昨日は神奈川オープンに参加しました。二日連続で大会に参加できるなんてめったにないことです。会場は前日に続き満員。選手が75人、付き添いの保護者も含めると100人近い人です。ちょっとしたオセロブームの到来でしょうか。嬉しいことです。ちなみに天才キッズの番組ディレクターも二日連続で取材に来ていました。またオセロ対決がテレビに出るといいですね。


  第1局 黒番。どう打つ? 
  ●渡辺敬一 Watanabe Keiichi
  ○村上 健 Murakami Takeshi

序盤から渡辺二段が猛烈に引っ張ります。引っ張り切られる危険を感じた私は一手一手長考の連続。そして図。ここで打たれた黒e8が敗着となりました。次の白g1がうまく、黒はどう打っても白を詰めることができません。そして詰めることができないと左下の黒壁が大きな負担になります。図の正解は黒g4。次白f1なら黒d1→白b1→黒f5。これで黒は攻勢を維持していました。  



  第2局 黒番。最善手順は? 
  ●村上 健 Murakami Takeshi
  ○工藤悠誠 Kudou Yuusei

工藤二段は麻布オセロ部の中3生。最近どんどん強くなり私との差が縮まってきているのを感じます。この試合も負けそうになりました。序盤から難しく両者長考の連続。26はd3の方が嫌でした。黒はa6に取れません(取ると斜めも返ります)。35はh4がベターでした。実は36の手を見落としていたのです。36と打たれると非常に厳しい局面。そして37も疑問。次の38~40が私の見落としていた絶妙手順で黒大ピンチ! 42はh4→黒h2→白h1→黒a1…の取り合いで白やや優勢でした(白+6形勢)。43はh4→白g7→黒g1で黒+8形勢。44はg2で白+6形勢。45はb7で+8形勢。お互い時間がなく形勢が二転三転します。47もb7なら+4形勢。白の敗着は52。ここはb8→黒d1→白b1→黒g1→白f1→黒g2…で奇数理論にハマりますが白+2でした。そして図。もうほとんど時間がなかったのですが瞬間的に黒g1から右上の手止まりを打つ手順が見えました。これが唯一の勝ち手順で黒2石勝ち。  



  第3局 黒番。どう打つ? 
  ●福地啓介 Fukuchi Keisuke
  ○村上 健 Murakami Takeshi

17までは前日の対高梨戦と同じ進行。ここで私から変化しました。上辺を取らせて引っ張らせる構想。24で手を渡してやや良いかと感じたのですが黒27~29で上辺の黒山を一色にするのが予想以上に厳しく難しい形勢に。39で福地五段は黒h4→白h6→黒e7!と打ちました。これが実にうまい手順で白は次の手が難しい。しかしゼブラによれば39の最善は黒d7(引き分け形勢)。次は白e8かh4で引き分け形勢。39黒d7に対して白がe7と応じると黒e8!で黒+6形勢になるそうです。まったくこのあたりの形勢判断は人間の能力を遙かに超えていますね。実戦41となった局面が超難解で悩みました。44でd7は黒b7で勝てないと判断して44d8。これは正しい判断でした。福地五段は図で大長考。私はb8を一番恐れていたのですが、それは白d7→黒b7→白e8!→黒b8→白b2!→黒g7→白h8…で白勝てるようです。難し過ぎます…。結局図で打たれたのは黒e8。これが実質的な敗着のようです。次の白d7に対して黒はb7と対角線を通すしかないのですが、白からc8→黒a8→白b8の対角線切りが残ります。かといって途中黒a8でb8は下辺がウイングになり白b2の対角線通しにたいして有効な手がありません(黒g7は白h7!)。図の正解は黒c8(白+4形勢)。これならまだ逆転の余地が十分あったでしょう。実戦48は大悪手。直ちに白c8に打つべきでした。実戦はa列とb列を両方黒に持って行かれて僅差になりましたが幸い4石残っていました。これで対福地五段の対戦成績は2勝2敗1引き分けの五分に戻りました。  



  第4局 白番。どう打つ? 
  ●長尾広人 Nagao Hiroto
  ○村上 健 Murakami Takeshi

22までは昨年伊藤悠史四段と打った試合と同じ展開。その時は23でa6→白b6…で白優勢になりました。長尾六段は23g6→白f6→黒d6! これが局面を複雑化する好手順でした。以下白は長考の連続。28は黒h2やg2の攻めが残るので嫌な手ですが、黒g2を食らってからでは打てなくなる(黒g2→白h3はg2の黒を返して黒にh1を取られる)ので仕方がないと判断しました。これが正しい判断で局面は白やや優勢。35には白h1。上辺を与えても細かく勝てるという判断です。47は悪手で図。ここで私は終局まで石を数えて僅差の勝ちを確信してh6に打ちました。その読みは間違ってはいなかったのですが、図ではもっと簡明な勝ち手順がありました。それは白f8→黒b8→白h6です。これなら黒g7が白h8→h7の連打になってしまうので黒はa1→白a3→黒h7しかありません。以下白h8→黒g7→白a8…で白は第7行と第8行を取って快勝です(+16形勢)。この手順が全く思い浮かばなかったのはちょっと情けないです。  



  第5局 黒番。どう打つ? 
  ●村上 健 Murakami Takeshi
  ○末國 誠 Suekuni Makoto

図は一番悩んだ局面です。私の打ったh5は悪手。以下徐々に形勢を損ねていきました。図の正解は黒h4→白h6→黒f5→白g4→黒h7→白e2→黒c2! 以下白h2なら黒d2。白h3なら黒h2→白d2→d1!(右辺の一色の山が強力)。白e2までは読んだのですが次の黒c2!が思いつかずにこの手順を切り捨ててしまいました。終盤は白優勢ですが42が緩手で形勢急接近。42はa2が最善でした。次黒g7なら白g8!→黒h8→白h7で白はa1に打てます。53は石損。ここはいずれ打たされてしまいますが、今は放置して黒g1が最善でした(白+2形勢)。先に左上を決めたために最後の3個空きで白に第3行を取られる大きな手が出来てしまいました。それでも白僅か+6ではあるのですが…。末國九段の着手は正確で、差は小さくても逆転の余地がない敗戦でした。  



  第6局 黒番。どう打つ? 
  ●桑原周平 Kuwabara Shuuhei
  ○村上 健 Murakami Takeshi

序盤はやや白良しの展開。図で打たれた黒d8が疑問でした。ここは黒f7がベターで、以下白がe8以外なら黒はc8。白e8なら黒f8。これならまだ難しい形勢でしょう。実戦は自然な流れで白勝勢となりました。

6回戦でそれまで全勝だった髙橋晃大五段が福地五段に敗れたため全勝者はいなくなりました。 5勝1敗が6人並び優勝は同石数で末國九段と福地五段。3位が私でした。私は二日連続の好成績で全国レーティングが6位まで上がりました。天才キッズ軍団は福地五段が5位、髙橋五段が8位。う~ん。すごいです。

二日連続でたっぷりとオセロを打ち非常に充実した週末でした。

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                         第3位の私、同率優勝の福地五段と末國九段