名南経営 大津章敬のいい会社を作るための人事労務管理

名南経営 人事労務コンサルタント 大津章敬公式ブログ

カテゴリ: 労働時間

インターバル 働き方改革関連法案は先日、国会に提出され、今後審議が行われますが、その中には勤務間インターバル制度の努力義務化も含まれています。今春の春闘では一部の企業で法制化に先立ち、勤務間インターバル制度導入の議論が行われており、今後、その普及が予想されます。

 そんな中、行われた厚生労働省の「第4回勤務間インターバル制度普及促進のための有識者検討会」では、勤務間インターバル制度導入に当たり検討すべき項目の案が示されています。そもそもそれほど難しい制度ではありませんので、当然といった項目が並んではおりますが、今後、制度検討の際には参考になると思いますので、以下でご紹介しましょう。
実態の把握
・ 休息時間に関する状況
・ 時間外労働時間の状況
・ 労働者のニーズ
・ 取引先等との制約 等
制度設計の検討
・ 対象となる職種
・ インターバル間隔(時間数、通勤時間を含めるかなど)
・ インターバル実施時の企業内手続
・ 適用除外
・ 労働時間管理方法(出退勤時刻を含めた適正な把握方法)
・ 制度の拘束力
・ その他
・ 突発的事象により休息が確保出来なかった場合の取扱い
・ 休息時間が翌日の勤務時間に及ぶ場合の勤務時間の取扱い
PDCA サイクルによる検証等
・ 試行期間
・ 検証
・ 実施(労使協定の締結、就業規則の変更など)
・ 再検証
・ 本格稼働
制度導入の手続

 制度導入の際には、中小企業限定ではありますが、助成金制度も用意されていますので、そうしたものも上手に活用し、より安心して働くことができる職場づくりを進めていきましょう

参考リンク
厚生労働省「第4回勤務間インターバル制度普及促進のための有識者検討会 配付資料」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000200838.html

1 2019年4月施行に向け、労働基準法改正の議論が進められようとしています。労働時間の上限規制がもっとも注目されていますが、現実的に大きな影響が予想されるのが年次有給休暇の取得義務化です。こちらは年10日以上年次有給休暇を付与される労働者について、年5日以上の年次有給休暇を取得させなければならないというもの。

 年次有給休暇の取得については、ほぼすべて取得する社員と、年に数日、病欠の際に取得する社員に二極化していることが通常です。今後はこのうち後者の社員について、円滑に一定日数の年次有給休暇を取得させることが求められることになります。一般的には労使協定を締結し、計画的付与を行うといった対応が議論されますが、この制度は普通に年次有給休暇を取得している社員からは非常に不評であり、また設定によっては労働条件の不利益変更になることもあります。また不利益変更を避けようとすると、稼働日数が減少することになり、業績への影響も懸念されます。

 そこで最近おススメしているのが半日年休の取得促進です。2017年2月24日よりスタートしたプレミアムフライデーはいまひとつ、普及せずに早くも苦境に立たされていますが、この制度が始まった頃、現実にはどのような形で運用されているのかを調べました。そこで分かったのは、プレミアムフライデー導入企業の多くは半日年休の取得促進という形で運用をしているということです。これが良いヒントになりました。

 プレミアムフライデーは毎月の最終金曜日に固定されていますので非常に利用しにくいですが、例えば、月に1回、半日年休の取得を促進するというのはいかがでしょうか?なかなか年次有給休暇を取得しない管理職であっても、半日であればそれほど抵抗感はないでしょうし、意外に半日年休は休んだ感があります。また半日であれば業務に与える影響も少ないでしょう。もし毎月1回、半日年休を取得するとすれば、年間で12回、年次有給休暇6日分に相当し、改正労働基準法の規制もクリアできます。

 アイデアベースではありますが、今後の働き方改革ではこうしたアイデアを多く出していくことも重要でしょう。

プレミアムフライデー プレミアムフライデーがいよいよ今週金曜日(2017年2月24日)からスタートします。プレミアムフライデーとは、原則月末の金曜日は午後3時頃までに退社時間を繰り上げ、買い物や観光などの時間を創出しようというもの。政府の働き方改革と消費喚起を目的に実施されるものですが、実務家の間では冷ややかな雰囲気が流れているように感じます。

 一方、迎え撃つ、飲食業界や旅行業界などはそれなりに盛り上がっているようです。写真は名古屋中心部のカラオケボックスの店頭に貼られていたポスターですが、24日は15時から19時の間に入室の場合、飲み放題パックが2時間無料になるとのこと。入室基準なので、18時30分に仕事を終え、18時45分に入店しても適用されてしまうというのはご愛嬌ですね。

 現実的にこのプレミアムフライデーを導入する場合、どのような制度設計にするのがよいのでしょうか。私が考えるのは、半日有給、もしくは時間単位有給の取得促進です。例えば、社内でいくつかのグループを設定し、そのグループ単位で順番に半日単位の年休の計画的付与を行うというのであれば、十分に現実的でしょう。また今後、労働基準法改正で導入が予想される年次有給休暇の5日取得の対策としても有効です。

 世間の導入事例を見ても、アサヒビールや梓設計などはどのような仕組みとなっているようです。
アサヒグループホールディングス株式会社
【働き方改革】
在宅勤務、スーパーフレックスの利用促進。(月に1回の在宅勤務、週に1回のスーパーフレックス制度の利用推奨。)【有給休暇取得促進】
 次の制度利用を推奨。
(1)ハッピーフライデー:月に2回、金曜日の午後に半休を取得する
(2)プラスワン休暇:土日+1日の休みを取得する
(3)スーパーリフレッシュ休暇:平日5日に休みを取得し、土日含めて9連休に
株式会社梓設計
 計画的有給休暇の実施プレミアムフライデー実施。
アステラス製薬株式会社
 特定部門を除き、毎週金曜日の就業時間は16:00までとしている。
京西テクノス株式会社
 ノー残業デー対応、有給休暇取得促進、フレックスタイムの活用など。
コナミホールディングス株式会社
【決定済み事項】
・3月のプレミアムフライデ―該当週を「コナミファミリーウィーク」とし、効率的に業務を終わらせることで、早期帰宅を促し、社員と家族との時間を増やす(期間中1日は半休取得を推奨)
・ファミリーウィークの一環として、「こども参観日」を実施。社員の子どもが職場見学を行う事で職場・家族とのコミュニケーション活性化を行う。
【検討中事項】
 所定就業時間の前倒し 等
株式会社サニーサイドアップ
 毎月最終金曜は15時で業務終了 初月は支援金も支給。
三機工業株式会社
 毎月、給与支給日に半日有給休暇・全日有給休暇の取得推奨およびノー残業デーの推奨。

 効率的な働き方の実現や柔軟な勤務制度の重要性は高まるばかりです。プレミアムフライデーに限らず、アイデアを絞るには面白い分野ではないでしょうか。


参考リンク
プレミアムフライデー
https://premium-friday.go.jp/


このページのトップヘ