2012年04月25日
準備〜「音のわからすまいまい」
みつながです。京都公演の記録その1です。
4月19日
21日と22日におこなわれる京都公演のための準備。集合時間ぴったりに着いたが誰も来てない‥。芸術センターの西田さんが脚立に上って照明の準備をしていた。暇なので芸術センターの館内を見て回る。
![写真 12-04-19 12 56 39](https://livedoor.blogimg.jp/otoasobinokai/imgs/b/0/b0f9daa4.jpg)
貝つぶさんが来て、他にはだれも来なさそうな雰囲気だったので下の喫茶店でランチすることに。二人ともハヤシライスを頼んだ。貝つぶさんは「こういうところでサンドイッチ頼む人は上級者な気がします」と言っていた。貝つぶさん適価値観。
沼田さんに会って、梅田さんたちが来るのが1時間以上遅れるってことで、大河ドラマに出てくるような広い和室で貝つぶさんと遊ぶ。普段こんな場所で過ごすことはないので、子供みたいにはしゃいでしまった‥。
![写真 12-04-19 14 06 42](https://livedoor.blogimg.jp/otoasobinokai/imgs/4/0/4008fb19.jpg)
待っていても梅田さんたちが来ないので、客席や舞台を作る準備。バイト並みに働く。準備しているうちに梅田さん到着。テニスコーツの二人もやってきた。本番で座布団が必要ということなので西田さんに頼むと、100均の座布団が大量にあるということが発覚。量の多さに興奮した。
スクリーンやら相撲で使う畳やら、舞台で作りながらいろいろ試す。相撲のときに足を踏ん張ったら畳が動いてしまうという問題は、ぼくの「回りでみんなでおさえたらいいんじゃないですか」という発言が採用となってなんか嬉しかった。畳の上に立った貝つぶさんは植野さんにプロレスかなんかの技をかけられるハメに‥。
音響の東さんが5時ぐらいにやってきた。集合は1時のはずだが‥。梅田さんによると、東さんは本番に来なかったこともあるそうだ。東さんは反省する様子もなく、けろっとしていてなんだか全然憎めなかった。時間にはルーズだが、来ると恐ろしく頼りになる男ということで信頼されているみたい。スタッフといい出演者といい個性的な人が多くて、役者が揃った感じがした。
舞台づくりは順調に進むも、肝心の本番のプログラムがなかなか決まらない。プログラムのことになるとみんな「うーん」となった。沼田さん、梅田さん、さやさんたちといろいろ話し合って決める。植野さんと貝つぶさんは寝ていた。梅田さんの作ったお掃除ロボットカメラが、眠っている植野さんの姿を中継する。意思を持ってるんじゃないかこのロボット。結局10時ぐらいまで悩んで、1日目のプログラムはなんとか決まった。
![写真 12-04-25 14 46 41](https://livedoor.blogimg.jp/otoasobinokai/imgs/1/d/1d487930.jpg)
4月21日
20日の準備はぼくはバイトで行けなかったのだが、みやけをさん、アリさん、ウマモさん、貝つぶさんが参加していたらしい。行きたかったなー。そんでぼくが次に来たのは本番当日。京都に朝10時集合って、けっこうハード‥。10時に来たはいいがミーティングはなかなか始まらず。
久々に会う時里くんが明らかにふっくらしていて、会う人会う人に「太った?」って言われていてショックを受けていた。ミュージシャンの人やスタッフの人たちがザワザワ集まって、喋ったり、楽器を鳴らしたり、バットを振ったりしているのを見ているだけでもうすでに満足だった。この空間貴重だなぁ。梅田さんに本番で使う小さなライトを渡されて、時里くんと遊んでたら「キッズっぽい」って言われたりした。スパイキッズ?
![写真 12-04-21 10 42 18](https://livedoor.blogimg.jp/otoasobinokai/imgs/a/0/a0a98645.jpg)
11時ぐらいだったかな、ようやくミーティング。大友さんも遅れてきて到着。橋本さんが作った手描きの綺麗なプログラム表を見ながら進行。そして第一部の確認などなど。やることがイマイチ共有できておらず、ちょっとギスギスしたムードにもなる。ぼくは照明係で、メンバーにスポットライトを当てる役目をやった。これ、けっこう楽しい。
子供たちがまだ来ていないので、かわりにみやけをさんと山路さんが子供たちの役をやるのだが、二人ともけっこう忠実に再現していて可笑しい。特に山路さんは、人が乗り移ったかのような演技力。ゆかちゃん役の時には激しく踊りまくり、あやちゃん役のときは「みなさんこんにちはー!!」と叫ぶ山路さん。こんな山路さん他では見れないと思う‥。役者が二人しかいないので、みやけをさんが何度も繰り返し登場すると、大友さんが「またあいつか‥」と言っていて笑った。
![写真 12-04-25 14 47 38](https://livedoor.blogimg.jp/otoasobinokai/imgs/2/d/2d487c6e.jpg)
確認が終わって昼休憩。みやけをさんと時里くんでコンビニに昼飯を買いに行く。控え室にメンバーがゾクゾクと集まってきてめっちゃにぎやか。飯を食べつつ中島さんから経路などの確認。
そしてリハーサル。1部、2部とリハーサルの必要なものだけやっていく。とくに1部のリハーサルは重要だったので入念に。インタビュアーのウマモさんはちょっとテンパっていたようだ。まあたしかに難しい立場だと思うが、なぜかナンパみたいなインタビューになるのはウマモさんならでは。植野さんがたまに変わってインタビューをやったりもしていた。このリハーサルもけっこうピリピリしたムードで、音響のトラブルとかもあってちょっと心配だった。しかし「高山コーラス隊」という本日ほぼ最後の演目のリハは、メチャクチャ盛り上がった。梅田さんもカンペを出しながら爆笑していた。これ、すごい楽しみ!
と、気がつけば会場時間。時計の無い室内にじっといると時間の感覚がなくなるなぁ。みやけをさん仕切りの会場に流すBGM生演奏が始まる(別室での演奏が会場に流れるしくみ)。ぼくはみやけをさんに頼まれて、控え室に飲み物を取りに走る。本日ぼくとペアを組むことになったともくんが行方不明でしばらく探した結果、大広間でみやけをさんたちと一緒にいたので一安心。ぼくはBGMのメンバーではなかったけど、床に電子ピアノが置いてあったので勝手に鳴らした。みやけをさんのサックスと、山路さんの木琴がいい感じだった。
![写真 12-04-21 16 01 26](https://livedoor.blogimg.jp/otoasobinokai/imgs/a/9/a917eb4c.jpg)
時間になって、照明のぼくはあわてて客席の一番奥に走る。沼田さんの挨拶が終わって、客電を消して、ほぼ暗闇の状態に。つぐみちゃんの登場を待つ。横には音響の東さんがいたのだが、先日の準備のときのだらしない感じがなくてちょっとかっこいいと思った。頼りになるとはこのことか‥。そして本番‥。
『1部、入場』
会場の奥のドアから光が差すと同時に、スポットライトをドアへ当てる。つぐみちゃんがゆっくり歩いてきた。ぼくはライトでつぐみちゃんの姿を追って、つぐみちゃんは中心までやってきて椅子に座る。ウマモさんがインタビューをして、解説席の細馬さんと大友さんが喋りだす‥。
ってこれ、説明が必要か‥。説明しよう!
今回の第一部の演目は「入場」というものなのであった。これは梅田さん発のアイデアで、梅田さんの描いていたイメージは「格闘技における入場」である。音遊びの会のメンバーは格闘技の選手のように個性が立っている。演奏する姿はもちろんかっこいいが、立っている姿、歩いている姿だけでもかっこいい。それを今回見せたかったというわけである。たぶん‥。
主役が彼らなら、我々ミュージシャンは主役を引き立てる役である。その配役が、
「インタビュー」umamo
「実況・解説」細馬、大友
「中継」貝つぶ
「照明」光永、時里
であった。
![写真 12-04-25 14 57 07](https://livedoor.blogimg.jp/otoasobinokai/imgs/2/9/296a1980.jpg)
二番目の大生くんが入場してきてた。大生くん、リハではステージの端っこに座ってインタビューを受けていたのに、本番では会場を歩き回る。細馬さんが「リハーサルとは全然違うことをやりますね」と実況していた。そんなこんなで次々メンバーが会場の中へ入場してくる。じつはこれ、こんなに次々入場してくる予定ではなくてもっとゆったりやる予定だった。要するにハプニングがずっと続いている状態だったのです。
ハプニングはこれだけじゃなくて、もうハプニングだけで構成されているような演目だった。永井くんがDJをやり始めて、ゆかちゃんがかっこいい踊りを踊りまくる(これは予定通り)。ともくんが絵を描いて、ウマモさんがインタビュー。入場してはどんどん中心にたまってくるメンバー。なんじゃこりゃ。ゆうたくんと梅田さんは紙袋をかぶって二人で登場。次から次へと登場してくるメンバーに実況席も「おっとまた出てきましたね」とびっくりしていた。
そうだ、どの辺だったかな。途中で別室から中継があり、細馬さんが「中継の貝つぶさーん」と呼びかけると、貝つぶさんの「はーい」という声と共に、ステージの上手側に置かれたスクリーンに貝つぶさんの顔が映る!なぜかカメラの顔認識機能が働いて、寝転ぶ貝つぶさんの顔にピントが合って大爆笑!一応NYからの中継という設定らしい‥(どう見ても和室だが)。貝つぶさんと一緒に寝転んでいたのはつばさくん。そしてつばさくんはなにをするかと思ったら、なんと芸術センターの大事な和室の障子をカメラの前で破る!大友さん「ああ、カメラ止めて!止めて!」であわてて画面が切り替わり会場また爆笑!
そんなこんなで貝つぶさんの中継は爆笑をかっさらっていったが、メインステージは非常に混沌とした感じでこれもまたすごい。メンバーがただ座ったり歩き回ったりしているだけなのだが、そういう行為もこうやって光を当てて見るととても不思議な感じがした。
風船を持って登場したりさちゃんへナンパみたいに話しかけるウマモさん。それを見て大友さんが「誰かこいつを連れ出してくれ(笑)」。そして最後のあやちゃんが「こんにちはー!」(だったけかな?)と叫んで一気にあやちゃんのペースに。そしていつの間にか登場していたさやさんたちが「とん」「とん」と言いながら、会場を一歩一歩歩いて行く。これは、さやさんの「とんとん」という演目だった。
あやちゃんが先導して「とん」するとつぐみちゃんも「とん」、なんと藤本さんまで「とん」、一人ずつ入場してきたメンバーが一斉にゆっくり歩いていくのがかわいくて、ジーンとして涙出そうになっちゃった‥。霧のような雰囲気がだんだん晴れていくような感じ。そのまま「とんとん」で全員退場。これで1部終わり。
休憩を15分ほど挟む。休憩中貝つぶさんに「中継完璧でしたね!」って言ったら、貝つぶさんもうれしそうな顔をしていた。けっこううまくいった。
『2部』
2部は小さな演目を9個ほど。まずは、江崎さんを含む「お母さんとお父さんバンド」。内容は江崎さんのやっているアキビンオオケストラの言葉版といった感じ?10数名いるメンバーが円になって、「かな」を右に左に回していくという演奏だった。「あ」だとか「え」だとかいう「かな」が回ったり、ロングトーンになったりするのであった。事前に江崎さんから送られてきたルールがすごく面白かったのだが、実際の演奏も奇妙でよかった。
次に岩下さん指揮のビッグバンド。ルールは単純、岩下さんが踊れば音を出して、止まれば音も止める。それだけ。爆音の間に訪れる静かな時間が心地よかったなー。はみ出して音を鳴らしているメンバーの音もまたいい感じ。
次に沼田さん案のエアーアンサンブル。いわゆるエアーギターとか、エアーピアノとかそういうので合奏するというものだ。なので音はまったく無し。みんなちゃんと我慢してたのか、しっかりエアってた。
そのあとはエアーアンサンブルに別の人が声で音をつけるということをやった。江崎さんのエアートランペットを見ながら大友さんが「ブー!」とか言ったりするのだが、江崎さんの白熱プレイに大友さんが必死についていくのを見て吹き出してしまった。あとは吉見親子のマンドリンがよかった。マンドリンで「ベンベン!」は無いと思うなぁ‥。他にはゆかちゃんのエアーダンスと岩下さんのダンス。組み合わせの時点でおかしな感じはしてたけど‥。
そのあと「稲田さんバンド」。弦楽器ばっかりの演奏の中、ゆうたくんの演奏が光ってた。山路さんの持ってきていた空き缶を積み上げたり、叩いたりして演奏していたのがすごくかっこよかった。稲田さんの演奏も気合はいってて、せまってくるような演奏だった。
そして別室から中継でテニスコーツの演奏。大生くんやつばさくんもいたかな?稲田さんの息子さんのたつまくんもいた。別室でも植野さんのギターがクリアに聞こえてきて、一気にテニスコーツのムードに。会場のみんなでスクリーンを見て演奏を聴く。しばらくするとスクリーンの中で部屋から出て行こうとするメンバー。演奏しながら歩き出し、それを追うカメラ。そして扉を開けるとそこは会場の中だった!なんか、ご本人登場みたいな感動があった!これ、ぼくたちは和室が会場のすぐ隣にあるって知っていたけど、お客さんは知らなかったからびっくりしただろうなぁ。
そこから会場を歩き回り、演奏するテニスコーツとメンバー。どんどんメンバーが加わって行って盛り上がる。山路さんが出てきて会場の床にテープを張り始める。管楽器とかの音も鳴ってきた。ぼくは山路さんのテープを借りて、自分の体にぐるぐる。りさちゃんがいたので、りさちゃんも巻き込んでぐるぐる。するとりさちゃんが倒れそうになって、あわてて捕まえる。そのまま二人で倒れてボーっとしてたら、山路さんが鼻歌みたいな歌を歌いながら近づいてきた。ぼくも一緒に歌う。りさちゃんはテープにぐるぐるになりながら床に寝転んで笑っていた。ぼくもぐるぐるになって、みやけをさんがぼくのお腹にラッパを置いた。その間もずっと音楽が鳴ってた。なんかよくわかんないけど、感動した。
そして最後は「高山コーラス隊」。高山くんが一人だけ前に座って、ギター弾き語り。あとは高山くんの後ろで全員でコーラス。これ、じつは梅田さんが発見したことが元になっているアイデアなのだが、高山くんの歌は誰かが言った言葉につられることがあるそうだ。たとえば高山くんが歌っている横で「おにぎり」と言えばおにぎりの歌になったりするらしい。その発見を元に、ぼくらがコーラスして高山くんがそれにつられたら面白いなぁって演奏である。ぼくらの前には梅田さんが座っていて、スケッチブックに「おにぎり」とか「たかやま」とか書いてカンペを出す。その文字を高山くんの歌に合わせて全員で歌うのだ。
![写真 12-04-25 15 05 18](https://livedoor.blogimg.jp/otoasobinokai/imgs/3/d/3d8b06b0.jpg)
しかし本番はリハと違って不思議なことになった。後ろのコーラスの盛り上がりにつられて、高山くんがギターを弾かず、歌わず、よくわからん感じでテンション上がっちゃったのだった。後ろのコーラス隊に合わせてなにかを叫んだり、手を振り上げたりする高山くん。なんか思ってたのと違っちゃったけど、面白かったなぁ。ぼくもみんなも全力でコーラスしていた。そして梅田さんのカンペは次に繋がるワードを出し始める。「風船〜!」「赤い〜!」「りさちゃん〜!」すると扉の向こうからりさちゃんと赤い巨大な風船があらわれる。そしてカンペには「おしまい」。ぼくらが「おしまい〜!」と何度かコーラスしておしまい。
終演後、お客さんからアンコールが起こって、永井くんとかがDJやったりしていた。
そのあと、打ち上げ。梅田さんと吉見お父さんが話しこんでいたのがなんか良かった。ぼくは梅田さんに「光永くん、明日の相撲の時、まわしつければ?」とムチャ振りされる。ぼくは「全裸にまわしじゃなければ‥」と答える。二日目はステージで相撲をやるのであった。
光永惟行
4月19日
21日と22日におこなわれる京都公演のための準備。集合時間ぴったりに着いたが誰も来てない‥。芸術センターの西田さんが脚立に上って照明の準備をしていた。暇なので芸術センターの館内を見て回る。
![写真 12-04-19 12 56 39](https://livedoor.blogimg.jp/otoasobinokai/imgs/b/0/b0f9daa4.jpg)
貝つぶさんが来て、他にはだれも来なさそうな雰囲気だったので下の喫茶店でランチすることに。二人ともハヤシライスを頼んだ。貝つぶさんは「こういうところでサンドイッチ頼む人は上級者な気がします」と言っていた。貝つぶさん適価値観。
沼田さんに会って、梅田さんたちが来るのが1時間以上遅れるってことで、大河ドラマに出てくるような広い和室で貝つぶさんと遊ぶ。普段こんな場所で過ごすことはないので、子供みたいにはしゃいでしまった‥。
![写真 12-04-19 14 06 42](https://livedoor.blogimg.jp/otoasobinokai/imgs/4/0/4008fb19.jpg)
待っていても梅田さんたちが来ないので、客席や舞台を作る準備。バイト並みに働く。準備しているうちに梅田さん到着。テニスコーツの二人もやってきた。本番で座布団が必要ということなので西田さんに頼むと、100均の座布団が大量にあるということが発覚。量の多さに興奮した。
スクリーンやら相撲で使う畳やら、舞台で作りながらいろいろ試す。相撲のときに足を踏ん張ったら畳が動いてしまうという問題は、ぼくの「回りでみんなでおさえたらいいんじゃないですか」という発言が採用となってなんか嬉しかった。畳の上に立った貝つぶさんは植野さんにプロレスかなんかの技をかけられるハメに‥。
音響の東さんが5時ぐらいにやってきた。集合は1時のはずだが‥。梅田さんによると、東さんは本番に来なかったこともあるそうだ。東さんは反省する様子もなく、けろっとしていてなんだか全然憎めなかった。時間にはルーズだが、来ると恐ろしく頼りになる男ということで信頼されているみたい。スタッフといい出演者といい個性的な人が多くて、役者が揃った感じがした。
舞台づくりは順調に進むも、肝心の本番のプログラムがなかなか決まらない。プログラムのことになるとみんな「うーん」となった。沼田さん、梅田さん、さやさんたちといろいろ話し合って決める。植野さんと貝つぶさんは寝ていた。梅田さんの作ったお掃除ロボットカメラが、眠っている植野さんの姿を中継する。意思を持ってるんじゃないかこのロボット。結局10時ぐらいまで悩んで、1日目のプログラムはなんとか決まった。
![写真 12-04-25 14 46 41](https://livedoor.blogimg.jp/otoasobinokai/imgs/1/d/1d487930.jpg)
4月21日
20日の準備はぼくはバイトで行けなかったのだが、みやけをさん、アリさん、ウマモさん、貝つぶさんが参加していたらしい。行きたかったなー。そんでぼくが次に来たのは本番当日。京都に朝10時集合って、けっこうハード‥。10時に来たはいいがミーティングはなかなか始まらず。
久々に会う時里くんが明らかにふっくらしていて、会う人会う人に「太った?」って言われていてショックを受けていた。ミュージシャンの人やスタッフの人たちがザワザワ集まって、喋ったり、楽器を鳴らしたり、バットを振ったりしているのを見ているだけでもうすでに満足だった。この空間貴重だなぁ。梅田さんに本番で使う小さなライトを渡されて、時里くんと遊んでたら「キッズっぽい」って言われたりした。スパイキッズ?
![写真 12-04-21 10 42 18](https://livedoor.blogimg.jp/otoasobinokai/imgs/a/0/a0a98645.jpg)
11時ぐらいだったかな、ようやくミーティング。大友さんも遅れてきて到着。橋本さんが作った手描きの綺麗なプログラム表を見ながら進行。そして第一部の確認などなど。やることがイマイチ共有できておらず、ちょっとギスギスしたムードにもなる。ぼくは照明係で、メンバーにスポットライトを当てる役目をやった。これ、けっこう楽しい。
子供たちがまだ来ていないので、かわりにみやけをさんと山路さんが子供たちの役をやるのだが、二人ともけっこう忠実に再現していて可笑しい。特に山路さんは、人が乗り移ったかのような演技力。ゆかちゃん役の時には激しく踊りまくり、あやちゃん役のときは「みなさんこんにちはー!!」と叫ぶ山路さん。こんな山路さん他では見れないと思う‥。役者が二人しかいないので、みやけをさんが何度も繰り返し登場すると、大友さんが「またあいつか‥」と言っていて笑った。
![写真 12-04-25 14 47 38](https://livedoor.blogimg.jp/otoasobinokai/imgs/2/d/2d487c6e.jpg)
確認が終わって昼休憩。みやけをさんと時里くんでコンビニに昼飯を買いに行く。控え室にメンバーがゾクゾクと集まってきてめっちゃにぎやか。飯を食べつつ中島さんから経路などの確認。
そしてリハーサル。1部、2部とリハーサルの必要なものだけやっていく。とくに1部のリハーサルは重要だったので入念に。インタビュアーのウマモさんはちょっとテンパっていたようだ。まあたしかに難しい立場だと思うが、なぜかナンパみたいなインタビューになるのはウマモさんならでは。植野さんがたまに変わってインタビューをやったりもしていた。このリハーサルもけっこうピリピリしたムードで、音響のトラブルとかもあってちょっと心配だった。しかし「高山コーラス隊」という本日ほぼ最後の演目のリハは、メチャクチャ盛り上がった。梅田さんもカンペを出しながら爆笑していた。これ、すごい楽しみ!
と、気がつけば会場時間。時計の無い室内にじっといると時間の感覚がなくなるなぁ。みやけをさん仕切りの会場に流すBGM生演奏が始まる(別室での演奏が会場に流れるしくみ)。ぼくはみやけをさんに頼まれて、控え室に飲み物を取りに走る。本日ぼくとペアを組むことになったともくんが行方不明でしばらく探した結果、大広間でみやけをさんたちと一緒にいたので一安心。ぼくはBGMのメンバーではなかったけど、床に電子ピアノが置いてあったので勝手に鳴らした。みやけをさんのサックスと、山路さんの木琴がいい感じだった。
![写真 12-04-21 16 01 26](https://livedoor.blogimg.jp/otoasobinokai/imgs/a/9/a917eb4c.jpg)
時間になって、照明のぼくはあわてて客席の一番奥に走る。沼田さんの挨拶が終わって、客電を消して、ほぼ暗闇の状態に。つぐみちゃんの登場を待つ。横には音響の東さんがいたのだが、先日の準備のときのだらしない感じがなくてちょっとかっこいいと思った。頼りになるとはこのことか‥。そして本番‥。
『1部、入場』
会場の奥のドアから光が差すと同時に、スポットライトをドアへ当てる。つぐみちゃんがゆっくり歩いてきた。ぼくはライトでつぐみちゃんの姿を追って、つぐみちゃんは中心までやってきて椅子に座る。ウマモさんがインタビューをして、解説席の細馬さんと大友さんが喋りだす‥。
ってこれ、説明が必要か‥。説明しよう!
今回の第一部の演目は「入場」というものなのであった。これは梅田さん発のアイデアで、梅田さんの描いていたイメージは「格闘技における入場」である。音遊びの会のメンバーは格闘技の選手のように個性が立っている。演奏する姿はもちろんかっこいいが、立っている姿、歩いている姿だけでもかっこいい。それを今回見せたかったというわけである。たぶん‥。
主役が彼らなら、我々ミュージシャンは主役を引き立てる役である。その配役が、
「インタビュー」umamo
「実況・解説」細馬、大友
「中継」貝つぶ
「照明」光永、時里
であった。
![写真 12-04-25 14 57 07](https://livedoor.blogimg.jp/otoasobinokai/imgs/2/9/296a1980.jpg)
二番目の大生くんが入場してきてた。大生くん、リハではステージの端っこに座ってインタビューを受けていたのに、本番では会場を歩き回る。細馬さんが「リハーサルとは全然違うことをやりますね」と実況していた。そんなこんなで次々メンバーが会場の中へ入場してくる。じつはこれ、こんなに次々入場してくる予定ではなくてもっとゆったりやる予定だった。要するにハプニングがずっと続いている状態だったのです。
ハプニングはこれだけじゃなくて、もうハプニングだけで構成されているような演目だった。永井くんがDJをやり始めて、ゆかちゃんがかっこいい踊りを踊りまくる(これは予定通り)。ともくんが絵を描いて、ウマモさんがインタビュー。入場してはどんどん中心にたまってくるメンバー。なんじゃこりゃ。ゆうたくんと梅田さんは紙袋をかぶって二人で登場。次から次へと登場してくるメンバーに実況席も「おっとまた出てきましたね」とびっくりしていた。
そうだ、どの辺だったかな。途中で別室から中継があり、細馬さんが「中継の貝つぶさーん」と呼びかけると、貝つぶさんの「はーい」という声と共に、ステージの上手側に置かれたスクリーンに貝つぶさんの顔が映る!なぜかカメラの顔認識機能が働いて、寝転ぶ貝つぶさんの顔にピントが合って大爆笑!一応NYからの中継という設定らしい‥(どう見ても和室だが)。貝つぶさんと一緒に寝転んでいたのはつばさくん。そしてつばさくんはなにをするかと思ったら、なんと芸術センターの大事な和室の障子をカメラの前で破る!大友さん「ああ、カメラ止めて!止めて!」であわてて画面が切り替わり会場また爆笑!
そんなこんなで貝つぶさんの中継は爆笑をかっさらっていったが、メインステージは非常に混沌とした感じでこれもまたすごい。メンバーがただ座ったり歩き回ったりしているだけなのだが、そういう行為もこうやって光を当てて見るととても不思議な感じがした。
風船を持って登場したりさちゃんへナンパみたいに話しかけるウマモさん。それを見て大友さんが「誰かこいつを連れ出してくれ(笑)」。そして最後のあやちゃんが「こんにちはー!」(だったけかな?)と叫んで一気にあやちゃんのペースに。そしていつの間にか登場していたさやさんたちが「とん」「とん」と言いながら、会場を一歩一歩歩いて行く。これは、さやさんの「とんとん」という演目だった。
あやちゃんが先導して「とん」するとつぐみちゃんも「とん」、なんと藤本さんまで「とん」、一人ずつ入場してきたメンバーが一斉にゆっくり歩いていくのがかわいくて、ジーンとして涙出そうになっちゃった‥。霧のような雰囲気がだんだん晴れていくような感じ。そのまま「とんとん」で全員退場。これで1部終わり。
休憩を15分ほど挟む。休憩中貝つぶさんに「中継完璧でしたね!」って言ったら、貝つぶさんもうれしそうな顔をしていた。けっこううまくいった。
『2部』
2部は小さな演目を9個ほど。まずは、江崎さんを含む「お母さんとお父さんバンド」。内容は江崎さんのやっているアキビンオオケストラの言葉版といった感じ?10数名いるメンバーが円になって、「かな」を右に左に回していくという演奏だった。「あ」だとか「え」だとかいう「かな」が回ったり、ロングトーンになったりするのであった。事前に江崎さんから送られてきたルールがすごく面白かったのだが、実際の演奏も奇妙でよかった。
次に岩下さん指揮のビッグバンド。ルールは単純、岩下さんが踊れば音を出して、止まれば音も止める。それだけ。爆音の間に訪れる静かな時間が心地よかったなー。はみ出して音を鳴らしているメンバーの音もまたいい感じ。
次に沼田さん案のエアーアンサンブル。いわゆるエアーギターとか、エアーピアノとかそういうので合奏するというものだ。なので音はまったく無し。みんなちゃんと我慢してたのか、しっかりエアってた。
そのあとはエアーアンサンブルに別の人が声で音をつけるということをやった。江崎さんのエアートランペットを見ながら大友さんが「ブー!」とか言ったりするのだが、江崎さんの白熱プレイに大友さんが必死についていくのを見て吹き出してしまった。あとは吉見親子のマンドリンがよかった。マンドリンで「ベンベン!」は無いと思うなぁ‥。他にはゆかちゃんのエアーダンスと岩下さんのダンス。組み合わせの時点でおかしな感じはしてたけど‥。
そのあと「稲田さんバンド」。弦楽器ばっかりの演奏の中、ゆうたくんの演奏が光ってた。山路さんの持ってきていた空き缶を積み上げたり、叩いたりして演奏していたのがすごくかっこよかった。稲田さんの演奏も気合はいってて、せまってくるような演奏だった。
そして別室から中継でテニスコーツの演奏。大生くんやつばさくんもいたかな?稲田さんの息子さんのたつまくんもいた。別室でも植野さんのギターがクリアに聞こえてきて、一気にテニスコーツのムードに。会場のみんなでスクリーンを見て演奏を聴く。しばらくするとスクリーンの中で部屋から出て行こうとするメンバー。演奏しながら歩き出し、それを追うカメラ。そして扉を開けるとそこは会場の中だった!なんか、ご本人登場みたいな感動があった!これ、ぼくたちは和室が会場のすぐ隣にあるって知っていたけど、お客さんは知らなかったからびっくりしただろうなぁ。
そこから会場を歩き回り、演奏するテニスコーツとメンバー。どんどんメンバーが加わって行って盛り上がる。山路さんが出てきて会場の床にテープを張り始める。管楽器とかの音も鳴ってきた。ぼくは山路さんのテープを借りて、自分の体にぐるぐる。りさちゃんがいたので、りさちゃんも巻き込んでぐるぐる。するとりさちゃんが倒れそうになって、あわてて捕まえる。そのまま二人で倒れてボーっとしてたら、山路さんが鼻歌みたいな歌を歌いながら近づいてきた。ぼくも一緒に歌う。りさちゃんはテープにぐるぐるになりながら床に寝転んで笑っていた。ぼくもぐるぐるになって、みやけをさんがぼくのお腹にラッパを置いた。その間もずっと音楽が鳴ってた。なんかよくわかんないけど、感動した。
そして最後は「高山コーラス隊」。高山くんが一人だけ前に座って、ギター弾き語り。あとは高山くんの後ろで全員でコーラス。これ、じつは梅田さんが発見したことが元になっているアイデアなのだが、高山くんの歌は誰かが言った言葉につられることがあるそうだ。たとえば高山くんが歌っている横で「おにぎり」と言えばおにぎりの歌になったりするらしい。その発見を元に、ぼくらがコーラスして高山くんがそれにつられたら面白いなぁって演奏である。ぼくらの前には梅田さんが座っていて、スケッチブックに「おにぎり」とか「たかやま」とか書いてカンペを出す。その文字を高山くんの歌に合わせて全員で歌うのだ。
![写真 12-04-25 15 05 18](https://livedoor.blogimg.jp/otoasobinokai/imgs/3/d/3d8b06b0.jpg)
しかし本番はリハと違って不思議なことになった。後ろのコーラスの盛り上がりにつられて、高山くんがギターを弾かず、歌わず、よくわからん感じでテンション上がっちゃったのだった。後ろのコーラス隊に合わせてなにかを叫んだり、手を振り上げたりする高山くん。なんか思ってたのと違っちゃったけど、面白かったなぁ。ぼくもみんなも全力でコーラスしていた。そして梅田さんのカンペは次に繋がるワードを出し始める。「風船〜!」「赤い〜!」「りさちゃん〜!」すると扉の向こうからりさちゃんと赤い巨大な風船があらわれる。そしてカンペには「おしまい」。ぼくらが「おしまい〜!」と何度かコーラスしておしまい。
終演後、お客さんからアンコールが起こって、永井くんとかがDJやったりしていた。
そのあと、打ち上げ。梅田さんと吉見お父さんが話しこんでいたのがなんか良かった。ぼくは梅田さんに「光永くん、明日の相撲の時、まわしつければ?」とムチャ振りされる。ぼくは「全裸にまわしじゃなければ‥」と答える。二日目はステージで相撲をやるのであった。
光永惟行