2008年01月21日

インターネット・ホットラインセンター:実態確認報告2 5

インターネット・ホットラインセンター:実態報告その2、インターネット・ホットラインセンター(以下ホットラインと略)が民間団体と呼ぶに相応しいか否かについてとなります。


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まず、ホットラインに委託されている“有害情報”規制に関する業務については、警察庁より以下の条文が根拠である旨の返答を得ています。

>警察庁組織令 第2章生活安全局 19条
》情報技術犯罪対策課においては、次の事務をつかさどる。

》3.情報技術の利用に伴う犯罪、事故その他の事案に係る市民生活の安全と平穏に関すること。
》4.情報技術の利用に伴う犯罪の予防に関すること。


上記条文及び警察庁開催の総合セキュリティ会議の結論を踏まえ、インターネット上の違法・有害情報に関する通報受付、違法情報の警察組織への通報、および違法情報のISPへの削除要求を行う組織としてホットラインの設立が必要となり、その民間への業務委託先としてインターネット協会が選択された。

以上を建前とし、それに伴う契約の審査申請が平成18年1月27日、実際の契約締結が平成18年5月12日となります。


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ホットラインの設立・運営に関しては“民間団体”である財団法人インターネット協会が実施し、あくまで警察庁は業務委託主として金銭を提供し、その対価として役務と成果の提供を受けることが建前となります。
該当の業務に従事する従業員はあくまで民間団体所属の“民間人”であり、業務内容そのものに関する資料も“行政文書ではない”として情報公開法の対象外になります。
上手いやり口ですが、そもそも情報公開法がいかにザル法であるを示しているともいえます(苦笑。

ここで、該当の機関が実際に民間団体であれば建前としては通るのですが、実際には警察庁は契約締結の半年以上も前である平成17年10月20日の段階で、当時インターネット協会の職員でもない、フリーでインターネットの何でも屋的な仕事をしていた吉川誠司に対し、ホットラインの責任者たることを依頼しています。


>mixi 吉川誠司による公開日記より引用
》2005年10月20日23:09
》幸運を呼ぶバンド?
(中略)
》そして二つ目は本日。
警察庁に急遽呼ばれて出向いたところ、来年度からスタートするある組織のリーダーを引き受けてもらえないか、という相談でした。

(後略)



以上の日記により、民間団体であるはずのホットラインが事実上警察庁による支配下に置かれているのではないか?とする疑惑が生じます。・・・日記自体の「(上記内容が)ホワイト・バンドによる効能」と主張するオカルティシズムもどうかと思いますが(苦笑)。

さておき、名目上のホットライン所長である国分明男氏はホットラインの母団体であるインターネット協会の副理事長であり、他にも各所で重職を歴任している業界きっての重鎮の一人です。講演に職務に引っ張りだこの存在であり、そんな多忙な人物が自身の“もっとも軽い肩書き”である“ホットライン所長”のために現場に常駐し職務を遂行している可能性は物理的にも皆無である、と断言できます。

また、実際に平成19年に行われたICPFセミナーに於いてもホットラインの違法・有害情報に関する基準について、


自分(国分氏)としては、この位は問題ないのではないかと思う
内容について、
削除対象として処理されている


旨の発言を行っており、国分氏がホットラインの運用に関して強い権限を持っていない(少なくとも強権を発動する意思はない)ことを暴露しています。

これらの事実により、警察庁が責任者であることを依頼し、現ホットライン副所長を肩書きとして持つ吉川誠司がホットラインの実質的な責任者であることが確定的となります。
更に、吉川誠司はホットライン開設後に以下のような日記を公開しています。


>mixi 吉川誠司による公開日記より引用
》2006年06月13日23:58
(中略)
》とはいえ、僕の新しい勤務先も、まがりなりにも警察庁直下の機関でもあるわけですから、それなりにセキュリティ対策には気を使っているわけですよ。
(後略)



民間団体である建前が事実であるならば、直上の機関はインターネット協会です。しかし、事実上の責任者として据えられた吉川誠司は自身の所属するホットラインを『警察庁直下の機関』として認識していることになります。

特定の業務を遂行する団体の設立を特定の省庁が主導し、その省庁自らが責任者をわざわざ外部から起用、あげくその人物は自らを起用した省庁を直上機関として認識している。

この様な団体に於いて、当然ですが省庁からのコントロールが全く無い“純然たる業務委託先である”などという状況の想定は極めて困難かつ不自然であると言えます。

これらの事実により、ホットラインは(形式上の建前論はともかく)実質的に警察庁傘下の機関であり民間団体などではない、と断言できることになります。


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ホットラインが民間団体と呼ぶに相応しい団体であるか否か、についての考察は以上となります。
次回は前回及び今回の内容が意味するホットラインの実情、及び各政党の反応などについて記載する予定です。

ota_24_589 at 02:32コメント(2)トラックバック(0)警察 | ホットライン 

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コメント一覧

1. Posted by 名無し   2008年02月07日 23:37
ホットラインセンターに関しての調査お疲れ様です。
追加情報ですが、ホットラインセンターがガイドライン改定に際して二次創作サイトの規制を図っていたようです。

インターネット協会、「ホットライン運用ガイドライン改訂案」で意見募集
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/02/07/18387.html
具体的には、違法情報については、わいせつ物、児童ポルノの判断基準となる
表現方法、パロディ画像・マンガの該当性などについて検討した。
2. Posted by 管理人   2008年02月11日 14:49
情報及びコメントありがとうございます。

ガイドライン改定及び二次元規制に関しては、次の次の回にて記載予定となります。

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