2012年01月19日

「吾輩は猫である」を読み始める

漱石のデビュー作である「吾輩は猫である」は近代日本文学の出発点のような作品だが、読んでなかった。漱石が嫌いということではなく、他の漱石の小説はほぼ読んでいるので、読まなかった理由は、「長い」からだ。

で、長くても構わないという気持ちに最近なってきて、ついに読んでみようかということにする。その他にも日本文学を語るためには必須小説をいくつか読み落としているので、それはそのうち。

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実際、書店で探すと、新潮文庫と岩波文庫があることがわかったが、新潮の方にする。しおりがついているからだ。本文545ページ。明治のコトバなので、なかなか読みにくいが1日当たり50ページ読めば11日で読了できるのだが、11日間ブログに読書感想文を書き連ねたりはしないので、念のため。3回くらいかな??

で、書き出しは、

吾輩は猫である。名前はまだ無い。
 どこで生まれたか頓と見当がつかぬ。なんでも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。然もあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪な種族であったそうだ。

実は、ここまでは何回か読んだことがあった。ここまでで挫折していたわけだ。

そのため、大きな勘違いをしていたのだが、猫の飼い主は書生だと思っていたのだが、実際には書生は、猫を捨てに行ったわけだ。そして実際には137ページまで読んだところで、これを書いているのだが、いくつかの興味、あるいは特徴がある。

1.吾輩には依然として名前が無いのだが、小説の先の方では正式な名前をつけられるのだろうか?「野良」とか「先生(飼い主の職業)」とか呼ばれている。
2.小説は、一、二、三、と章別に分かれるが、一つの章が50ページ位と非常に長い。
3.最初の方は、動物小説的なところもあったのだが、途中から人間小説であることが明確になる。携帯屋のテレビコマーシャルみたいだ。
4.137ページ段階では、漱石が、何のためにこの小説を書いたのか、不明である。

時々続く


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