[PR] 自動車ローン 音遊びの会 ワークショップ記録 - livedoor Blog(ブログ)

2016年10月19日

9月4日 公開ワークショップ

先にお詫びを申し上げると、
9月4日(日)の公開ワークショップの動画の半分ほどiPhoneに保存しておいたのだが、この記録を書く前に故障により消えてしまった。
詳しい順番や内容等をメモに残しておらず、いつものような記録を記すことが出来ない。
なので、記憶にあるおおざっぱな私の感想となってしまう。
素晴らしかった公開ワークショップの内容提示を期待している方がいらしたら、申し訳ない。


公開ワークショップの仕切りは、
メンバーの中島さんが担当してくださった。
彼女の穏やかな進行と、面白く的確なコメントはこの日来てくださった一般参加者を和まし、のびのびとした環境を作り上げた。
今回の試みが「他人の音を聴き、感じ取った音を表現する」というシンプルに見えるがなかなか難しい内容であった。
流れとしては、
演奏グループ(仮にAとする)が即興演奏を行い、視聴グループ(仮にBとする)が横で聴き、演奏を終えるとBが感想を言葉で述べる。
ひととおり終えると今度はBだった人間らがAとなり、先程の演奏で感じ取った事を即興演奏として表現する。
その繰り返しである。
簡単に言えば、「音の伝言ゲーム」のようなものである。
大人になればなるほど、言葉の言い回しが増え感想を求められたら悠長な言葉で述べる事が出来る。
しかし、それらを即興演奏で表現するとなるとなかなか難しいように感じる。
どのように表現すれば感じ取った音を表現する事が出来るのだろうか?
しかし、子ども達の様子を見ていると「このように難しく考えるのは大人だけなのかもしれない」という結論に至ってしまった。

子ども達の中でも、演奏スタイルはざっと別けると二通りに分類される。
一つは、周りの環境や人間関係なく自分のスタイルを変えず同じようなパターンを毎回行う子。
もう一つは、その時の気分や周りに応じて楽器を変えたり演奏スタイルを変えて即興を行う子。
別にどちらが良し悪し有るわけでもないし、即興に縛りはない為どのやり方が正しいなども当然ない。
よく保護者の方々が「いつもと同じだね〜」という事を言われることがあるが、
そう言うわけでもないのだ。
ミュージシャンの方や代表はわかっている事だと思うが、この記録を書き様子をビデオに残し繰り返し見ているとより解る。
パッと見ると同じパターンを繰り返しているように見えるのだが、まじまじと観察するとその時に居合わせる音や人によって彼らの様子が微々たる物ではあるが変化している。
ミュージシャン等を見つめ、様々なタイミングを彼等なりに見計らっているのだ。
そして、音に反応して自分を同じパターンの中で表現している。
話が脱線したのだが、今回のワークショップではそれらの事がとても浮き彫りになっていたように思える。
特に分かりやすく目立った子を例として挙げさせてもらう。

この日いつも以上にテンションが高く、とても楽しそうだったゆりちゃん。
いつもは穏やかで大人しく、主に木琴や鉄琴での演奏が多く音色も彼女らしく大きくなく丸っぽい。
時々ゲストミュージシャンが遊びに来てくれるとテンションが高くなるのだが、この日は格段にテンションがハイの状態だった。
たまたま私の知り合いのミュージシャンが彼女と同じグループに入っており、彼女の近くでアコーディオンを演奏していた。
彼は音遊びの会に初めて参加し、参加できて嬉しいながらもどのように演奏するか戸惑いながら音を出していた。
一方彼女は、この日はいつもと違ってなかなかアグレッシブな表現で演奏を行っていた。
普段はじっと座っている事が多いのだが、この日は途中で立ち上がり少し遠目にあるシンバルを鳴らしたり、様々な音で高鳴る気持ちを露にしていたのだ。
終わると直ぐ真後ろにいたアコーディオンの彼に向かい、「良かったよッ!!」と満悦の笑みで去っていた。
その時の様子を、帰り際嬉しそうに私に報告してくれた。
上記の事を簡単にまとめると、ゆりちゃんは演奏前から他者の音を聴き気持ちを向上させ、更に自分と演奏していたミュージシャンらの音を聴き、より高まった気持ちを音で表現した結果いつも見せないアグレッシブな音が仕上がったのだ。
参加していた大人達が迷いながら行っているのに対し、彼女はいとも容易く今回のテーマをなし得たのである。
こんな事をしたのは彼女だけではない。
永井くんやゆうたくんなどレパートリーを多数持っている子は同じように、いつものWSより少しアグレッシブに活動していた。
ゆうごうくんに至っては、相手によって発する単語やCMソングも変わるのだ。
最初に目立った子を例に挙げたが、いつもと同じようなスタイルの子たちも挙げさせてもらう。
一見すると、彼らはいつものスタイルで同じように表現していたかのように見えただろう。
しかし、ずっと観察していると微々たる違いに気付く。
吉見くんはこの日、彼のシンボルと言えるトランペットでの演奏だったのだが、彼はその時々で感じ取った雰囲気を彼なりに察知しているように私は推測している。
目線を色んな所に泳がせ、その場の音を考えたながら吹いているのではないかと思えた。
この日、ピアノと鍵盤ハーモニカと演奏しており、なかなか激しめな音色で途中音が跳ねるような場面があったのだが、ピアノの方に身体ごと向け絶妙にタイミングを合わせていた。
そう、いつもと同じに見えて彼らは繊細に、毎回少しずつ変化をさせ表現していたのだ。
藤本さんも8割ぐらいトロンボーンを吹くのだが(2割は歌うことがある…が歌の時も同じ事が言える)、ずっと彼を観察していると自分のやりたい演奏を優先しながら周りに合わせて吹いている事がわかる。
ともくんも、その時その時でリズムが7拍子だったり変拍子だったりと少し変わる。

今回、音を聴くというテーマの元に行ったのだが、「もしかして、音を聴いていないのは私達大人なのではないか??」という考えに至った。
もし、お怒りの方が居たら申し訳ない…が、素直に音を聴いていたら迷うこと無く彼らのように音を表現し、自然と沢山の音を聴いているのではないだろうか??
大人になるにつれ、彼らのような「素直に表現する」という事をしていないのではないだろうか??
私は今回のWSでそのように感じ、学ぶ事が出来た。
当たり前の事なのだが、無駄に知恵が付きまわり無意識の内にくどく色々考えてしまっていたのだ。

今後もし音の表現に迷ってしまったら、今回学んだ事を思い出したい。
基礎的ではあるが大事な事を思い出させてくれた、とても良いWSでした。
中島さん、本当にありがとうございます。
そして身体を張って教えてくれた子ども達も、本当にありがとう。
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7月24日 ワークショップ

ジリジリと太陽が照りつき始めた今日、真夏の暑さにも負けず子ども達の音楽はヒートアップする。
そんな皆に、仕切り人であるにしやんさんが面白い事を発表する。
今日は保護者の方々も交えた内容で、
子どものペア➡その子どもの保護者のペア(ミュージシャンは両方にエッセンス的に入る)という保護者共演を取り入れた内容だ。
また、今日は人数も少な目なので一つ一つのペアにスポットが当たりやすい。


ともくん、藤本さん➡ともくんパパ、藤本ママさん(ミュージシャン・八木さん、中大路さん)

ともくんの微かに鳴らし叩く手持ち太鼓の一定のリズムと、藤本さんの伸びやかなトロンボーンの音で始まる。
一見合ってないかのように聞こえるのだが、何故だか自然とあって聞こえる。
少し経ってミュージシャンが加わる。
八木さんがともくんに仕掛ける。
側に寄り玩具シンバルを持ち、
ともくんの近くにあった太鼓を鳴らす。
それに反応し、ともくんも吊られて叩き始める。
じわじわとパーカッション音が増えてきだした。
中大路さんは八木さんと反対方向に回り、ボイスで藤本さんのトロンボーンと会話をするかのように声を出す。
まるでそのボイスが金管楽器のユーフォやチューバの様に聞こえ、
藤本さんも同じことを思ったのか少し反応するかの様にトロンボーンを鳴らす。
次第に音楽が膨れ上がる。
なんだか学生の頃に聞いた、パーカッションと楽器のデュオを彷彿させた。
藤本さんが満足し、吹き終えた所で終了。
そして、保護者の二人へバトンタッチ。
藤本ママさんはギターを片手に座り、
ともくんパパはともくんと同じ定位置に付いた。
ともくんパパが音を鳴らし始めるとほぼ同時に、ギターの渋い音色が響き渡る。
なんだか海外ドラマのBGMで流れていそうな音楽が出来上がる。
とても落ち着く空間だ…途中でスズの音が小さく鳴り、より良さが際立つ。
途中からミュージシャンが入った…と同時に藤本さんも歌で参戦。
中大路さんがその歌をアレンジし歌う。
藤本さんの既成曲とその場の即興音楽がマッチし、音楽がさらに進化を遂げる。
中大路さんの「咲かないで…」というフレーズがフェードアウトすると同時に音楽もフェードアウトして終わる。
なかなかドラマチックな仕上がりだったのではないか。

大生くん、吉見くん➡大生ママ、吉見ママ(ミュージシャン・毛利、にしやんさん)

大生くんの繊細なピアノのメロディーが鳴り出すと、勢いよく吉見くんがペットを吹く。
しばらく2人の会話をするようなデュオが続く。
その様子を見ながら、ちょい足しするように毛利とにしやんさんが入り出す。
ミュージシャンが入ってきてしばらくすると、吉見くんは鍵盤ハーモニカに切り替えたり色々な楽器で参戦しだす。
その後で黙々とピアノをひたむきに弾くたいせいくん。
のんびりと不思議な空間が部屋に広がる。
音と音とのぶつかりあいが繰り広げられている。
怪しげな空気に釣られて楽しそうにりさちゃんが前に出てパフォーマンスをしてくれた。
そして、微動だにしないたいせいくん…いや、ピアノの蓋で物静かにパフォーマンスをしているではないか。
そして鍵盤を鳴らす。決して混じりあわない四つの音が飛び交い、終幕。
保護者のお2人も、子ども達と同じポジションで始める。
お母さんが横に来て嬉しいたいせいくんは、ピアノを弾いていた。
吉見ママの太鼓が鳴り、こちらの様子を伺っていた。
小さい音でのやり取りが続く。
にしやんさんのチャイムの音が、まるで一斉に鳴り出した風鈴みたいに爽やかに響いた。
そして吉見ママの音で、岸辺に居るように感じさせられ、まったりした空気になる。ひたすら物を転がしノイズ音を出す毛利。
なんだか、音を出すというより生活感が滲み出る回になった。

3.りさちゃん、ゆかちゃん→(ミュージシャン・沼田さん、西さん)

とても嬉しそうにコップで太鼓を鳴らすりさちゃん。
ゆかちゃんはカッコ良くドラムでスタンバイしていた。
りさちゃんに合わせてドラムで工夫して様々に叩くゆかちゃん。
そこにミュージシャン2人がはいり、盛大になっていく。
沼田さんのジャジーなピアノに西さんのキレキレな木琴が合わさる。
ゆかちゃんもドラムで対抗。
益々笑顔になってきたりさちゃん。
激しさと静寂が急ピッチで交代していく。ゆかちゃんがドラムで西さんに仕掛けていく。
それに応える西さんの木琴。
ゆかちゃんのバシッと決めたシンバルで終わりを告げた。
保護者にバトンタッチをし、りさパパが出てくるとりさちゃんが嬉しそうに見つめる。
親子でコップパフォーマンスからのスタート。
コップの反響で声を出すりさちゃんと、コップを使用してカホンを叩くりさパパ。
そこにゆかちゃんママがトーンチャイムで入る。
じわじわと西さんがはいり、チャイムを鳴らす。
遅れて沼田さんがジャンベでリズムを刻む。
更にりさちゃんママがコップで色々叩き始めた。
可愛くもしっかりとした音楽が出来上がる。
りさちゃんがマット状のキーボードを出し、膝に乗せだした。
徐々に音が減っていき、消えるように終えた。

4.しーちゃん、ゆうごうくん→しーちゃんママ、ゆうごうママ(ミュージシャン・早津君、いずみさん)

しーちゃんが鉄琴の前に座り、ポロポロ叩きだす。
しばらくしーちゃんのソロが行われた。
そこへ西さんが現れ、ゆうごうくんの楽器を持っていく。
少し経ってはやつ君が現れた。
マイクを持ち出し、遠くにいるゆうごうくんの実況を行うようだ。
この間にもしーちゃんの綺麗な鉄琴が鳴っている。
はやつ君のギターの音と同時に、ゆうごうくんの声が実況中継された。
相変わらず言葉のチョイスが絶妙だ。
はやつ君がギターを鳴らしながらタオルを持って歩き回る。
いずみさんも加わり、部屋で綺麗な音色のトリオが行われだした。
その空間でもゆうごうくんの実況中継が流れるという、少しミスマッチな感じがとても面白かった。
とても伸びやかで、各々の個性が垣間見れる演奏だったように思える。
保護者にバトンタッチすると、しーちゃんとしーちゃんママは親子でチャイムを鳴らし、その傍らでシート状のピアノを弾くゆうごうママ。
チャイムの音と、電子音が面白く交わり合う。
そこにスッと入りインタビューしだすはやつ君。
はやつ君とゆうごうママの会話が面白く笑ってしまった。
次々インタビューを続けるはやつ君。
そこにいずみさんがミニジャンベで入る。はやつ君は飛んだり様々なパフォーマンスを前で行う。
そしていずみさんの綺麗なピアノのメロディーが入り込んできた。
空間の雰囲気がガラリと代わりに、水の中に居るような気分になった。
親子で太鼓を鳴らすしーちゃんとママ。
電子音をメロディックに弾くゆうごうママ。
ゆらゆら揺れるような気分になってくる。はやつ君のバンッという音で静かに終わった。

5.保護者ビッグバンド
森さんの可愛いおもちゃピアノが鳴ったと思った瞬間、全員がバッと嵐のように音を鳴らす…
そして、静まり各々が自分達の楽器を自由きままに鳴らし始めた。
パーカッション隊のアテンポのリズムに合わせて規律正しく音を出す。
そこにミュージシャンらが交じり、少しずつ複雑に変化を遂げていく。
早津くんの動きがそれらの音を表現しているように見えた。
安定した流れの中で、不安定さが垣間見れる。
終わりに向かうにつれ、音とスピードが加速を始めた。
徐々に薄暗くなり、次第に音が止み終焉を告げた。

6.子どもビッグバンド
打って変わって子ども達。
出だしは藤本さんの歌が優雅に聞こえる。
アテンポなリズムは保護者バンドと同じだが、とても賑やかにマイペースに始まる。
中大路さんと藤本さんの掛け合いが、合っているような合っていないような、とても絶妙な2人だ。
自然と同じタイミングで大きくパーカッションを鳴らし出す。
ゆかちゃんが先頭を切って鳴らしていた。
ゆかちゃんが激しくなるとみんながそれに合わせ、終わりの合図でみんなが息を合わせフィニッシュ。

7.親子ビッグバンド
ゆかちゃんが前に立ち指揮をする。
合図が出ると一斉に鳴らし始めた。
ゆかちゃんの楽しげな指揮につられ、みんなも楽しげに演奏をしている。
少しずつミュージシャンも加わり、ゆうごうくんも少しずつ楽器に触れる。
時々入る八木さんのドラム音に、全体が触発され激しくなってきた。
ゆかちゃんの「激しくッ!!」という合図に各々の方法で応える。
傍で見ていて、なんだかロックバンドのライブの締めくくりを見ているようだった。
それほど最後の盛り上がり方と締め方がロックのようにパリッと決まっていた。


最近、ミュージシャンのみんなが口を揃えるように
「親子でやると、自分達では引き出せない物が出てくるよね。親子共演…いいなぁ」と絶賛している。

私もその1人なのだが、血の繋がりかシンパシー的なものなのかミュージシャンやアーティストらでは引き出す事の出来ない面白さが毎回発見される。
子ども達、親御さんそれぞれに勿論良さが元々あるのだが、家族が合わさると2倍以上になって良さが発揮されることがある。

親御さん方が迷惑でなければ、今後も色々な形で親子共演をしていきたいなぁと思います。
子ども達、協力して下さった親御さん方、そして仕切りのにしやんさん。
ありがとうございます。


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2016年07月18日

7月10日ワークショップ

本日のワークショップは、保護者の方々による企画。
開始前から何やら盛り上がっていた。
今日来てくださったのは、
以前はよく参加されていたウード奏者の加藤さんと
ご友人のジャズギタリストの森下さん。
アジアンテイストな加藤さんと、ジャジーでスタイリッシュな森下さん。
予想がつかない音楽…開始前から皆ウズウズしていた。

最初は加藤さんと森下さんによるセッションからスタート。
優しく丸いウードのソロから始まり、準備が出来た森下さんがスッとギターで入る。
森下さんのギターの音色は思っていたよりも丸く、
加藤さんの奏でるウードの優しい音色にマッチしていた。
そんな二人のハーモニーと、所々子ども達が発する声やノイズがいい具合に合わさり何やら昔のジャズを聞いてるようにも感じた。

そんな素敵なセッションを聞いた直後、いざワークショップの幕開けである。

トップバッターは大生くん。
今日は凄いやる気のようで、ピアノ椅子に座るとおもむろに弾き始めた。
その姿は大物ピアニストのようで、
ピアノの音色もいつもと違い壮大なクラシカルなものだった。
そんな彼に続くように加藤さんと森下さん、そして大西さんの鉄琴が加わる。
皆が合わさることにより、
何やら一つの既成曲のようにしっかりとしたサウンドが空間を包み込んだ。
大生くんのピアノ効果なのか、
ヒーリング音楽を聞いているようで段々と癒されてくる…
が、大生くんらしく時々チクリと刺すように刺激的な音や台詞を入れてくる。
もし、また同じようなメロディーラインを弾けるなら是非演奏してほしい。
そんなピアニスト大生くんだが、
この先もちょこちょこいい具合にアクションを起こしてくれるとは誰が予想できただろうか。

次にやって来たのは、ワイルドドラマー高山くんだ。
今日も絶好調らしく、彼の仕切りから演奏が始まった。
そんな彼を食い入るように見つめ合わせる加藤さんと森下さん。
力強いパーカッションだが、彼らしい繊細さが滲み出るような音だ。
高山くんのリズムと二人の音色が合わさると、
何だかジャズミュージシャンのセッションみたいでワクワクしてくる。
また高山くんの変則的リズムと森下さんのギター音がよりそう感じさせる。
クライマックスにつれ、高山くんのドラムが徐々に激しさを増す。
それに合わさる弦音。
さぁラストッ‼と思った所にタイミング良くスティックが割れ宙を舞った。
これには一同びっくりし、少し遅れて笑いが生まれた所で終わった。
もしかして、この事も予想通りなのか?!
そう思えるぐらい彼には引き付けられてしまう。
ミュージシャン顔負けのパフォーマーな高山くんであった。

吉見くんは少し恥ずかしそうにしながら、
二人と向き合うように座りトランペットを吹き始める。
なんだかその様子だけで貫禄があるように見えるのは私だけなのだろうか。
そしてトランペットの音色も堂々と、二人のミュージシャンを圧倒させていた。
そこで加藤さん、おもむろにタンバリンをスッと取りウードからパーカッションとして音を出し始めた。
吉見くんの力強いトランペットの音色、森下さんのギター、
加藤さんのパーカッション…段々と合わさり三人の世界が生まれていた。時折加藤さんが叩くウードの丸い部分が良いアクセントになり、
なんだかカッコいい仕上がりになっている。
その仕上がりに満足したのか、吹き終わった後の吉見くんの顔が満足気だった。
もしかしたら、三人で通じ合えた音楽が出来たのだろうか。

続いては、永井くんと吉見パパとのセッション。
永井くんのクールなドラムで始まる。
永井くんのキレのあるドラムと吉見パパの渋い尺八、そして二人の弦が合わさる。
なんだか時代劇のような、例えるなら侍の決闘のような音楽が仕上がっていた。
尺八の音色が背景のストーリーを物語るかのように変化し、
そこにテンポ良くドラムがマッチして、
聞いてるこちらがワクワクと引き込まれていく。
りさちゃんもそう感じたのだろう、嬉しそうにスズを持ち参戦していた。
森下さんが隠し味のように風鈴を時々鳴らす。
永井くんのドラムの展開で、段々と音楽も展開を早めるように動き出す。
この四人を見ていると、今流行りの和風バンドのよう…いや、それ以上に良かった。
そして、永井くんのドラムでのリード力は凄いと改めて感じた場面であった。

今日は余程嬉しいのだろう、
翼くんはスッと前に出て椅子に座り加藤さんを見つめながら太鼓を叩いていた。
加藤さんも答えるようにウードを鳴らし、優しい眼差しで翼くんを見つめていた。
森下さんのギターもふわっと入り、
八木さんも様子を見ながら色んな音を鳴らし始める。
皆で会話をしている音楽のように感じ、とてもゆったりとした気持ちで聞いていた。
そのおかげなのか、翼くんはその空間が気に入っているようで舞台から離れず音を出し続けていた。
なんだか家の居間で会話しているような、そんな安心感が伝わる。
きっとミュージシャン三人の人柄改め音色柄がそういうオーラなのだろうか。
翼くんが発する言葉が良い感じに音楽になり、
優しい緩いラップみたいに聞こえて少し楽しめたりもした。
何より、終始笑顔の翼くんが私には一番良い印象だった。

りさちゃんと名前が呼ばれ、
嬉しそうに待ってましたと言わんばかりに前に出て来てくれた。
大好きな太鼓を叩き始めると、一緒に出てきた鎌田さんも踊り出す。
りさちゃんの太鼓と弦二人の音色が合わさると、
なんだか民俗音楽のように聞こえてきた。
もしかしたら鎌田さんの躍りという視覚効果もあるのかもしれない…
そんな真面目な面持ちで踊っている鎌田さんの後ろでハプニングが起きる。
アップライト付近でくつろいでいた大生くんが、ドラムで遊んでいたのだ。
そこで発生した小さい音も合わさり、音楽に少し厚みが出てきたのだが、
何やらシンバルが外れたらしく八木さんが直している。
そんな八木さんを心配そうに見つめる大生くん。
なんだか二人でコントをしているみたいだ。
そんな面白いことが起こっていることは知らない前方では、佳境に入っていた。
りさちゃんの太鼓が徐々に力強さを増し同調する弦音、そして鎌田さんのダンス。
そして、後ろの二人…思わずギャップに皆笑いが耐えれなかったのか笑い声が漏れる。
このような面白いハプニングもあるから、即興はやめられない。

休憩もあっという間に過ぎ去り、後半はゆうたくんからスタート。
はにかみながらも嬉しそうに、
加藤さんにアイコンタクトを送りながら太鼓を叩き始める。
それに答えるようにウードを奏でる加藤さん、そして森下さんと戎さん。
きっと出番を心待ちに、楽しみに待っていたのだろう。
ゆうたくんの太鼓の音からはその様に感じ取れた。
その気持ちに寄り添うように、優しく加藤さんがリードしているように見える。
本当に楽しみだったのか、終始ほんわかした音と笑顔が溢れていた。
しかし、しっかり者のゆうたくん。
締めはパシッと決め、「終わり」と告げてテクテク帰っていく。
いつもとは少し違ったゆうたくんが見れたように思え、嬉しく感じた一時であった。

次は久しぶりに来てくれたももかちゃん。
加藤さん、森下さん、中大路さんを見つめると緩やかにスズを鳴らし出す。
スズの音に合わせて3人も音を出し始める。
森下さんが使う小道具の音も相まってか、
何やら夕暮れの山中で聞く虫達の声に聞こえてきた。
とても涼しげで、尚且つ楽しそうに鳴っている。
ウードの優しい音とももかちゃんの柔らかいスズの音がマッチし、
山の温かみを表しているようでもある。
途中で所々りさちゃんも加わったり、
中大路さんの歌声も交わり一層可愛らしくも楽しげな森の音楽隊のようである。
また希に入ってくる大生くんが発動させる機械音が面白く入り交じる。
スズの鳴らしかたも、やはり人それぞれの個性があり音色も異なる。
ももかちゃんらしい、可愛らしく暑い夏に吹き抜ける涼風のような時間だった。

前に着々と進み自分のポジションに着くと、
自分のレパートリーの「エーデルワイス」をトロンボーンで吹いてくれるのは藤本さん。
あまりの堂々さに動揺を隠せない加藤さんと森下さん、
そして少し遅れてギロを取り出し合わせて入る正井さん。
エーデルワイスが一通り終わり、次はどの持ち曲かな??と待っていると、
全く知らない曲を吹き始める藤本さん。
いや、そもそも既成曲なのか??オリジナルなのか??
そんな思考が皆の頭の中を過る間にも舞台は進む。
藤本さんが俺に着いてこいと言わんばかりにメロディーを吹き続け、
それに様々な装飾が付け足されていく。
三人の装飾がとてもマッチしており、
なんだかバーで行われているセッション風景を見ているようだった。
あの曲の正体は、きっと藤本さんのみぞ知るのだろう。
なかなか刺激的なセッションだった。
そして、バックでは細々と大生くんの謎のおじさんイラストが完成されていく…

元気よくアップライトの前に座るはあやちゃん。
照れながらもピアノを少しずつ弾き始める。
少し前に行われたライブで、
お母さんからメロディーを意識し始めたと報告があったように、
以前とは異なるピアノだった。
以前であれば和音を元気よく弾いていたのだが、
今回は少し大人な雰囲気のメロディーを弾いている。
そのメロディーに重なるウードとギターの音により、
静かでアダルティーなジャズ演奏のように形を変える。
日々の何気ない日常や、定期的に行われる音遊びの会の中で、
何かあやちゃんの中に引っ掛かり取り込んだ物があるのだろう。
それが形となり、今目の前で彼女の中で起きた化学反応が具現化されているのだ。
音遊びの会に参加して約一年経つが、
これ程面白く劇的な変化は凄いし初めてお目にかかる。
とても貴重な時間をありがとう、あやちゃん。

次に回ってきたのは、マイペースなしーちゃん。
今日は自慢の歌を披露してくれるらしい。
マイクを受け取ると、早速歌い始める。
その様子をまじまじと見つめ合わせる加藤さん。
そして、少し遠くにいるみやけおさんもサックスで交じる。
真剣に歌を聞き考えている森下さんの後ろで、
黙々とかつ堂々と絵を描き進める大生くん。このギャップが面白い。
ほぼノンストップで歌い続け、加藤さんに合図を送るように見るしーちゃん。
加藤さんもわかったと言うように、ウードを鳴らす。
徐々に四人のペースが合わさり、バンドのように成り立ってきた。
しーちゃんの歌でこんなにもしっかり伴奏が付いたのを初めて聞いた気がする。
それほど、彼女の歌は難しい。乗ってきたしーちゃんは振り付けも激しく付けてきた。
まるでTVで見かけるアイドルのように輝きを増す。
大生くんのイラストが完成した頃に、しーちゃんの歌も終えた。
謎のマッチ感である。

いつもアクティブにパフォーマンスしてくれるゆかちゃんは、今回はドラムでの参加。
最初から激しくアクションを起こす彼女のドラムに、
負けじと食らいつく加藤さん森下さんにしやんさん。
四人が作る音楽が、まるでパンクミュージックのようで思わず身体が動き出しそうだ。激しくカッコいい音が交差しつつも、
音遊びの会らしい可愛らしく柔らかい部分が音や出演者の様子から時折出てくる。
ゆかちゃんと加藤さんの激しく動くドラムやパーカス音、
森下さんのクールに展開するギター、そしてにしやんさんの出す様々な音。
全てが合わさり、加速してヒートアップしたところでバシッと決めて終わった。
戻ってきたゆかちゃんの笑顔からは、あの激しい音楽とは対称的な印象を受ける。

そんな激しい音楽の後に現れたのはゆりちゃん。
一度加藤さんを見た後に、木琴を奏でる。
その様子を後ろから見守りながらウードで入る加藤さんと、
民俗楽器でカシャカシャとやんわり入る森下さん。
ゆかちゃんの木琴の音色は、柔らかくも音のスピードに緩急がついていた。
ゆったりした音色と音楽の中に、芯が強く熱いものを感じた。
まるでゆりちゃん自身のようである。
そして、凄いのがゆりちゃんなんと木琴2台使いである。
音質が異なるこの2台を上手く交互にならしていくゆりちゃん。
音も少しずつ激しくなっていったが、終わり際はスッと引き、
ゆりちゃんの合図で終わった。

呼ばれて出てきたともくんは今日もお気に入りの太鼓の前にスタンバイし、
姿勢をピンと正しリズム良く太鼓を叩き始める。
それに合わせてりいさんのピアノが入り込む。
りいさんの低く動くピアノに、
加藤さんと森下さんも錆びがかかったような弦音を乗せる。
次第に四人が作り出す音楽が徐々に渦を巻き、嵐のような荒々しさを作り出した。
なんだか、西部劇のような雰囲気へと代わり、
ともくんが戦い前のガンマンの様な面持ちに見えてくる。
次第に嵐が近づき、空気が重くなるような空気に変わる。
そして最後には嵐がスパッと消え去り、さっと幕を引く。
なかなか男らしい世界観を持ったセッションだったと思う。

最後は愉快にゆうごうくん。
ゆうごうくんの愉快なハーモニカと言葉に合わせて音を出す加藤さん森下さん毛利。
この日はよく喋るゆうごうくんの言葉はどれもユニークで、
毛利はギャグチックにパーカッションの音を入れ込む。
森下さんのギターも面白おかしく入り込む。加藤さんも笑いながらウードを奏でる。
まるで漫才の様なセッションであるが、なんだかんだ音楽が成立している。
その音楽がカートゥーンに近いものを感じた。
またこちらの音に反応してゆうごうくんもハーモニカを吹き、言葉を発する。
最後はお決まりのように「ゆうごう、終わり‼」の台詞で締める。
このセッションは、きっとゆうごうくんにしか出来ないセッション内容じゃないだろうか。

今回のワークショップを通じて気付いたことは、
加藤さんが常に優しい眼差しで子ども達を見ていたことだ。
例えるなら、親戚の叔父さんの様に子どもの成長を見守っているようであった。
きっと、子ども達も加藤さんのその優しい眼差しを感じ、
嬉しく楽しく安心して参加していたのではないだろうか。
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特に、あまり舞台の上に居ない翼くんや大生くんが嬉しそうに舞台から離れなかったのが印象に残っている。
是非ともまた遊びに来て子ども達と音遊びしてほしいものである。
改めて加藤さん、そして一緒に来てくださった森下さん、ありがとうございます。


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2016年06月09日

6月5日 公開WS

私の中での岩下さんのイメージは、中国の山奥にいる仙人である。
いつも会うときに、岩下さんは常に自分のスペースで舞をしている。
きっと私と遭遇する何分も前から黙々と、自分と向き合いながら行っているのだろう。その様子が、常に己と戦うカンフーの仙人の姿と重なって見えるのだ。
そんな岩下さんがWSの仕切りをする今日、
今回公開WSということで沢山の人が訪れた。
子ども達も緊張しているのか嬉しいのか、少しソワソワしているように感じる。

最初は各々楽器を選び、音を鳴らしたり表現での自己紹介からスタート。
大人数だけあって、自己紹介だけでもなかなかボリューミーな序盤であった。
音や表現の一つ一つに個性や癖が出ていて、
これだけでも聞き応え見応えがあったように思える。
いつもの音遊びの会のメンバーである子どもたちも、
10周年公演から数ヵ月しか経っていないが少し変化があるように感じる子も居たように思える。

一通り回った所で、次は音のバトンタッチを自然に行うといった内容を行う。
最初は一人ずつでの形式。序盤は岩下さんが動きながら音を出す人間を指名する。
その時の動きを一言で表すならば「剛」のように感じた。
普段一緒に活動している鎌田さんが優しく柔軟の「柔」と対照的で、
力強く逞しく感じ取れた。
舞踏の表現法でも個性が出るんだな、と一人で感心しながら楽しんでいた。
次に同じ形式だが、自分から音を出すタイミングを図る。
これは単純そうに見えて意外と難しい。
耳に神経全てを集中させどこで音が鳴っているのか、
そしてどのタイミングで音を出そうか…集中力が必要とされる。
子ども達も参加者の方々も、
息を潜めながら周りを見渡しタイミングを伺いながら参加していた。
沈黙の中で微かに鳴る各々の音…まるで夏の夕暮れに鳴る風鈴のようだった。
難しさと心地好さが交差する。
そんな内容を段々二人、三人と増やして行き、沈黙もやがて騒音へと変貌していった。次第に静けさからいつものようなセッションへと変わったところで終えた。

前半を終えて、改めて沈黙の大切さを感じた気がする。
いつものWSは、まず音が鳴る事が前提で行われている。
しかし、沈黙も必要な音ではないのだろうか。
今後のWSやセッションで上手く沈黙を使えたら面白いのではないだろうか。


休憩を挟み後半。後半は音遊びのメンバーと参加者とのセッションを行った。

◎ゆりちゃん、台湾から来た男性の参加者
…今日ご機嫌なゆりちゃんはとてもノリノリであった。
元気よく中央へ向かうと、男性も笑顔で向かう。とてもよい空気である。
楽しげに笛類の楽器を吹くと、
優しく寄り添うようにコンコン楽器を鳴らし始め、ゆりちゃんの様子を伺う。
初対面同士とは思えないぐらいマッチした音だ。
ゆりちゃんの楽しげなノリノリの音に陽気に答える。
終わりの合図も見事アイコンタクトを交えながら、タイミングよく終えた。

◎ともくん、女の子
…誰か出る人??の掛け声に直ぐに答えてくれた彼女、
笑顔で小さなラッパを手に持ち向かい合う。
お互い準備が出来たところで、ともくんがジャンベを叩き出した。
少し間を空けて、ラッパを吹き始める。
何やら二人で初めましてと会話をしているようにも見える。
ともくんの安定したリズムの上に、テンポ良くラッパの音が重なる。
二人とも、十分会話できたのだろうか。互いに満足した面持ちで終了した。

◎ゆうたくん、みやけをさん、小西さん
…三組目から三人でやってみる。
トライアングル型になり、マイペースに鳴らし始める小西さん。
そんな場を探るように太鼓で入るゆうたくん。
そこにすっと入り込むみやけをさん。
真ん中に座り込み、手当たり次第音を鳴らし始める。
その横にゆうたくんが移動して来たと思うと、
太鼓にピンポン玉を出し入れしたり転がしはじめた。
今日は遊び要素が入っているゆうたくん。
そんな様子を見つめながら、自分のタイミングで入る小西さん。
なんとも面白いセッション内容に仕上がったように思える。

◎ゆうごうくん、永井くん、八木さん
…この日もゆうごうくんはやる気で出てくれた。
きっと若い女性がいるからなのか…いや、岩下さんが居るからという事にしよう。
ハーモニカを手渡すと勢い良く吹き出した。
そこに永井くんのパーカッションがバシッと入り出す。
そして八木さんはシンバルを持ち、
鳴らしながらゆうごうくんの動きに合わせて表現を始める。
何故か前回のWSから八木さんが輝いて見える…
新たな八木さんを見ているのだろうか。
参加者に話しかけながらも、二人を気にかけるゆうごうくん。
三人らしく、まったりしながらも愉快な一時であった。

◎たいせいくん、嘉田さん、参加者の女性
…名前を呼ばれると一目散にピアノへ向かうたいせいくん。
今日は気分が乗るらしく、ピアノでメロディを奏で始めた。
それに合わせるようにテルミンで入る嘉田さんと、
優しく太鼓をポンポン入れる参加者さん。
テルミンが入ったからなのだろうか、
おっとりとした空間でありながら宇宙的な要素が加わる。
なんだかその空間全体がたいせいくんそのもののような気がした。
日頃「存在」が売りのたいせいくん、
やはり空間をも我が物にするのだろうか…彼がピアノを離れると音も止み、
たいせい空間からいつもの教室へ戻る。
ちょっとした小旅行を体感した気分だ。

◎翼くん、参加者の女性×2名、男の子
…参加者が沢山いて嬉しい子もいれば、勿論落ち着かない子も居るだろう。
翼くんは少しソワソワしながら立ち上がる。
そんな彼に合わせて音を鳴らす参加者の女性達と、
楽器で楽しげに遊び始める男の子。
そんな三人を見つつ、辺りを見渡す。
翼パパが太鼓を渡す…が、それを丁寧にしまう翼くん。
そこで少し笑いが生まれる。
再度別の楽器を手渡すも、またまた丁寧に箱にしまう翼くん。
なにやら家族コントのようで、おもしろく微笑ましい。
ちょうど良く参加者らが鳴らす音がBGMのようにマッチしていた。

◎藤本さん、吉見くん、瀬尾さんの娘さんズ
…この光景を見ていて感じたのは、世の中の縮図である。
いつも胸を張って出てくる音遊びの会の金管二人組が、何やらタジタジしていた。
どうやら、瀬尾シスターズの勢いに押されているようだ。
それを気にせず、楽しげに楽器を鳴らす瀬尾シスターズ。
負けじと管楽器を吹く藤本吉見コンビ。
だが、押されているのは音でも現れていた。
若干藤本さんの顔が、どうしよう…と物語っていた。
こんな二人を見るのは初めてかもしれない。
やはりどの世界でも、女性が強いのだろうか…そう思わされる、面白い内容であった。

◎高山くん、ゆかちゃん、男の子、りいさん
…今日のゆかちゃんと高山くんは、何故か大人な雰囲気を発していた。
その影響か、二人のパフォーマンスもスタイリッシュに決めていた。
そこにりいさんのジャジーなピアノが加わり、アダルティーな空間に包まれた。
そんな中、男の子が軽やかな音を出し続けており、
なにやらジャズセッションのようにも感じれた。
時折音を出しつつジャズダンスに近い躍りを繰り広げるゆかちゃん、
その横でクールに指揮を取る高山くん。
いつもと違う大人なセッションが、とても魅力的だった。

◎瀬尾さん、吉見パパ、しまださん、てっぱちさん、中島さんの息子くん、男の子、女の子×2名、男性
…最後は希望者での中規模セッション。
各々が好きな楽器で好きな音を鳴らしだしたり、
思いのまま表現を披露する。
音遊びの会のメンバー達は、
なかなか人のセッションを見ることが少ないので、
とても楽しそうに見ていた。
ほぼ初めて合う参加者同士なのだが、自然と音が混ざり合う。
きっと言葉では説明出来ない、気持ちのような物が働きかけているのだろうか。


最後に、二グループに別れ、各リーダーの合図で音を出すゲームをした。
鎌田さんとゆかちゃんといった、
二人とも表現方法が豊かな二人をリーダーに抜擢し直ぐにゲームスタート。
最初は簡単な指示で音を出していたが、
少しずつ慣れてくるとリーダー二人の表現がじわじわ難易度を上げていく。
それに食いつくかのように合わせた音を鳴らし続けるみんな。
音と表現を感じていて、2つの大きな波が交互に蠢いているかのようだった。
その2つの波はことあるごとに表情を変えていく。
音のバライティも豊かである。
やがて2つの波は大きさを増し、次第に混じり合い、
盛り上がりを見せ、バンッと弾けて終わった。


今回のWSを通じて、
改めて他者の音を聴くことや沈黙を聴くということの大事さを感じれたと思う。
特に、音を出すことに慣れてしまうとやがて沈黙を忘れ去ってしまう。
沈黙も一つの音である事を忘れないでほしい。
そして、
普段一緒に音を出さない参加者達とのセッションも
また刺激的だったのではないだろうか。
特別、台湾から来てくださった方々とはなかなかセッションは出来ない。
また機会があればもっと深くセッションをしていきたい。


この度は来てくださった参加者の皆さん。
そして、岩下さん。ありがとうございました。
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2016年05月31日

5月22日のWS...即興演奏と即興演技

5月22日(日)
音遊びの会にやってきて約10カ月…今回機会があり、初めて仕切りをさせていただく。
最初は無難にミュージシャンを呼ぶか〜と、考えていたが自分のなかで府に落ちず。
その「無難」というのが気にくわなかった。
音遊びの会らしくないし面白くないじゃないか。
そう悩んでいた時、数週間前に見たインプロショーを思い出す…これだッ‼
即興演奏や即興ゲームはしているが、即興演技は数えるほどしかしてないじゃないかッ‼
この時私は仕事中であったが、お構い無しに脳内で色々構造を骨組みしていく。

前振りが長かったが、ここからワークショップ当日の様子を書き留めよう。
少し早くついた私は、吉見一家の段取りの良い準備を筆頭に中大路さんや戎さんらとセッティングを行った。
ここから既にワークショップは始まっている。
続々とやって来た子ども達、親御さん、ミュージシャンが準備をしてくれてる間に少しずつチーム分けを始める。
準備が早くすんだ所で、今日のワークショップの説明をさせていただく。
途中ムチャブリを早津君にし、即興演技とはなにかを皆に説明してもらう。
早津君は説明の中に「毛利さんがしたように、即興演技はムチャブリが急に来たりします。」と言ってくれていたが、そうこのムチャブリが即興演技の中で醍醐味であるッ‼…と、私は勝手に思っている。

※本来の即興演技はもう少し設定が加えられていたり、ある程度枠があるらしいが今回は自由度を高くし、楽しんで欲しいためそういったことを行わなかった。
説明をしてもらった後、直ぐにプログラムを実行。


◎1組目…早津君、りさちゃん、藤本さん、高山くん、りさママ
高山くんの陽気で楽しそうなドラム音が鳴り始めると、
りさちゃんが太鼓を笑顔で叩き始める。
少し遅れて、藤本さんの堂々としたトロンボーンが鳴り渡る。
早津君は時折音を出したり、皆の周りをゆらゆら動いている。
子ども達はいつものワークショップの様に各々で音を出しているが、
それがうまいこと重なりあう。
そんな中、りさちゃんの元に茶色い物体が表れる…早津君の帽子だ。
帽子につられ、手を差しのべるりさちゃん。
その様子が、まるで蝶を追いかけているようにも見えた。
そして次にマイクを使い、高山くんにインタビュー。
今日の高山くんは絶好調なだけあって、インタビューもきれっきれである…
さながら芸能人のインタビューのようだ。
次にアクシデントが起こる…藤本さんの側へ早津君が向かったときだ。
藤本さんが足元の木琴を蹴飛ばしたのだ。
数人が前に行き、片付けを行う…とても気まずい雰囲気だ…。
そんな中、ある人物が空気を変えた。吉見くんである。
彼が「すいませ〜ん」「あ、ごめんなさい〜」と片付けに加わったのだ。
最初は静かに見守っていたのだが、
みんな彼の優しくもひょうきんな声につられだしたのか段々笑いが産まれ、
空気が和んだのだ。
インプロ劇に出ている人がこんなことを言っていた。
時折とても気まずい雰囲気やヒヤヒヤする場面に遭遇することがあるが、
その空気も即興演技1つで変わることもある、と。
もしかしたら、この場面はまさにその瞬間なのだろうか。
そう思い、私は1組目の幕を静かに終える。

◎2組目…中大路さん、永井くん、ゆうごうくん、八木さん、りさパパ
永井くんの軽快なドラムが鳴ると、りさパパと八木さんも各自音を出し始める。
そんな中ごそごそ動き始める中大路さん。
そして、楽器を鳴らしながら歩きだしたゆうごうくん。
そんなゆうごうくんにある人物が忍び寄る…片手に鈴を持つ八木さんだ。
付いて回るだけかと思いきや、動きの真似までしだした。
そう、真似も演技のうちである。
そんな二人の動きに合わせながら演奏が鳴り響く。
更に中大路さんの動きも大きくなる…大きくなり、やがて鳥になった。
鳥が羽ばたき、大空を駆け回る姿が目に浮かんだ。
そんな中大路さんを皆が見て、次第に演奏の矛先がゆうごうくんから中大路さんにチェンジし、段々ダイナミックな演奏に変化しだした。
そこへ時折スパイスのように入るゆうごうくん。
やがてじわじわと翼を休めるように手を下ろし、動きが止まった。
そこで演奏も止まる…そんなドラマチックな内容だった。

◎3組目…毛利、ゆうたくん、吉見くん、大西さん
出だしは私とゆうたくんの呟きから始まった。
「なんだこれはッ‼」、この言葉は彼が大正琴を見て発した一言である。
それを声真似する私。
そこへ大西さんがスッとプラグを入れ、スピーカーから音が出るようにする。
ポロンとなる大正琴の音を皮切りに、パラパラと音が鳴り始める。
そんな音が鳴り渡る中、ある動きが見られる。
私・毛利が棒状の風船でゆうたくんにチャンバラをしかける。
負けじと応戦するゆうたくん。そして次に野球を始める。
野球を終えたあと、今度は吉見くんと音を鳴らしあいこを始めた。
ミニラッパで対抗する私。負けじとラッパを吹く吉見くん。
そんな背景に合った音を鳴らし続ける大西さん。
途中で妖精ことりさちゃんも捕獲し、疲れた私は日記と称した語りを話始める。
静かな演奏がうまいことマッチしていた。
そんなしっとりとした雰囲気を、突如「終わりッ‼」と告げた私。
こうして書いてみると、いかにカオスな内容だと改めて思う。

◎4組目…鎌田さん、ともくん、ゆかちゃん、吉見パパ、島村さん
ともくんの太鼓が鳴り始めると、
吉見パパの尺八とゆかちゃんのドラムがじわじわと迫り始めた。
その音たちに反応するかのように、鎌田さんが動き徐々に舞いに変化する。
そこにアクセント的に島村さんの様々な音が所々に入り、臨場感を掻き立てる。
その光景は、まるで歌舞伎の舞台だ。
演奏が激しくなるにつれ、鎌田さんの舞いも激しさを増す。
私から見ていて、化け物と戦う勇者のストーリーのように感じた。
そして、物語は静かに幕を閉じた…
和楽器が加わることにより、
こんなにもドラマチックな即興舞台が出来上がるなんて皆想像出来ただろうか??
また一つ新たな発見をした内容であった。

◎5組目…早津くん、しーちゃん、つぐみちゃん、戎さん
各々がゆったりと、優しく音や表現を始める。
つぐみちゃんのドラム音をベースに、
しーちゃんの鉄琴と戎さんのおもちゃピアノがゆるやかな三重奏を奏でるなかふわりと表現している早津君。
途中でヴァイオリンの弓を使って太鼓に立てたり、黒板周りをなぞったり…
様々な動きを見せる。とても不思議な空間だ。
だが、いつまでも見ていられるし不思議と落ち着く。
きっと、この四人の空気感がそうさせるのだろう。
一定のリズムと音色で彩られ、それらを受信したように動く表現者。
終わりもさらっと締めた。とても癒された時間であった。
まるでシャボン玉の中に居るような気分に浸れた。


ここで意外にも30分時間が出来てしまった。
折角なので、早い者勝ちでリクエストを受け付けることにした。


◎高山くんのギターがしたいというリクエスト
高山くんが絶好調にギターを弾くと、前に出たメンバーも音を出し始めた。
ここで気付いたのだが、紅一点の中大路さんを除くと見事に男しか居ない。
まさに野郎バンドじゃないかッ‼そんな野郎バンドは、意気揚々と激しく音を掻き鳴らす。そんな活気のある音がしばらく続き、
次第にゆかちゃん・りさちゃん・しーちゃんが加わってきた。
まるで荒野に花が咲いたような少し可愛いらしくも躍動感溢れる音に変化していく。
いつものビックバンドとは少し違う音楽が出来上がった。

◎藤本さんのリクエストで吉見一家
吉見パパの尺八をじっくり聞きたいという皆の要望に答えてくれる大黒柱。
そして、芋づる式に出てきてくれた吉見くんと吉見ママ。並び方も斬新だ。
一直線に並び、先頭に吉見一家の太陽の吉見くん、真ん中に大黒柱の吉見パパ、
後部に支えるかのように吉見ママ。
この光景を見て、WS準備の吉見一家の動きを思い出した。
チームワーク抜群なのだ。
吉見くんの激しいペットに交わるようにパパの尺八が堂々の吹かれ、
ママのオーシャンドラムが取り繕うように良い具合にマッチしている。
これも家族の絆が成せる技なのか。
そしてアクセントに永井くんのドラムが入り、一層音楽にパリッと感が生まれる。
他の家族演奏も聞いてみたくなってくる。

◎しーちゃんの歌が聞きたい
中大路さんのリクエストに快く答えてくれるしーちゃん。
そして、興味本意でしーちゃんの歌と動きを真似てみようとチャレンジし加わるミュージシャン達。
しーちゃんの歌とみんなの音が合わさり、曲が出来上がる。
しーちゃんの歌と動きを初めて真似したのだが、
予想以上に体力を使うことを真似したミュージシャンは身を呈して知ることができた。
どうだった??という質問にも「良かった」と爽やかに答えて席に戻って行く。
あんなハードな動きを笑顔で軽快にこなすしーちゃん…天晴れです。

◎毛利とゆうごうくんの組み合わせ
鎌田さんからのリクエスト。
果たしてゆうごうくんは答えるのか??そう思いながら彼の名を呼ぶと、
予想外に「はいッ‼」と答え前に出てきたではないか。
今日は気分がノリノリなのだろうか…自ら率先して音を鳴らし始めたではないか。
私も負けてられないッ‼と思いゆうごうくんと音を用いて会話を始める。
二人で足踏みキーボードを囲み鳴らしながら、他のおもちゃ楽器も鳴らす。
まるで二重会話をしている気分だった。空間のリードは常にゆうごうくん。
私の音に答えるかのようにアクションを発する。
そして、頃合いがよい頃に「ゆうごう、終わりッ‼」とバシッと決めた。
およそ5分ぐらいの音の対話であったが、
こんなにも密にゆうごうくんとセッション出来たのは初めてかもしれない。
とても良い機会を頂けた。

最後に、とても長文になりましたが今回のWSでまた少し演奏の視野が広がったように感じました。即興演技や表現を少し加えるだけで、音の印象や空間の解釈が変化したりストーリーのように捉えることが出来るのは面白かったです。
今後、即興をする際に少しずつでも取り入れてみたら新たな面が垣間見れそうな予感がしました。


毛利あゆ


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