名南経営 大津章敬のいい会社を作るための人事労務管理

名南経営 人事労務コンサルタント 大津章敬公式ブログ

新入社員意識 このブログでは若手社員の意識に関する調査をよく取り上げていますが、本日は学校法人産業能率大学が実施した「2016年度新入社員の会社生活調査」の結果を取り上げたいと思います。この調査は、同社が開催する「新入社員研修セミナー」に参加した新入社員のうち124社600人を対象に実施し、558人(男性391人・女性167人)から有効回答を得たもの。

 この調査の中で、私が毎年注目しているのが、「あなたは「働く」上でどのようなことが自分にとって重要だと感じますか?」という設問。以下はこの設問に対する回答率が高かったものの上位5つです。
1位 長期間、安心して働けること 57.8%(2014年 51.9%)
2位 仕事を通じて自分自身が成長すること 53.0%(2014年 68.4%)
3位 仕事内容に見合う報酬が得られること 40.8%(2014年 35.5%)
4位 他メンバーと協力して働けること 34.3%(2014年 46.5%)
5位 職場のメンバーから認められること 33.4%(2014年 48.1%)

 このように1位は「長期間、安心して働けること」となりました。2年前の調査と比較すると、「仕事を通じて自分自身が成長すること」「他メンバーと協力して働けること」「職場のメンバーから認められること」の回答が2桁減となっているのが気になるところです。

 本当の意味で「長期間、安心して働く」仕事を実現したいのであれば、自己成長を継続すると共に、職場の仲間との関係が重要になります。今回の結果からはそうした主体的な取り組みへの意欲が減退する一方で、会社に安心の提供を求める他責の傾向があるように思えてなりません。


関連blog記事
2014年7月2日「いまの新入社員が求めるのは自己の成長と職場の安心できる人間関係」
http://blog.livedoor.jp/otsuakinori/archives/38778965.html

参考リンク
学校法人産業能率大学「2016年度新入社員の会社生活調査」
http://www.sanno.ac.jp/research/fresh2016.html


生産性が高い「残業ゼロ職場」のつくり方 私の13冊目の書籍となる「定時退社でも業績は上げられる! 生産性が高い「残業ゼロ職場」のつくり方」ですが、いよいよ明日発売となります。

 発売前より多くのみなさまにご予約頂き、amazon「企業経営」カテゴリのランキングで1位を獲得しました。本当にありがとうございます。

 これまで社労士として多くの企業の労働時間制度の設計を行ってきましたが、ずっともどかしく感じていたことがありました。それは労働時間制度の見直しによって形式的に「残業代」の削減はできるものの、現実の「労働時間」の削減に十分に突っ込むことができていないということです。そこで数年前から弊社マネジメントコンサルティング事業部と連携し、「お仕事ダイエット」という名称で企業の生産性向上、そして労働時間短縮のお手伝いを行ってきました。

 今回の書籍はその内容を、マネジメントコンサルティング事業部 取締役である永井晶也と2人でまとめたものです。労働力不足時代には、生産性向上の取り組みは欠かせません。本書がみなさまの組織の生産性向上、そして最終的には企業価値の向上に繋がることを願っております。是非お買い求めください。
定時退社でも業績は上げられる! 生産性が高い「残業ゼロ職場」のつくり方
著者:株式会社名南経営コンサルティング
    永井晶也・大津章敬
出版社:日本実業出版社
価格:1,728円
ISBN-10:4534054041
ISBN-13:978-4534054043
発売日:2016年6月30日

[amazonでの予約・購入]
 以下よりお願いします。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534054041/roumucom-22

認定率 先週金曜日に平成27年度の「過労死等の労災補償状況」が公表されました。この調査は私が毎年注目しているいくつかの重要統計のうちの一つとなっていますが、その結果は以下のとおりとなりました。
請求件数は1,515件で、前年度比59件のプラス(過去最多)
支給決定件数は472件で、前年度比▲25件
その結果、認定率は36.1%(前年度比▲1.9ポイント)


 このように請求件数は毎年伸び続ける一方で、認定率は平成24年度の39.0%を頂点に、落ち着きを見せているという状況です。今回はこの認定率にフォーカスを当ててみましょう。以下は決定件数上位10項目(その他は除く)の具体的な出来事と支給決定件数、認定率です(矢印の左の件数が「決定件数」、右側が「支給決定件数」)。
上司とのトラブルがあった 259件→21件(認定率8.1%
仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった 152件→75件(認定率49.3%)
(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた 151件→60件(認定率39.7%)
特別な出来事 87件→87件(認定率100.0%)
(重度の)病気やケガをした 85件→34件(認定率40.0%)
悲惨な事故や災害の体験、目撃をした 80件→45件(認定率56.3%)
1か月に80時間以上の時間外労働を行った 55件→36件(認定率65.5%)
配置転換があった 55件→13件(認定率23.6%)
同僚とのトラブルがあった 50件→2件(認定率4.0%)
2週間以上にわたって連続勤務を行った 38件→25件(認定率65.8%)

 認定率を見てみると、心理的負荷が極度のものである「特別な出来事」が100%となっており、それに続くのが、「1か月に80時間以上の時間外労働を行った」の65.5%と、「2週間以上にわたって連続勤務を行った」の65.8%となっています。一方、決定件数が最多の「上司とのトラブルがあった」については認定率が8.1%に止まっています。

 ハラスメントは近年、あらゆる調査で増加を続けていることがよく知られるようになりましたが、労災認定という点ではなかなか認められず、労働時間等の数字が明確に出る長時間労働や休日出勤などが重視される傾向があるようです。


参考リンク
厚生労働省「平成27年度「過労死等の労災補償状況」を公表」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000128216.html

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