喫茶店チェーンとして全国展開を進めているコメダが、今度はおにぎり専門店を開始しました。喫茶店では広々とした安定した空間が魅力のコメダは、一方で和風甘味喫茶「おかげ庵」を一部地域で営業しています。2、3年前から関東地方だけで数店営業していることで話題になります。
この和風の延長線上と考えられるのが、今回営業を開始する「おむすび 米屋の太郎」です。東京・新宿センタービル、さいたま市、川口市の3店舗が先行し、その後関東を中心に店舗網を広げていくようです。当面、おかげ庵とは関係なしに独立した店舗です。
フランチャイズ加盟に興味のある人には、コメダのチェーンということで関心が高いようです。ただ現在、おにぎり専門店は競争が激化しています。古くから定番商品化してきたコンビニの扱うおにぎりも人気がありますから、その競争の激しさは半端ではありません。
しかもこれまでとはおにぎりを取りまく環境が大違いです。なんせ主役のおコメが不足していてその価格も上昇が続いています。おにぎり販売は、参入障壁が低いことも競争が激しくなる原因の一つです。どこで販売してもおにぎりなら違和感がありません。
コメダは本体のコメダ珈琲店が全国に920店もあるのに対し、20年近く展開しているおかげ庵は13店。同じ経営であっても、お客さんを引き付ける点ではコメダには叶いません。「おむすび 米屋の太郎」もおかげ庵と同じ道を歩まない保証はなにもないです。
【ひとり言】
おにぎりブームと言っては何ですが、現在各地におにぎり店が誕生しています。どこのお店も独自色を出して、他店とは違う特色を出そうと必死です。ただおにぎりほど特色の出しづらい商品はありません。結局、40年以上の歴史を誇るコンビニ店のおにぎりが最も優秀なような気がします。美味しいだけでなく価格や大きさなど、長く売り続けてきたコンビニの歴史の積み重ねは大したものです。

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