村上健のオセロ日記

趣味のオセロやフランス語に関する記事を投稿しています。私(村上)のメールアドレスは「私の姓のローマ字書き+アットマーク+dx.catv.ne.jp」です。

11日は品川スーパーリーグに参加しました。駆け足ですが試合を振り返ります。


  第1局 黒番。唯一勝てる構想(黒→白→黒の3手)は? 
  ●村上 健 Murakami Takeshi
  ○中島哲也 Nakajima Tetsuya  

図で私はまずd1を考えました。しかし白g3の後を色々読んでもどうもうまくいきません。最終的にd1では勝てないと判断して消去法で打った黒f2が敗着で以下白の勝勢。図の正解はやはり黒d1。以下白g3→黒h2!→白h3→黒h5→白h1→黒g2! これで白には右上方面に良い手がなく、白g7には黒a7→a8の連打があります。これで黒+2局面とのこと。私には難し過ぎました。    



  第2局 白番。最善手は? 
  ●山川高志 Yamakawa Takashi
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

図で私は白a3→黒f5。この交換が損で以下白劣勢に。左辺に黒a3と先着されても白b2が残って十分なので、白は左辺よりもf5の窪みに向かうべきでした。これなら互角です。  



  第3局 白番。どう打つ? 
  ●浦野健人 Urano Kento
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

17は悪手。e8なら互角でした。図で私は白f8→黒d8→白f7。これでa7が白の余裕手となり、しかもその手で完成する左辺の一色の山が強力です。以下は白の勝勢に。    



  第4局 黒番。唯一勝てる手は? 
  ●村上 健 Murakami Takeshi
  ○菱山裕一 Hishiyama Yuuichi  

図は黒g2が正解。以下白h3なら黒b1!→白a1→黒h1で右上が連打になり黒勝ちです。私もこの筋をずっと考えていたのですが間違って図で黒b1→白a1→黒g2と打ってしまいました。これが大変な手順前後で以下は白の勝勢です。  



  第5局 黒番。唯一勝てる手順(黒→白→黒の3手)は? 
  ●清信健太 Kiyonobu Kenta
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

実戦は図で黒a5→白a2→黒b7。これが疑問で形勢不明に。正解は黒d1!→白h1→黒a5。最初の黒d1→白h1の交換がうまく、黒a5に対して白a2と取る手が単なる偶数空きに先着する悪手になっています。かといって黒a5に対して白が左辺を放置すれば黒はa7にもう1手残ります。これが黒の優勢を維持する唯一の手順でした。実戦は以下黒にとって難しい形となり白が偶数理論を活用して勝ち。  



  第6局 黒番。最善手は? 
  ●石井健寛 Ishii Takehiro
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

微妙な形勢がずっと続いて図。ここで打たれた黒a6が2石損の敗着。図で黒g1なら引き分け形勢。しかしこの2者の違いは結論を聞いた上で考えても私の力では違いが理解できません。ましてや結論の分からない実戦では…。    



  第7局 白番。最善手は? 
  ●高橋晃大 Takahashi Akihiro
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

勝ち越しを賭けた最終戦。激戦が続いて図。ここで私が入れた白a1→黒b1の交換が悪手。この交換を入れずにすぐに白f8が正解でした。これなら黒g7が悪手(白h8→h7の連打あり)なので黒はa8しかなく白b7→a7の連打がありました(引き分けの形勢)。白a1→b1の交換を入れてしまったために白f8に対して黒g7が生じたのが致命傷。と言っても引き分け勝ちの権利は高橋三段が持っていたので結局は私の負けでした。やはり小学生チャンピオンは強かったです。高橋三段はジュニア代表として秋にベルギーで開催される世界選手権に参加します。きっと大活躍してくれることでしょう。

私の成績は3勝4敗でした(順位不明)。次の大会は2週間後のパリオープン。4年ぶりの参戦なので非常に楽しみです。

毎年シンガポールのフアチョン学院でAPYLS(Asia-Pacific Young Leaders Summit・アジア環太平洋青少年リーダーズサミット)というイベントが開催されています。世界各地から80数名の高校生が集い、様々な国際問題について議論したり研究発表したりするイベントで、麻布生も毎年3人参加しています。私も引率係として過去に2回参加する機会を得ました。

2回目に参加した時(3年前)にスタンダードオセロ盤を3台フアチョン学院に寄贈したところ、参加者が食事を取るカフェテリアのテーブルに置いてくれました。その後も毎年サミットの期間中オセロ盤をテーブルに置いてくれているようで、帰国した麻布生に「先生のオセロ盤でオセロをしましたよ! ルールはみんな知っているのでオセロを通じて仲良くなれました」という嬉しい言葉をかけてもらいました。

今年のサミットの
写真集にオセロが写っているものがあったのでご紹介します。 お世話になったフアチョン学院の先生方が、きっと私のことを思い出しながら毎年オセロ盤を置いてくれているのだろうなぁ、と思うと大変有り難く、嬉しい気持ちです。

APYLS2017オセロ
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先日神奈川カップに参加しました。非常に暑い日で、そのせいもあってか参加者は24名と少なめでした。


  第1局 黒番。唯一勝てる手順は? 
  ●山崎敦之 Yamazaki Nobuyuki
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

序盤からやや白優勢を感じました。36は悪手。ここはやはりg4に埋めるべき。以下互角の戦いで敗着は46。白g7!→黒h8→白a5!なら白の2石勝ち形勢らしいですが難し過ぎます。実戦は47が好手で既に白が勝てない形。図では実戦で打たれた黒a7!→白a6→黒a8…が唯一勝てる手順。黒a7はうまい手で、うっかりこの手でa8と隅を取ると白b8で左下の2個空きが残り、これは黒がどちらから埋めても次の白の手止まりで石を多く返されて黒が足りなくなります。    



  第2局 黒番。最善手は? 
  ●工藤悠誠 Kudou Yuusei
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

中盤はやや白優勢と感じました。35は唯一黒が粘る手。次に黒a7と打って白a8なら黒a6。これはb8が黒の余裕手になります。44が悪手。ここは白a8→黒a6→白g7が正解。これならb8の1個空きが右方の5個空きと連結しているために黒が下辺方面で手止まりを打つことができず、黒d1を強制して簡明に勝てました。そして図の局面。ここは黒e8!が最善。これなら白d8(最善)に対して黒g7があります。以下白h8→黒g8→白a6(これ以外だと黒a6で簡明に白負け)…で左辺を取って黒も粘っていました(以下最善で白+2形勢)。図で実戦で打たれた黒a6は黒にとっての命綱である「白が先打すると損をする3個空き」を潰してしまう悪手。次の白g7が好手で黒が粘れない形になりました(白が下辺方面の手止まりを打ち黒はd1に打たされる)。    



  第3局 白番。最善手は? 
  ●村上 健 Murakami Takeshi
  ○中村倫太朗 Nakamura Rintarou    

27は好手。これで黒優勢を感じました。ところが37が悪手。これはd1の方がいいに決まっています(白d2に黒f1あり)。図で私は白h7を恐れていました。これだとh6の1個空きが右上の5個空きと連結して白は偶数理論を維持しています。これならまだ難しい形勢でした。図で打たれた白b2が実質的な敗着になりました(左下に白の悪形)。    



  第4局 白番。唯一勝てる手は? 
  ●赤木達郎 Akagi Tatsurou
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

28までは白優勢を感じていました。しかし長考一発29a5!が好手。これで手を渡されると白の応手が非常に難しい。38が悪手。ここは白a6→黒a2(この手でa5に入ると白h8で黒はc8に割り込めません)→白b1!が妙手順で白勝勢でした。私は50でホワイトラインが切れると思っていましたが黒h2と打たれると再びホワイトラインが黒通しになることに気づき愕然。これでもう勝ちがないと思ってしまいました。しかし実は形勢はまだ白微妙に良し。図でg2なら以下黒a1→白a2→黒g1→白h8→黒h7→白h1で白の2石勝ちだったのです。ほとんど時間がなかったとはいえ冷静に図を見ればg2は奇数空きに先着する必然の好手。実戦の白h8が敗着です。    



  第5局 白番。どう打つ? 
  ●中村和樹 Nakamura Kazuki
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

21までは二人とも経験があったようでほぼノータイム。22から長考が続きます。32は黒d1を期待した手ですが黒は当然b2。38はなんとなく形に惹かれただけの悪手。d1がベターでした。以下非常に難しい形が続き47が敗着。ここは黒a8→白b7→黒e8が正しい手順で、これならb5が黒くなってb列の下の方を黒が取れるために実戦よりも僅かに得でした(引き分け形勢)。そして図。実戦の白h2→黒h3→白h4がうまく、その後右下方面を黒がどう打っても白g7でホワイトラインを通せる形になっています。この通しのおかげで白は下辺を確保し、細かいながらも勝勢です。  



  第6局 黒番。唯一勝てる手順は? 
  ●村上 健 Murakami Takeshi
  ○野田敏達 Noda Bintatsu  

26はf2やf7がベター。黒はg3でf8を狙う手が残って優勢に。しかし33で迷いました。黒g8が第一感でしたが白h4の後の展開が見通せず結局a3に。以下順当に進んで図。ここは実戦で打たれた黒g2→白h1→黒g7が唯一勝てる手順。こう打たれると白は下辺を黒に取られる展開を避けることができず(白h2は黒b3で再び白番)、黒の勝勢が確定しました。  



  第7局 黒番。どう打つ? 
  ●佐藤紘一郎 Satou Kouichirou
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

最終戦の相手は好調の佐藤四段。大会前の練習試合では私が完敗しています。13まではよくある展開ですがいつも次の手で困ります。第一感のe2に埋めるとあとで苦しくなることが多いので今日は思い切って白c1! 以下混戦。31は普通に黒g4の方が嫌でした。32はその手を消す好手。図で黒は長考の末黒g2! これは確かに白の着手を右上に限定し、白が右上の手止まりを打った時に右下の黒から打てない5個空きが崩れます。その結果黒は下辺を確保しa8を起点にして左方面を好きなように寄せていくことができます(実戦の流れを進めて確かめてみて下さい)。しかし下辺及び左辺方面の主導権を得る代償として上辺と右辺を白に与えてしまいました。この代償が見た目以上に大きく黒は敗勢になってしまったのです。図では右方面を放置して黒a3や黒a6と白壁を破るのが正解。これなら白の応手が難しく黒も十分戦えました。私も似たような失敗(相手に確定石を与えて局面の主導権を握ったものの足りない)を何度もしたことがあります。図は非常に勉強になる局面だと思います。

結果は5勝2敗で準優勝! 大会で上位に入賞したのは久しぶりでとても嬉しかったです。 次の大会は今週金曜日の品川スーパーリーグ。楽しみです。

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             第3位の大森六段    優勝の赤木四段     準優勝の私
                              (龍見六段撮影)

最終日は6回目のリーグ戦。時間がないので5分持ちです。その後湯河原駅前で解散しました。解散前に「明日は品川でりんかいチャレンジカップ、明後日は神奈川で神奈川カップが開催されるのでぜひ参加して合宿の成果を試してみて下さい」と部員達に言いました。私は明日の神奈川カップに参加予定です。今日のりんかいで麻布生が活躍しているとよいのですが。。。参加者が多く充実した合宿でした。

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夜はトリオ大会が行われ金子君、中村圭一郎君、跡部君チームが優勝しました。その後部長の小抜君の引退式。高2は部員が一人しかおらず大変で、部をやめようと思ったこともあったそうです。でも最後まで続けて良かったと語っていました。お疲れ様でした。新部長は倉橋君、会計は福畠君が引き続き行うことが発表されました。

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今日は朝から佐野洋子六段も参加。5回目のリーグ戦を行いました。その後2分持ちのブリッツ総当たり。3時間近くかけて先ほど終了。優勝は34勝2敗の栗田八段と倉橋四段。私は32勝4敗で第3位でした。夕食後にトリオ戦と高2の引退式を行います。

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今日は午後から東大オセロサークルのメンバーも参加して39名! まずは15分持ちのスイス式6回戦。その結果でAリーグからFリーグまで6リーグに分かれての総当たり戦を行いました。リーグが6つもできるのは多分初めてだと思います。

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午前中は第1回リーグ戦の続き。午後にOBの小林君、小澤君、榎本君が来ました。午後は彼らも交えて第2回リーグ戦。結果は写真のホワイトボードにあります。夜はオクトリバーシ大会(8分持ちのスイス方式5回戦)。私は絶好調で全勝優勝。準優勝は榎本君でした。

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夜はペアオセロをしました。私は中1の高(たか)君と組みました。中1とは思えない強さでびっくりしました。最初の2戦は僅差で負け。後の2戦は勝ち。優勝は4戦全勝の工藤・七瀬ペアでした。

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今日からオセロ部の夏合宿です。1日目は24名の参加。まずは15分持ちでスイス方式6試合。この結果でリーグ分けが決まります。私は好調で全勝優勝。準優勝は高1の倉橋君でした。その後6人づつ4つのリーグに分けて20分持ちの総当たり戦。私は目一杯時間を使う難しい試合ばかりでなかなか写真を撮る余裕がありません。しかりとりあえずB~Dリーグの18名の対局風景をとることができました。Aリーグの写真も後日撮影して載せるつもりです。これから夕食。その後はペアオセロをする予定です。
堀内さんのツイッターにも写真がたくさんあります)

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先日品川シーサイドオープンに参加しました。


  第1局 黒番。最善手は? 
  ●高見沢大樹 Takamizawa Daiki
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

序盤16はh4の方が良かったようです。以下白は強引に石を返すも黒の冷静な着手に攻めきることができません。中盤以降は打てば打つほど苦しくなる展開。そして図で黒はf1!→白a1→黒g7。これが白に粘る余地を与えない最善手順。この試合は完敗でした。  



  第2局 黒番。最善手は? 
  ●小抜 裕 Onuki Yutaka
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

序盤はやや白優勢を感じたのですが黒の粘りもうまくなかなか攻めきれません。34は悪手。ここは左辺を白a5→黒a2と取らせてから白g7が正しい手順。以下黒b6→白d8…と実戦と同じ流れで白優勢でした。違いは実戦だと黒a8が好手になってしまっていることです。正解手順なら黒はa8に打てません(打つと左辺~上辺を取られて敗勢)。42はf8もありそうで迷いました。しかし「最終的に右下が4個空きで残った時に黒g7→白h8→黒g8→白f8という白が得をする手順で寄せるために白f8は温存すべき」との読みで42c8を選択。これは正しい読みでした(c8は引き分け形勢、f8は白4石負け形勢)。45が好手で白は相変わらず苦しい展開。以下図に至るまで双方最善。図で打たれた黒h7が敗着。55でh5→白h4→黒g7→白h8で右下にハイパー偶数を作っても以下白g8→黒f8で白の2石勝ちです。図の正解は黒h4! 以下白h5→黒h7! かなり分かりにくいですがこれは先ほどの手順と比べて2石得(黒の引き分け勝ち形勢)になっているのでした。    



  第3局 黒番。最善手は? 
  ●新藤あおば Shindou Aoba
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

新藤初段はオセロ歴1年弱の中学1年生。私の本を読んでオセロを勉強したそうです。1年で急成長しこの試合は好勝負になりました。序盤9は疑問手。その後白優勢を感じたのですが黒の着手も的確で難しい形が続きます。私が一番後悔したのは28。ここは白a7で引っ張るべきでした。次黒b2でもg3でも白c7から寄せることができます。29が絶好手。この手を打たれた瞬間に序盤の優勢は吹っ飛び白容易ならぬ形勢になってしまったと感じました。以下白苦戦。37は私の感覚に全くなかった手で驚きました。そしてゼブラの分析で37d8と37e8が同価値と知って二度驚きました。図で黒はa6→白a5の交換を入れてから黒h4としたのですが、この左辺の交換が敗着となりました。白から打てない5個空きをつぶし白からb7に打てるようになってしまったのが致命的です。図では単に黒h4、以下白d8→黒b2…と進めれば左下の白から打てない奇数空きもあって互角でした。図の黒a6以降は白優勢。新藤初段は8月19日の全国学校対抗オセロ選手権にも出場予定だそうです。頑張って欲しいです。  



  第4局 白番。どう打つ? 
  ●龍見有希子 Tatsumi Yukiko
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

図は局面の岐路。ここで私は白b6→黒e1→白b4→黒c1→白h4。これはなかなか工夫した手順ではあるものの白不十分でした。正解は図で白b4! 私もこの手は考えましたが黒e8と打たれて厳しいと考えました。ところがe8には白d8!→黒b8→白h5!という絶妙手順があったのです。これなら白やや優勢。図以降黒の着手は非常に的確で最後まで逆転のチャンスは訪れませんでした。    



  第5局 黒番。最善手は? 
  ●梶山眞理子 Kajiyama Mariko
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

梶山二段はまだ小学6年生。私の次女と同じ年齢ですがじっくりと考えて非常に強かったです。私は序盤16が悪手でした。g3なら互角。以下大苦戦。しかし図で打たれた黒e1が形勢を戻す悪手。ここは黒g6!が絶好手です。以下白c8なら黒g5。白g5なら黒g8で黒優勢。続く27もg6がベター。以下白c8→黒h6…です。28と打たれてしまうと下辺には黒の悪形、上辺には白d2の好所が残り、右辺も色々な方向に石が返るため白壁をうまく利用するのが難しい。以下白が優勢になりました。  



  第6局 白番。どう打つ? 
  ●石田和暁 Ishida Kazuaki
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

石田二段と初めて会ったのは25年近く前のコスモです。関東オープンに参加した石田君はまだ小さな小学校低学年。今で言うなら福地君のような感じです。当時はそんなに若い選手は少なく、大人が多い参加者の中で異色の存在でした。その後しばらくオセロをやめて最近復活したそうです。私は以前1度だけ彼と対戦して、その時は負けています。16までは当時流行っていた定石。私が初めて全日本選手権大会の決勝に進出した時(1987年)もこの定石でした。石井七段(当時)は17をc6に打っています。石田二段はd1を選択。21までの進行は何回か経験があります。そのときの復習で22はc7が良い(ゼブラの評価)ということは知っていました。しかし白c7→黒c8の交換がなぜ白にとってプラスになるのかは理解していませんでした。25は非常に筋の良い単独B打ち(図)。その対策を考えている時に長年の謎が解けました。実戦の流れを辿ってみて下さい。黒が25~29と手を稼いで白に手を渡した時の白b7!が好手。次に白a5のストーナーをかけて左辺を確保し白優勢です。この筋があるから黒にc8を打たせる白c7が好手となるのでした。白b7以降は白優勢です。  

成績は4勝2敗で11位でした。最近牛定石に対する白の8手目を今大会の3局で打った手にしています。これは「ならでき」で福地五段が高梨九段に打った手で、天才少年の真似をさせてもらっているわけです。しかしやはりまだ十分に打ち慣れていないようで今日も全部苦戦になりました。頑張らないと。 あさってから麻布オセロ部の夏合宿です。今回は中1が十人も参加予定。OB、東大オセロサークル、ゲストを加えると後半は40人を超えそうです。大変盛り上がりそうで楽しみです。

日曜日は第45回全日本選手権大会に参加しました。幕張メッセは広いですね! 様々なイベントに参加する人で溢れていて圧倒されました。

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  第1局 白番。最善手は? 
  ●村上 健 Murakami Takeshi
  ○豊田博史 Toyota Hirofumi  

16は「コの字の中に埋める」白d2がベター。これで私が優勢になったのですが23が悪手。ここは第一感に従ってc6に打つべきでした。その後白g6→黒e1→白d5…で困ると思ったのですがそこで黒b1と上辺を取っておけばb5に好手も残って黒優勢でした。24が好手。黒e1→白g6の狙いです。私は25でb1が成立しないかどうか大長考。結局白g2のストーナー含みで白優勢と判断してe1へ。30はg5の方が嫌でした。本譜のa6だと黒b2が好手として残ります。以下微妙な形勢が続いて図。ここで打たれた白e8→黒g8→白f7が敗着。右下が白から打てない(あるいは打つと大損する)3個空きになったのが致命傷。以下黒の勝勢です。図では白g7!がこの一手とも言うべき好手。次黒f7なら白e8、黒h8でも白e8。これならまだ互角でした。    



  第2局 黒番。唯一勝てる手は? 
  ●土屋正太郎 Tsuchiya Shoutarou
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

23まではお互いほぼノータイムで進みます。24で私が長考。a5とg5を比較しましたが明確な結論が出せずg5へ。続く黒h5!は私が見落としていた好手。31は黒f3→白d8→黒e2もありそうです。終盤はお互い非常に難しい形。図では黒a3が一番嫌でした。b4~d6の斜めを取られてしまう上に次に白が左上の5個空きをうまく使う手順が思いつきません。これなら黒僅差で勝ち形勢でしたが実戦は図でg1! これが敗着となりました。    



  第3局 白番。どう打つ? 
  ●村上 健 Murakami Takeshi
  ○上倉大亮 Kamikura Daisuke  

16までは双方ほぼノータイム。17はその場で思いついた手。以下双方にとって未知の局面です。30は疑問。黒の好所に先着するf6がベターです。そして図。ここで打たれた白b8が敗着となりました。b8に打ってしまうとc8の割り込みをにらんで右下方面に黒の手段が生じてしまいます。図では単にb2とウイング攻めをするのが正解で、これなら互角の形勢でした。    



  第4局 黒番。どう打つ? 
  ●栗田誠矢 Kurita Seiya
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

中盤まで互角だと思っていたのですがどうやら甘かったようです。図で打たれた黒a1→白b1→黒g2!が痛烈。ホワイトラインの黒通しが厳しく白はなかなか石を増やすことができません。以下の黒の打ち回しをぜひ参考にして下さい。終盤の黒の寄せは全く隙がありません。差は小さくても完敗でした。  



  第5局 白番。最善手は? 
  ●村上 健 Murakami Takeshi
  ○鈴木祐太 Suzuki Yuuta  

試合前に鈴木二段から「村上さんのブログを読んで勉強しています」と嬉しい一言。23までは上倉戦と同じ進行。43は第一感黒c1だったのですが以下白h4→黒g7→白g8→黒h2→白b7…のような流れで自信が持てず却下。実はやはり43はc1が最善で、この流れなら黒勝ちでした。43を打った瞬間に「次白c1で黒打つ手なし」ということに気づき意気消沈。しかし白はh4! これで再び形勢不明に。以下双方ミスを連発する大混戦。53の第一感は黒g1。しかし以下白h8→黒g8→白b2!→黒a8→白b1→黒a2→白パス→黒a1がほぼ一本道。これでは足りないと判断して(実際白+4形勢)私は53b2。しかし白a1と打たれた瞬間「白g8→h8の連打で終わり」と気づきました。図はその連打で白快勝です。俎の上の鯉状態だったのですが白はb1! 白が少しでも右下方面を見れば連打に気づいたはずですが、相手の時計は残り5秒ほど。それでも全日本は30秒の秒読みがあるのでここはかなり考える余地があります。しかし鈴木二段がここで慌ててノータイムで打ってしまったのは秒読みに慣れていなかったからでしょう。慣れていないとなんとなく秒読みに入るのが不安になり「20分以内で打ち切れるならそれに越したことはない」と考えがちです。以前に瀧澤信行六段にも同じような状況で逆転勝ち(相手に明らかな勝ち筋があるのに秒読みに入るのを嫌った相手がノータイムで敗着)したことがあります。それでも左上で白に3連打を許したのが大きく足りないような気がしていました。終局後を石を数えると黒石が31枚。「やはり足りなかったか」と思っていると鈴木二段が「う~ん」と苦しそうな声。よく見ると照明の具合で光って白く見える黒石が一つ。それを加えると黒石は32石! 引き分け勝ちを持っていた私の勝ちとなりました。まったく幸運としか言いようのない逆転勝ちでした。    



  第6局 白番。唯一勝てる手は? 
  ●伊藤純哉 Itou Jun-ya
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

伊藤七段とは久しぶりの対戦。前回は確か3年ぐらい前の王座戦だったような気がします。その時は中盤に入る頃に既に敗勢になってしまったので、今回は終盤まで争えるような良い試合をしたいと思いました。その願いが通じたのか試合はお互いに時間をたっぷり使って慎重に打つ互角の好勝負に。43はh3が正解でした。白から打てない5個空きを潰すいかにも打ちにくい手ですが手を渡された白には有効な返し技がありません。実戦43が悪手で白にチャンスが訪れます(図)。私は図でa5とa7を考えました。というかその2手しか考えませんでした。これはこの大会一番の反省点です。冷静に局面を見渡せば右上に白から打てない奇数空き、そして右下に黒から打てない奇数空き。この2つが相殺し合っているために白は偶数理論で勝つ見込みがあったのです。白a5もa7も更に左下にも白から打てない奇数空きを作り偶数理論を手放す悪手。正解は偶数理論を維持する白a6!→黒a5→白b1(白+6形勢)! なぜこの手順が浮かばなかったのでしょうか。終盤が弱すぎます。実戦は偶数理論を手放した石損手順とはいえ白の確定石も多く微細な局面。寄せの主導権は黒にあり白は指定打ちが続きます。足りていてくれ、と心の中で祈っていたのですが…。数えてみると32石。そして分け勝ちの権利は伊藤七段にありました。残念ではありますが直前の試合は引き分け勝ちで勝ったのでこれはしょうがないですね。

結果は4勝2敗の9位。最終戦であと1石多ければ入賞だったのが悔やまれますが今の自分の棋力を考えれば十分な好成績だと思います。 その後決勝の棋譜取り。中野六段にもチャンスがあったように思いますが、終盤一手のミスを的確にとがめた栗田七段が優勝。世界選手権も頑張って欲しいです。
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その後はオセラー10人ほどで打ち上げ。佐野さんが宿泊したホテルのキャンペーンとのことで2500円で飲み放題食べ放題。料理もお酒も大変美味しく話も楽しく、結局解散したのは夜10時でした。

明日はいよいよ全日本選手権大会ですね。私が初めて全日本に参加したのは1982年、16歳の時です。会場は帝国ホテル。午前の予選リーグで丸岡秀範世界チャンピオンと対戦して1石負け(32対31で空きマスが1つ)したのを昨日のことのように覚えています。今は世界選手権の日本代表選考大会が3つ(名人戦、全日本、王座戦)ありますが当時は全日本のみ。1年にただ1回だけあるこの大会で優勝した選手だけが日本代表として世界選手権戦に参加できるのです。その重みと緊張感たるや現在と比較になりません。前日は緊張のためにほとんど眠れないのが常でした。その後会場は中野サンプラザ、日本青年館、ハートンホテル東品川、等変遷し、今年は幕張メッセです。初めての会場なのでとても楽しみです。

ところで
パリオープン参加予定者リストが公開されていますね。現在の世界レーティング順に並んでおり私がトップです。最近は成績も振るわず日本レーティングもかなり落ちているので意外でした。とりあえずこの大会に限って言えば今のところは優勝候補筆頭と言えそうです。頑張らないと…。まあ大会はまだ1ヶ月以上先なのでこれから参加者が更に増えることでしょう。

パリオープンの翌日はモンサンミッシェルに行くことにしました。以前初めて行ったときはバスによる日帰りツアーに参加しました。片道5時間ぐらいかかり現地の滞在時間は3時間と慌ただしい観光。長いバスの旅は大回転ミニを使って竹信君とひたすらオセロをしたのが良い思い出です。今回はモンサンミッシェルに1泊し鉄道で行くことにしました。

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行きが上のコース。5時間かけて在来線で行きます。帰りは下のコース。レンヌからTGVでパリまで1時間半しかかかりません。

このところ土日に仕事が入ることが多く大会参加は久しぶりです。


  第1局 白番。どう打つ? 
  ●村上 健 Murakami Takeshi
  ○高橋 修 Takahashi Osamu  

28のX打ちで黒優勢になったと感じました。そして図。ここでは白h6を恐れていました。黒h7なら白h3のストーナーで白は右辺を取れます。黒h1でも白h3。この時黒はh2に打てないため左方の白壁を破らざるを得ません。これならまだ白は粘っていました。実戦30c1は黒h1と取った形が良く黒勝勢です。    



  第2局 白番。どう寄せる? 
  ●野田敏達 Noda Bintatsu
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

序盤から優勢を感じつつも野田六段の的確な粘りにあって攻めきれません。図は簡明に寄せる最後のチャンスでした。正解は白b8→黒a8→白h5。こうなると後は黒g5→白g4→黒h4→白h3→黒a1→白b2→黒g2…という流れがほぼ必然で白の10石勝ち形勢。実戦48が8石差損。50が2石差損。52が2石差損、と悪手3連発でついに形勢逆転。まったく終盤が弱すぎて情けない限りです。ところが土壇場55が敗着。ここは黒a1→白b2の交換を入れておくべきで、それなら白f1の時に斜めが返らずc2、d2、e2の黒石も残って黒の2石勝ちでした。まだ時間も残っていたので黒の勿体ない逆転負けでした。  



  第3局 黒番。最善手は? 
  ●村上 健 Murakami Takeshi
  ○山本 隆 Yamamoto Takashi  

17は何回か打たれたことがあり、いつも対応に苦慮するので今回は自分が打ってみました。白がうっかりh5に応じようものなら黒f7!でh4に先着されて白劣勢です。もちろん山本1級がそんなミスを犯すはずもなく冷静に対応して形勢は互角。その後36がミス。ここはc2に埋めるべきでした。局面は黒優勢になったのですが…。図で私が打った39が大悪手の敗着。ここはb2が最強でした。その後の白の着手は正確無比。特に44は好手。右下に黒の連打が生じないことを正確に見通しています。黒が右辺と上辺を取っても右下で白に手止まりを与えるようでは足りません。  



  第4局 白番。どう打つ? 
  ●三屋伸明 Mitsuya Nobuaki
  ○村上 健 Murakami Takeshi  

21はa4やb6の方が良かったようです。白c1の引っ張りを警戒して打った黒g1があまり良くなかったようで以下白優勢に。図は左下と右下の両方が黒のハイパー偶数になってます。ホワイトラインの黒通しを切る手段がないために右下の黒手止まりは確定。あとはg2の1個空きを利用して左下で白が手止まりを打つようにすれば白は勝てます。ところが私は唯一左下で黒に連打を許す54b7!を選んでしまいました。g列を取ることを重視し過ぎました。残り時間が少なかったとはいえ情けないことです。55と打たれて左下の黒連打に気づいても後の祭り。それでも56でg2を選べたのは救い。黒がうっかり左下に先着してくれることを期待して56a7と打とうものなら黒h8!でg列を返す種石がなくなり大損。58は辛い指定打ち。最後は気持ちの良い黒の連打。これは逆転されたか、と思ったのですが数えてみると白の2石勝ち。幸運でした。  



  第5局 黒番。どう打つ? 
  ●村上 健 Murakami Takeshi
  ○栗田誠矢 Kurita Seiya  

17はe3もありそうで迷いました。しかしできれば黒d2→e3と2手に分けて打ちたいと考えて黒e8。この手を入れずに単に黒d2だと白f7で黒e3を消されて劣勢です。以下互角の戦い。中盤はやや黒優勢と感じました。しかし35→36の交換が損。ここは単にa6が良かったようです(黒+8形勢)。38はa5がベター(引き分け形勢)。再び黒優勢になったのですが…。図は勝負所と考えて長考しましたが考えがまとまらず黒h4。これが実質的な敗着となりました。図の正解は黒g3! 以下白h5なら黒h4→白h7→黒g2で簡明。白h4なら黒e1!→白g1→黒h7→白h2→黒b7!で黒勝勢。これは読めませんでした…。実戦も45でg2なら引き分け形勢らしいですが、多分正確に打ち進めることはできなかったでしょう。実戦45以降は栗田七段の正確な寄せにチャンスなし。  



  第6局 黒番。どう打つ? 
  ●村上 健 Murakami Takeshi
  ○佐々木康介 Sasaki Kousuke  

19までは対栗田戦と同進行。本譜20も有力です。佐々木三段は局後に「26はf2→黒e2→白e1かb3と打つべきでした」と話していました。確かにその通りでそれなら白優勢です。実戦26は黒にf1→f2の連打を与えて難しくなりました。以下非常に難しい形が続き図。ここの第一感は黒h2。しかし色々考えて選んだ黒f2が敗着。白g1なら黒b2で簡明。白b2なら黒a1→白b1→黒h2で第2行を取って勝てそうだと考えたのですが甘かったです。右上の2個空きは放置して50と手待ちするのが正しい判断。これで黒は細かく足りません。図ではやはり黒h2が正解。以下白g1(打たないと黒に打たれて損)→黒h8→白g7→f2が好手順。これなら右辺、下辺に加えて第2行を黒が確保して細かく黒に残っていました。52はきっちり偶数理論を確保する好手。g7の方が2石得らしいですが見通しが難しい。53以下は双方最善です。  

成績は3勝3敗の11位。 久しぶりに打ったオセロ(ネット対戦を除く)は最高に楽しかったです。内容としては、序盤&中盤はかなりよく打てていますが、終盤が弱いと感じました。詰めオセロを考えるなどの地道な訓練をサボっているからでしょう。次の大会は全日本選手権大会。楽しみです。

もちろんオセロ選手には大会参加・不参加の自由があります。都合がつかない大会には参加しない。あまり楽しくなさそうな大会には参加しない。レーティングが下がりそうな大会には参加しない。なんとなく気分が乗らない大会には参加しない。これは全く正当な権利であり、誰もそれを責めることはできません。

都合がつくから参加する。楽しそうだから参加する。レーティングが上がりそうだから参加する。気分が乗ってきたから参加する。これもまた全く正当な理由であり、誰もそれを責めることはないでしょう。

ただ私は、別の観点から大会に参加する場合もあると思っています。今回の大会に関して言えば、多額の交通費をかけ、遠方からわざわざ麻布に来てくれる中高生たちが「沢山の強い選手と打てた。来て良かった!」と思えるように参加する。初めて連盟が企画した中高生向けの大会の第一回大会を盛り上げるために参加する。そのことでこの大会が来年以降も継続し、全国の中高生、あるいは将来の中高生である小学生達の目標となるような大会に育つために参加する。このような考え方もあるでしょう。

前回の投稿には明示しませんでしたが私が「大局を見ていない」と書いた意図はここにあります。「今の自分のことだけを考えていませんか?」ということです。中高生ならそれは当たり前だしその権利があるでしょうが、顧問としては物足りません。もう少し大局を見て行動して欲しいと願っています。

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