2020年08月08日

八段直前に土居矢倉登場

王位戦第三局は、藤井棋聖による『土居矢倉』と『雀刺し』という二つのクラシック戦法が出現し、さらに終盤の唯一の木村王位の勝ち筋を人間界で一人だけ知っていた藤井棋聖が局後に指摘し、四局目への心理的ダメージまで与えた。

ところで、『土居矢倉』だが、考案者は大正から昭和初期(約20年間)に無敵だった土居市太郎名誉名人といわれる。左右の金が交差する。実際には、藤井棋聖の得意な『矢倉早囲い』では、相手の急襲を感じた時に、片矢倉(別名:天野矢倉)では、7九角が隠居するので、この形にすることがあるが、どちらかというと「やらされ感」のある構えになる。

本局では、後手の端攻めを誘いながら中央中心の陣形にしている。

ということで、土居市太郎名誉名人の棋書を自宅で探すと1975年発行の「必死と詰将棋」という本があるが、ほぼ実戦取材作であるようだ。

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もう一冊、日本将棋体系(1979年)では第13巻「関根金次郎・土居市太郎」に9局が収録されているが、残念ながら土居矢倉は登場しない(逆に木見金治郎戦で木見が飛先交換後に採用している)。

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そして、王位戦のもう一つの注目は、最年少八段である。(おそらく)藤井棋聖のために八段規定が改変され、タイトル2で八段ということになったので、それは近いのだろう(あと1勝)。

一方、土居市太郎八段認定には、因縁が絡んでいた(以降、『土居』『関根』『坂田』等と略す)。

土居の出世局と言われるのが大正6年(1917)10月16-17日の、坂田三吉戦。当時の名人(12世)は小野五平。すでに老境だったが世襲制の時代だった。実際に、小野は4年後の大正10年に91歳で他界する。次の名人は誰か。実際には関根金次郎が13世となったのだが、明治元年生まれの関根に対し、2歳年下の坂田三吉が張り合っていた。東西の対抗、朝日毎日の対抗というような複雑な状況だった。そして両雄とも50代に入り、徐々に土居(対局時31歳)を中心とした若手の時代が近づいていた。また、当時は実力者同士があまり対戦しない風土があり、それも争いを生む土壌だった。

その中で、密かに大正6年に関根×坂田の対決が行われ、坂田勝利という衝撃的事件が起きる。それでは坂田名人か、ということになりそうだが、名人に権威をつけるため、ついでの一局が組まれる。それが坂田×土居戦だった。後手の坂田は今でこそ認定されている『一手損角換わり腰掛銀』を採用。解説の五十嵐豊一氏は、執筆時には誰も知らなかった手損戦法を理解せず批判している。最終的には坂田有利の終盤での一失で、土居逆転勝利になる。

ということで、ごほうびとして当時七段だった土居の八段昇段は確実と思われたのだが、反対したのが師匠のはずの関根だった。理由は、直前の坂田戦の敗戦で、ある新聞の解説者の椅子を失った(辞退)のだが、その後任に弟子の土居が座ってしまったことによる。棋士は金欠だったのだ。

当時、段位を認定していたのは、将棋同盟社であったが、坂田×土居戦から20日ほど経ち、土居に八段を認定している。そして関根は新たな社を立ち上げ独立してしまうわけだ。

まあ、昇段規定は予め作っておくべきなのだろう。


さて、7月25日出題作の解答。

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飛車が大活躍する。

動く将棋盤は、こちら(flash)。

gif版。
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今週の問題。

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無論、馬が活躍する。8手目にこだわりがある。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ、正誤判定します。


  
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2020年08月07日

イソジンの効用と次は?

吉村大阪府知事が、コロナにはイソジンが有効と言い出し、その結果、店頭からイソジンが消えたとされているが、事実は違うと思う。

発言の前に、イソジンが店頭から姿を消していた。巷の噂では、「イソジンがコロナに効く、という風評が出回っていて、そのためにイソジンが売り切れている。」という話だった。

コロナ禍とは無関係に以前からイソジンを使っていたので、あわてて代替品を購入したのだが、その後、吉村発言があった。

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実際には、コロナウイルスに効果があるというのは2種類の意味があり、一つ目は、唾液中のコロナウイルスを死滅させるので、唾液によるPCR検査で陰性になるということ。二つ目は、唾液中のコロナウイルスを飛沫として空中に放出しないということ。

いずれにしても、体内の主要部分のウイルスを退治できるわけではない。一つ目の効用、つまり「検査すり抜け効果」は社会としてはマイナス。二つ目の効果は「うつさない」ということでプラスだろう。そもそもマスクだって、うつさない効果の方が大きい。布マスクではうつされない効果はほぼゼロだが、みんながマスクをするから、無症状患者もマスクをすることになり、社会全体の感染者が減ることになる。


ところで、吉村発言の前にイソジンが売り切れていた理由だが、「巷の噂」だけではない理由があると思う。外国人が日本人の習慣としてあげている衛生行動に「手洗い」と「うがい」がある。本当は、手洗いは簡単だが、うがいは簡単ではない。うがい薬をカップに入れて、水で割ってガラガラと喉を鳴らすのが正式だが、サボっていた人が多いのだろう。そういう「隠れうがい人」が、基本行動に戻ったのではないだろうか。

実は、『イソジン』は明治製菓が販売していたと記憶していたのだが、今回の事件の後、ボトルを見ると、ムンディファーマ社が製造して、日本ではシオノギが販売している。ムンディファーマという社名からインドの会社かと思ったら、米国の会社だった。うがいの習慣のない国が発祥の地とは皮肉だ。1950年代の終り頃から、ポビドンヨードを使った製品を作り始め、1961年から明治製菓(現「明治」)が発売していたが2016年4月に契約が変わり、シオノギが販売することになった。

慌てて購入したのは、不思議にも「明治」社製のポビドンヨード。カバのマークは「明治製菓」のブランドとして、シオノギに移籍しなかったそうだ。まだ残っているイソジンの成分と較べると、ほとんど同じだ。製造元は、「Meiji Seika ファルマ(株)」となっている。ボトルサイズは大きい。新型コロナだけではなく、次の未知のウイルスにも対抗できるだろう。

ところで、イソジンに対処効果があるなら、もっといい薬もありそうだ。

ふと思いついたが、こちらも長寿製品で、『のど塗るスプレー』。小林製薬の市販薬で、水で割らずに喉の奥に吹きかける。製品のHPを見るとコロナウイルスに対しても、ヨードの効果があるとなっている。しかも新型コロナは喉の奥で増殖が進むのだ。

ただ、この製品を、喉も痛くないのに予防のために使う人はいなかったはずだ。つまり生産量はかなり少ないと思うわけだ。これ以上書くと、犯罪になりかねないので、筆を置いて靴を履いた方がいいだろう。
  
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2020年08月06日

はっきり見えた『きぼう』

このところの曇天で、ISS『きぼう』を見るのは、毎日、数秒だったのだが、昨日(8月5日)は晴天の夜で、予定時刻通り西北西の空にあらわれた光輝く白い点は数分にわたって楽しませてもらえた。

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写るわけはないとは思いながらも単にスマホで何回か撮影したものをPCで丹念に調べると、驚いたことに、非常に小さな白い点が写っている。大きさは400mというので、超大型タンカーと同じぐらいだ。

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その白い点を拡大していくと、太陽電池のパネルを拡げた形に見える。

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鮮明度は欠けるが、およその形は見てとれる
 
こうなると、もっと高級なカメラで写さなかったことが、悔やまれる。実は、明日は見えないそうで、明後日(8月7日)には見えるそうだ。準備しておこう。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)市民A

2020年08月05日

ひなこまち(畠中恵著)

しゃばけシリーズに新刊が出たそうだ。たぶん、年1冊ずつかな。困ったことに、1冊目から順に読んだ方がいいシリーズなのだ。だいたい毎回新しい妖(あやかし)が登場して、レギュラー陣に加わっていく。主人公の長崎屋の若だんな(一太郎)は病弱だし、祖母が妖なので、妖怪の世界と人間の世界の間を生きている。

妖と言っても。しょせん日本製なので万能の神ではなく、一芸に秀でた妖や貧乏神、河童、狐、狸などといったグループだ。

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ということで新刊に追いつくのは、かなり先の話になるが、第11巻『ひなこまち』を開く。

5作の短編からなる。『ろくでなしの船箪笥』、『ばくのふだ』『ひなこまち』『さくらがり』『河童の秘薬』。連作になっていて、すべてが繋がっていく。大きく言えば五つの事件がそれぞれ連続的に起きて、根元はつながっている。

ある殿様の奥方(正妻)にこどもができなかった。本来なら、お家取りつぶしの危機なので、取り巻きとしては、若い娘を次々に寝室の襖の中に送り込んで何人かの跡継を得る必要がある。とりあえず道徳観は後回しだ。

ところが、殿は妻を愛しすぎていて、側室はいらないと言い出す。そして妻は自分から尼になると言い出し、取り巻きは、それなら江戸市中で美人コンテストをして側室選びをしようということにしてしまう。

そして、江戸の美人は元々人気が高い(実は最近読んだ日本人の骨格の歴史についての本によれば、江戸時代の普通の男女は、丸顔であったそうで、一方、浮世絵に登場する美男美女は、そろって長い顔をしているのだが、顔が長い人が稀に出現して、それだけで美男美女といわれたらしい。美男美女の顔が、どれほど長かったかというと、現代人ぐらいだそうだ。

ところが美男美女は、もてるわけで、幼少の頃から結婚したい相手を決めていて、親は金に目がくらんで娘を売り込むが、娘は逃げ回るわけだ。

ところで、今回の初登場は、本島亭場久(ほんとうていばきゅう)。場久という名は読み替えると「ばく」。正体は夢を食べる獏(ばく)。魅力的な妖だ。

獏の仕事は夢を食べることだが、本来、人々の心の中に潜んで時々浮かび上がってくる悪夢を食べるのが務めだ。ところが、悪夢というのは、個人にとっては重大問題が原因なのだが、第三者的には滑稽なことも多い。獏は悪夢を食べ続けた結果、つい他人に話したくなって、落語家に扮して、創作落語と称して悪夢をアレンジしてしゃべり始める。

そこで、家庭内トラブルが原因の悪夢を知らぬ間に食われたサムライが落語を聞いて、なぜ個人的な秘密を知っているのか、と怒り狂って暴れだす。

今後のシリーズにどうやって獏を使うのか、予想もつかないが期待しておく。

なお、江戸時代の殿様は隔年の参勤交代が義務付けられていて、本妻は江戸にいたため、本領の方には側室を置くのがまったく普通だった。参勤交代を免除されていたのは、水戸徳川家だけだったはずなので、もしや本作は水戸藩のことか?
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)書評

2020年08月04日

『きぼう』を見る

今週は、宇宙ステーション『きぼう』が見える。だいたい19時から21時の間に北西方面から東南方面に、かなりの速さで光源が空を駆けていく。

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もちろん、手元にあるカメラでは、画像をとらえるすべもないので、代わりに月と星を写してみる。この星よりも『きぼう』の方が明るく見える。

一応、注意事項だが、「撮影は非常に難しく、そのために、肉眼でも見逃してしまうことがあるため、撮影はしないで肉眼で楽しみましょう」という意味の書き込みが天文ファンからあるようだ。

実は、宇宙ステーションを見るのは3回目だ。1回目が2016年5月27日で、岡山県の美星天文台。二回目が同じ2016年11月30日で、ハワイ島の標高2000mほどの場所。

だから、およその速度はわかっている。

まず8月2日。北西方面(富山から東京湾方面に)から東南方面へ。少し雲がかかっていたのだが天頂部分は雲が切れていたのだが、その雲のない場所に現れ、1秒か2秒後に雲の中に消えた。8月3日はもう数秒長かったが、やはり雲の中から現れ、雲の中に消えた。

『きぼう』は日本が優先的なテーマで研究することができる権利をもっているそうだ。そして宇宙ステーションでは、研究テーマを募集している。

重力が極めて少ないこととか、宇宙線の被ばくが多いことなどを生かした研究ができるそうだ。

実は、夢の研究とかしてもらえないかな。眠る時に二つ枕があって、一つは悪夢を見る枕で、もう一つは楽しい夢を見ることができる。(もっとも悪夢からさめると、ほっとするし、良い夢の場合は夢から覚めると、がっかりする)もしかしたら、枕と頭と重力に関係があるのではないかと推論を立てている。


ところで、流れ星は消える前に何か祈れば叶うという。3度目の遭遇となれば、何かを祈ろうと思っているうちに雲の中に消えた。もっとも、過去、お祈りの効果が上がった確率は高い。ただ、実は当たっているのは「非常に気にくわない人間」に対して不吉なことが起きるように呪いをかけた場合ばかりだ。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)市民A

2020年08月03日

エネミー・オブ・アメリカ(1998年 映画)

22年前の映画だが、やたら現代的だ。テーマは「監視社会の可否」。亡命したスノーデン氏が実話として語っているように、米国のNSAは通信だけではなく監視カメラやスパイ衛星や過去のプロファイル、クレジットカードの使用状況などを統合的に使って個人を監視している。

その「監視法案」を連邦議会で通過させようと、反対派の下院議員が暗殺される。実際にはNSAの要員による殺人なのだが、自殺に偽装工作が行われる。

ところが郊外の湖畔は野鳥の天国でもあり、野鳥愛好家の男性が野鳥の観察用のビデオカメラに犯行のすべてを録画していた。ところが運悪く、そのカメラを野鳥愛好家が持ち帰るところをNSAの人間が目撃する。

そしてビデオデータの争奪の第一弾は、その野鳥愛好家をNSAが追い詰めていくところだ。屋根の上を逃げ回ったり、自動車専用道路を自転車で逆走したり、その途中で偶然にも大学同級生のディーン(演:ウィル・スミス)と出くわし、ディーンが持っていたこどもへのプレゼントの紙袋の中にビデオデータが隠される。

そして野鳥愛好家は、まもなく殺されるのだが、次に追われることになるのがディーン。なにしろ、紙袋のビデオデータのことを知らないわけだ。知らない間に国家権力に追い詰められていく。今度は彼が逃げ回ることになるが、そこに助っ人ブリル(演:ジーン・ハックマン)が現れる。元NSAに一員で深い恨みを持っている。彼ら二人は反撃に出るわけだ。

この先、まだまだ危機とチャンスがあり、結局は、劇中にばらまかれたいくつかの種は大部分が回収される(最後の方でブリルが1億8000万円をNSAから巻き上げようとして失敗するが、本気だったのかは不明。もし、手にしたらディーンを裏切って一人で逃走しそうな感じもあった)。

本来は、単なる「うさ晴らし系映画」のはずが、現代的に言うと現実そのものという感じがある。中国なんか街中に顔認証カメラがあり、反体制派の監視が続いているし、米国だって同じようなことはある。5Gなんてそのものだ。街中に高出力の電波が飛び交うことになる。多くの買い物はクレジットカードの記録が蓄積されていく。

日本でも政府のキャッシュレス化推進の裏には情報監視があるのかもしれない。

ところで、この映画の主演のウィル・スミスだがアフリカ系アメリカ人だ。善良な弁護士である。アメリカンの映画ではアフリカ系アメリカ人は常に善良な人間として登場する。悪役は、常にイタリア系、メキシコ系、中国系と決まっている。イタリア、メキシコ、中国政府は抗議しないのだろうか。(たぶん、実際には映画以上の悪漢ばかりだからだろう)
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)映画・演劇・Video

2020年08月02日

カルチュラル・ジャパン 公開始まる

8月1日よりカルチュラル・ジャパンの公開が始まった。

   https://cultural.jp

世界中で発進される日本文化に関する100万件を検索できます。さまざまなデジタル素材の発見と活用のプラットフォームを提供します。

ということのようだ。他国でも同様のものはあるそうだ。

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実際、まだオープンして1日なので、まだまだ使いやすくはない。カテゴリーがちょっと変だ。

根付、いろいろな地図、源氏物語関連、F準拠アイテム、芸術写真、建築関係資料、為替巴水の作品、透かし鐔、茶の湯の関連情報、猿蟹合戦、ベアトの見た日本、ブリキの玩具

ざっと見たところ、玉石混交ということ。蚤の市で骨とう品を探すようなものかもしれない。「いろいろな地図」は古地図なのだが、戦時中の東京都で爆撃された場所の地図とか真珠湾の地図とか戦争物が多い。

北斎などは「F準拠アイテム」で見ることになっているし、「芸術写真」では、なぜか成田空港反対闘争の写真が多い。草間彌生氏のミラーパフォーマンス ニューヨークの写真も大量に見ることができる。

「茶の湯の関連情報」には利休の時代の茶碗が並ぶ。「ベアトの見た日本」は幕末前後の日本で長期にわたり撮影を続けたベアト氏の写真が海外の各地の博物館に残っている。磔になった少年?の写真(有名)もあれば、1867年の薩摩屋敷の写真もある。焼き討ち事件の直前だ。

著作権のことがよくわからない(著作権あり、と書かれている場合もあるし、カルチュラル・ジャパンの著作権も今のところよくわからない)ので、今回はトップページだけ紹介。

まあ、そのうち日本文化を頑なに守ろうという会議体から横やりが突かれてベアトの磔写真のようにこのサイトから成田闘争などが除外されていくのだろうから、玉石混交の今のうちにページをめくってみたらどうだろう。ただし、100万ページあるはずだから。
  

2020年08月01日

ある道場に伝わる古典定跡

少し前に「将棋ペンクラブ」から通信号がきていた。9月18日の『将棋ペンクラブ大賞贈呈式』のパーティの案内と、通常の寄稿記事が中心である。

記事の目次についてはタイトルも寄稿者も明示してはいけないらしいのだが、面白い内容の記事があったので、第三者的距離をおいて触れてみる。

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中部地方のある旅館に併設される形で、将棋道場がある。その旅館の名前を冠した定跡群があるそうだ。その中心が「雁木戦法」。この雁木戦法を最初に考案したのが檜垣是安という在野の強豪。江戸時代の初期である。将棋三家が確立される過程で、実際の世襲制なのか、実力者が三家の養子になって名人位を継ぐのかという問題があった(将棋は前者型で囲碁は後者型)。

そして打倒名人のために心血を費やした檜垣是安は当時の名人とお城将棋で死闘の結果、喀血して亡くなってしまったと伝説が残る(その後も棋譜を残しているが)。

是安が名人と戦うために準備していた戦法が雁木だった。といっても現代の矢倉風なものではなく、対振飛車引き角戦法だったらしい。詳細はわからないが6七と5七に銀を並べ、機を見て7七角を5九から右側に展開する趣向ではないだろうか。

角、銀、銀と三枚並べる形が、川岸の船着場で横向き階段状に三枚の板が岸壁に取りつけられる「雁木」を連想させるということだそうだ。三段並ぶというのが、渡り鳥である雁が空を飛ぶときの隊形に似ているから雁木と呼ばれるのだろう。雁の飛行→岸壁→将棋という語法流れだ。

ところで冒頭に書いたパーティの日だがコロナ禍で大丈夫だろうか。大人数のパーティは強制自粛になるのかもしれない。もっとも、当日は他県でゴルフの予定がある。ゴルフが×でパーティが〇の場合は行けるのだが、どうだろう。


さて、7月18日出題作の解答。

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打歩詰打開のための軽作である

動く将棋盤は、こちら(Flash版)。

Gif版。
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今週の問題。

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結構、変化がギリギリである。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。


  
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2020年07月31日

日本人の骨(鈴木尚著 考古学)

1963年に出版された岩波新書で『日本人の骨』を読む。57年前。前の五輪の頃だ。

鈴木先生の興味の中心は、人骨。日本の歴史を振り返ると、実は顔の形などの骨格は時代によって変わっている。それらの研究により、日本人のルーツを調べようということになる。

本書のあと、現代までの間に大きな科学的進歩というのは、炭素測定法による年代の特定ができるようになったことと、日本人のルーツ(世界中)のDNA分析などが進んでいるわけだ。

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とはいえ、本書の主たるテーマである顔の形の変化については、まだ原因はわかっていない。本書にあるように、日本人の顔の形が変わったのは縄文時代の終わりから古墳時代までの時期と、明治維新後の二つの期間である。明治維新は国内戦争であるので、他国からの遺伝子の流入ではない。つまり縄文人から弥生時代に変わった時に顔の形が変わったと言っても異民族がきて縄文人を根絶やしにしたとはいえない。事実、現代人のルーツは6割が縄文、4割が弥生と言われていて、それもなかなかイメージがつかめない。

本書に戻ると、鎌倉時代とか江戸時代の人間の骨のサイズといっても、多数の骨を集めて平均化しなければ、全体像はつかめない。といって、人間がたくさん埋まった場所を探し出すのは大変で、何らかの工事で地面を掘り返したら、骨が出てきたというところから始まる。学問的には江戸時代→室町時代→鎌倉時代→平安時代というように順番に骨が出土されればいいが、全く無秩序に骨が出てくる。

むしろ、鈴木先生の筆は、出てきた大量の骨の時代を決めるところからはじまる。

まず、東京駅周辺の鍛冶橋。東京の下町は海で家康の指図で埋め立てられたといわれるが、地層をしらべると東京駅のあたりは海ではなかったそうだ。ミニ半島。調査の結果、墓地だったそうだ。

次に、鎌倉の材木座から出てきた大量の人骨。こちらは、新田義貞による鎌倉総攻撃の時の戦死者であることがわかる。稲村ケ崎から海岸沿いを移動して、材木座海岸から一路、鎌倉市街地に攻め上ろうとした時のファイナルウォーだ。再現すると、新田義貞に従う兵は約6万人。これが陸路鎌倉を攻撃する部隊と、海岸から攻める部隊と二分されたとしても相当な戦力だ。歴史によれば、平塚の方から海岸に沿って進軍し稲村ケ崎で立ち往生。

北関東出身の新田義貞は海に干満があることを知らなかったようだ。今でも湘南海岸で、何かハズレた感じの水着で歩いているのはそちら方面からの珍客だ。神話時代なら、ここで義貞が愛妾を海に投じて神々にこれからさきの暴挙に対して許しを乞うのだが、あいにく海は遠浅だ。海に投じても腰の高さだ。代わりに刀を一本海に投じて待つことしばしだ。

そして潮が引き、大戦争が始まる。遺体はしばらくは放置され、野犬に食い散らさられている。

明治初期の人骨は、海軍墓地移転に伴う戦死者の調査資料による。

無常観があちこちに漂うが、著者は嬉々として、人骨を語り続ける。奇怪な新書だ。

本題の顔の変化については、現象としては理解できたのだが、原因については決め手に欠けるようだ。

ついでに書くと、鈴木先生が見て、その量に驚いたという東京大学の頭蓋骨コレクションだが、私もみたことがある。さらに日米和親条約締結を米国人が描いた写実的な絵を見たこともあるが、日本人はほとんどが丸顔に描かれている。  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)歴史

2020年07月30日

岩手のこと、演劇のこと

新型コロナウイルス関連の話。

まず、岩手県。初の感染者が報告された。

実に、約半年間頑張ったわけだが、気がかりなことがあった。

私事ながら、よく様々な工場に出入りしていた時期があったのだが、よく工場の入り口に看板が立っていた。

無事故連続○○○○日継続中

もちろん毎月、救急車がやってくるようでは話にならないが、工場構内で躓いて転んで血が出たとかでは、医者に行ってはいけなくなり、さらに腕が折れても足が折れても・・ということになり、本来なら事故のつど改善されるべき安全レベルが崩壊して、大事故につながる。

工場なら、数年間無事故なら、リセットしてまたゼロから始めるべきとアドバイスをして、そういうことになった工場もあるし、盲目的に無事故記録を続けている工場もある。

もちろん、記録を途中でリセットするからと言って、事故や感染が放任主義で増大してはいけないわけだ。

次は、演劇の話。

横浜流星さんの主演の舞台が、感染によって中止になった。責任追及の話ではまったくない。

そういえば、7月初旬にあった新宿のシアターモリエールでの大規模クラスター化だが、人狼ゲームに本格的な脚本があったとは思えないが、それでも当日に発熱があるからといって、出演中止にできるだろうか。台詞を覚えるというのは、かなり時間と努力が必要だし、映画ならカンペ方式もあるだろうが、演劇は舞台の上でナマで演じられるものだ。臨時に代役はかなり困難だ。

ということは、劇の開催そのものが、リスクが多い。全出演者にあらかじめ一人ずつ代役を頼んでいおいて、台詞を覚えてもらうことなんかできないだろう。

では、どうすればいいのだろうか。一つ名案が浮かんだ。

通し稽古の時に、画像や音声を録音しておけばいい。そして舞台では全員が口パクで演じればいいわけだ。(新様態か?)
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)市民A

2020年07月29日

意外にも忙しい「ある仕事」

コロナ禍で、「不要不急」のことは後回しにしてという非常事態宣言があって、さらに不発に終わったGWがあり、昨今の第一波と第二派の中間の状態で、「不要」はともかく「不急」のことを始める時期なのだが、少し焦っていたことがあった。

「法事」

父母の13回忌と7回忌が今年になるので、年の初めから、その時期を探っていたのだが、念のため、数週間前に近所の霊園の式場の予約状況を聞いたところ、週末はかなり予約で埋まっているそうだ。

世の中の人の行動とか考えというのは、たいして変わらないわけだ。またウイルスが活発化するだろうと思っている人が多いわけだ。(GoToトラベルだって、「今行かないと、どこにもいけなくなる」と市民は思っているし、「たぶん砂漠に水だろうが、大量倒産防止策を打ったというアリバイ」と政府は思っているだろう)

式場が予約で埋まっているという意味は、これからコロナ葬儀が多発するという意味ではなく、式場の消毒作業というのに時間がかかるため。同時に一会場だけを使うことと、式の間隔を開けていることによるそうだ。

弊家(10名以下)には関係ないが、一組15人以下という制限もある。

先祖代々の地方の墓を移したため、東日本には珍しい宗派でご僧侶の都合もあって、色々と調整してやっと予定が組めた。

ところが、祖先の資料を調べていると、祖父母の法事もずっと失念していて、一人は37回忌、一人は30回忌にあたることがわかる。平均して33.5回忌なので、二人揃えて33回忌の弔いしめにしようかと思ったが、思いとどまる。

四人分の不均一のご遺影を探し出したものの、同一サイズに揃えるかどうかで悩んでいる。
  
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2020年07月28日

嘘八百(2018年 映画)

骨董屋というのは、いかにもあやしい。そもそも本物と偽物が混じり合っていて、安く仕入れて高く売るというごく普通のビジネスのはずが、大儲けしたり大損したりする。

中井貴一演じる冴えない骨董屋が娘(森田葵)と堺の街で旧家の土蔵の中から、利休の愛した茶碗を見つけ出す。ところがこれが贋物。怒った中井貴一は旧家に戻って落とし前をつけようとするが、そこにいたのは、贋作製作チームというべき一群の小悪人たち。中心にいるのは新進気鋭だったはずの陶芸家(佐々木蔵之介)。話を聞けば、骨董会の大物に騙されて贋作造りに身を持ち崩してしまったそうだ。

そこで、本来はまっとうな骨董商だった中井が策をめぐらし、歴史的な名碗を偽造することになった。とはいうものの、小心者の集まりなので、何度も嘘が発覚しそうになり、ハラハラしてしまう。

まあ、オークションで1億円まで価格が釣り上がり、万事がうまくいくかに見えたところで、思わぬことになる。

ようするに出演者のすべてが、大嘘つきなのだ。真実はどこに・・

ところで、日米の映画を交互に観ていて、その予算の差が歴然というのに気が付いてしまう。アメリカは大作ばかりで巨額製作費をつぎ込むが、日本映画の場合、本作も含め室内場面中心で、出演者も少数。百分の1といった感じだ、最後の娘が1億円を奪って海外に高飛びしようとしたのも、ロケは神戸空港だが、そこから海外には飛行機は飛んでいない。
  
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2020年07月27日

トカゲもいっぱい

小さな家なのに今年は、多数の動物に出くわす。

今度はトカゲだ。芝刈り機を買換え、轟音で芝の刈込を始めると、一斉に伸びた芝の中から飛び出して逃げ出し始める。もっとも、経験上、芝刈りの時は、トカゲが逃げ出してから作業を始めるので、尻尾を残して逃げ出す慌て者のトカゲはいない。

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逃げるトカゲを撮影するのは至難の業なのだが、なんとか撮影してみた。

上半身が土色で、尻尾はレインボーカラーだ。

トカゲの生態はよく知らないので調べてみると、日本にも多数の種類がいるそうだが、表を見てわかったのは、住んでいる場所によって日本のトカゲは種が少しずつ違うということ。本州を見ると、西日本にいるのが、二ホントカゲ。伊豆半島と伊豆諸島にいるのがオカダトカゲ、東日本とロシア沿海部にいるのがヒガシ二ホントカゲ。奄美・沖縄諸島、石垣島、対馬といったところにも固有の種が少しずついる。

種が違うと言っても、見たところはほぼ同じ。

この尻尾がレインボーカラーなのは、「虹色とかげ」と言われているが、上記の日本の代表的トカゲの幼体時はこの虹色だそうだ。雄は成体になると虹色が消えてほとんど全身が土色に変わる。雌は幼体の頃と変わらないことが多いそうだ。寿命は5年から7年。海外の大型トカゲは犬や猫と同じように10年以上生きるそうだ。

トカゲは拙宅には前から少しいたのだが、現在は少なくても5匹以上はいる。たぶん、カラスなどが天敵なのだろうか。ふだんは目につかないように生きていて昆虫とか、食べているのだろうか。調べると、肉食、草食、雑食、昆虫食がいるそうで、二ホンのトカゲは昆虫食だそうだ。好物はゴキブリとかコオロギだそうだ。

一応、ペットにするのは大変なので、放し飼いということにしておく。見分けがつかないので個別に名前を付けるわけにはいかない。全部、「とかちゃん」。
  
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2020年07月26日

マドロス少年像

横浜駅東口、駅正面から表に出て、右に進むと横浜モアーズというショッピングモールがある。もともとは横浜岡田屋というデパートで、東口には高島屋と三越と岡田屋という三つのデパートがあった。今、デパートとして残っているのは高島屋だけだ。

その元横浜岡田屋の入り口に、ちょっと変わった少年像が立っている。ブロンズだ。銅像は動かないので気が付かない人は前を10年歩いても気が付かないかもしれない。何度も通ったことのある場所だが、最近、気が付いた。地下街を歩いていて横浜駅に向かっていたら、正面からマスクをしないオジサンが歩いてきたので、すれ違わないように階段から外に出たら、銅像が立っていた。

madros


奇妙なことに服が大きい。少年かもしれないが、パイプをくわえている。海外の船員の場合は、何歳からタバコを吸っても自由なのだろうか。少年がタバコを吸っているような銅像を禁煙地区においてもいいのだろうか。実在の少年が横浜駅前でパイプをくわえていたら、すぐに補導されるはず。

違和感があり、立ち止まって調べると、記念のプレートが設置されていた。かなり古いものらしく、文字がはっきりみえないので画像を撮影して後で解読してみた。昔だったら拓本を取るところだ。

この「マドロス少年」は北欧の港町で見つけた置物をモチーフにブロンズ像を作成し昭和四十三年十一月に設置したものです。「マドロス」とはオランダ語で「船員」のことだぶだぶの船員の服を着てマドロスパイプをくわえ、大人のまねをして少しわるぶっている少年の姿が港町ヨコハマによく似合うと思い、お待ち合わせのシンボルとしてご愛顧頂ければ幸いです。
                                        横浜岡田屋


話が複雑だ。後で調べたことも加えると、岡田屋三代目の社長が欧州に旅行した時に同様の置物をみつけたそうで、帰国後、その置物を元にしてこのブロンズ像を造ったそうだ。社長が自ら製作したわけではなく、作者は別にいるのだが、それについては岡田屋調査でも不明ということだそうだ。裏側に作者と思われる名前の一部が読めるらしいが「純一郎」と読めるらしい。

試しに『彫刻家 純一郎』と検索すると、「般若純一郎」という立派過ぎる名前の彫刻家が選択される。1931年(昭和6年)から1989年(平成元年)ということでマドロス少年の昭和43年には37歳ということで、矛盾はない。作品は全国に展示されていて、作風は様々にわたっていて、依頼者の要望に応えていたように感じる。

貫禄のある苗字があるのに名前だけ記載というのも、しっくりしないが、芸術家のこだわりというのもあり、依頼主が置物を持ってきて、「これと同じものを作ってほしい」と言われて、ちょっと臍を曲げたのではないだろうか。苗字を書入れずに名前だけを刻んだのだろうか。

実際には、作者不詳ということに落ち着くのだろう。
  

2020年07月25日

早くも記念免状

7月4日の本稿に、藤井聡太(当時)七段が王位を獲得したら前例(木村王位)通り、記念免状を発行するのではないか、と推測したのだが、その前に棋聖位獲得で記念免状が発行されるそうだ。

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免状署名は佐藤連盟会長の他、竜王と名人の三者の揃いとなっているが、竜王と名人は同一人物なので、縦二行で終わっている。書き足す紙のスペースは十分ある。

あるいは、王位戦第一局、第二局を見て、王位戦では「藤井危うし!」と感じて早期売り上げ増を狙ったのかもしれない。

子細は将棋連盟のHPで確認すればわかるが、正規料金の他、11Kを追加すれば発行される。正規料金は初段33K,二段44K,三段55K,・・・・

ところが、最初は、何らかの方法で実力を証明する認定書が必要で、それが最も難しいのかもしれない。将棋世界誌を1年ほど購読して、誌上の免状獲得コースに申し込み、どこかで強いソフトを入手すれば、将棋を指せなくても免状を手に入れることはできそうだが(記念免状は売り切れているだろうが)、酔った勢いで、うっかり知人に「今度、二段になった」とか免状を見せたりすると、「是非、一局」ということになったり、地元の将棋愛好会の師範にされたり・・。「口名人」で駒の並べ方もおぼつかないのに団体戦の大将にされ、ついにその日の朝を迎える。(その手の話はコメディ映画ではよくある)

さて、7月11日出題作の解答。

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角を質ゴマにして、取りながら追い詰めていく。最後は空中詰め。(空中詰めが得意なのだ)

動く将棋盤は、こちら(Flash版)。

Gif版。
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今週の問題。

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筋をつかんだら容易と思える。難しくないが指しにくい手が多い。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。

将棋教室分校(など)です。Please Click! ↓


  
Posted by ota416 at 00:00Comments(3)しょうぎ

2020年07月24日

「隣の芝生は青い」理由

「隣の芝生は・・・」ということわざがある。

芝生は、そもそも欧米由来のものだから、英語圏のコトワザではないかと推測してみるが、芝生といっても洋芝と和芝がある。和芝と同じようなものに高麗芝がある。和芝と高麗芝の話をすると日韓問題になりそうなので止めるが、実は、英語に同じコトワザがある。

The grass is always greener on the other side of the fence.

そのままだ。コトワザにしては、くどい感じがする。

フェンスの向こう側の芝の方が、たいてい緑が濃い。和訳の方が簡単で、隣の芝生は青い。

他人の持ち物の方が、良く見える、という意味だが、前提として「同じような生活レベルの場合」に限られる。上級国民と一般国民、高級遊民と下級遊民といった場合は、緑の色合いの差ではなく庭の広さとか、芝の手入れをするのが庭師か自力かといった差になる。ことわざではなく、現実の話になる。隣のクルマの方が大きいとか、私の服はいつも○○○○とか。

さらに、英語も日本語も「隣の芝の方が青い!」と断定表現だが、私の記憶の中では、「隣の芝生は青く見える。」というような主観の入ったコトワザだったように思ったが、調べると断定的表現だった。なにか身も蓋もない感じだ。断定したらコトワザにならないような気もする。

私の家も、元々は山土なので、そのままだと雨で泥まみれになるため和洋芝混植している。分譲地なので、だいたいの家は芝を張っているはずだが、遠目にみるとどこの家の芝も自宅の芝よりも青く見える。

これには、わけがあると思っている。つまりコトワザを覆す新事実に気が付いたのだ(いいわけ半分)。

隣の芝生というのは英語にもあるように、フェンス越しにみるわけだ。つまりななめ横から見るわけだ。自宅の芝は上から見るという差がある。

つまり、上から見ると、芝に穴があったり成長にムラがあったり、虎刈りになっていると、残念な気持ちになるのだが、ななめ横から見ると、芝がある程度伸びていると、穴とかムラというものはわからないわけだ。また色合いだって横から見れば緑の葉しか見えなくて地肌を見ることはない。

つまり、差があるように見えるのは、目の錯覚といってもいい。

といっても、そもそも隣の人に見てもらうために芝の手入れをするわけではないので、きれいに越したことはない。


ところで、隣の芝生の類似表現をさがしたら、絶対に日本古来のものと思われるコトワザがあった。

隣の糂粏味噌 (じんだみそ) 」

理解できる人は少ないだろう。つまり「じんだみそ」とは何だろうということ。

じんだみそ=ぬかみそ、だそうだ。難読漢字なので、文字を書いて覚えておこう。こちらは、ぬかみその香りの話。臨家から香ばしい匂いが漂ってくるということだ。江戸町民の長屋が舞台かな。

淡路島出身の人に聞いた話だが、「いかなごのくぎ煮」を各家庭で作るそうで、季節になるとどこの家からもいかなごを煮詰める微妙に異なる匂いが漂うそうだ。  
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2020年07月23日

草刈り機で虎刈りに

長年使っていたドイツ社製の芝刈り機(草刈り機)が、違和感のある轟音を発するようになり、産廃となった。困ったもので、芝はどんどん伸びてくる。ハンディバリカン型や手刈り用のハサミもあるが、この暑さの中、倒れるに決まっている。

もともとは手押し型の芝刈り機を使っていたが、特に2011年の大地震のあと庭が平らじゃなくなり、うまく稼働しない。さらに洋芝と和芝を混植していて癖が違うため、うまく刈れない。ということで、かなり前、ユーロ安の頃、Bosch製の草刈り機(当時は芝刈り機と言っていたはず)を購入して、バッテリーに充電して使っていた。

ということで、今回は本格的なロータリー式を検討していたが、やはり地面の凸凹が問題なような気がする。といって、大量に土を入れて平らにするほどの気もないので、やはり草刈り機型にしようと妥協。となると日本製は、かなり巨大なエンジン型のような機種が主流で、箱庭サイズの芝刈り機は、ホームセンターに在庫もない。

ということでカタログから買うのなら、また同じメーカーでもいいかなということなのだが、どうも後継機種は2倍もの価格になっている。デフレ経済に慣れた日本人の感覚なのだろう。ただ、調べると、バッテリー型のコードレスではなく、コードありのタイプだと半額程度(つまり元の機種と同じぐらい)コードは10m。

コードがあると、作業上ジャマになり、足が絡んだり、草刈り機でコードを切ってしまったりすることがある。一方、バッテリー型の大きな欠点は、仕事をしようと思ってもその前に数時間の充電時間が必要で、充電している間に、「さあ、始めよう」という気持ちがしぼんでしまうことがある。飲んでから効き目が始まるまでの時間が長いED治療薬のような感じだ。

となると、コード付きだと、ただちにフルパワーでコトを始められる(草刈り機の話だ)。

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ということで10日ほど前に置き配されていたのだが、雨が多かった。やっと晴れ間があり、急いで組み立てる。やはりドイツ的な発想だ。部品を組み立てると、カチンと音がして、もう二度とはずせない。慎重に組み立てなければならない。残念ながら中国製なので、部品を確認しながらの作業だ。

そして、初仕事にしては荷が重そうな10センチにも及ぶ伸びた芝の葉を刈り始める。前の機種はプラスティックのブレードを回していたが、今回はナイロンロープを振り回す。音のレベルが半端じゃない。ご近所で最大の騒音だ。ケルヒャーのジェット噴射機も持っているが、あれもジェットエンジンのような音がする。ドイツ人は音は大きい方がいいと思っているのだろう。ベートーベンの「運命」や「合唱付き」もそうだ。

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そして30分後には、少し虎刈(虎狩ではない)の芝生が完成。

ところで英語とドイツ語とどこかの言語の3言語で3年保証と書かれているので、QRコードのようなものを読みこむが反応なし。URLを打ち込むと、世界各国のページがあり、アジアの項を見ると、オーストラリアとニュージーランドしか対応していないようだ。一方、世界各国語のBoschのホームページには、日本語での記載が溢れているのだが、保証書の話は見つからない。あきらめよう。

ところで、パンフレットに、作業時間は30分以内と書いてあるのだが、よく読むと、モーターの耐久時間というのではなく、危険作業に対して緊張感を持ち続けられる時間が30分ということのようだ。  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)市民A

2020年07月22日

「小公子」の秘密と新潮文庫

新潮社の書評誌「波」の7月号の表紙だが、今月の新潮文庫で発売になった『小公子』の表紙だ。まず、何がスゴイかというと翻訳したのが川端康成。ノーベル賞の大作家である。1960年の翻訳。

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なぜ、古色蒼然たる古典文学が再刊されたかというと、大ベストセラーである小野不由美の「十二国記」の新刊発表の際のインタビューで、「子どもの頃に影響を受けた本は、川端康成訳の小公子」との話があったからだそうだ。それは大変!ということで、急遽、版権を取得して再版したそうだ。小公子にはいくつかの翻訳があるそうで、川端康成訳はその一つと言われる。

では、なぜ、既に有名作家だった川端康成がこの仕事をしたのだろうという疑問が湧き、調べ始めたのだが、どうもしっくりしない。そもそも、人の気持ちなんかわかるわけないという問題もある。

とはいえ、肉薄していくと、いくつかわかったことや、諸説があることがわかった。まず、重要な点だが、川端康成著となっているが、野上彰氏との共訳だそうだ。野上彰氏だが、調べると、川端康成の弟子であるわけだ。また囲碁が強く、雑誌「囲碁クラブ」の編集長も務め、生前、五段位(没後贈六段)だったそうだ。

世の常として、弟子の仕事は師匠の手柄ということもあるわけで、分担がどうなのかは不明だ。

もう一つ、戦後、川端氏はかなりの量の少女向けのノベルを書いているようだ。考えてみれば、伊豆の踊子だって少女趣味として読むこともできる。ある評論家は、同性愛の傾向を感じ、少女好みだったとしている。ただし小公子は男の子だ。

むしろ、小公子の筋書きというのが、米国の少年セドリックが幸せな家庭から急に英国貴族の跡継ぎとして大西洋を渡るという困難な状況を、幼少期に直系親族のすべてを失った自己と重ね合わせたということと読めばいいのだろう。「セドリックの絶望感を考えれば、自分の困難など小さな問題だった」ということ。

まあ、正解のない問題はこれぐらいにしよう。

なお、読んだ人の感想などをネット上で読んでいると、「川端訳は句読点が多くて読みにくい。誰か新約を出してほしい」という畏れ多い意見があった。川端康成のことを知らないのだろう。

ところで、今月発売の新潮文庫に、ヘミングウェイ『老人と海(高見浩訳)』、がある。名作中の名作だがスター・クラシックシリーズと呼ばれている。2014年に創刊百年を迎えて以降、海外の名作を新訳で出版する時に、スター・クラシックとするそうだ。

この『老人と海』は新潮文庫の海外作品の累計部数ランキングでは一位だそうだ。日本作品を含めた順位でも第三位。では一位や二位は何かというと、
 一位:こころ(夏目漱石)
 二位:人間失格(太宰治)
 三位:老人と海(ヘミングウェー)
 四位:坊ちゃん(夏目漱石)
 五位:異邦人(カミュ)

二位と五位はまったく奇妙だ。二位は自殺願望者の私小説風だし、五位は小説なのか哲学なのか、不条理殺人小説。


実は、このカミュがなぜ日本人に読まれるのかというのは日本人論の大きな手掛かりだそうで、今月号から内田樹氏がカミュ論(日本人との関係?)を連載するそうだ。なにしろ書店に行けば、いつでも七冊のカミュの新潮文庫が並んでいるというのは、フランスでも考えられないそうだ。ただし、連載は毎月ではなく、気が向いたらということのようだ。思想家は、きままでわがままだ。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)書評

2020年07月21日

プラダを着た悪魔(2006年 映画)

アン・ハサウェイ主演の映画。ファッション映画といってもいい側面もあるが、大学卒業した主役の冴えない女性がジャーナリズムに入れ切れずに世界的なファッション雑誌のカリスマ経営者の女性(メリル・ストリープ)の第二アシスタントになってしまうところから、始まるわけだ。雑誌社で記事を書くつもりだったのに、ようするにVIPの小間使いだ。

散々ワンマン経営者にイジメられているうちに、仕事の勘を掴んで、雑誌の世界で一人前になっていくうちに、自分を失ったことに気付く。初めてのパリコレの夜だ。


なんとなく既視感があったのは、公開順は逆だが、少し前に観た『マイ・インターン(2015年)』と、極めて似ている。『マイ・インターン』の方は、ファッション通販サイトのワンマン暴君をアン・ハサウェイが演じ、イジメられ役をロバート・デニーロがやるのだが、ブチ切れる役を演じるのが得意なのだろうか。どちらの映画でも、大株主による社長交代の画策が失敗する。

なんとなく大塚家具の社長と重ね合わせてしまいそうだが、実話映画にはならないかな。本人が社長を演じればいいのではないかな。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)映画・演劇・Video

2020年07月20日

そもそも怪しいGoTo

はずれた車輪が下り坂を転がっていくようにGotoキャンペーンがバラバラになりそうだ。

元々、以前にも書いたが、コロナ禍の現在、国民はどういう状況になっているか。大まかにグループでわけると、
 1. 既に感染してしまった人(多くは陰性になっているだろうが)
 2. 治療に関係している医療従事者
 3. 飲食業、観光業等の大損害を喫しているひと
 4. 少しだけ給料が減った勤労者
 5. ほぼ、影響がない人(公務員、年金生活、影響のない業種の勤労者)

といったところだ。もちろん公務員でも病院や保健所に勤めていて疲れ果てている人もいるだろうが、職種のことを書くのではないのでご容赦いただきたい。

要するに、旅行に行こうと思う人は、概ね4と5の人で、1〜3の人は補助金もらっての旅行どころではないわけだ。つまり国民間でもかなり不平等ということ。

不平等の話がもう一つあって、旅行代金の補助と言うことは、国のおカネと旅行客のおカネが合計されて、運輸事業者と旅館事業者に流れていくので、補助金だけより巨額になるはずという浅知恵なのだろうが、その場合、旅行客が行かない市や町には一円も届かないわけだ。かなり偏ることも考えられるが、どうするのだろう。

もっとも、大手の旅行代理店とか全国展開の大手のホテルは行き先が偏っても元は取れるのだろう。気になるのは、総理の私的親睦会にはローマ字3文字のホテルチェーンのカリスマやローマ字3文字の旅行代理店のカリスマが重要メンバーだったりすること。


それで東京都から、あるいは東京都への旅行はGoTo対象外で、突然の発表であってもキャンセル料は面倒みないということになるようだが、東京都民は金持ちが多いのでGoToがなくても予定通り目的地に行くだろう。お土産は買わないはずだ。GoTo補助金がなくなった上、キャンセル料を払うなら行ってしまえということになる。

また、東京に行こうとしていた人も問題だ。旅行をやめるか、ミニ東京と勘違いして横浜旅行に切り替えるのだろうか。横浜市民なのだが、大変不安だ。県知事の影に隠れていた横浜市長がWelcomeを表明しているのだが、横浜の観光地といえばみなとみらい地区だが、お台場より狭い場所だ。全東京観光地の代替地にはなり得ないし、ホテル数も比較にならない。

また、東京都知事が気に入らないから、東京だけを外したとも言われるが、来年は運が良ければ東京五輪である。来年の夏に世界からコロナウイルスがなくなるはずもないわけで、都知事が、「東京以外でやってほしい」と言い出したらどうするつもりなのだろう。

「旅館業の雇用が・・・」ということを大臣が代弁するのも変で、「声の大きな小さなグループ」の方が「声の小さい大きなグループ」より重視されるというのは、一般的な社会現象なのだが、TPP締結前にも大騒ぎだったが、締結後、大損害だったという話、聞きます?


食い違った話と言えば、首都圏の人が遠くに行きたいというのは、簡単にいうと、ウイルスのない田舎にいって、思い切り肺の中の空気を吐きだして、安全な空気を胸いっぱい吸ってみたいとか、テーブルの小さい都内の居酒屋ではなく、地方の広々とした宴会場で美食と美酒を楽しんで、久しぶりにマスクなしで夜の街を千鳥足で歩いてみたい、と思っているわけだ。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)市民A

2020年07月19日

横浜にもお台場

お台場といえば東京の人気観光地であり、密かに国内のゲーム会社がカジノ推進に動いているようだが、横浜にもお台場がある。ただしカジノとは関係ない。

東京のお台場は、1853年にペリーが初めて来寇して、東京湾内を威嚇航行して開国を迫り、「来年また来るから!」と、ヤクザの集金係のような置き台詞を残していったあと、大慌てで大きな砲台を作った。開国の有無はともかくとして、緊急大工事だったろう。1年も経たないうちに巨大砲台島が完成した。実際に、どれぐらいの戦闘能力があったかどうかは、別にして、翌年ペリーが再訪した時に、この砲台を見て警戒し、結局横浜に上陸することになった。実はお台場の砲台群からは一発も発射されなかったわけだ。

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一方、横浜のお台場は『神奈川台場』というのが正式名称。1860年に勝海舟設計で伊予松山藩が工事をしている。日米和親条約で、日本の5港(含む横浜)が開港することに合わせ、警備用に設置された。海に突き出すように要塞が作られ、陸との間には細い通路ができている。

ところが歴史が示すように、この台場からも大砲の実弾発射は行われなかった。その一方で、海外貴賓船が来日する時には、祝砲を打ち鳴らしていたというから、変節ぶりは驚きだ。太平洋戦争終結と同時に思想的転向して米軍に取り入るような話だ。(現代の総理大臣も大統領が変われば変節するしかない)

そして、役に立たなかった神奈川台場は大正時代に周辺の海と一緒に埋め立てされてしまった。そして遺跡はひっそりと地中に眠ったままになるはずが、マンション建設により掘り返されることになる。

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そして、ほぼ発掘調査が終わった頃に横浜市は『神奈川台場遺跡跡』という遺跡にしてしまった。

さらに、余計なお世話だが、市民に「歩け!」と命令しているわけだ。散歩コースとして周囲一周するように地図を作って配っているわけだ。これを4分の1に畳むと『横浜台場』という文字が現れ、さらに四つに畳むと小さくなって、ポケットに入れて、散歩に行こう!ということだ。

地図の中央付近には、当時の海に突き出した砲台の絵が描き込まれている。さらに、石垣だとかローマ字で有名なヘボン博士の診療所跡の場所が書き込まれたりしているのだが、最大の問題は、この航空写真だが、撮影されたのが、平成9年となっている。23年前の写真だ。どうしたのだろう。地図のあちこちに、"現在はマンション"というようなことが書かれている。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)歴史

2020年07月18日

王位の前に棋聖に

7月16日、藤井棋聖が誕生した。敗れた渡辺前棋聖は、これで、名人戦を頑張るしかないが、「終盤にゆるむ癖がある」と豊島名人に見抜かれたかもしれないが、実はすべては本命の名人位を奪うための前工作かもしれない。ふたたび同型に持ち込んで・・とか

実は、私も結果はちょっと残念だったのだが、その理由は渡辺棋王が師範をしている支部の会員だからということではない。小さな予言がはずれたからだ。


その前に、先日の札幌での王位戦の第二局二日目の藤井挑戦者のおやつだが、『ミニクリームどら焼き』だった。王位戦は、北海道新聞、中日新聞、東京新聞、西日本新聞、神戸新聞、徳島新聞が共催していて、その地方を回るので全国規模になるわけだ。すべて北海道産の豪華なおやつを彼が注文したのは、地元への配慮なのだろう。

実は、その共催社の中に知人記者がいて、彼は将棋が指せないのだが、昨年に会食したときに「藤井君の最初に獲得するタイトルは『王位』になるはずなので、その時はパーティに招待してほしい」という無理な約束を押しつけていたのだ。覚えていないかもしれないが。

もっとも、この時期、祝賀パーティが大々的に行われるはずもないわけで、最近、次々と決まっている予定が消えていくことを考えれば、たいした話ではないわけだ。まだ王位戦は終わってないし。


さて、7月4日出題作の解答。

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金と飛車の横ばい。

打った金が横に動くという一発芸である。

動く将棋盤は、こちら(flash版)。

gif版。
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今週の問題。打歩詰と飛車と桂馬。

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わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見を頂ければ正誤判定します。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(2)しょうぎ

2020年07月17日

カレーフォー

夏野菜カレーだが、僅かに隙間から、フォーが見える。原料は米粉100%。でんぷん増量はなし。

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フォーはベトナムでよく食べられ、原料は米。カレーはインドやタイでは多く食べられるが、フォーは食べられない。

日本では麺と言えば小麦粉や蕎麦粉で作ることがほとんどだが、米は麺にしない。ベトナムは地域的に小麦はないのだろうか。といっても麺が食べたい場合もあるだろうし、朝食は米を炊くには時間がかかるので、調理時間の短いフォーを朝食に食べるのかもしれない。

日本では干し飯というのがあって、乾燥した飯のことで、いくさの時に持って行って戦場で食べたりする。案外ベトナム戦争の時にフォーをよく食べることになったのかもしれない。全土が戦場と言っても過言ではなかった。

まったく見当違いかもしれない。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)あじ

2020年07月16日

日本語をさかのぼる(大野晋著)

言語学者である大野晋氏が、日本の古い日本語を調べて、日本語の原型に近づいていこうという本である。1974年55歳の時の書である。

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そもそも内容のすべてが理解できるわけではないし、著者も日本語の源流に辿り着いたわけでもないので、あらすじなど書けるわけではない。そもそも日本語は難しいわけだ。日本語は、おそらく古代から、ずいぶん変化していて意味も変わっている。漢字を発音記号として使ったこと(万葉仮名)も、その後の原日本語を辿るのに困難が生じている。しかも、日本語に似た言語はないわけだ。文法が近い言語もあるし、発音が似ている言語もあるが、どちらも似ている言語はない。アイヌ語は、まったく世界のどこの言語とも似ていない。

本書で意外なことは、完全に時代遅れになったコトバが復活することがあるということ。後世の人が特に源氏物語を読んで、古いコトバを思いだして、再活用始めることがあるようだ。

その源氏物語だが、紫式部は「言語学の神様」のような人だったようで、新しい単語(特に動詞や副詞)を次々に発明して使っているそうで、清少納言の枕草子とはかなり違っている。

その後、大野先生は、日本語の起源を古代タミル語(クレオールタミル語)とする説に傾いていく。

言語というのは、そこに住み着いた民族の履歴書のようなものなのだろうか。なんとなく多言語が混じったような日本語の起源は、難しいのだろう。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)書評

2020年07月15日

グッモーエビアン!(2012年 映画)

吉川トリコさんの原作小説の映画化。なかなか快調な映画で、大泉洋がW主演の一人ということで、完全なるコメディだと思ったら、後半、暗くなる。

天然ロックンローラーの大泉(矢口=ヤグ)の同居人が麻生久美子(広瀬アキ)。パンクバンド仲間で、ヤグは未婚の母のアキとずっと同居していたが、2年前にヤグが「世界ツアー」に行くと突然東南アジア方面に出国。猫の家出みたいだ。

そして母と娘(三吉彩花=広瀬ハツキ)の堅実な生活の中に再び厄災とも言えるヤグが無一文で戻ってくる。世界ツアーの失敗だ。お土産はブーメラン。

中学生のハツキの進路問題とか、身勝手なヤグとアキのふるまいとか、家庭問題でオロオロする女性教師(小池栄子)とか、親の離婚で親友の能年玲奈が突然引越ししたり、色々なイベントが一段落した頃、ヤグの幼年時代の秘密が明らかになり、家族は和解方向に動き出す。

そして、念願のバンド復活となり、ライブハウスで熱演が始まる。残念ながら三密だ。ロックンロールは終わらない。

なお、『グッモーエビアン』だが、朝起きてミネラルウォーターを飲む話ではない。英語の題名は『Good Morning Everyone!』


映画では、世界ツアーといっても、世界の路上で演奏を続けるわけだ。将棋の世界でも、世界各地には日本将棋の愛好家がいるわけで、将棋駒と折りたたみ盤を抱えて、賭け将棋世界ツアーにでも行こうかな。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)映画・演劇・Video

2020年07月14日

HANA・BIYORIには聖地もある

エンタメ植物園としたHANA・BIYORIは、よみうりランドが経営している。隣接しているし、園内からも繋がっている。(読売巨人軍の2軍の球場も隣にある。)その結果、読売新聞の経営者だった正力松太郎氏が収集した仏教関係のお宝を集めた『聖地公園』は、HANA・BIYORIの敷地ということで、植物園が管理することになっている。

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数多くの秘宝や彫像や建物があり、さすが慈悲深い記事が多い新聞ということなのだろうか(経営者が変わり、慈悲の対象が変わってきているような気もするが)。全部を書くことはできないし、仏教学に詳しくはないので、偏っているかもしれない。

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まず、白亜の釈迦如来殿(パゴダ)に安置されているご遺骨とご聖髪。お釈迦様のものだそうだ。もちろん一部ということ。お釈迦様のご聖髪ということは、剃っていなかったのだろう。そういえば仏像でも剃髪ものは少ない。地蔵像は髪がない。

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仏教八宗の宗祖像というのが並んでいる。

 融通念仏宗:良忍上人
 日蓮宗:日蓮聖人
 曹洞宗:道元禅師
 臨済宗:栄西禅師
 浄土真宗:親鸞聖人
 浄土宗:法然上人
 真言宗:弘法大師
 天台宗:伝教大師

日本仏教サミットができるそうだ。

ところで、よく主要七宗派と言われるそうだ。(大ちゃんのところは入ってない)
浄土宗、浄土真宗大谷派、浄土真宗本願寺派、天台宗、真言宗、日蓮宗、臨済宗、曹洞宗。
浄土真宗が二つに分かれているので七ではなく八なのだが、融通念仏宗というのは天台宗から分かれたそうだ。

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また、植物園の一角には『敗戦から立上がる日本』というブロンズ像が立つ。英語では『JAPAN:ARISING FROM DEFEAT』となっている。英語が添えられているということは、アメリカ人が、英語でも書くように圧力をかけたのだろう。そう、戦争に負けたのだが、どの国と戦争したのかもわからない人が増えているそうだ。
  

2020年07月13日

エンタメ植物園のHANA・BIYORI

本格オープンしてすぐに、カワウソのいる植物園ということで、意図と違う方向に向かいそうなのだが、このコロナ禍では、もはや本筋とか邪道とか言っていられない。お客様に合わせていくしかないだろう。

本来の植物園として考えると、まずシンボルツリーのこと。

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パラボラッチョという南米から来た大木。樹齢約400年ということだそうだ。徳川家康(1616年没)の生まれ変わりだろうか。シェークスピアも同年に没している。セルバンテスはシェークスピアと同じ日に没したことで有名だが、この3人の中で最も長命なのが家康だ(影武者説もあるが)。

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樹齢100年のオリーブも元気だ。奇妙なことに、価格が表示されている。植物園で植物に値段が書いてあるのを見るのは2回目だ。シンガポールのオーキッドガーデンでは、「花を折ったら何ドル」と書いてあったが、同じことを違う表現で言っているのだろうか。

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さらに、フラワーシャンデリアが天井に無数に吊られている。奇妙な展示だと思っていたら訳があった。

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定刻になると、このガラス張りの建物が真っ暗に閉鎖される。そして、フラワーシャンデリアの下に立見の観客がソーシャルディスタンスを保って立ち並び、光と映像のショーを楽しむわけだ。十分に意外な展開になる。
  

2020年07月12日

カワウソの水遊び

あまり出歩いたらいけないだろうと思うが、公式的にはそうは言えないようだ。感染しないように出歩くというのは、要するに空いているスポットを探すということだろうか。

実は、元々は五輪イヤーだったので、今年の春から特に首都圏では、新規オープンのアミューズメントが目白押しだったのだが、オープンは遅れ、6月頃からソロソロと密やかに開業しているところが多い。

その一つが『HANA・BIYORI』。エンタメ植物園と自称している。3月にオープンしてすぐに休業開始。6月にやっと再開に至った。場所は、京王線のよみうりランド駅の近くで無料シャトルバスか、坂道を上るか、たどり着くまで大変だが車で行くか。感染リスクとも相談しなければならない。

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それで、本来の植物園の件は後日とし、ここには、カワウソがいる。コツメカワウソという種類。もちろん正規輸入品だろう。ベルギーとオランダから二匹ずつここにきている。寿命は犬や猫と同じように十数年だそうだが、4匹はまだ1,2才だそうだ。

普段は冷暖房付きの寝室と、ガラス張りの運動室で遊ぶのだが、日光浴のため、外で遊ぶ時間がある。開業前の予定では「ふれあいタイム」があるはずだったが、コロナウイルス蔓延につき中止。間近に見て、写真撮影することはOKだ。大切なカワウソに感染させないためだろう。

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しかし、撮影と言ってもカワウソの習性を知らないので、なかなかレンズに入らない。普段は水辺に棲んでいるのに、走ると犬のように早い。自転車がこげればトライアスロンに出られる。

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敷地の一角からはスカイツリーや高層ビルが望める。眼下には多摩川が流れ、その西側にあるのになぜか東京都である。
  

2020年07月11日

不安が漂うビルかな

先日、将棋連盟の方に行った時に、数年後に移転予定になっている本部ビルの写真を写してきた。耐震構造の問題ということだが、よく見ると一階の面積と同じなのが2階と4階だが、3階が前に飛び出している。マンションの場合は阪神淡路大震災以降こういう形のビルは認められなくなったはずだ。もっとも既存ビルには適用されないはず。

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空中に飛び出した部分は連盟の職員が座っている場所だろうか。向かって右側にはロッカーがたくさん見えて、書類が詰まっていて床に負担をかけているようにも見える。

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2階の道場の右の端で対局中のようなので、この画像に台形補正をかけ、切り抜いてみた。

対局者間の距離が1m以上離れているし、席数も減っていることがわかる。それでも将棋を指す顧客は神様なのだろうか、あるいは悪魔なのだろうか。

ところで、移転先の千駄ヶ谷駅前に建築中のビルだが不動産会社のヒューリック社と共有になるらしい。共有という意味は不動産を持つことなのかJ−リートの大口出資者になるのかはよくわからない。少なくとも棋聖戦のスポンサーにはなってもらっている。


6月27日出題作の解答。

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前半の快調さと後半の快調さとは、意味が異なる。途中で止めるのもなんだし・・

動く将棋盤は、こちら。(flash版)

gif版。
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今週の問題。

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5手目まで進めば、後はなんとかなる。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ、正誤判定します。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(2)しょうぎ

2020年07月10日

ハワイ風お茶漬け

横浜方面に所用で出掛けたついでに、遅い時間のランチをすることになり、時間的問題もあり、「お茶漬け店」に入る。都内が本店の「こめらく」というお店。

なんとなく季節のごはんということで、「サケとイクラ」とか古典的な組み合わせではなく、「アヒとアボカドと卵黄」というメニューにする(正式なネーミングは記憶できなかった)。アヒはハワイではマグロのこと。このメニューはハワイの一般的なフードだ。

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そして思惑と異なり、かなりの量だ。食べ方の説明を読むと、まず半分は、特製たれをかけ、そのまま刻み海苔と削り鰹を振りかけて食べて、残りの半分をお茶漬けにして揚げ玉とワサビをのせて出汁をかけて食べることになっている。

その方法、うなぎのひつまぶしと同じではないかと思う。

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で、前半戦だが、これはハワイだ。実は、今年はマウイ島に行きたかったのだが、まったく話にならないわけだ。イゲ州知事は7月下旬の入島規制の解除を目指していたが、また先に延びるようだ。もっとも日本も再び感染者が増大しているので、日本人を優先的に入れてくれる話も吹き飛んだのかもしれない。

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後半戦。これはお茶漬けだ。実は、前半戦でアヒ(マグロ)を食べつくしてしまったので、アボカド茶漬けになったが、たぶんマグロに熱い出汁をかけても旨くないだろうから、この方がいいと思う。

しかし、どこに行っても従業員のみなさまはフェースシールドでご苦労さまだが、自宅近隣のスポーツジムも再開し、マスクかフェースシールド必須なのだが、実際に着用すると、フェースシールドは自分がウイルスを吸い込むことを防ぐ効果はほとんどないように感じる。マスクのような呼吸への負担がまったくない分、楽であり、つまりフィルター効果はないだろう。したがってマスクをした上にさらに、フェースシールドを付けて運動しているのだが、汗の蒸発でフェースシールドは曇るし、呼吸も苦しいし、以前の8割ぐらいしか動けない。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)あじ

2020年07月09日

壬申の内乱(北山茂夫著)

1978年の岩波新書である『壬申の内乱』。通常は「壬申の乱」と言われる。なぜ、「内乱」と使ったのかは本書には書かれていない。同じようなことばは「変」とか「陣」とか「役」とかあるが、どうも使い分けの定説はないようだ。では、誰が応仁の乱とか本能寺の変とか名付けたのだろうか。歴史って一皮むけばわからないことだらけだ。

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実は数年前に関ヶ原の合戦場見学に行った時に、近くに壬申の乱関係の遺跡があることがわかったのだが、計画外だしレンタカーでもなく電車と歩きだったので行かなかったが、ずっと気になっていた。

著者の北山茂夫氏は1950年頃から壬申の内乱の研究をしていたそうだ。きっかけは歴史学者でもない数人の文化人が、「壬申の乱こそ東国農民による農奴解放の戦いだった」というような趣旨を打ち上げ始めて、「まさか、そんなことはないだろう」という歴史学の立場で調べ始めたということだそうだ。確かに、古代日本にマルクスレーニン主義を適用するのは、ムチャだろう。そもそも農民が重税で苦しむのは、もう少し後の時代だ。

壬申の乱をどこから語り始めるかというのは、実は重要な問題で、当時の大友皇子のいる近江朝と吉野に隠遁していた大海人皇子が突然戦いを始めるということにはならないわけだ。朝鮮半島で日本+百済と新羅+唐の戦いの結果、新羅+唐が勝ち残って、日本は多大の損失を受け、百済は滅び、勝ったはずの新羅、唐の連合軍はすぐに仲間割れし、朝鮮半島は唐の支配となった。

壬申の乱を語るには天智天皇(中大兄皇子)のことを書かないわけにはいかず、結局は大化の改新から書き始めることもあるだろう。

663年の白村江の戦いで天智天皇率いる日本軍が破れ、残軍と百済の亡命者は日本に戻ったのだが、問題は今後の対中政策。きっと仕返しに日本攻略に来るのだろうと、九州北部の守備を強化しはじめたのと同時に、飛鳥にあった首都を滋賀県の大津に移動した(遷都)。

最近知ったのだが、元寇の時、暴風雨のおかげで敵を撃退したことで精いっぱいだった鎌倉幕府だが、日本が九州北部に石垣を築いていたころ、元の方も、日本軍が反撃にやってくるだろうと、やはり石垣を作っていたそうだ。どちらも守りに入れば戦争は起きないのだが。

その遷都で飛鳥にいた人たちは嫌々ながら近江(大津)に引っ越していた。

そして、壬申の内乱の最大原因と言われるのが、天智天皇が老衰のため、床に臥せている間に、後継者が大海人皇子(天智天皇の弟)から大友皇子(天智天皇の子)に変更になったこと。つまり5人の重臣がなんらかの理由で年若い大友皇子を担いだわけだが、その理由はよくわからない。

なにしろ、史料が少ない。日本書紀になるが、日本書紀はまったくの大海人皇子(天武天皇)寄りである。

それと、天智天皇が亡くなって大友皇子がすぐに天皇になったわけではなく、半年以上の空白期がある。その理由もよくわからないが、壬申の乱が、後継者争いのトーナメント決勝だったのか、若い天皇とそれに逆らう前皇太子といったクーデターだったのかもわからない。大友皇子が天皇になった(弘文天皇)という説もあり、なっていないという説も多い。本書著者の北山氏は「なっていない」という説の方だ。

実は、この本だが、歴史書のはずだが、壬申の乱の各地での戦いをうまく描いている。とはいっても資料のない話を書き続けるのは難しい。具体的な戦力や戦死者の数も不明なので脚色は慣れていないと難しい。本書を書いた後、歴史小説家に転進した、というなら面白いが、実は、左翼系歴史学者とレッテルを貼られ、職を失っている。が、本書を読んだ感想としては、彼が左翼系とは思えない。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)歴史

2020年07月08日

ハイオク問題あれこれ

最近のニュースで、A社のガソリンスタンドで売られているハイオクの添加剤がエンジン内の付着したカーボンの清浄性がある(クリーンナップ)とカタログに書いてあるのに、清浄性を保つ(キープクリーン)という効能しかないということで景表法に触れるということになった。

もう一つ、B社のガソリンは製品名に○○○-100となっているのに100オクタンではないことが判明したとなっている。

二つの問題のうち、簡単な方はB社の方で、そもそも現在、B社はA社のハイオクを購入しているのだが、ではA社のハイオクのオクタン価はというと99.5以上となっている。他社(C社やD社)はどうかというと100以上となっている。B社はしばらく前は、A社ではない会社から購入していたので、購入先を変えた時にこっそり製品名を変えれば良かったともいえるのだが、問題の本質はもっと小中学生的なところにある。

つまり99.5以上と100以上とは、ほぼ同じ意味なのだ。100.0となっていれば、99.95〜100.05ということなのだが(小数点以下2位を四捨五入)、100というのは、少なくとも99.5〜100.5というのだから(小数点以下1位を四捨五入)、結局99.5とほとんど同じということ。(厳密に言えば99.45でもいいともいえるが、100の方は95でもいいということにもなる)

B社が何と言って弁明したかは不明だが、企業は正論を選ぶのではなく一番儲かる(あるいは損が小さい)選択をするので、あっさり沈静化を図ると思う。


そしてA社の話だが、製品名に100を入れていないのでオクタン価問題にはならない(そもそもJISは96以上だし)。添加剤問題は、かつてそういう高額な添加剤を各社とも使っていた時のカタログの修正を忘れていたということだろう。

他社と同じタンクを使っている出荷基地もあるので差がないではないかという批判があるが、タンクローリーに積み込むときに添加剤をごく少量加えるので製品は別になる。そもそも添加剤を加える話は、日本にはないが米国や韓国や多くの国が国土の中に共用パイプラインを通していて、各地の大きなタンク基地に石油製品を送り、そこから出荷する時に自社用の識別剤を添加している。目的はガソリンスタンド業者が、マークの違う別の業者から安いガソリンを購入しないようにモニターするためというのが多い。

で、添加剤の種類は効果からいって大きく2種類で、クリーンナップ型とキープクリーン型。エンジンの内部の汚れというのは、まさに鍋が黒くなるのと同じで、長年使うと炭素の粉が膜になってくるわけだ。鍋の場合は、それを溶かす洗浄剤があって、何回か使うと炭素が剥がれて洗い流せる。クリーンナップというのはそういうことなのだが、問題は洗い流すわけではなく、エンジン内で燃やしてしまうしかないわけだ。汚れたエンジンに突然使うとまとめてエンジン内部に炭素が飛び出し不都合が起こるかもしれない。いずれにしてもハイオクはガソリン需要の9%位なので残りの91%のレギュラーガソリン使用車でエンジン内部が黒くなってどれだけの問題があったか調べてみたらどうだろうか。

順序が逆になったが、清浄効果にしろ清掃効果にしろ、違う元売りのハイオクを使うとどうなるかというと、効果がない可能性があるということも真実。飲み薬と同じで、胃が痛いといってX社の胃薬を飲んだりY社の胃薬を飲むようなもので、たとえば一日10粒飲むべきところXを5粒、Yを5粒と飲んでも、XもYも効果の出る濃度に達しないので役に立たない。ガソリン添加剤もそういうことで、タイプが違う場合は、効果はない。効果に期待しなければ問題ない。

もう一つ気が付いたのが、燃費の表示。そもそも燃費の意味がずれている人も多い。「最近、円高になって(安くなって)燃費が良くなった」というような会話。「費」は「消費量」の略だが「費用」の略と思っている人も多いはず。

各社の表示を見ると、燃費については「レギュラーガソリンより最大3%改善する場合があります」というような書き方になっている。本来なら「少なくても3%改善します」と書いてあれば燃費がいいと言えるが、最大○%改善する場合があるというだけなら改善するということすら保証されていない。実際には、構成物質に密度の大きいものが多いのでその分、良くなる可能性の方が高いだろうと推測できるということ。燃費はエンジンとかドライバーとか走行する場所の要素がほぼすべてといっていい。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)企業抗争

2020年07月07日

横浜市役所新庁舎、3階をウロウロ

6月末に旧庁舎からの移転が終了した横浜市役所。新しいだけあって、立派だ。いわゆる新築の匂いがする。最寄り駅はみなとみらい線の馬車道駅だが、運賃が高いし、確か急行が止まらないので桜木町駅から行く人が多いだろう。

といっても、普通の市民は各区に立派な区役所があるので、特別な用事がある人だけがいくわけだ。

桜木町駅には、新たに南口というのができて、そこから「さくらみらい橋」というのを歩いていくことになる。橋と言っても、横断歩道橋の長いものということで、途中、運河の上は結構な撮影ポイントだ。橋は新市庁舎の3階入口に繋がっている。

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32階建てで、3階はエントランスになっていて、市役所(&市議会)は4階から上だ。何階に市長室があるのか外部には明らかにされていないが、どうも最上階の32階は使われていないという噂がある。高層市役所の中で展望が良いので有名なのが堺市役所。西側が大阪湾、東側の眼下には仁徳天皇陵をはじめとする古墳群と絶景である。

もっとも横浜市役所の近くには297mのランドマークタワーがあるので展望室になることはないのだろう。

単に憶測なのだが、新庁舎には職員食堂がないそうだ。カジノ問題で弱気になっている市長が「周辺のレストランの相場」とかけ離れた職員食堂の設置を時間差にしているのではないだろうか。つまりカジノ開業後。

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高層ビルだと、外に食事に行く人ばかりになると、昼休みの最初は下りエレベーターが乗り切れないほど混んで、昼休みの終わりにも上り切れないほど混むわけなので、ビルの最上階に社員食堂を作るのが基本になっている。下りと上りに人の流れが分散されるからだ。

職員用の食堂といえば、旧庁舎には「かをり」という横浜の老舗食堂があって、職員だけでなく来訪者や近隣の人たちが利用していた。オムライスが有名と言うことは知っていたが、既に4月閉店していた。私の心の中の「行き損ねた伝説のレストランリスト」に記帳されることになった。

3階はレストランを中心としたショッピングモールになるはずだが、コロナ禍の影響だろうか、数店しか開業していない。シャッター通りだ。このビルの外には有名レストランが相当数あるので、なんとなく中途半端になりそうな気がする。

ところで、桜木町駅では市長リコールの署名活動が行われていた。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)市民A

2020年07月06日

危険な情事(1987年 映画)

この映画の監督、エイドリアン・ラインの同種の映画に『運命の女』というスリラーがある。

『運命の女(2002年)』はある専業主婦が、おもわぬささやかな出来事からラテン系の若い男と不倫をはじめて、それが深みにはまり破局に向かう中で、殺人事件が発生。夫婦ともに隠さなければならないことが発生してしまう。

『危険な情事』の場合は、逆に弁護士と専業主婦の組み合わせに、熱情的な独身女性が割り込む。弁護士が担当している出版社の『サムライ健康本』という日本人を馬鹿にした健康書の出版記念パーティで二人は知り合う。サムライ健康法とは、サムライスタイルの日系人が、おじぎを繰り返すパフォーマンスで健康になるということだが、日本では、おじぎを何度も繰り返すときは、単に、「重大な失敗」をした時で、まったく幸せな気分になれない時のはず。

そもそも三島由紀夫に言わせれば(『葉隠入門』)、サムライ=武士は毎朝、家を出る時には、きょう、理不尽に切腹を申し付けられる覚悟でなければいけない、ということらしい。

映画の話に戻ると、パーティをきっかけに知り合った不倫カップルは、映画らしくそのまま深みにはまり破局に向かって突き進んでいくわけだ。逃げ回る男(演:マイケル・ダグラス)と追い詰める妊娠女(演:グレン・クローズ)。

そして、後半は包丁を振り回したり、浴槽に顔を押し付けて窒息させようとしたり、そして最後はピストルの一撃で決着する。最後はピストルというのは米国映画の一つのパターンだ。

せっかく『サムライ健康本』から始まった映画なのだから、包丁を刀のように振り回すパフォーマンスもやればよかったような気がする。

ところで、ネット上の感想を読んでいると、こどもの頃にこの映画を観て(1990年にテレビにも登場)男女の営みの方法を知ったという感想が複数見られた。ベッドではないところで立ったままということが多かったのだが、その方法の通り、続けているのだろうか。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)映画・演劇・Video

2020年07月05日

井口直人展

横浜市民ギャラリーあざみ野で開催中(〜7/26)の『井口直人展』。

名古屋にある作業所で、障がいのある人とない人が交流する場になっている「さふらん生活圏」で活動中の井口直人さん(1971年〜)の作品。

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非常に変わった作品を創っている。

いきつけのコンビニや事務所のコピー機に、自分の顔や手、身の回りの品々を直接並べて、日記代わりに直接コピーしてしまう。

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展示されている数十枚のフィルムにはそのコピーが写されている。

現代版、自画像ともいえる。

具体的制作方法は、今一つわからないが、その技法は秘密なのだろう。
  

2020年07月04日

和服の次に習得すべきもの

藤井聡太七段の進撃が続いている。棋聖戦2番、王位戦1番が進んだところだが、タイトルホルダーが挑戦者に「歯が立たない」という状態だ。

既に、和服二着が稼働中で、既に買い足しているのかどうかはわからないが、経費扱いになるし、遠慮することはないだろう。

ところで、和服は高くて一式20万〜100万円というらしいが、いくらおカネを積んでも一夜では手に入らないものがある。

その話の前に、現在の王位である木村一基王位だが、昨年王位を獲得した後から、半年間ほど記念免状として有段免状に署名を入れていた。通常の連盟会長、竜王、名人の三署名の他に、追加料金11,000円を支払えば木村王位の署名も並べることが可能だった。(現在は終了)

ただ、渡辺三冠もいるのに王位のタイトルランクが上とはいえ、唐突な感じがしていたのだが、しばらくして、連盟の陰謀(おそらく)に気が付いた。つまり、王位署名を別料金にして、今年交替するはずの藤井王位の署名入り免状を量販するつもりなのだろう。王位が変わってからでは味が悪いので、あらかじめ前例化したのだろう。

ということで、色紙に一文字「信」と書く練習も必要だが、「王位 藤井聡太」の練習もしなければならないだろう。おカネでは買えないものの一つが『書道の腕前』だ。救いは「叡王」ではなく「王位」というところだろう。

なお免状推薦状がどうしても手に入らないとお困りの方は手助け可能かもしれません。


さて、6月20日出題作の解答。

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銀を打ちたいところに自分の金がいる、というところから作戦が始まり予定の結末に至る。

1二の歩は余詰防止だが、1二歩を置かずに、全体を一筋左に移動させれば、新設した1筋の空間が効いて余詰めもなくなることがわかったので、修正図を正図ということにする。

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動く将棋盤は、こちら。(flash版)

gif版。

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今週の問題。

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なぜか詰パラ投稿後2年10ヶ月後にキッズコーナーに現れた作。原因不明。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ、正誤判定します。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(2)しょうぎ

2020年07月03日

「ゴロッと」まではいかないが

スターバックスのイチゴフラペチーノには2種類あって、『シュワッとイチゴフラペチーノ』と『ゴロッとイチゴフラペチーノ』。『シュワッと』の方は、始めたと思ったら売り切れて、現在は『ゴロッと』のみ発売中。

見ての通りの感触と味だが、『ゴロッと』といっても丸ごとではなく、太いストローで飲める程度にダイスに切ってある。

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以前、上場していた時に株主だったので、フラペチーノの利益率はきわめて高く、これが他のカフェとの利益の差ということだったのだが、他社がなぜ類似商品を開発しないのかは、いまだもって謎だ。

結局、コーヒーとフラペチーノの両方を注文する人は、ほとんどいないだろうから、フラペチーノ的な商品を飲みたい人はかならずスタバに行き、コーヒーを飲みたい需要を競争各社で分け合うという構造になっているのだから、他社が立ち向かえるわけはないと思える。

458カロリー以上あるというのが、考慮点かな。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)あじ

2020年07月02日

短冊に書かれた祈り

もうすぐ七夕。

最近、都内のある場所で七夕飾りを見つけた。そうなると、どうしても短冊を読みたくなる。世相を知るには一つの手がかりだ。寺社仏閣の絵馬は、少し長い期間、世間の目にさらされるが、七夕の短冊は、あっという間に任務を終了するので、本音を書くことが多いのではないだろうか。

といっても数%は心の痛みもあるので、さっと写して、あとで解読することにする。絵馬と短冊の違いだが、短冊は風に吹かれて裏返しになったりするので読むのも大変だ。

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まず、注目のコロナ関係だが、意外に少ない。都内は、安心と思っている人が多いのだろうか。

早くコロナが終わって世界中の人が安心して生活できますように。(正論)
世界中の人が安心して日本に来てくれますように。(少しずれているかな)


意外に多いのが、金持ち祈願。

金もちになりたい(金色の短冊だが、具体案を書いた方がいい)
お金もちになれますように/いっきゅうけんちくしになれますように/ペットがかえますように!!(これも金の短冊。具体的だが、書けない漢字が多すぎるかな。)

究極のびっくりが、

トランプさんの作戦がうまくいきますように!(作戦展開中だったとは知らなかった。作戦ってなんだろう。『拉致被害者奪還作戦』と信じておこう。ガンバレ!!トランプ)
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)市民A

2020年07月01日

コロナ禍で金価格が上昇

コロナ禍で、経済停滞し、甚だしい被害が出ていて、各国とも政府支出を増加させ、国債で穴埋めをしたり、通貨量を増やしたり、金利を下げたりしていて、結果として金価格が上昇を続けている。

現代は金本位制ではないのだが、それでも金を貯め込む人は増え続けている。

金と通貨の関係を鳥瞰してみる。ただし、正確な統計があるわけでもない。多くの公表されている資料も、いくつかの統計の切り貼りが多く、正確なことはわからないので、およその金額で書いていくしかない。

まず、金の側からいくと、世界で今まで掘り出された金の総量は18万トン。埋蔵量は5万トンといわれる。注意点は「埋蔵量」。現在の価格で経済的に抽出できる場所にある金含有物から算出できる金のこと。したがって価格が上がると、埋蔵量は増えてくる。

一方、毎年の生産量は3千トンといわれる。つまり17年で掘りつくすことになるように見えるが、残量が減ると、価格が上がることが推測できるので、もっと採掘コストが高い(あるいは含有率が低い)金山、金脈の分も埋蔵量に加えられる(原油埋蔵量も同じだ)。

さらに現在は金鉱からの金ではなく、貴金属や電子部品などの再生成により回収される金があり、1/3はいわゆる都市鉱山産だそうだ。

この3千トンの金生産を金の現存総量で割ると、1.7%になる。毎年増加する金の率である。


一方で、通貨だが、全世界で88兆ドル(1京円)。実は世界のGDPは85超ドル程度なので、ほぼGDPと通貨量は同じともいえる。問題は、通貨量の急増。コロナ禍の影響もあるし、仮想通貨などもある。およそ年率4〜5%ずつ増えているそうだ。ついでに、現在の金価格を金の総量に掛けると、通貨価値の5%分位になる。多いというか少ないというか緒論あるだろうか。

つまり、金が上がったというよりも、通貨価値が下がってきたということを意味している。それなら他の製品価格も上がるはずなのだが、そもそも製品価格は需要と供給の関係で決まっていくので、あまりあがらないのだが、新興国では物価が上がっていたのではないかな。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)市民A

2020年06月30日

万引き家族(2018年 映画)

一家総出で万引きをするほど貧乏な国の窮状を訴える映画ではないわけだ。もちろん6人の一家が、不思議なことに家族のふりをしていながら、血縁関係なし。大人4人は、それぞれ小悪事を生活の足しにしているが、もっと重い罪を犯している。

6人には、うっすらと貸し借り勘定があって、家族的な温かさは感じられる一方で、打算的な損得を引きずっている。

つまり、家族とは何か。重すぎるテーマだ。

困窮しているのだから小さな罪は許されるべきだ、という論理では、どこまでが許されるのか。いや、許されることはないと思うのだが、奇妙なことに映画を観てしまうと、許されるような気がするが、ほぼ許されないレベルの犯罪が次々に明らかになっていく。

リリー・フランキーとか安藤サクラとか、いかにも小悪党役をやらせれば絶品だろう。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)映画・演劇・Video