障害者雇用 2014年5月19日の労務ドットコムメインブログ記事「10年間で6倍になった精神障害者の新規求職申込件数とそれに伴い増加する雇用者数」でも取り上げましたが、先日、厚生労働省は「平成25年度 障害者の職業紹介状況等」を公表しました。

 近年、精神障害の問題が企業の人事労務管理においても大きくなっていますが、障害者雇用の分野でも今後は精神障害者がその中心となっていくことがこの資料によく表れています。というのも、平成25年度における障害種別の就職件数は以下のとおりとなり、初めて精神障害者が身体障害者の件数を超えたのです。
身体障害者 28,307件(対前年比6.5%増)
知的障害者 17,649件(対前年比10.1%増)
精神障害者 29,404件(対前年比23.2%増
その他の障害者 2,523件(対前年比35.9%増)

 このように精神障害者の就職件数は前年比23.2%の大幅増となりましたが、それを支えているのが新規求人件数の増加です。それをグラフにしたのが左上の図表となりますが、平成16年度には10,467件だったものが、平成25年度には64,934件となんと6.2倍にまで急増しています。この水準は身体障害者の66,684件に肉薄するものですが、身体障害者はずっと6万人台半ばで推移していることを勘案すれば平成26年度には完全に精神障害者の新規求人件数が逆転することでしょう。文字通り、障害者雇用の中心が精神障害者に変わりつつあることを感じさせる結果となっています。

 来年4月1日からは障害者雇用納付金制度の対象が、常時雇用労働者数100人超の事業主に拡大されることになっており、より障害者雇用の重要性が増していきます。従来の企業の障害者雇用の対策はとかく身体障害者に偏重していたと思いますので、今後は精神障害者や知的障害者の雇用に向けた体制整備を進めていかなければ、法定雇用率の達成は非常に困難になっていくことでしょう。一朝一夕に進められる話ではありませんので、早め早めの対応が重要となります。


関連blog記事
2014年5月19日「10年間で6倍になった精神障害者の新規求職申込件数とそれに伴い増加する雇用者数」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/52036674.html
2014年4月25日「いよいよ来春から障害者雇用納付金制度の対象者が拡大へ」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/52033483.html

参考リンク
厚生労働省「平成25年度 障害者の職業紹介状況等」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000045834.html