2020年11月28日

4四銀右引不成か4三銀右行不成か

棋譜をこども将棋教室で教える上で、もっとも文字の多いのを考えていたら、4四銀右引不成とか7文字までいけると思いついた。画数から言うと右と左は同じ5画。引と行では行の方が2画多い。しかし、先手で言うと四段目に行不成はつかえない。三段目に行だと四段目に引くのと同じだ。後手番も考えてもそれぐらいだろう。筋は4筋5筋7筋なら2画だ。

44gin


これを書いていて気付いたが、アラビア数字は最大二画だが漢数字は「四」という五画や「五」という四画があり、なかなか難しいが、十や百、千といった便利な文字がある。


さて、11月14日出題作の解答。

b12


1128kk


質駒化と入玉引っぱり出し手順の合成になる。

動く将棋盤は、こちら。(flash版、edgeは不可)

gif版はこちら。
1128g



今週の問題。

1128m



4四銀右引不成を使った問題を作りたかったが、とてもすぐには無理だ。課題にはちょうどいいかもしれない。

こちらは入玉させてから捕まえる問題で、13手詰。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)しょうぎ

2020年11月27日

なじめない「ほうとう」

山梨を代表する食べ物が『ほうとう』。麺の形状は名古屋名物のきしめんと似ているが、硬さがまるで違う。がっちりと厚地でツルツル飲み込むようなものではない。

ところが、・・

実は、あまり好きじゃない。きしめんもあまり好きではないが、それ以上ほうとうは好きじゃない。もっとも、会食の前に「何か嫌いなものありませんか」と聞かれても、「ほうとう」とか「きしめん」とか答えることはない。会食でそういうものを食べるはずないと思っているからだ。

houtou1


そして、山梨に行った時に、「本場では、他の地方とは全く異なる味なのではないか」と思い立ち、人生最後のトライということで有名ほうとう店に行く。驚くことに離れた席ではスーツ姿の人たちがテーブルを囲んで「ほうとう」を食べていた。山梨ではビジネスランチとして「ほうとう」を食べる様だ。

houtou2


メニューは、ベーシックな『かぼちゃほうとう』の他、「豚肉ほうとう」に始まり、「猪肉ほうとう」や「熊肉ほうとう」や「すっぽんほうとう」などもあって、一応、多彩と言える。ベーシックな『かぼちゃほうとう』を注文し、しばし待つと、洗面器のような大きさの「かぼちゃほうとう」が到着したが、なぜかカボチャの姿が見えない。

houtou3


きっとカボチャをすりおろしてスープに溶かし込んだのだろう、と思い小さな取り椀に少しずつ太い麺を移しで、フーフー言いながら食べていると、底の方に沈んでいた大きなカボチャが現れた。海面すれすれの水面下で軽率船長の船を座礁させるべく狙っている暗礁のような感じだ。太い麺を食べるのに難儀をしていたのに、カボチャが発掘されたことで、完食困難の危機に陥る。

味の方は、結局は今まで舌が覚えていた味との差は、ほとんどないと思う。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)あじ

2020年11月26日

武田神社か躑躅ヶ崎館か

山梨県(甲斐国)といえば、誰しも武田信玄を思い起こす。上杉謙信との川中島の戦いが名高いが、甲斐は周りに今川、北条、上杉と同規模の武将に囲まれていて、自然とパワーバランスが空白な信州に出ていきたくなるが、かたや上杉も同じ。

信虎・信玄・勝頼の武田三代の本拠地が躑躅ヶ崎館だが、今は武田神社になっている。山梨の城と言えば、専門書の県別ベスト3に必ず入るのが、この躑躅ヶ崎館と未完の城である新府城(韮崎)。そして徳川家と強い関係性を持っていた甲府城。このうち新府城は跡地が自然に戻りゆく途中にあり、国破れて山河ありの図らしい。

takeda1


勝頼は歴史の中では、多くは信玄のバカ息子という位置におかれるが、父が奪えなかった川中島を制圧している。そもそも日本の歴史は、恣意的に何度も曲げられているので、自分で調べて検証することが必要。

takeda2


武田神社の裏手の方には山があり、城と一体となった防御網だったが、織田側は甲府市内でデマを飛ばして家臣のなかからの離反者を待ったわけだ。

takeda3


そして神社のはじには太宰治が愛した桜の木がある。なぜ太宰が甲府に住んだのかはわからないが、そういえば『富嶽百景』という著作があった。甲府から見る富士山は静岡側からの姿と異なる。さらに太陽は静岡側の南側に当り、山梨側から見ると影の部分になるため、山肌の陰影は鮮やかだ。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)The 城

2020年11月25日

FOR YOU(Manami Morita:JAZZ)

聴いてないCD、読んでない本、観ていないDVDなど少しずつ片付けようかなと思い立ち、Manami Moritaさん(あるいは森田真奈美さん)のCD『FOR YOU』を聴く。彼女で有名なのは『Colors』で、そのジャケットやCDそのもののカラフルなデザインも話題になった。

foryou


『Colors』では多彩な曲作りに感心したのだが、『FOR YOU』は、流れるようなメロディアスなピアノがアルバムを貫いているので、『FOR YOU』を経て、『Colors』に至ったのだろうと思ったのだが、発表されたのは『Colors』が2009年で『FOR YOU』は2010年ということで逆だった。

color1


統一から拡散、拡散から統一を繰り返すのが芸術家の人生のようなのだし、そもそもジャズプレーヤーの本分はステージでセッションすることで、売り上げ高(つまり収入)ではないはずなので、黙って曲を聴いて体や指先をブルブルさせていればいいのだろう。

冒頭に書いた、CD、本、DVDのうち他の作業を行いながら重複してできるのは音楽を聴くことだけであるのだし。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)音楽(クラシック他)

2020年11月24日

おふろ甲子園優勝の湯

山梨にGoToしたのだが、目的は『美術館』『温泉』『ワイン』。考えてみれば、人間の気持ちを豊かにするための要素の半分ぐらいのアイテムだ。ただ、1泊2日で行動できる範囲には限界があり、美術館はキース・へリング美術館のみだった。温泉については、そもそも「はしご湯」するようなものでもないし、それでも予定より一つ落とした。

akariya1


ということで、石和と甲府の中間にあり、「第四回おふろ甲子園」で優勝した『源泉湯 燈屋』に行く。あかりや、と読む。

「おふろ甲子園」は全国の銭湯やクアハウス、湯処、健康ランドなどの浴場施設がエントリーして、覆面調査員が予選段階から潜入して15店が準決勝、さらに5店が決勝を争い、優勝を争う。さらに業者同志の懇親を深めたり勉強会を開いて経営の合理化に務めているそうだ。第一回が2012年、第二回の2013年以降、隔年で開催されていて、2017年の第四回大会で全国優勝している。この年はさらに準優勝5店のうち2店が山梨県勢という圧勝だったようだ。

akariya3


訪れたのが平日の昼下がりということで、やや閑散としていた。石和温泉郷から離れているため単に入浴するだけではGoToのメリットを受けないので、空いていただけかもしれない。

温泉は『和こしの湯』(にこしのゆ)と言われ、源泉かけ流し温泉だが、47.5度と熱いため加水しているとのこと。箱根湖尻の温泉などでも温泉が熱すぎるので冷やすための冷泉を見つけるのが大変という。持てる者の悩みの一種か。

akariya2


山梨県の地底には日本を支えたり揺さぶったりする4種のプレートが重なって存在しているとのことで、当店の壁書きによれば、石和の湯なんかただのお湯で、効能物質が豊富なのは、当店の湯である旨、第三者風に書かれている。確かに肌がぬるぬるになる。一方、街中にあるので、露天風呂であっても高い壁があり、視界は限定される。浴室にカメラ持ちこめないので、パンフの画像で想像あれ。つまり富士山は望めない。

akariya4


お休み処の食事で、もっとも華やかなのは、名古屋名物の『台湾そば』。中央線に乗って何回か居眠りと乗り換えをすれば、名古屋に着く。時間的には新宿→東京→新幹線の方が早いが、リニアが開通すれば最も名古屋が近くなるのが山梨県であることに気が付く。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)たび

2020年11月23日

GoToトラベルはなぜ暴発したか

欧州のコロナ再燃は、夏休みに旅行奨励策をとったことが原因とされている。米国は大統領選と言われる。どちらも期間限定イベントなのに拡大が収まらない。今さら都市封鎖してもうまくいくのだろうか。

一方、Gotoトラベルは大盛況の上、期間はまだまだ続くはずだった。何しろ実質50%引き。本来はホテルや旅館代金が対象だったのに、ホテル側は宿泊費と料理をパッケージにして料理代金も半額にしてしまう。さらに旅行業者は往復の交通費(電車や飛行機や観光バスなど)も全部まとめてパッケージにしてしまって、全部半額になってしまった。

行っているジムで声の大きなオバサンたちの話が耳に入ったのだが、毎週トラベルという人もいるようだ。

たまたま地方都市に所用があって、有効期間がのびのびになり、まもなく期限がくる航空会社の株主優待券を使って、もう一泊、足を伸ばそうかと考えていて、調べてみると、パッケージツアーにしてしまうと飛行機+宿泊だけで半額以下。優待券はゴミ箱行きとなる。

で、地方都市(岡山)の状況は、首都圏からの人間を「ばいきん扱い」している感じだ。といって、感染防止意識は首都圏より低いと感じた。顎マスク、鼻出しマスク、アクリル板のない飲食店やバスの窓開けなし。よく地方都市から首都圏に遊びに来て、ウイルスを手土産に帰ると言われるが、ウイルス共存に慣れていないのだろう。

さらに地域クーポンの電子クーポンの使える店は極めて少ない。そもそも電子クーポンを使う時にpaypayのようにQRコードを読めばいいのだが、不良アプリのせいで多くの人のスマホではQRコードが読めず、QRコードの下に小さな文字で数字がたくさん並ぶコードがあって、それを打ち込むことになるのだが、そういう対応法は公式にはどこにも書かれていないので、店頭で大混乱になっている。

一方、一泊伸ばして小豆島(香川県)に行くと、観光地らしくどの店も丁寧だ。平日なのに島内観光バスは満席で2台目を出すという状況だ。

そして、GoToの負の側面である感染拡大だが、そもそも旅行に行く人が多すぎるように思える。なぜ11月にGoToが暴発したのか考えてみる。

よく言われるのは
1. 11月は旅行に最適な時期。
2. 予約を取り消すと、キャンセル料が発生する。
3. GoToの財源に限りがあって、予算が尽きたら終了ということで、われ先になる。
4. 外国人客がいないのでいい。(実際には聞いたことのないコトバを話すアジア系のグループがいた。先日ビジネス用に解禁した国から観光に来たのかも)

思うに、それらは少しずつ正しいのだろうが、もっと国民は賢いのではないだろうか。

最近、久しぶりに民放テレビに髪の長くなった岡田教授が登場。ウイルス学の大家であり、予言者のように未来を言い当てている人だ。しばらくテレビお休みだったが、ついに再登場だ。彼女が春先に言っていたことを思い出せば、「夏になって一旦、感染者は減少するが、11月なったら必ず流行が始まるので、それまでの間に各種の準備をしておかなければならない」ということだった。多くの視聴者は覚えているだろう。

つまり、11月なって再流行が始まり、あっという間にGoToは終わってしまうだろう。つまり、すぐ行かないと行けなくなる、ということを国民は考えているのではないだろうか。事実、そういうようになりかけている。

実際、この状況を見ると、GoToの効果は絶大過ぎるわけで、発動すれば効果が大きいことはわかったわけだ。したがって、当面は零細事業者には無利息貸し付けを行って、ワクチン接種が始まってから、ワクチン接種者を対象にGoTo再開すれば良いように思える。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(2)市民A

2020年11月22日

中村キース・へリング美術館で秋を感じる

前々から行きたかった中村キース・へリング美術館に行く。

甲府方面のGoToから少し足を伸ばせば当美術館のある小淵沢まで一息と思っていたのだが、そうとも言えなかった。横浜青葉ICから東名に入り、海老名ジャンクションで圏央道、八王子から中央道で2時間弱で小淵沢と思っていたら、圏央道も中央道も片側二車線のところで制限速度の80キロより下で走る人と130キロで走る人が混在して、なんとも油断がならない。反則ポイントが溜まりつつある状況からして爆走するわけにはいかないが、坂道が多くコントロールが難しい。途中、立ち寄った釈迦堂PAのところに縄文土器の美術館があって入ろうかと思ったが、この先の時間も押しているので帰路に寄ろうかと思ったが、結局行かなかった。

同じように韮崎の大村美術館も次回回し、山梨県美も看板のミレーの「種蒔き」がやっとの思いで米国から帰還したということだが、これも次回回し。

kh1


中村キース・へリング美術館というと、何も知らない人は、ナカムラ・K・へリングという外国人がいたのかと勘違いされるかもしれないが、中村というのは現代美術家(コンテンポラリー・ポップ・アーティスト)キース・へリングの作品コレクターである中村和男さんのこと。有名な薬の開発者として有名で、製薬会社から独立して創薬関係に携わり、得た利益の還元として2007年に美術館を開館した。(ちなみに大村美術館もノーベル賞の大村さんの社会貢献事業)

kh2


さて、キース・へリング氏だが生没は(1958-1990)31歳でAIDS関連症で亡くなっている。1980年代に街角壁画家としてニューヨークに忽然と現れる。当時の米国は、全体として凋落の兆しが表れていて、町には暴力があふれていたそうだ。(なんとなくこれからの米国?)ただ、多くのアーティストが登場したのもこの時代。

kh3


彼の作品を見ていると、とても幸せいっぱいで、暗い社会など見えないのだが、よくみていると、そうでもないような感じがすることがある。

kh6


館内はノーフラッシュで撮影自由なので、こうして展示物の画像を後でも楽しめる。一応、それぞれの作品には題名があるが、あまり覚えていない。

kh5


日本にも度々きている親日家で新宿の雑然さや京都のポップな街並みを楽しんでいたそうだ。作品に反映されたのかどうかは、どうにも判別できない。


屋上や庭園にも作品が溢れている。外に出れば紅葉、空気は南アルプスからの冷気を含み、心地よく過ごせる。東京から山梨に移住する人が多い理由も少しずつわかり始める。ただし、館内は手指消毒とマスク着用のこと。
  

2020年11月21日

「居飛車穴熊必勝法」では必敗かも

将棋教室でもそろそろ難しい定跡を教えようかいうことで久しぶりに定跡書を読む。佐藤天彦前名人による『居飛車穴熊必勝法』。

ibiana


内容的には、居飛車穴熊に対して振飛車側がどう攻略するかというような内容のようにも感じる。ある意味で、どうしたら安全に穴に潜れるかという内容に感じた。ほとんどの場合、穴に潜る途中で居飛車側が粉砕される。しかも本書では居飛車は先手側なので後手ならさらに危険だ。避難所に向かう途中に難にあう被災者とか、防空壕の入り口に辿り着けなかった帝国人民のようなことになる。

とはいえ、AIは飛車を振らないということは、AIのように間違えずに指せれば居飛車有利で、一般人間のように間違えることがあるなら振飛車有利ということなのだろう。


さて、11月7日出題作の解答。

a12

1121kk


香の単打、限定合、捨駒、限定開き王手。軽量感を出すのに苦労した作。

動く将棋盤は、こちら。(flash版、edgeは不可)

gif版はこちら。
1114m



今週の問題。

1121m


質量感は上記と同じかな。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。

  
Posted by ota416 at 00:00Comments(2)しょうぎ

2020年11月20日

「特急ひのとり」そして名古屋めし

南紀の旅もついに終わり。一目散に首都圏に戻るわけだ。まず津から近鉄特急「ひのとり」に乗る。そして名古屋からは新幹線。

津は三重の県庁所在地である。一方で、全国で最も名前の短い市である。

まず、漢字一字の市は、旭、柏、蕨、忍、平、泉、堺、呉、萩、光、関、燕と合わせて13市だ。

しかし、読みが一文字というのは津だけだ。ローマ字だと、TSUと三文字だがこれも全国最小である。

一方で全国最長の読み方は、大網白里市(おおあみしらさと)だそうだ。

tsu


「ひのとり」は今年の3月にひっそりと走り出した最新車両で、売りは、リクライニングを倒しても後席の邪魔にならないということ。椅子を倒すと座席が前に押し出されるわけで、前の足回りが狭くなるということ。津から名古屋まで45分だが、料金は特急料金込みで1940円。近鉄の普通1時間10分程度で1020円。JRだと同じぐらいの時間で1290円。特急は少し割高だが、コンセプトは大阪市南側から名古屋への時間で、新幹線と争っているということ。

私鉄の特急では京成の「スカイライナー」などの速度優先型とこの「ひのとり」のようなラグジュアリ型と二種類あるように思える。車両が新しいだけに乗り心地は良い。

そして名古屋で弁当を買う。いかにも名古屋めしの詰め合わせのような『なごや満載』。

nagoya1


「名古屋コーチンの鶏飯」
「天むす」
「あんかけパスタ」
「みそかつ」
「エビフライ」

「あんかけパスタ」だが、従来は「あんかけスパゲティ」と言っていたのが、「スパゲッティ」というのが死語になったから「パスタ」ということになったと考えればいいのだろうか。もともとスパゲッティじゃなかったし。

nagoya2


そして5種類の名古屋飯だが、いずれも控えめだ。右下の1/4の枠内には名古屋とは関係ない煮物とか練物が入っているが、実は練物も隠れた名産なのだ。

個人的にはこれを「壱の重」として「弐の重」として『ひつまぶし』『手羽先』『トンテキ』『味噌カツ』を詰め、吸物として『味噌煮込みうどん』、デザートは『ういろう』と『尾張銘菓ゆかり』にしてもらった方が良かったかな。  
Posted by ota416 at 08:53Comments(0)あじ

2020年11月19日

ペンス副大統領は何を考えるか

副大統領を8年間、大過なく過ごせば次の大統領候補の最有力候補になるというのが、普通の考え方で、4年前に副大統領になった時のペンス氏はそう考えたのだろう。そもそも副大統領は大統領のスペアというのが最大の仕事なのだから。とはいえ、実態はそうではなくゴア氏もそうだったが8年も副大統領だった顔に国民が飽きてしまっているということもある。

ともあれ、バイデン政権になっても次回の選挙でうまく立ち回れば大統領の目は大ありだろうと考えるだろう。実際、選挙後の(トランプ大統領側の)勝利宣言の時も、壇上で奥歯に物がはさまったような態度に感じた。ここでピエロになるわけにはいかないということだろう。

ところが、あろうことか4年後もトランプ氏が再度立候補しようという意欲があるらしい。権力とはそういうもので、先日やめた日本の元総理も同じことを考えているのかもしれない。

ペンス氏にとって、それは最もいけない展開のわけだ。トランプ党になった共和党を一旦白紙に戻していって、その再生共和党のリーダーになりたいわけだ。

一方、トランプ氏には、100件くらいの訴訟案件が待っているともいわれるし、脱税疑惑に白黒付けられると、白でも黒でも困るわけだ。次の選挙は4年後なので、訴訟のすべてから逃れることは難しい。残り2か月の大統領期間に自分の恩赦を決めないといけないわけだ。

言われている方法は3つ。

バイデン氏に頼む。
自分が大統領として、自分の過去の様々な事件の容疑を恩赦する。
大統領を辞任して、ペンス新大統領に恩赦してもらう。

まず,鰐詰だ。対価がない。バイデン氏にとっては、得るものは何もない。
△浪椎修もしれないが、自分を無罪にするというのは法律の基本からはずれている。ローマ皇帝じゃない。も難しい。2か月だけの大統領となれば、将来の米国史のトリビアになるだろうが、恩赦は引き受けないだろう。というのも恩赦とは過去の犯罪や疑惑に対して行うもので、まさか未来の行為は恩赦できないだろう。4年間、何も問題を起こさないとは信用できないだろうし、何か起こせば、恩赦した人間の評判は失墜してしまう。

したがって消去法的に△亮分に対して恩赦をするという方法になるのだろう。

しかし、2ヶ月でもっと危ないことを始めようとしたらどうだろう。例えば、イランや北朝へのミサイル攻撃とか(イラン核疑惑に対してミサイル攻撃を検討するのに、既に持っていると大騒ぎする北朝を攻撃しないとは矛盾もいいところだが)。

しかし、今戦争を始めるのは暴挙だろう。国防省長官も解任したままだ。

暴挙が戦争だけとは限らないが、ムチャを始めた時に、それを止める方法を副大統領は持っている。国務長官の半分以上の連名で「私が大統領になります」といって議会に承認を求める方法だ。大統領にはカゲで恩赦をちらつかせておけばいい。逆に大統領になれば掌を返して、すぐに刑務所に送るかもしれない。ペンス氏にとっての次の暑い大統領選は既に始まっているのだ。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)市民A

2020年11月18日

杳子・妻隠(古井由吉著・小説)

大作家である古井由吉氏が未完の遺作となった『われもまたて天に』を残して亡くなったのが今年の2月のこと。その代表作の一つであり、文壇デビュー作であり、芥川賞受賞作の『杳子(ようこ)』と、同時期に発表になった『妻隠(つまごみ)』。どちらが受賞作でもおかしくないと言われたはず。

yoko1


以前、読んだ時、難解さと何か構造的な文体で読み進むのに難渋した記憶が残っていたのだが、今回は、読み始めるまでに時間がかかったが、10ページほど読んだ後は、作者の心の流れに乗ることができてつかえることもなく進んだ。杳子は心の不調を抱える女性とその心についてゆけない主人公Sの風変わりな恋愛小説とおおまかなカテゴリーを決めて読めばいいのだろう(一応、メンタルヘルスマネジメント1種の資格を持っているので、病名の推理なんかしてみたが、そういう観点で読む人はいないだろうが。)

そう、難しいことはたくさんあって、例えば作品の題名。『杳子』だが、洋子だって陽子だっていいはずだ。普通の「ようこ」では精神不調者らしくないといっても「杳」の意味は靴だ。「杳として」とは痕跡もなく消えたことを表現する言葉だが、杳子は消えるわけでもない。

『妻隠』だって、「つまごみ」と読むのだが、妻が押し入れの中に隠れるようなこともない。

とはいえ、代表作のいくつかを少し読んでみようかなと思案中。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)書評

2020年11月17日

花の窟神社の御神体は

もしも日本神話のすべてが事実だったとすると、日本の国土、さらに多くの神様たちもある夫妻が産んだことになる。イザナギとイザナミだ。神の中の神である天照大御神も夫妻の子だ。しかし、ある時にイザナミが産んだのは火の神であるカグツチ。

火の神なので産道を通る時に夫婦の大事な場所に大やけどを負わせることになる。子宮の中にいる時に火傷しなかったのだから外に出る時に酸素に触れて火が付いたことになる。カグツチの正体は何だったのだろうか。

神話では火傷の治療の効果もなくイザナミは死んでしまう。日本国にはもっと多くの神が必要だったと嘆いたイザナギは彼女の墓から地底に入り、地上に戻ってくるように懇願するが、地底の神の了承を得る前にイザナミの腐りかけた姿をみたため、すべての企画が大崩れになる。

iwao1


古事記ではイザナミの墓は島根県にあることになっていて、日本書紀では、この熊野灘に面する花の窟(いわや)ということになる、なお、妻が亡くなった原因の火の神カグツチは推定父親のイザナギに殺された。イザナミの墓は巨岩の前にあり、少し離れた場所にカグツチの墓もある。

iwao2


ということで、この花の窟神社は日本で最も古い神社と言えなくもない。ただ、明治になるまでは、ここは墓地という扱いだったという説もある。というのも当神社には人工的なご神体は存在しない。背後の巨岩がご神体ということだそうだ。


ところで、神話から離れて、この巨岩を客観的に眺めると、岩というよりも石ころの形に似ている。ゴツゴツ感が少ない。といっても古代人がどこからか運んできたというような代物ではない。目の前が海であるのだから何らかの巨大な力があって大波が発生し、ここに石が漂着したのだろう。途方もない話だ。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)たび

2020年11月16日

かのこちゃんとマドレーヌ夫人(万城目学著 小説)

万城目学の小説は2冊読んでいて、勝手にイメージを作っていたので、この小説には驚いた。動物小説だ。広い意味ではシートン動物記のように、人間と動物にそれぞれのストーリーがあって、出会いや別れがあって、読んでいる人がウルウルしたりボロボロしたりする趣向だ。

もっとも、万城目氏がシートン動物記を読んだことがあるかどうかは知らない。シートンには山猫とかコヨーテとか登場するが、本書に登場するのはペットの猫と犬の話。現代的かつ日本的だ。

kanoko1


主人公は、人間側が「かのこちゃん」。友達が「すずちゃん」。「すずちゃん」は、後に外国に転校する。ペット側の主人公は猫のマドレーヌ夫人。なぜ「夫人」なのかというと夫が老犬の「玄三郎」。おっとりしてよい犬だ。猫友達は「和三盆」に「ミケランジェロ」に「キャンディ」。猫は人の言葉はわかるが、犬の言葉はわからないことになっているが、マドレーヌ夫人は夫が犬なので犬のことばがわかる。

そして、本作は「かのこちゃん」の視点で書かれていると言えるのだが、実は真の主人公は、「マドレーヌ夫人」。彼女は、どこからともなく現れてきて大雨の日に「玄三郎」の犬小屋で雨宿りをしてからずっと夫婦を続け、14歳で他界した「玄三郎」の葬儀が終わると、どこかに去っていくわけだ。去り際があざやかだ。


読者の心に緊張感や嫌悪感がまったく涌かないように書かれていて、心が休まること間違いなし。調べると直木賞候補作になったらしく、少し驚いている。「ペット小説大賞」受賞なら大いにわかるのだが、直木賞選考委員の中に、人間の姿に化身している猫又族や犬神族が混じっているに違いないだろう。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)書評

2020年11月15日

「少し前」が1000年とか2000年とか

熊野にいると時間の感覚が変わってくるのだろうか、熊野三山の一つである熊野速玉大社。この神社を愛した人物というのが鳥羽上皇とか1000年前の人物が軽く出てくる。なにしろ神話に繋がっていて、2000年前からも信仰を集めていたと言われる。足利義満が応援したのも大きいそうだ。社殿は火災で焼失したあと近年(1967年)になり再興された。朱色が目に美しい。

hayatama1


歴史はきわめて古く、神代とされる。イザナギ、イザナミの時代。国家形成の中で、熊野の地が関与したことはまちがいないだろうが、それぞれの立場はまったくわかっていない。霊気といえば、地域全体に漂っていて、自然発生的な霊山だったのかもしれない。

hayatama2


十二の宮にはそれぞれ、「祭神」と「本地仏」が共存していて、古来より神仏の融合が進んでいた熊野信仰の特徴が表れている。自然発生的な天への崇拝が、そのまま残っていったのだろうか。邪馬台国はシャーマニズムの長としての国家元首(卑弥呼)を生んだが、熊野ではそうはならなかったのだろう。その後、仏教が伝来し仏教が国家宗教になったり、明治になって国家神道が生成されたり、今は熊野三山のようにルーツのある古代神社が注目されているということ。

ある意味、世界遺産登録が機になっているわけだが、政治利用の方には向かってほしくない。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)たび

2020年11月14日

「かりな」という名前

熊野三山の一つである熊野那智大社への最終ゴール前の坂道である『大門坂』の入り口付近に「なでしこジャパン」のモニュメントがある。理由は、日本のサッカーの父といわれる中村覚之助氏の故郷が那智勝浦であり、熊野の守護神が三本足の八咫烏であることから日本サッカーの象徴になったからだそうだ。

そして、モニュメントの外側にWカップ優勝した時のなでしこの一人ずつの足型のプレートが並べられ、その中でもっとも土踏まずが小さなスポーツ足であるのが、「丸山桂里奈」さん。今はタレント業で多忙だ。

daimon3


ところで、この「桂里奈」という文字で、「かりな」というのは普通の読み方ではない。普通に読めば「けりな」になり、その方がサッカーにはふさわしいが、両親に子供がサッカー選手になる予感があったはずもないだろう。実際に「桂」で始まる「かりな」を検索しても出てこない。

常識で考えれば「香里奈」の「り」の部分に、理、利、梨とか、「な」の部分に「奈」「菜」「那」とか・・

「香」を「桂」に換えるという発想は、まさに将棋界しかないだろう。ではご両親は将棋関係者なのだろうか。実際に両親のことは公表されていて、父上は料理関係者、母上はモデル関係者ということで、特に関係性はわからない。元名人とか奨励会員とかいうなら、疑問は一件落着なのだが、謎は解けなかった。

ご本人は、今年、結婚されたそうだが、香ではなく桂ということなら基本は二股交際ということなのかもしれない、と余計な心配をしてみる。


さて、10月31日出題作の解答。

1114k

1114kk


重すぎる図面を、一枚ずつ軽くしていく趣向。中心駒は3三の桂になる。

動く将棋盤は、こちら。(flash版、edgeは不可)

gif版はこちら。
1114m


今週の問題。

1114m


霞ヶ浦のワカサギ釣りのように。1桁台。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。

  
Posted by ota416 at 00:00Comments(2)しょうぎ

2020年11月13日

菅総理ご愛用のカフェ

菅総理と言えばお気に入りの有名人と毎日の朝食会を欠かさないそうだが、ご愛用はキャピトル東急ホテル内の『オリガミ』。もともとは、ビートルズ来日時の宿泊で有名だったヒルトンホテルのドミナント戦略からはずれたものを東急グループが引き取ったのだが、実は地面は東急グループの所有で、戦前ここにあった星ヶ岡茶寮という料亭が空襲で炎上した後、流転の末、東急グループの所有になったようだ。

そしてヒルトン時代のオリガミだが、実は、その近くの会社にいたことがあって、前夜の過飲に起因する体調不良(つまり二日酔い)を立て直すため、午前中に1時間ほど休憩すること度々だった。単なるロビーにある喫茶スペースというだけだったはず。建て直されてからランクアップしたのだろう。今は個室付きになっているのだろう。

首相官邸からホテルまで100mといったところで、車に乗らずに歩いて行かれるそうだ。朝のことなので時間も正確なのだろう。

ところが、時間が正確であることが正しいわけでもない。

江戸末期から昭和時代まで東京都内(江戸市中)で起こった様々な、要人襲撃事件の多くは、被害者の行動が時間に正確だったため狙われたはずだ。226事件のように首相官邸そのものを狙う事件は起きないだろうが、防弾車に乗るくらいの手間をかけた方がいいだろう。事件が起きてしまえば、またしても次の与党総裁を選ぶ醜い党内抗争をみなければいけないし。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)あじ

2020年11月12日

大門坂から八咫烏

熊野那智大社につながる道は大門坂である。長い古道踏破の末にここに辿り着いた巡礼者の心を考えると感無量だ。(本当は、よくわからない)雨の日で滑りやすく、角の尖った石積みの階段は、転んで頭を打ったら、大変なことになるのだが、頭を打った人が道端で休んでいた。私にできることは何もない。

daimon1


途中、南方熊楠が3年間借りていた家というのが建っていた。熊楠といえば博学強力で有名なので、いつも図書館に通っているというイメージだったので、この和歌山南部の石ころ階段の家に住んでいるというのが、いまのところ理解できない。

daimon2


そして、広場に出ると『なでしこジャパン記念モニュメント』が立つ。なでしこジャパンがワールドカップドイツ大会で優勝し、ロンドン五輪で銀メダルという活躍をしたことを記念して2014年に建立された。八咫烏(やたがらす)がサッカーボールに蹴りをいれようとしている。日本サッカーの象徴が八咫烏。足が3本なので、転びにくい。日本サッカーの父といわれる中村覚之助の故郷が那智勝浦であったことから熊野の守護神である八咫烏がシンボルマークになったそうだ。

daimon3


このモニュメントの下には当時のなでしこジャパンメンバー全員の足型が並んでいる。運動選手の特徴として足のアーチが大きく、土踏まずが小さい方がいいと思っていたのだが、最も土踏まずがないのが、丸山桂里奈さん。バラエティで大活躍だが、ドイツ大会では準々決勝のドイツ戦で延長後半で角度のないシュートを決め、準決勝に進んだ。足の幅が二人分ある。靴は特注だろうか。皮代が高そうだ。

daimon4


逆に土踏まずがまったくないのは鮫島彩さん。今からでも遅くないので整形外科に行くべきだろう。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)たび

2020年11月11日

遥かなる大地へ(1992年 映画)

アイルランドから米国へ移民として渡った男女を描いた映画だ。

far1


アイルランド系アメリカ人は3600万人といわれている(国民の12%)。ただ、ずっとアイルランド出身者同士が結婚して出産しているわけではないので、各国出身者の合計は200%ぐらいになるのではないだろうか。

アイルランド系とされ、最近有名になった人物がいる。

ジョー・バイデン。

今でもバイデンより有名かもしれない政治家は、ジョン・F・ケネディかもしれない。調べてみると、オバマもアイルランド系だそうだ。

もっと調べてみて驚いたことがある。ケネディの先祖もバイデンの先祖もオバマの先祖も1849年に米国に渡っている。1845年から1850年にかけて、アイルランドではジャガイモ危機というのが起こっている。一つは世界で起きた天候不順による凶作(日本でも天明の飢饉)。英国の植民地であって、搾取されたこと、植民地時代にスコットランドから北アイルランドに移住したスコットランド人による搾取などの人為的要因がある。

当時100万人が餓死し、200万人が米国に渡ったと言われる。(20世紀前半までに800万人が移住したといわれる。当時は大きな土地を持つ地主と極貧の小作人によって農村は成り立っていたのだが、小作人は棺桶船と呼ばれるボロ船で米国に逃げ出し、結局、小作人が減って地主の生活も貧しくなって地主も資金をもって新天地アメリカをめざすことになる。ケネディ家の場合、よくわからないが住んでいた家が記念館として残るぐらいだから地主側の立場の移住だったかもしれない。バイデンとオバマの先祖は偶然にもどちらも靴職人。靴職人が金持ちとは思えない。しかしケネディ家は大黒柱の夫婦がコレラで亡くなり、残された少年が、ゼロからの出発で港湾労働者からスタートしたわけだ。


映画の方は、トム・クルーズ演じる小作人の息子は家賃滞納で地主によって家を燃やされてしまう。復讐のため、地主の暗殺に行って失敗してしまうのだが、その時に地主の娘(演:ニコール・キッドマン)と運命的な出会いがある。そして、映画的な都合で、二人で馬に乗って逃走。新しい土地を目指して米国に渡るわけだ。

その後、二人は無一文になったり、ボクシングで生計を立てたりして、(面倒なので、中略する)、ついにオクラホマ州で行われた開拓地の無償譲渡会に出場する。あらかじめ分割された土地に早い者勝ちで旗を建てた者が所有者になるという乱暴な制度だ。実は、これが行われたのは1892(93?)年ということ。映画上では1892年に米国に渡ったことになっている。

そして、駅馬車や馬、足で走る人などでスクリーンが盛り上げられ、最後は旗を立てることに成功したわけだ。

映画はそこで終わり新しい土地で二人は暮らし始めるのだが、忘れてはならないことがある。二人が手に入れた新しい土地は、その少し前に鉄道会社がインディアンから取り上げたものなのだ。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)映画・演劇・Video

2020年11月10日

那智大滝、熊野那智大社

熊野三山の一つが、熊野那智大社。紀伊半島の南東部にあり、熊野本宮大社ほど到着難易度は高くないが、それでも山の中を歩く。三山の全てを回るとなると一筆書きのようなことになり、どこかで頑張らないといけない。

nati3


その苦労の慰めともなるのが、那智大滝である。日本最大の落下差130mを誇る。那智大社に登る古道である「大門坂」からも見える。さらに遠くは熊野灘の海上からも一望できるそうだ。思えば、終戦前まで東京の人が中国大陸に向かうには、横浜港から神戸港へ向かい、それから瀬戸内海を通過して東シナ海に抜けたはず。駿河湾で富士山を見て、熊野灘で那智大滝を見るということだったのだろう(もちろん、今でも同じでクルーズ船を探せば、「富士山+那智大滝」はあるだろう。)。

nati2


華厳の滝は、ある意味、東武電車の特急に乗ってウトウトしていれば行けるのだが、那智大滝は関東人からすれば簡単には行けない。さらに滝を見るなら那智大社にもいかなければならないし、そうなれば三山めぐりもしないと罪悪感が湧いてくる。山道に雨でも降れば、足元はツルツルで転べば大けが足を滑らせれば100mの滑落ということになる。

nati1


さて、日本三大名瀑という言葉がある。なぜか三大〇〇というのが日本人好みだ。ところが、今のところ、日光華厳の滝と那智大滝の二つが双璧で、三つ目は定着していないようだ。

本ブログを書くにあたって、三つ目の名瀑はどこかというのをネット上で探してみた。候補は数十あるようだ。もちろん画像がないと評価できないが、偶然の一枚のようなショットでは判断つかないので、かなり時間がかかったのだが、鳥取県琴浦町にある『千丈滝』というのが、素晴らしいのではないだろうか。大山の中腹のような場所で、簡単にはいけないが、秘境というほどではない。落差100mの雄滝と90mの雌滝がセットになっているそうで、普段は水量が少なく、玄武岩のような色の滝の地肌が見えていて、いざ増水した時には滝の持つ本来の荒々しさが現れるようである。小さな問題だが、同じ鳥取県の鳥取市には80mの同名の『千丈滝』があるそうで、紛らわしい。琴浦町の方は改名して全国版に名乗りを上げてもいいのではないだろうか。『スリーピングドラゴン・竜眠大滝』。もっとも増水時には危険で近づけないということかもしれない。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)たび

2020年11月09日

私の票を盗んだのは誰?

米国大統領選の開票結果は、周知のとおりローカル票で先行したトランプ候補だが、遅れて開票された都市部票とさらに遅れて到着した郵便投票でバイデン候補に逆転された。

まず全国の得票率だが、ほんの一部が開票されていない状況だが、バイデン50.65%、トランプ47.69%。ザックリいうと、基礎的な両党の固定的支持率は45%ずつとも言われるので、浮動票の獲得はバイデン5.65%、トランプ2.69%ということで、バイデンの方が2倍以上多い。

さらに、両者の合計は98.35%であり、100%ではない。その差のほとんどは、米国の三番目の政党であるリバタリアン党のジョー・ジョーゲンセン(Jo Jorgensen)候補が獲得している。この政党の基本政策は「個人の自由の追求」であり政府機関の縮小を目的にしている。つまり基本的には共和党に近いが、個別の政策では現実主義と妥協している(といっても政権政党じゃないので)。

2016年の選挙では3%以上の支持を得ていたが、今回は得票率を減らしている。そもそも共和党の少しだけ右側にポジション取りして共和党から脱退した人たちが中心だったのに、トランプ政権が、リバタリアンより右側に行ってしまって支持を落としたということだろう。

そして、この政党の存在こそが、接戦州でのトランプ政権の命運を絶ったともいえるわけだ。

アリゾナ:選挙人(11)/バイデン49.5% トランプ49.0% ジョーゲンセン1.5%
ウィスコンシン:(10)/バイデン49.6% トランプ48.9% ジョーゲンセン1.2%
ジョージア:(16)/バイデン49.5% トランプ49.3% ジョーゲンセン1.2%
ペンシルベニア:(20)/バイデン49.7% トランプ49.1% ジョーゲンセン1.2%

とはいえ、リバタリアン党の支持率は前回より下がっているのだから、リバタリアンが共和党の票を盗んだというより、逆だろうと思う。

もう一つは、選挙戦の最終盤でフロリダに注力していたのだが、実際はフロリダとテキサスで勝ちすぎている。他の州にもう少し熱意を分散すべきだったのだろう。そして、自らがコロナに感染して失った数日も影響したのだろう。

もっとも、選挙戦の最後だけ頑張って勝利を得ようという作戦は、小学校の夏休みの宿題のような話である。ギリギリの帳尻合わせでなんとかしようと思っていたところ、病気で何日か寝込んでしまったようなものだろう。


もっとも、トランプの4年間で、いままで米国内では論じられなかった「米国の弱点」がいくつか明らかになったわけだ。解決策こそまったくダメだったが、中国問題、メキシコ人移入問題、多国籍企業問題。今後、立ち直れる感じがまったくしないのだが、大丈夫だろうか。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)市民A

2020年11月08日

本州最南端串本に消去された日本史あり

串本は本州の最南端である。その串本の先にある大島こそ最南端で過去に色々なことが起きている。

まず、最近まではカツオの町だった。遠洋漁業の基地だったのだが、最近は近大マグロで有名になったがマグロの養殖や、大学関係の漁業の研究が盛んになっている。

kusimoto2


一方で「橋杭岩」と呼ばれる奇妙な海中列石ともいうべき奇景が目の前に存在する。火山、プレート運動、海食などの要因だ。おそらく紀伊半島自体が四国のように本州と離れていたのだろう。

串本が日本国の外交史にのるべく事件が二つある。一つ目は、太平洋を挟む日米の最初の出会いがあった場所であったこと。1791年のこと。米国は1776年に独立したあともずっとイギリスを中心とした国々と戦闘をしていて、やっと1783年にイギリスに独立を認めさせ、1789年に初めての大統領を選んだ。

kusimoto1


大統領の妻にちなんだ商船『レディ・ワシントン号』が僚船とともに串本に現れたのが1791年のこと。帆船である。ペリーが軍艦を並べて恐喝外交を企てた1853年に先立つこと62年である。

そもそも、商船といっても海賊船より少しましなぐらいなことをしていた。一応、略奪ではなく交易という体で、北米太平洋側の原住民から毛皮やタバコなどを仕入れ、中国の広東で売りさばいていた。ところが、本船と同じようなことをする米国船が現れて、中国で毛皮が売れ残ってしまった。

海に捨てるぐらいだったら、帰路の日本でたたき売りしようと船長は考え、鎖国下の日本に密輸しようと、本州最南端の串本に向かったわけだ。

最南端といっても幕府に知られる可能性もあるので、一応、「避難」ということにしていたそうだ。海賊の常套用語なのだろう。そして、密かに串本の先にある大島に上陸した。

ところが、当時の日本には毛皮を使う文化はなかった。(本当は青森の猟師などは、毛皮を使っていた。しかし、串本は現在でも本州唯一の亜熱帯地方なのだ。)さらに、紀州は徳川御三家、特に将軍は吉宗の代から紀州藩が引き継いでいたのだ。異人来寇の報は直ちに藩に連絡され、紀州藩は江戸表に相談する前に、討伐軍を編成し、串本に向けて出発した。

ここで、海戦が始まれば、それ以降の歴史はわずかばかりは変わっていただろう。

ところが暴風雨になったわけだ。日本史にはつきものだ。暴風雨にかかわらず、紀州藩が攻撃すればおそらくレディ・ワシントン号は投降しただろう。嵐では帆船は走れないし、そもそも戦争準備はしていないだろう。

しかし、攻撃は嵐が明けるまで延期になり、風が止むと同時に帆船はフルスピードで太平洋を疾走することになった。余った毛皮の行方は不明だ。

ところが、紀州藩には何の責任もないのだが、外国船が紀州藩に寄港し、打ち破れなかったことが知れるとまずいとして、幕府はこの事件を極秘扱いにする。明治になっても、そもそも新政府は元々攘夷だったのを帳消しにした気まずさから、なかったことになり、米国だってペリー提督の前に大統領夫人の船名で密貿易していたことを隠したかっただろう。

ところが、現在、乗組員上陸の地に「日米修好館」が建てられている。ペリー提督が串本に上陸したと勘違いしてしまう人もいるだろう。そもそも「修好」目的じゃなかったのに。

kusimoto3


次に、トルコ海軍の話。これは当時から有名な話だ。上述のレディ・ワシントン号の寄港から99年。1890年のこと。トルコ国皇帝の使節団を乗せた軍艦エルトゥールル号が、串本の海で暴風雨にあい遭難。トルコの海軍が知っている海は黒海とか地中海だろうが、太平洋とは全く違う。海を甘く見たのだろう。650人以上の乗った軍艦は漂流し岩礁に乗り上げる。冒頭に書いたように橋杭岩のようなのがゴロゴロしているのでひとたまりもなく船底が破れたのだろうか、おそらく船とともに沈んだり、嵐の海に投げ出されたのだろう。実に生存率は10%強。69名のみが救助された。

生存者を救助したり、介抱したり、流れ着く遺体を葬儀の上、埋葬したり、そもそも当たり前のことを国際標準としてしただけなのにトルコ政府からいたく感謝され、今日の友好関係が築かれたといわれている。また多くのトルコ要人も来日時に串本に足を向けるそうだ。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)たび

2020年11月07日

ドリンク付き道場

先週、知人の紹介で千葉県の津田沼(京成)の将棋センターに行った。通常の対局料は1500円のところ、+500円で、缶ビール(1本)+ツマミが、午後6時から10時まで楽しめるということで、新企画を始めたそうだ。

sc


飛沫防止ボードが立てられていて対局するのだが、実際に対局するのが久しぶりなので駒をよくつかめない。

ビールは何種類かあって、遠慮して「第3」を選んで、チビチビと飲むのだが、実はマスクをして飲むのは結構難しい。マスクをずらして飲んでいると、少しこぼしてしまい、マスクの内側が黄色くなってしまった。対局中は飲まない方がいいかもしれない。しかし、内側が黄色で湿ったマスクだが、外側から見ると、まったく変化がない。そのまま濡れたまま帰ったが、よく考えると、不織布通過の時の静電気量が落ちるために飛沫吸着能力が落ちていたかもしれない。

当面、毎月第二第四水曜日に開催するようなので、とりあえず「10月のチラシ」を参考に、11月分以降は、問い合わせてから足を運ばれた方がいいだろう。

場所は京成駅前にあり、飲み足りない人は、視界の中に「日高屋」「庄や」「横濱魚萬」という居酒屋が見える。この「横濱魚萬」だが、「白木屋」「魚民」「笑笑」などのモンテローザグループの一形態なのだが、なぜ漁港でもない「横濱(横浜)」なのだろう。横浜港では魚の臭いはしない。おそらく、もう一つの横浜である下北半島にある青森県横浜町から名前を無断拝借したのだろう。町内には漁港がいくつもあるようだ。

さて、10月24日出題作の解答。

1107k


1107kk


金を縦横に使う。詰み形はすぐに想像できた方も多いだろう。

動く将棋盤は、こちら。(flash版、edgeは不可)

gif版はこちら。
1107



今週の問題。

1107m


ちょっとした偽浮遊感。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。  
Posted by ota416 at 00:00Comments(2)しょうぎ

2020年11月06日

無限くら寿司を確認

「くら寿司」で無限に食べられるとも言われるGoToイートの正体を極めるべく、近くの店に行く。というか前段階が大変である。

問題点の一つは、GoToイートでポイントを得るまでが大変という話があった。実際にやってみると、行きたい店がどこのレストラン予約サイトから申し込むべきか見つけにくいこと。レストランは店ごとに特定のサイトだけがGoTo対象となるのだが、GoTo無関係の予約については複数のサイトから予約できるのだし、レストラン側も特定サイト以外にも気を使って明示していないことが多い。

そのため、手あたり次第に、サイトを渡り歩いて探さなければならない(やってみると、大手の下請けやっているところもあることがわかる)。さらに頂けるポイントも同一サイト内で使うことになるため、後のことも少しは考えなければならない。


問題点のもう一つは、利用者には関係ないが、「鳥貴族」加盟店が泣いていたように、焼鳥を串一本だけ食べてポイントを稼ぎ、加盟店は予約手数料200円をサイトに払い赤字になること。レストランには迷惑なのだろうか。加盟しているサイトの手数料が高いということかもしれない。

kura1


そこで、最新型の仕組みと言われる「くら寿司」を調べることにする。かなり騒がれていて紹介されているので、事前作業のあらすじを確認する。
EPARKの会員登録をする。
EPARKから予約する。
店に行く。
後日、レシートの画像を送る。
ポイントが届く
後日、利用する

そして、くら寿司の方は専用サイトがあって、500円ランチセットを何種類か作って待ち構えている。お昼は500円、夜は1000円のポイントが付くが、昼と夜の境は15時と早い。

kura2


ただし、利用者2人から適用になる。一人で二人分食べても適用にならない。つまり1予約は昼でも1000円、夜なら2000円以上の支払いが必要になる。

つまり500円(税込み550円)のランチ(海鮮寿司とか天丼とか)を食べて、初回に1100円を払うと1000ポイントが代表者に入り、次回同じメニューは100円(二人で)で食べられる。仕組み的には「くら寿司」は補助金をなるべく大量につかって、この機を利用しようと思っていることがわかる。

ところが、いざ作業を始めると、問題が起こってくる。

くら寿司のGo To Eat のページまでは意外に早くつくのだが、ここに問題がある。

「くら寿司アプリからのご予約は対象外となります」と書かれていて、どうみてもくら寿司のアプリのように見えるので、別のページを探しまくるが、発見できない。ここで1日が終わる。

EPARKから探しても同じページになりあきらめたくなるが、実はこのくら寿司の予約ページはEPARKが「くら寿司用」に作った専用ページのわけだ。2社が結託しているわけだ。なので、その下のGo Toキャンペーンのタグにタッチすればよかったわけだ。

その後、順調に進むが、例えば入店に使うQRコードが送られてくるわけではない。

単にメールに予約番号が書かれ、「入店時にチェックインしてください」ということ。航空機だとQRコードとか何らかのカードとか使うので、チェックインの方法がわからず不安を感じるので、念のため予約確定メールをコピーして持っていく。

実際にはチェックイン機があって、予約番号をタッチするだけなのだが、「チェックイン機でチェックインしてください」と書いてあれば良かった。

そして、食事の後にレシートをスマホで撮影すれば、自動的にポイントが付与されるはずなのだが、スマホのせいかもしれないが、あらかじめ撮影した画像を添付資料として送るということだった。

今回は昼食(500ポイント)で利用したのだが、1000ポイントの利用には一人1000円以上の利用が必要になるのだが、他のレストランと異なり、「くら寿司」で1000円食べるということは、一皿100円で二貫が基本のため、20貫も食べなければならないわけだ。それが最も大変なのかもしれない。

  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)あじ

2020年11月05日

最後の息子(吉田修一著)

吉田修一のデヴュー当時の短編集。ある意味で未完成感もある。『最後の息子』、『破片』、『Water』。文庫本で読んだのだが、それぞれが80ページと長さが揃っている。

saigo


文芸誌の『文學界』のそれぞれ1997年6月、1997年9月、1998年8月に掲載され、1999が年7月に三作をまとめて短編集として発刊している。当然、発表された順に書かれたと思っていたのだが、あとで調べてみると、三番目の『Water』は1996年に文學界新人賞候補になっていて、一番目の『最後の息子』は文學界新人賞。

つまり、最初に書いたのが『Water』である可能性が高い。実は、20年前に書かれた三作で、現在、もっとも時代の波を乗り越えてきたのは『Water』ではないかな。ある意味月並みではあるが、高校の水泳部で、県大会を目指していた仲間の中に芽生えていた、小さなほころびがテーマだ。少年から大人に変わる時期の微妙な心の揺れが良く描けている。

もっとも、あさのあつこのような、その道一筋のようなことにはならず多彩な題材を書くことになるのだが、初期の作品群の中に、現在の吉田修一の原点のようなものは、多々見いだせると思う。『最後の息子』と『破片』は、美しい心を持ちながら、美しくない行動に走る青年というのが基本パターンになっていて、今でもそういうのを書いているような感じだ。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)書評

2020年11月04日

熊野本宮大社へ

まず、紀伊半島のこと。半島といってもかなり大きいし、能登半島とか房総半島とか三浦半島のように先が尖っているわけでもない。半島らしくないわけだ。その南部だが、山岳地帯に森林である。秘境である。にもかかわらず熊野本宮をはじめ熊野那智大社、熊野速玉大社とあって、総称して熊野三山という。もちろん山深い場所にある本宮が中心だ。

kumano1


紀伊半島には、北部の東側に伊勢神宮、北部の西側に高野山があってこの二つは神仏はっきりしているが熊野はもともと神仏が混じっていた。江戸の町だって寺も多いし神社も多い。戦国武将だって、戦いの前には神社に祈願するが、終わった後は寺院で念仏を上げる。生きていればだが。

そういう関係で、東国方面からは伊勢→熊野と両参りする人もいたし、京阪神の方は高野山から熊野に行く。京都の公家や皇族(上皇や法皇)は歩くのが不得意で、海路で田辺とか勝浦にきてから歩き出す。

kumano2


そういう関係で、道が何本もある。ところが吉野、高野山方面からは1000メートルをはるかに超える山道で、難行苦行である。普通の人は海岸沿いの陸路や海路で田辺や勝浦にきてから山を登り始める。その道が中辺路(なかへち)。

kumano3


観光客は、その全長の百分の一以下の距離だけ歩いて古道制覇した気になる。マラソンで言えば最後の50mだけ歩いてみるといった感じだ。それでも超厳しい。雨混じりの天候の中、足元を確認しながら進む。途中で三軒茶屋という場所に出たが、世田谷線に乗れるわけではない。高野山と紀三井寺の分かれ道だそうだ。地名から言って茶屋があったのだろう。

kumano4


世田谷区の三軒茶屋は今もY字型の分かれ道になっていて、それぞれ3軒の茶屋があって、茶と団子を口にして再び歩き始める。休んでいるうちに道を間違える人も多かったそうだが、熊野の三間茶屋で道を間違えたら大変だ。なにしろ、崖の下には既に大鳥居が見えている。

kumano5


kumano6


そして、ついに本宮大社に到着するが、特にメインイベントがあるわけじゃない。八咫烏の郵便ポストを眺めて、本州最南端の串本のホテルに向かう。

kumano7


ところで、この辺で書いて置くが、この紀伊、熊野方面での歴史的スーパースターという人物がいる。紀三井寺でも熊野でも名前を残しているが、歴史的には「かわいそうな天皇」ランキングで上位数番に入る花山天皇である。彼は16歳で天皇になったが藤原氏のお家騒動のとばっちりで18歳の時に、寺に送られて、髪の毛を切られてしまい、上皇に引退するはめになった。陰謀である。歴史上では年若い自分よりもさらに若い妻を寵愛していたが、17歳でなくなってしまい。嘆き悲しんでいるうちに、藤原一門にはめられたわけだ。

もう御所には入れなくなり、人生を悲観するはずが、上皇になってからは神仏の研究をはじめ熊野詣を繰り返している。どこかで法力を得たそうだ。

もう一つ花山天皇(上皇)が有名なのは、好色家だったこと。特に歴史書にまで記録されているのは、上皇の世話をする女性とその娘と母娘ともに関係して、どちらにも子供を産ませている。専門用語でいうと「親子丼を食う」ということになる。法力すごしということだ。南無。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)たび

2020年11月03日

政治のこと(Divided States of America)

まず、大阪都構想が崩壊した。なんのための都構想だったのかもよくわからなかったが、政令指定都市としての大阪と同じような規模の横浜に住んでいるので、現在の状況で改善すべき点も同じだとすると、「区長を選挙で選べない」ことだ。一つの区に20万人規模の区民がいて固有の問題も多いのに、誰が任命された区長なのかも知らない。1年前の近隣の花火大会で来賓の区長を見たが、後で考えてみると隣の区の区長だったし。

ただ、今回の都構想では区を合併して80万人規模の巨大区を作る計画であり、それではその下にさらにいくつかの分区がないと、日常的に困るような気がする。

そもそも維新の会は「中央集権」を目指しているような気がするが、それならそういうことを言えばいいように思う。「地方分権の時代は、終わった!」と言えばいい。実際にそうかもしれないし、そうでないかもしれない。民主主義の発祥のギリシアは都市国家の集合体であり、見事に滅びた。


次に、米国大統領選。投票所や開票所が襲われるかもしれないというのでは、三流、四流の国としか思えない。民主主義のお手本とはまったく言えない。最高裁判事が終身制で、大統領の指名というのも、この長寿時代になんとしたことだろう。もっとも定年制は差別という考え方もあるので、むしろ任期10年とか有期にすべきだろう。

この一週間で、株、ドル、債券のトリプル安ということで、米国から資金が流出していると言われている(日本企業が売っているのかもしれないが)。さらに原油価格が下落を初めて40ドル近辺から35ドルになり、新興油田が休眠を余儀なくされるだろう(欧米でのコロナの再爆発のせいかもしれないが)。トランプが巻き返していると言われるが、既に大勢は覆せないのだろうか。

もっとも南北戦争の頃のように、北部州、南部州、中立州のようにわかれて軍事行動を始めるとは思えない。ほとんどの州は、州内に両派とも相当数がいるので、銃撃戦はゲリラ戦のようになるかもしれないが、「民主主義の終焉」のような光景はあまりみたくない。

対中国政策にしても、中国が「観念的な危険国」から「現実的な危険国」になった今となれば、どちらが大統領になっても圧力をかける北風政策になるのだろうと推測。さらに中国と言う国家が問題ではなく、現在の独裁政権が問題という態度をとるのだろう。

日本人には、米国の政党のことはよく理解できないが、米国の民主党に似ているのが、たぶん自民党で、自民党よりやや左よりの政党は、米国では「社会主義者」と呼ばれ、米国の共和党のような政党は日本には見当たらず、あえていうと維新の元代表ぐらいかな。

共和党は小さな政府論だが、そもそも日本では国家公務員が少なく地方公務員が多いのだ。議員の数にしても、米国は州議会にも上院と下院がある(ところが多い)。


ところで、4年前に思いがけずのトランプ政権になった時に、大方の予想に反して急激な円安が起きて、米国で高額の買い物をした時のクレジットカードの未決済ドルで大損したのだが、今回はどうなのか読めない。もちろん今回は米国に行って買い物したわけではないので、その手の実損はないのだが。


菅内閣の評価が「学術会議問題」ばかりになっていて、直近では「既存権益打破」ということになった。コトバとしては最も重要なことだが、この程度の話に、「既存権益打破」など使っていいのだろうかと思う。もっと巨大な権益団体は無数にあって、直接に政治に関与していたり、自由な経済活動を妨げたり、新規技術の開発の妨害をして、個別の利益を優先して国(つまり国民)の受けるべき利便(おカネも含む)を失わせているわけだ。

まずは、元スポーツ庁長官の千葉県知事立候補を阻止した元首相とカゲのキングメーカーと自認している幹事長を打破するのが先のような気がする。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)市民A

2020年11月02日

天神岬、闘鶏神社

南米ボリビアにウユニ塩湖という、地球上ではありえないような光景を展開する場所がある。なかなか行けるところではないからかもしれないが、「日本のウユニ塩湖」を自称する場所がいくつもあるらしいが、その一つが南紀にある天神岬付近の海岸。

tenjin


そもそも湖ではなく海だ。だから干満の差があって、そこに行った時は塩湖の欠片も感じられないのだが、しかたない。いずれにしても、紀伊半島の南部は超巨大な火山活動や陸地の運動によって荒々しい様相を人類に警告している。そもそも現在、火山はないわけだ。海に引き込まれたのか火山の上に別の大陸棚が乗り上げたのか。


そして、闘鶏神社に向かう。そもそも南紀の世界遺産と言うのは、熊野三山を中心としたスピリチュアルな自然と寺社仏閣とそれらが刻んだ歴史からなるわけだ。紀伊半島には大きく三ヶ所の霊場があって、一つは伊勢神社。二つ目が高野山、そして熊野三山である。神社と仏閣、そして神仏混然とした熊野信仰といったことになる。それらをつなぐのが熊野古道ということ。

toukei


闘鶏神社は田辺市にある。田辺と言えば紀州のドンファンが遺産を全額寄付すると遺言状を書き、それが有効なのか無効なのかの争いが起きている。そもそもなぜ死んだのかということが最大の論点だったはずが、論点すり替えになっている。しかし、事前情報では、地元の人と親しくするのは無理、市井の人は「首都圏の人間をコロナ汚染物質のように感じている」ということだったので、ドンファン宅を探すのはやめる。

この神社、熊野本宮のミニチュアモデルだったようだ。なにしろ熊野の道は険しい。山道を前に引き返す人のために、同じような建物が建てられていたそうだ。本宮はその後、火災にあい、建物の多くが失われたままなので、闘鶏神社の方が充実しているともいえるが、ちょっと違うだろうか。

この闘鶏というのは故事があって、源平の戦いの時に、熊野水軍が源氏と平家のどちらを支援するかを決める時に、神社の別当が、7羽の鶏を争わせて決めたそうだ。結果は白の7勝0敗。源氏に見立てた白い鶏が赤い鶏に勝ったので大方の予想とは異なる源氏方について、うまいことやった。元々は平家の味方だったのだから、裏切りだ。神も仏もあったものではない。

それ以降、勝負の神として、境内で闘鶏が行われてきた。

benkei


もう一つ、「弁慶出身地」と言われている。源義経のボディガードだ。こちらも、各地に「弁慶出生の地」がある。有名なのが出雲か熊野。もっとも弁慶は生まれた頃から粗暴な男だったし、義経だって暴力男だ。胸を張るようなものかどうかはわからないが、個人的意見だが、出雲から京都までは、中国地方に何本も「出雲街道」というのがあるように、なぎなたで草をかき分けて突破するということはなかったはず。熊野古道は今でも難行苦行なのだから、熊野で薙刀を覚えたと考える方があっているような気もする。

そして、熊野古道に向かい出発することになる。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)たび

2020年11月01日

遠見の書割(ポラックコレクション)

東京駅丸の内口前にあるKITTEビルにあるインターメディアテクは東京大学の学術文化総合ミュージアムである。もう一つ本郷の校舎の方にある博物館の方が体系的な展示があって見やすいし、入り口から続く大量の日本人の過去からの頭蓋骨標本という垂涎のお宝もあるのだが、さすがに東京駅前の方には大量の頭蓋骨標本はないようだ。もっとも頭蓋骨のうちかなりは東京駅の近くにあった室町時代の公共墓地からの発掘品のはず。

さらに、渦中の真子さまは、この博物館の研究員になっているはず。もっとも立ち入り可能なエリアには受付の女性たちの姿しかないので、そっと近づいて確認したが別人だった。

toomi1


今回の展示は『泥絵』。特に江戸の街を描いたものを『江戸系の泥絵』という。富士山と大名屋敷が構図に含まれているのが特徴だそうだ。ただし大名屋敷といっても、日本全国数百あった諸藩のすべてではなく水戸藩のような立派なものに限るようだ。

色調は、ぐっと暗いブルーを基調としている。江戸時代の途中で欧州で開発され長崎経由で輸入されていた「プルシアンブルー」という染料が使われる。この染料は泥絵に限らず北斎や広重が愛用し、日本名では「べろ藍」といわれている。ベルリンブルーの略だ。

さらに、国内で好まれたといっても、江戸ではなく地方の方だったそうだ。様々な理由で江戸と地方とはひっきりなく人の往復があった。いわば江戸の土産として都市の遠景(絵葉書)というべき存在だったのだろう。

そして明治維新により、泥絵は姿を消した。江戸の終焉である。

toomi2


ところで、当ミュージアムでは定期的に『蓄音機音楽会』が開かれているようだ。行けなかったが10月25日には「ジャズサミット。ダンスという衝動」という出し物があったようだ。どうも20世紀前半の白人中心のジャズダンス文化を再現する企画だったそうだ。

「SPレコードの名盤」と「既に廃れたステップ」を楽しむ企画だが、20世紀前半に日本でジャズで踊った人が集まるとはとうてい思えないのだが、「廃れたステップ」をどうやって踊るのだろう。取材に行くべきかな。
  

2020年10月31日

三連敗と三十連勝の関係

少し前に、藤井二冠の負けが込んだ時に、「8割4分もの勝率の人にとっては、3連敗することの方が30連勝するよりも確率が低い」と言われたそうだ。3連敗が、王将戦挑戦者決定リーグでのことか9月12日から10月5日までの間の3連敗のことかよくわからないが、まず計算してみる。30連勝する確率は、(0.84の30乗)で、約0.54%。3連敗は(0.16の3乗)で、約0.41%。確かにそうだ。

しかし、この3連敗などで、実際の生涯勝率は少し下がっている。10月29日時点の生涯勝率は194勝39敗で、(0.83262)。この数字で30連勝の確率は約0.41%で3連敗の確率は0.47%。つまり3連勝の確率の方が高い。では、勝率何割が均衡点なのかを計算すると、0.8351(8割3分5厘1毛)になる。あと3.5連勝(つまり4連勝)すると再度分岐点を超えることになる。

実は、調べているうちに、各棋士の今年度の勝率をチェックしたのだが、10月29日段階で藤井二冠は第4位である(0.7741)。第三位は黒田四段(0.7777)。ただし10月30日に対局があるので負ければ4位と入れ替わりになる。第二位は服部慎一郎四段。15勝3敗の(0.8333)。

そして第一位は、まったく意外な棋士である。勝率十割。

桐山清澄九段(73)である。今年度成績は1勝0敗。昨年の竜王戦トーナメントでの残留決定戦がコロナ禍で今年の7月7日に行われ、見事に残留を決めた。出場権が残るのは竜王戦だけになったが、その一つの星を七夕の日に勝ち取るとは、なんとロマンティックな話だろうか。(対戦相手にとっては迷惑そのものだが)


さて、10月17日出題作の解答。

1031k


1031kk


飛車をギリギリでつかう。

動く将棋盤は、こちら。(flash版、edgeは不可)

gif版はこちら。
1031g



今週の問題

1031m


狭いところで駒の補充が必要。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。  
Posted by ota416 at 00:00Comments(2)しょうぎ

2020年10月30日

熊野古道麦酒、新潟産を買う&飲む

熊野古道のことなどほとんど知らないのに、南紀方面にGO TOトラベル。古道の1%ぐらいしか歩かないので、申し訳ないので(←ウソ)、地域振興券をもらって土産店でチケット散財する中で、「熊野古道麦酒」350㎖三本セット箱入りを購入。

kodou


帰宅後に冷やして飲むと、「どこかで飲んだことがあるような」味に感じた。缶の裏側の細かな文字を読むと、販売会社は和歌山の会社なのだが、製造者は新潟県で有名なビール会社だった。新潟産の熊野古道ビールのわけだ。どこかで飲んだことがあるような味というのは、別の第三の県の名産でもあったのかもしれない。考えてみれば、ビールの原料が有名なわけでもないし。

kumanob


さらに気が付いたのだが、店頭で買う時に缶の裏側を確認しようにも、三缶セットで箱に入っているわけだ。というか、箱に入れたのには理由があった、ということだ。敵ながら・・・。

soy


ついでに湯浅の町で買った、パウダー状の醤油。あまり醤油の味がしない。ラベルには、『The SOY Powder』となっていて、必ずしも醤油ということではないとも取れるが、では、一体なんだったのだろう。ビンが空になった頃にはわかるだろうか。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)あじ

2020年10月29日

眼下の敵(1957年 映画)

米国と西独の共同制作の戦争映画。第二次大戦の時に、米国の駆逐艦とドイツの潜水艦(Uボート)の一対一の対決を描いたもの。漁師とマグロの戦いにも似ている。

ganka


あるUボートは機密書類の受け取りのために目的地に急いでいたところ米軍の駆逐艦に発見される。逃げるか攻めるか。両者とも逃げたら映画にならない。Uボートは魚雷攻撃が最大の武器だが、魚雷はかわすことができる。一方、この駆逐艦には魚雷発射管がないため、潜水艦の攻撃には爆雷を海中に放り込む。この場合は爆発する深度を設定するので、深度が合わないと攻撃失敗となる。

互いの船長は策略を練りに練り、さらに相手の頭脳の裏をかこうとする。

実際には、魚雷でも爆雷でもなく、両者の体当たりという原始的な戦法で両艦とも沈み、多くの兵は救命ボートで脱出する。

奇妙なのはドイツ兵が英語を話すこと。ドイツで上映される時は米軍兵がドイツ語を話すのだろうと推測したが、その事実はないそうだ。米国中心主義だ。

米軍駆逐艦長を演じるのは、ロバート・ミッチャム。ドイツ軍潜水艦長を演じるのは、クルト・ユルゲンス。本作をはじめドイツ軍の指揮官を演じることが多い。日本軍の役を演じることが多い渡辺謙と同じ。驚くのは彼の本名。クルト・グスタフ・アンドレアス・ゴットリーブ・フランツ・ユルゲンスだそうだ。

もっと悲惨なシーンを見たい人には物足りないかもしれない。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)映画・演劇・Video

2020年10月28日

醤油の町、湯浅

今ではそういうこともないのだが、ずっと若かったころ、海外から日本に戻った時に「日本の匂い」を感じることがあった。土地によって匂いはあるのだろうが、日本のそれは、醤油に近い発酵臭だった。あるいは魚醤の匂いだったかもしれない。

その醤油のふるさとというのが和歌山県の湯浅ということになっている。

yuasa2


鎌倉時代に中国の禅僧が、和歌山の由良にある興国寺に渡来する時の手土産が金山寺味噌の製法だった。その上澄みや沈殿物を精製し醤油を得たということのようだ。その醤油を大量に作り始めたのが、湯浅の町。興国寺は山中にあるが、湯浅は海岸に近く交通の便に優れている。そして醤油の製造所が並ぶ町になった。

yuasa1


また、大手の醸造所だった濱口家は、大需要地の江戸をみすえて千葉県銚子で醤油の製造を始めた(ヤマサ)のだが、和歌山と銚子を往復して仕事をしていて、たまたま安政の大地震=大津波の時には和歌山にいた。高台の安全な場所に地域住民を避難させるために、田の稲に火を放って逃げ道を明示して多くの人を助けたといわれる。新暦だと1854年12月24日のはずなので、枯れた稲だったのだろう。「稲むらの火の館」という記念館もある。

yuasa3


現在は、醤油製造していた当時の用具が並ぶ醤油博物館や金山寺味噌、醤油販売店などが残る歴史的町並みが保存されている。売店でパウダー状の醤油を買ったのだが、特に醤油の味は感じないのだが、例の味覚異常になったのだろうか。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)たび

2020年10月27日

文豪が足を運ぶ玉津島神社

紀三井寺にお参りした後、海辺にある玉津島神社に足を運ぶのが古くからの習いだったようだ。通例に従い、玉津島神社に。

tamatusima1


お祀りしている神は天照大御神の妹、稚日女尊と神功皇后。のちに絶世の美女と言われた才女、衣通姫(そとおりひめ)も祀られている。本朝三美人とか和歌三神の一人とされる。美しさが衣を通しても輝いているという意味の名である。

tamatusima2


彼女たちに参れば、自らの文才を磨けると勘違いするものが多く、在原業平、紀貫之、小野小町も訪れている。小野小町も世界三美人と言われるが。いかにも人間的な歌人である。

花の色は移りにけりないたずらにわが身世に古るながめせしまに


おそらく衣通姫の美というのはギリシア神話の女神アテネのような冷静な知的美貌だったに違いないだろう。境内には小野小町が上着をかけた塀があるのだが、もちろん当時のものではない。

tamatusima3


そして、松尾芭蕉は春の終りに紀三井寺の桜を楽しみにやってきたのだが、すでに花は散った後で、おおいに嘆いたそうだ(芭蕉は多くの場合、名所に着く一日前に、一句をしたためているので、当日、パッと咲いた花の句を披露する予定がだいなしになったのだろう)。いささか感情的な句を詠んだ。

見上ぐれば桜しもうて紀三井寺


見上ぐれば、と詠むのだから本当は玉津島神社のある和歌の浦から紀三井寺は見えるので、山に上がらなかった疑惑も感じる。

行く春に和歌の浦にて追いついたり


紀三井寺の春は終わったのに和歌の浦では、まだ春が残っていたという意味でいいのだろうか。山の春の方が先に終わるというのは合点がいかない。違う種類の桜なのかもしれない。

そして、夏目漱石。和歌山新聞主催の講演会を終えた後、和歌の浦、玉津島神社に足を伸ばしている。小説『行人』に書かれているそうだ。

知らない方が良かった話だが、芭蕉も、漱石も、当地を訪問後、5年で他界したそうだ。私は文豪ではないので、関係なしとしておくが、なかなか記憶からは消えないものだ。必殺五年縛り。携帯の契約か?
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)たび

2020年10月26日

赤い月(下)(なかにし礼著)

上巻を読んだ後、1週間も経ってしまった。上巻では満州の地で終戦を迎え、ソ連兵の蛮行に追われるように逃げ回ってやっとハルピンに辿り着いた森田酒造の森田母子の苦闘が描かれていた。

akaitukige


下巻ではさらに、日本政府から見捨てられた満州移住の日本人の悲劇が浮き彫りになる。悲劇の連続だ。ソ連は男たちを強制労働に引き立てていくし、後を引き継いだ中国は、戦犯容疑で生き残った者を間引いていく。さらにアヘン中毒者の話。特務機関員など要領のいいものだけが助かり、何かにこだわりや主義主張を持つものは、現実の前に気力も切れていく。

そして帰還船。とにかく、命以外のすべてを捨てて、祖国に戻っても国のできることはない。とにかく戦争は大失敗だったわけだ。

その50年後の後日譚。時が進んだだけで、生き残った者たちの記憶は消えることはない。なかにし礼の原点とも言える重質な長編だった。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)書評

2020年10月25日

『海のほとり』岡嶋和幸展

丸の内三丁目のエプソンスクエア内のギャラリー「エプサイトギャラリー」で開催中の岡嶋和幸展に立ち寄る。

前々から、そこにギャラリーがあることは知っていたのだが、タイミングが合わずというか、コロナ禍の結果、ためらっていたのだが、近くにGOTOイートする機会があったので。

岡嶋さんの題材は海なのだが、海そのものというよりも海と人間のかかわりのような撮り方も多い。

一つのパターンが日本海側の海岸。鳥取から京都方面まで車で撮影ポイントを探していたそうだ。もう一つのパターンが千葉の海。千葉県に居住されているようで、千葉の海岸は、ほとんどが人工的に利用されている。海で生活する人の生業を捉えている。

たぶん展覧会の写真をそのまま、ここに掲載するのは問題があるので、小さく縮小したが、故郷の福岡にある「猫の島」の猫も撮られている。

epsite


後で調べると、驚くことがあったのだが、福岡県には、いわゆる「猫の島」がたくさんあって観光地となっているようだ。地島、大島、小呂島、玄海島、柏島、姫島の六島もある。

そして、日本海の海岸のことを考えてみると、少し理由がわかるような気がする。

まず、新潟あたりから日本海一帯、そして九州北部といったところの海を写すということは、おおまかにいって南から北にカメラを向ける。太陽は背中側にあるから波の陰影は薄く映りやすい。太平洋だと具悪で北から南に向くので波頭の影は、こちら側にできて、海の色のコントラストが強くでる。

日本海側の海を写すのが好きというのは、穏やかな海を好み、太平洋の海が好きというのは賑やかな海面が好きということだろうか。

東北地方は東西関係なので、撮影時刻によってさまざまなのだろう。
  

2020年10月24日

名誉四段免状のこと

先週、横浜市歴史博物館で開催中の「緒方拳」展に行った時に、緒形拳(1937-2008)の新国劇時代の師匠である北条秀司氏(1902-1996)のことが紹介されていた。「拳」という字を芸名に決めたのは北条氏の妻だそうだ。この北条秀司氏の舞台脚本の最高作の一つが「王将」。三部作になっていて、阪田三吉の一代記であり、緒形拳のはまり役であり、村田英雄のヒット曲にもなった。

北条氏に対し日本将棋連盟は二度にわたり段位免状を贈呈している。舞台のヒットに対し三段。歌謡曲のヒットに対し四段である。帰宅後、念のため問題図書である「将棋紳士録」で確認すると、鎌倉市の正確な住所と電話番号とともに「四段」の欄にその名前が記載されている。

展覧会には、その四段免状が出展されていたのだが、残念ながら撮影禁止だし筆記具も持っていなかったため、文面を復元できないのだが、明らかに通常の免状と異なっている。通常の免状は段位によって異なるのだが、基本的には「長く将棋の勉強をして強くなったので、〇段を允許する」という内容なのだが、最後のところが「名誉四段を」というようになっている。普通に考えれば、「長く勉強をしたわけではないですが、将棋の市民権向上に役立ったので、お礼に名誉〇段を差し上げます」という文面のはず。特に政治家に持っていくことが多い。

一方で、ゆるキャラで有名な「くまモン」も平成26年に初段免状をもらっている。その免状部分の画像を見ると、一般免状と同じだ。「つとに将棋に丹念して研鑽怠らず進歩顕著なるを認め、ここに初段を允許す」。

kumamon


知り合いに名誉〇段を送られた人がいないので、現代でも名誉免状と一般免状が別個に存在するのか調べるのは難しい(両方持っている人はレアだろうし)。


さて、10月3日出題作の解答。

1024k


1024kk


大駒ビュンビュン。

動く将棋盤は、こちら。(flash版、edgeは不可)

gif版はこちら。
1024g



今週の問題

1024m


駒を動かすことが必要。いわゆる飛車角ダブルプレー。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(2)しょうぎ

2020年10月23日

和歌山といえば、みかんと梅干と柿の葉すし

和歌山の北部を紀北といい、南部を紀南という。実は、みかんは北側で梅干は南側。そしてもう一つ有名なのが「柿の葉すし」。

全国的に柿の葉寿司は「奈良・和歌山」「石川」「鳥取」の三ヶ所で食されているそうだが、元祖は「奈良・和歌山」のようだ。紀ノ川沿いの山奥に人々は住んでいるのだが、海産物を川沿いに運ぶのに、柿の葉を使ったようだ。道の駅で見つけて、通常のサバではなく、「ウナギ」であることから即パク。

kakiunagi


思えば、今年初めてのウナギである。

そして、ミカン地区を一気に通り過ぎ、みなべ市へ。みなべは漢字だと南部と書く。ここの公立高校が南部高校。この高校で品種改良された梅の木でとれるのが南高梅というそうだ。

umenabe


ホテルでの夜の食事だが、3月に行った能登半島のホテルとは大違いで寂しい。それでも陶板焼きのようなものが多い。「紀州梅真鯛と太刀魚のしゃぶしゃぶ鍋うどん付き」や「鶏の梅すき焼き」。なんでも梅干を投入してしまう。

sanmasusi


「さんま焼き目寿司」も食べたのは初めて。量は少ない。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)あじ

2020年10月22日

南紀へ(紀三井寺)

先週末、和歌山へ旅行に行った。単独で行くよりも、旅費、宿泊費、ガイド料金のすべてをパックにした方が、還元額が多いので、某旅行社のパック旅行に参加。まあ、個人旅行の方がいいのだが、実質50%バックの魅力は大きい。

まず、南紀ということばと紀南という言葉がある。南紀とは紀伊の国の南ではなく、南にある紀伊の国という意味で、おおむね和歌山県を指し、紀南とは和歌山県の南を指すので南紀の紀南というと和歌山の南という意味になる。

前回、和歌山に行った時は、関空、和歌山城、友ヶ島といったところから大阪へ北上したが、今回は新大阪からバスで南下。和歌山市にある紀三井寺へ。今年は開創1250年。50年に一度の秘仏御本尊御開帳ということ。大行事である。50年に一度と言うことは、和尚様方も経験はないし、コロナによって前例主義も使えない。

miidera1


まず、山の途中にある本堂まで一直線の石階段がある。三百段以上だ。しかも小雨。手すりをつかみたいが、感染リスクもあるのですぐにつかめるように手を手すりに近付けた状態で登る。心臓に優しくない。マスクなので酸素不足でもある。来月になるとエレベーターが動き出すそうで、ここで心臓が止まると、「一ヶ月後に来れば悲劇は起きなかったのに・・」と言われそうなので、肺の底にある最後の酸素を使う。

miidera2


そして、境内に辿り着く。木造の本堂の奥に今回公開された「本尊・十一面観世音菩薩立像」と「千手観世音菩薩立像」が並ぶ。両仏像とも開山した時の為光上人の手彫だそうだ。

miidera3


そして、新型の「大千手十一面観音像」総漆金箔張木造立像としては日本最大である。あまりに新しい。

miidera5


珍しく84円切手が貼られた塚がある。『文塚』といって全国の郵便局で、差出人も郵送先も不明のため行き先不明になった手紙類を集めて供養するための塚だそうだ。

miidera4


さらに幸福観音という仏像が立っている。「(第二次大戦で)敗戦後、中国大陸からの脱出行はドイツのユダヤ人虐殺にも比すべき惨状をきわめた。国家に軍に見捨てられた非戦闘員や婦女子幼童の多くは。飢餓死疫に倒れ・・・・荒野に屍をさらした。・・・」

miidera6


偶然にも読んでいる途中の、「赤い月(なかにし礼著)」にも同様の惨状が書かれている。裏を返せば、日本国、日本軍が行ってきた蛮行に対する返礼ともいえるわけだったのだろう。こういう碑は全国にあるのだろうか。

なお、寺院の敷地内には、飲めば現世の罪がすべて消えるという魔法の湧き水があるのだが、きょう罪が消えても、明日の罪までは消えないため罪深い人にとっては効果は限定的だろう。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)たび

2020年10月21日

赤い月(上)(なかにし礼著 小説)

なかにし礼氏と言えば歌謡曲の作詞家が表看板だろう。初期作品は「石狩挽歌」「時には娼婦のように」、レコード大賞曲3曲「天使の誘惑」「今日でお別れ」「北酒場」をはじめ無数の詞を書いている。一方で、直木賞作家でもある。彼の執筆の源は、少年時代のある経験にあるのだろうが、それは敗戦直後に母親とともに満州から死に物狂いで日本に帰還した経験だ。

akaitukijo


元々、父親が小樽から満州に渡り、荒野の中に酒造工場をつくって財をなしていたのだが、たまたま父親が商用で出張中に、ソ連軍が攻撃を開始、まもなく日本が降伏し、ソ連人、中国人が一斉に敵に回り、逃げ惑う日本人を襲う構図になる。さらに一家が住んでいたのは牡丹江という場所で、遠回りでも大都市であるハルピンに辿り着かなければならない。

もっとも著者は生き残ったから作詞家になったのだから、同邦人の遺体ゴロゴロを乗り越えて帰還したのは確かなのだが、次々に想像を絶することが起きるわけで、見栄も義理も財産もすべて捨てなければ前に進めない。上下巻の半分しか読んでないので著者の意図を誤解している可能性はあるが、「知恵」と「根性」と「幸運」がサバイバルに必要なのだろう。

実は、前半の部分を読んだあと、紀州方面のトラベルにGOTOしたのだが、引揚中に起きたことについて考えさせられることもあったが、下巻を読んでからにしよう。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)書評

2020年10月20日

今夜、ロマンス劇場で(2018年 映画)

この映画、綾瀬はるかのための映画といって過言じゃない。もはや世界に一本しかない白黒フィルムの中の王女がスクリーンから抜け出してくる。そのフィルムを何回も見続けていた映画助監督(坂口健太郎)の前に現れた白黒仕様の姫は、きままにカラー版の世界を探索しはじめるのだが、予定調和的に姫と助監督の距離は近づいていくのだが、手をつなぐことすらできない秘密があったわけだ。

gekijo


映画としては、巧妙な作りとなっていて、高齢になった助監督が病院で最後の時を刻んでいる時に、当時書いていた未完のシナリオを仕上げることになる。ストーリーはスクリーンから飛び出した姫のこと。

過去の別の映画で使われたシーンのオマージュが次々に登場するのだが、真似をするわけではなく、映画好きを試すようになっている。古い映画館が閉鎖されるシーンがあるのだが、高校の時にこっそり通っていたいくつかの映画館、半分くらいは残存している。個人的には、席がガラガラの方が好きなのだが。
  
Posted by ota416 at 00:00Comments(0)映画・演劇・Video