2007年10月20日

比較されても・・

3ee41876.jpg今週の将棋ブログは、やや詰将棋の専門的な話。専門誌である詰将棋パラダイス10月号に、拙作で7月号「詰将棋デパート」コーナーに掲載された21手詰双玉問題の解説が書かれていた。本ブログでも2007年8月5日で紹介している。
 
正解手順は、
 32飛成 51玉 33馬 61玉 43馬 71玉 44馬 53歩 同馬 81玉 63馬 91玉 64馬 73角 同馬 同銀 92歩 81玉 63角 72角成まで21手詰。

龍の横効きで馬鋸風に受け方の盤上の銀を取りに行き、もう少しで取れるというところで、「銀は勘弁」と「中合の歩」が代用品になるが、馬が横ばいを続けると打歩詰になるので、またも馬が遠ざかり合駒強要すると、今度は角合で自玉を縛られるというストーリーなのだが、解説の方によれば、この馬鋸+中合の構想は、二つの前例があると書かれていた。

その一つは、なんと伊藤宗看の「将棋無双・第26番」。おっと・・。そんな歴史上の巨人と・・。そして、もう一作は、駒場和男作「春駒」1957年の発表だそうである。

3ee41876.jpg実は、宗看「無双」と看寿「図巧」は若い時分に並べたことがある。東洋文庫の「詰むや詰まざるや」に収蔵され、指摘の無双26番はすぐにわかった。初型は略すが、金銀交換や飛車交換をした後、9二に飛車を打ち、11手目に1三馬となり、その後、玉は3一から9一に向って横這いを始め、馬の方は1三から1九馬に向って縦に引いていく。そして、△8一玉に▲1八馬で馬の押し売りが成功し、▲8二銀打と打ち込んで解決する。馬の縦引きの途中で中合をすると、その駒で早詰になる。

ところが、もう一作の「春駒」が見つからない。そして色々と勘を立てて、調べているうちに、駒場和男氏には、昭和詰将棋界を代表する名作集「ゆめまぼろし百番」というのがあることがわかる。どうも、知らないと「モグリ」と認定されるいくつかの詰棋書の一つらしいのだ。

3ee41876.jpgそして、その話については後日触れるとして(既に購入)、とりあえず、ある図書館にある「ゆめまぼろし百番」をパラパラめくってみると・・・

おそらく第4番「さらば友よ」が「春駒」の改作ではないのだろうか。自ら宗看作の弟のようなものと記している。この作も、前半に、色々な駒の交換などで盤面駒数が減っていき、17手目に1三に角が成り、宗看作と似てくるのだが(いきなりハイライトを見せずに両者とも若干の前戯を使っているのである。私の作はすぐにコトに及ぶ。)、実は妙なことに、何もない1九の地点に向かって馬が引かれていくのである。合駒強要型?。(さらに妙なことにこの問題をソフト「柿木将棋」で解かせると、作意と同手数で異なる馬の経路(横這い型)を解くのだが、なぜそうなのかは「さらに、慎重な取調べが必要」なのだろう。)


3ee41876.jpg先々週10月6日出題分の解答。

▲1九飛 △2八玉 ▲1八飛引 △2七玉 ▲1七飛 △2八玉(途中図) ▲3九角 △同歩成 ▲1八飛上までの9手詰。

要するに、2七の香が邪魔駒であり、まず消去した後、▲3九角の決め技を出すわけだ。もちろん、7手目にいきなり▲3九角でなく「▲1八飛引 △2七玉 ▲1七飛 △2八玉」の連続王手のピストン運動を、好きなだけ楽しんだ後にフィニッシュしてもいい。

ところが、この問題は、初手に▲3八角といういかにも詰みそうな手が見える。38角 同香成 19飛 28玉 29歩 同成香 18飛上までの美しい7手詰。しかし、この構想は2手目に△同香不成(失敗図)という玉方の捨身技があり、王手の永久ピストン運動が始まってしまうのである。


3ee41876.jpg今週の問題は、詰将棋パラダイス誌に解答付きの簡単な詰将棋で紹介されたものの改作。掲載作は、あまりにも簡単なので。

同じ改作でも、宗看作を意趣返しした駒場作に比べれば難易度は一万分の一だろう。ただし、一目で詰めないと、厄介かもしれない(「おおた作」を見慣れた方は、直ぐに解けるはず)。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評いただければ、正誤判断。



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この記事へのコメント
○○○、○手。
アクロバットな飛角4枚が、
実戦さながらの気持ち良い動き。
Posted by gara at 2007年10月21日 12:13
garaさん、こんにちは
正解ですが、私の実戦には、こういうのはでてきませんねえ。
いつも飛車角を取られちゃうんで・・

実戦の常識は、”王は下に追え”なんですけど・・・。
Posted by おおた葉一郎 at 2007年10月21日 13:08