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カテゴリ: 雇用保険

雇用保険関連様式案 マイナンバーに関しては通知カードの送付はかなり進んできた印象ですが、気付けば、あと3週間強で年も明け、マイナンバー制度がスタートします。まずは雇用保険の各種手続きが実務面でのスタートになるかと思いますが、昨日(2015年12月8日)、厚生労働省はマイナンバーを記載する雇用保険関連様式案を更新しました。

 以下が最新版の様式になります。届書様式は12月中旬に厚生労働省から各公共職業安定所に搬入される予定との話もありますので、ほぼこれで決定なのでしょう。是非チェックしてみてください。
事業主が行う手続被保険者に関する手続
 雇用保険被保険者資格取得届
 雇用保険被保険者資格取得届(連記式)総括票
 雇用保険被保険者資格取得届(連記式)個人別票
 雇用保険被保険者資格取得届光ディスク等提出用総括票
 雇用保険被保険者資格喪失届・氏名変更届
 雇用保険被保険者資格喪失届・氏名変更届(移行処理用)
 雇用保険被保険者資格喪失届光ディスク等提出用総括票
雇用継続給付に関する手続
 高年齢雇用継続給付受給資格確認票・(初回)高年齢雇用継続給付支給申請書
 育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書
 介護休業給付金支給申請書
 ※事業主が提出する場合には労使間で協定を締結することが必要
労働者が行う手続
 雇用保険被保険者離職票-1・資格喪失確認通知書
 教育訓練給付金支給申請書
 教育訓練給付金(第101条の2の7第2号関係)及び教育訓練支援給付金受給資格確認票
 雇用保険日雇労働被保険者資格取得届
 未支給失業等給付請求書
別途、個人番号を登録および変更する場合に使用する様式
 個人番号登録・変更届出書
 個人番号登録届出書(連記式)総括票
 個人番号登録届出書(連記式)個人別票
法人番号を記載する様式案
 雇用保険適用事業所設置届
 雇用保険適用事業所廃止届
 雇用保険事業主事業所各種変更届

 具体的な様式案は以下よりご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000087941.html


高年齢雇用継続給付 現在、厚生労働省の労働政策審議会 職業安定分科会 雇用保険部会では、今後の雇用保険制度に関する様々な議論を行っています。その論点としては、長期失業者への基本手当給付水準の見直しや育児休業給付の給付率の引上げなど様々なものがありますが、本日は高年齢雇用継続給付の見直しに係る議論の状況について取り上げましょう。

 高年齢雇用継続給付は、雇用保険の被保険者であった期間が5年以上ある60歳以上65歳未満の一般被保険者が、原則として60歳以降の賃金が60歳時点に比べて、75%未満に低下した状態で働き続ける場合に賃金の補填の意味から支給されるという給付金制度です。この制度が導入されたのは1994年でしたが、この年は年金の支給開始年齢の段階的な引き上げが決定し、それを受けた高齢者雇用安定法改正により60歳定年の義務化が行われた年でした。その際、60歳以降、賃金が低下する中で継続雇用される従業員に、低下した賃金に応じた給付金を支給し、雇用継続を図るための制度として創設されたのが高年齢雇用継続給付でした。つまり、今後、年金の支給が段階的になくなっていく60歳代前半について継続雇用を促進し、賃金、在職老齢年金、高年齢雇用継続給付の三本立てでその所得の確保を目指すものだったのです。

 こうした背景を持つ高年齢雇用継続給付ですが、今年の春、この制度に大きな影響を与える法改正が実施されました。これが高年齢雇用安定法改正による原則希望者全員の65歳までの雇用確保の仕組みの導入です。希望者全員を65歳まで雇用する必要があるのであれば、その年代に給付金を支給する意味はないのではないかといった疑問が当然に起こります。それだけにこの制度の今後について大きな注目が集まっていました。

 今回の雇用保険部会の議論の中ではこのテーマも取り上げられていますが、現時点では以下のような意見が出されています。
60歳以上の安定的な収入の確保、雇用の継続という観点から高年齢継続給付は引き続き存置するべき。また、以前設けられていた国庫負担についても検討するべき。
年金の支給開始齢引上げを踏まえると、65歳までの雇用確保が第一。高年齢者雇用継続給付が再雇用時の賃金に影響を与えている一方で、再雇用時の公的給付の役割も担っていることから、引き続き多面的な議論が必要。

 つまり、現時点では65歳までの雇用確保を優先するため、高年齢雇用継続給付は継続すべきという意見が出されているのです。最終的にどのような結論になるのかは分かりませんが、多くの企業ではこの給付の支給を勘案した上で60歳以降の賃金設定を行っています。そうした企業にとっては良いニュースになるのではないかと思います。今後、60歳以降の人事制度の見直しを検討する企業が急増すると予想されていますが、そこにも大きな影響を与えることになるでしょう。
参考リンク
厚生労働省「第91回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会資料」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000023019.html
ハローワーク「高年齢雇用継続給付」
https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_continue.html

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