向けて最大限の借金をしている人にとっては何とかなるとは限りません。


 初期費用の中に、当然のこととして一定期間の個人的生活費は割り当てておいてください。黒字化に関しても、本部の事前説明をうのみにしないで最悪のケースも視野に入れて対応を考えるべきです。特に現在の学習塾経営は、これまでにないほど生徒の集まりが悪く募集を諦める経営者も多いです。

 

【ひとり言】
 フランチャイズ本部の収支モデルを見ますと、ほぼ大半が1年目からトントンか黒字になるように書かれています。この黒字が曲者で、投資額に対し毎月50万円が残る計算だと、誰もが経営していけそうと思います。ところが、借金の返済額が抜けていたり、アルバイトの人件費が抜けていたり、詳細をチェックしますと生活費がでないなんてことも珍しくありません。落とし穴は自分で探すしかないのがビジネスです。


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フランチャイズ加盟は現状認識から始めます

 2023年後半、コロナ感染が収束に向かいはじめたころから、この国の経済は徐々に動き出しています。一つはインフレによる物価上昇が本気で動きはじめたこと。1990年代後半からほとんど動かなかった物価は、日銀の物価目標2%を飛び越えて上がり続けています。

 

 二つ目は物価上昇に伴って、勤労者の給与も本格的に上がりはじめたこと。給与の上昇は公務員給与が上がると本物とされますが、わが国では24年4月からやっと上がりはじめました。ただ物価上昇の上げ幅の方が大きいため、実質的に勤労者の収入はまだ物価に追いついていない状態です。

 

 三つ目は、企業倒産が24年あたりから急増していること。コロナの時にゼロゼロ融資を受けた会社が返済に苦しんでいます。また24年一年間で、上場企業は1万人を超える早期・希望退職者の募集がありました。業績自体は決して悪くはないのに、社員の首切りを進める会社が増えています。

 

 四つ目は、物価上昇に伴って金利が上がり始めています。日銀は政策金利を0.5%まで引き上げて物価上昇の沈静化を進めています。これまで20年以上に渡って物価も金利も上がらなかったのがここにきて展開が一変しています。インフレに不慣れな人が多いため大きな失敗を犯すことも増えそうです。

 

 最近は徐々にフランチャイズ加盟を考える人が増えているようです。以上のように日本経済はこれまでにない大きな変化をしてますから、これから開業するビジネスが果たしてお客さんの支持を集められるかどうか。インフレの時は物価上昇の先行きを見込んで借金することが有利といわれます。現状は本当に有利かそうか真剣に考える時です。

 

【ひとり言】

 インフレ、金利上昇、人手不足など、これまでほとんどの人が経験したことのない経済状況が相次いで発生しています。これまでと同じ発想で取り組んでいると、たいへん大きな失敗を犯します。また根拠もなしに新たなことをするとリスクが多き過ぎます。

昔からよく言われることに、新しい変化と思えることでも実は事前に対応している地域や人物はいるものです。

 


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