2018年05月16日

複雑化する社会

本日取り上げてみたいのは、5月11日の夕方に発生した新橋女子高生過呼吸事件。最近のいくつかの事件の中ではマイナーであるがかなり現代的な側面が感じられるからだ。

その前に、二件。まず新潟の女子小学生略取殺害遺棄事件。すでに容疑者が特定されたが、当初は20年以上前に発生し2010年に解決した女子監禁事件のことを考えた。警察の大失態が数多く発覚したことでも有名だが、犯人には懲役14年の判決が下っていたのだが、数えてみれば、すでに出獄。もしや、とも思ったがそうではなかった。

次に、千葉市稲毛駅そばの和風料理店「浜庖丁」での元市議の凶行。実は、この店には2015年の12月に行っている。階段を登ると、個室があるのだが、記憶によれば狭い部屋だったような気がする。確か、基本のコースに加え、マグロのカマ焼きを食べたはず。なかなかいい味だった。すぐ近くには知人の住まいもある。容疑者は元千葉市議で、当選した時は民主党だったそうだが、自分の主義と合わないと離党し、ネトウヨ活動しているらしい。民主党が右翼でないこともわからない人間が市議になる千葉の不思議というべきか。

そして、新橋駅前での過呼吸事件だが、旧来型の事件の場合、登場するのは「被害者」「加害者」「警察」「マスコミ」の四者となる。マスコミは中立を装い実は警察情報を重視するので、実際には被害者があると警察が加害者を捕まえてマスコミが報道して終りということだった。ところが、現代ではさらにSNSがある。SNSといっても、書き込む側と読む側、さらに第三者的にそれを解析したりまとめたりする側もあるし、誰も知らない証拠などもそういうところから出てくるし、さらにそれらの情報には誤りが多いという特徴もある。

さらに以前は大して重要に考えられていなかったパワハラ・セクハラとかそもそも何が正義かあいまいな問題が多い。

この事件は、実は第一幕と第二幕がある。第一は旧型事件で第二幕が新型事件。

まず、第一幕。なぜ、横浜の高校生が遠足に新橋などに行ったのかという点。後述するが高校は相鉄線沿線ではあるが、最寄駅から横浜まで25分。新橋までは乗り継ぎを入れても1時間で十分である。被害者は高校二年生で16歳か17歳。一人で東京に行ったことがないという生徒はいないはず。しかも、3時半に新橋駅集合でその前は自由時間。

実は、午前中は都立公園に10時集合でバーベキューをしていたそうだ。これも後述するが、学校側が強度の隠蔽工作をしているので公園の場所はわからないが、消去法的に考えると、お台場の潮風公園のはずだ。何しろ新橋駅とはゆりかもめでつながっている。(本当はバーベキューならもっと良い場所は神奈川県にはたくさんある)

生徒たちは、楽しいバーベキューランチを楽しんでいて、当日の夕方の惨劇やその後に学校が窮地に追い込まれることなど、誰一人予想する者はいなかった(深刻に書き過ぎかもしれない。タイタニックみたいだ)。

そして、バーベキューの後が班別の自由時間となる。これも断片情報だが学年生徒数が330人。たとえば「上野公園」とか「東京タワー」とか。おそらく10斑ほどあったのだろうか。お台場12時発だとそれらのスポットまで1時間。2時間過ごしてまた新橋に戻るとちょうど3時半頃になる。実際、新橋SL広場集合は3時30分ということだった。

ところが、都内というのは、案外時間通りに行かないことがある。乗り換え時間だって五輪関連工事があったり、そもそも人が多過ぎる。どういう理由かは明らかではないが、約30人の女子が集合時間に遅刻をした。

本来、電車に帰るのに集合する意味は不明で、狭いSL広場に330人も集まったら異常だし、ほぼ同時刻の東海道線に乗り込むのも異様だ。

そして遅刻した30人について、当初から教諭が説教したのか、生徒同士でトラブルがあって教諭が関与したのかは両説があるが、約10人の引率教諭の中の一人のM先生(九州に同名の県あり)の説教が陰険であったということになっている。遅刻した生徒の所属の部活を聞いて、部活の活動停止すると言い出したわけだ。卒業生の引退試合などできなくなってしまうわけだ。陰険と言わざるを得ないのは、事前に「遅刻した生徒の部活は停止する」旨の通告があったわけではない(あったとしても、まずいだろうが)のに、事後に言い出したわけだ。もっとも体験的にいうと陰険な教師ほど出世するものだ。

そして、連鎖反応的に(集団ヒステリー)7人が意識を失い、うち一人は、一時は無反応状態になっていた。

そして、その状況は目の前のJR駅員が把握していて、学校側が救急車を呼ばないため駅側の通報で消防、警察がかけつけ大掛かりなグリーンのシートの囲いが作られることになる。不吉シートだろうか。そして、マスコミ各社の記者やカメラマン、さらに上空のヘリが取り囲むことになった。

ここまでが第一幕。

第二幕は、当日の夜。ある女性のツイッター投稿から始まる。この女性は夜に都内で行われるロックコンサートに向かう途中、新橋駅で歩きスマホをしていたところ、この騒ぎに出くわしたそうで、目立つ格好(ロリータ)だったこともあり、大柄の男子高生から「写しただろ」と因縁をつけられ羽交い絞めにされスマホをとり上げられ、画像チェックされたそうだ。そして画像がないことに腹を立て「消しただろ」とスマホを投げ捨てられたそうだ。その場は新聞社の女性記者が高校生に注意をして暴行は収まったものの、さらに「被害届を出してやる」といって、相手の氏名を問いただすもはっきりせず、教師があらわれても名前も高校名も言わないということで、押問答になったそうだ。(記者が事件に参加する、というのも現代的だ)

その状況はかなり目立っていたようで、たまたまだろうが朝日新聞デジタルには、その女性の後姿と男子高校生と教師と警察官の押問答のようすが鮮明に掲載されている。つまり、架空のトラブルではないわけだ。さらにマスコミは遠慮なく写真を撮りまくっていたわけだ。

このツィートは瞬く間に60000人以上が見ることになり、まず「高校の特定作業」が始まり、「遅刻女子と暴力男子と無法教師」ということで、「偏差値の低い高校に違いない」という方向に向かい、偏差値30台のT高校ということになりそうになった。違うのである。生徒数が少ないわけだ。さらにこのT高校卒業の有名人まで低偏差値の汚名を着ることになる。超々有名になったTOKIOのナガセ君がそうなのだが、実はこの学校はどうしても高校だけは卒業したいという事情の子が集まっているそうで、偏差値だけではなく、学校に行く時間がない生徒にも対応してくれるということなのである。たぶんナガセ君の場合はそちらのパターンだったはず。

そして高校名が割れ、さらに確定したのは、実は瀬谷西高校のある生徒が、暴行を受けたという女性の言い分に対し、高校名を出したうえ「内容が異なっている」と反論を始めたことによる。この学校は偏差値的には普通レベルで、実際にあまり目立った学校ではないようだ。まあ、バーベキューとかSL広場とか部活停止とか、ずいぶん次元の低いことやっているなあと感じるし、隠蔽体質が強いのは間違いないだろう。

まあ、実質的な被害者はスマホを投げ捨てられケースが壊れた女性だけということを考えれば、これ以上騒ぎが広がるとも思えないが、高校の評判が何万人もから撃墜されたのは間違いないところだろうか。


この記事へのコメント
こんばんは
前倒しの投稿は珍しいですね。
新橋の(昼の)件は、多くの要素があって結構ややこしい気がします。
自分的にツッコむと、
近来の異常気象(気象病)の要素もあるかなと・・・
Posted by なかはら at 2018年05月15日 20:07
なかはらさま、
良い指摘です。汐留の日テレのビルがじゃまして海からの風が新橋まで入らなくなったのです。
Posted by おおた葉一郎 at 2018年05月16日 22:18