AI 野村総研が「10~20年後に、日本の労働人口の約49%が、技術的には人工知能やロボット等により代替できるようになる可能性が高い」というレポートを発表して以来、AIが既存の仕事を奪っていくというようなトピックがよく話題になっています。こうした動きに対応し、厚生労働省は、労働政策審議会労働政策基本部会において、その影響についてのヒアリングを開始しました。

 2017年12月5日に開催された会議では、慶應義塾大学の山本勲教授と野村総合研究所の上田恵陶奈氏からのヒアリングが行われました。以下ではその資料を見ることができます。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000186907.html

 消える雇用の問題は、技術的可能性のみに着目しており、技術の実装を考慮していない点、技術進歩による雇用創出や所得増に伴う総需要の増加等の影響を考慮していない点、新技術の価格予想は考慮外とされている点などの課題も指摘されており、現在の議論を冷静に把握するにはよい資料となっています。是非ご覧ください。

 とはいえ、ルーティンタスクが消えていくのはほぼ確実な情勢にあるのは間違いなく、そうした雇用が消えて行く中で、そうした業務を中心に行っている労働者の学び直しの重要性が高まっていくのは確実です。特に日本では正規雇用を非正規雇用に代替する過程で、正規雇用者のノンルーティンタスクがルーティンに脱スキル化されていることから、非正規雇用者の再戦力化は国としても大きな課題となっていくことでしょう。


参考リンク
厚生労働省「第3回労働政策審議会労働政策基本部会」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000186907.html