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2008年01月24日

最近の拒絶理由通知について。

最近の拒絶理由通知は、以前と比較して長文化している気がします。

昔の拒絶理由通知は
「この出願の請求項○に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。」
等のお決まりの文句の後、数行書いてあるだけだったり、ひどいときには引用文献番号しか書いてなかったりするものもよくありました。

しかし、最近の拒絶理由では、お決まりの文句のあと、
「引用文献1の段落○○に『〜』と記載されている。」
等、引用文献から「ちゃんと」引用しています。
さらに、審査基準どおり、一致点と相違点を比較し、
相違点については、他の引用文献から進歩性の存在を否定する論理が「ちゃんと」記載されています。

どうして、「ちゃんと」書くようになったのだろう?
と不思議だったのですが、もしかしたらサーチを外注するようになったのが理由なのかもしれません。



以下はoTToの想像です。

1.近年、審査の迅速化を図るため、指定調査機関におけるサーチ外注がすすんでいますが、この場合、単に関連技術分野の文献を探してもらうのではなく、拒絶理由通知に記載する、つまり、新規性・進歩性を否定するのに足る引用文献をサーチしてもらうのだと思います。
そこまでしないと外注しても審査の迅速化に寄与しないからです。

2.で、その場合、単にある特許出願について引用文献を列記して終わり、ということはないと思います。
引用文献を選んだ理由も文書で説明しなければわかりません。

3.理由の説明には、当然、当該特許出願の請求項に係る発明と引用文献に記載の発明との一致点と相違点とが記載されているでしょうし、相違点については他の引用文献からの論理付けも記載されているはずです。

4.そのような「理由の説明」があった場合、「審査の迅速化」という目的を達成するために、審査官はどうするのでしょうか?
oTToなら「コピペ」します。

以上の理由により、最近の拒絶理由通知は長文化しているのではないかとoTToは思います。

というわけで、審査官にも
「拒絶理由通知作成の補助」をする人がいるのでは?
とoTToは想像しています。

指定調査機関のサーチャーさんなら、ご存知なのかもしれません。

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コメント一覧

1. Posted by kame   2008年01月25日 00:30
へぇ〜!
こんな裏事情がありそうなんですか。。。
2. Posted by puti   2008年01月25日 00:39
引用文献だけ、、って
意見書書くのが大変そうですね〜
3. Posted by みー   2008年01月25日 09:41
確かに最近は、段落番号も記載されていますね。
最近は非特許文献を送ってくれたり、えらくサービス良くなったなーって思ってたのですが、
言われてみれば、そういう実情があるのかも。

余談ですが、
36条違反で、「発明が不明である」なんて言っているのに、
進歩性で、かなり近い引用文献を出されたときは、
「めちゃくちゃ発明理解してるやん・・・」とツッコミいれたくなります。
4. Posted by puti   2008年01月25日 10:18
そうですね36条違反、、
堅苦しいですね、特許庁。

外内出願だと、
36条もクソもない
文字通り自由奔放な英文が来ますよね?
あーいうのって、PCTだと
意訳するわけにもいかんし、
やっぱり、自発補正か、36条来てから、
直すものなんですよね?
みなさん、どうされてるんでしょうか?

権利範囲の解釈を巡って
後々ややこしいことになるのを
避けているんでしょうけど、
メンドクサイ。

しかし、
段落番号も記載してもらえるのって
最近なんですねぇ。
非特許文献も特許庁からなんですね。
事務の方が手配してるのかと、
思ってました。
5. Posted by 通りすがり   2008年01月25日 12:18
著作権法の改正の影響ではないでしょうか?
42条2項1号がH18に改正され、非特許文献の出願人への送付ができるようになったので
6. Posted by みー   2008年01月25日 12:43
米国PCTの翻訳は悩まされますが、
逐語訳で出してから、誤訳訂正(ときには全文誤訳訂正)しています。
誤訳訂正には、一般補正も含めることができるので、適宜対応しています。

明細書の記載の仕方が、やっぱり日本出願に比べてラフだし、
日本の記載要件(特にソフトウェア)とは違うので、
中間では苦労することが多いです。。。

誤訳訂正は、自発的にしても良いかもですが、私は、
中間のときに、クライアントに「誤訳訂正も出しますね」と連絡しています。

非特許文献の送付は、去年9月からの運用の様です。
↓通りすがりさんがおっしゃるように、著作権にも触れられています(笑)
http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/tetuzuki/t_tokkyo/shinsa/inyouhitokkyobunnkenn.htm
7. Posted by puti   2008年01月26日 03:14
もちろん、補正は、クライアントに
ぎゃーぎゃー言って、了承得てからです。
後々、ややこしいですから。

誤訳訂正するんですね。
手数料かかるから、
誤訳訂正はしたこと無いです。
全文誤訳訂正??
クライアントには、日英翻訳してお知らせはされているんですよね。
ちょっと面倒そうですが、、そうでもないんですすかね??
あと、そもそも、原文の英文まで戻ることってあるんでしょうか?

あと、
私は、まだ自分の案件でないのでよく分からないのですが、
36条や、誤記に関しては、
特許庁は審査の時は細かいくせに、
審判まで行くと、
なんだか急に話を分かってくれて、ユルイような気がするんですが、そうでもないんですかね?たまたま?

それにしても、実務って、
きっとそれなりに奥が深いんですねぇ、、
早く試験をパスして実務に浸りたいです。
8. Posted by 通りすがり2   2008年01月26日 09:49
ottoさんの指摘もそうかもしれませんが、審査官補が大量に採用されて、その方々の練習も兼ねて審査基準通りにきちんと引例との対応を取っているのかと思いました。
拒絶理由通知に審査官補名が書かれていない案件でも実際の審査は審査官補がされている場合もあるようですし。
9. Posted by アポン   2008年01月26日 09:49
こんにちは。
IPCCでは先行技術の調査を行い、その結果を審査官(審査官補)へ報告しますが、拒絶理由通知の下書きまでは作成していないようです。
ただ、IPCCの調査員が審査官と面談する際に、進歩性を否定する論理付けを説明するというようなことは行っているそうです。

下書きを作るのは審査官補の仕事でしょうか。任期付審査官の採用で、審査官補が増えていますので。
10. Posted by 通りすがり3   2008年01月26日 10:36
通りすがり2さん、アポンのご指摘が正解ですね。
審査官補が増員されているので、結果として基準どおりの拒絶理由が増えていると考えます。
あと、調査員は下書きの作成はしませんよ。
11. Posted by 通りすがり3   2008年01月26日 10:38
すみません、上記で、アポンさんに敬称が抜けてました。。。訂正します。
12. Posted by luben aka 通りすがり2   2008年01月26日 12:05
識別力の無い名前なので修正しました。
putiさんのコメントですが、審判の印象はちょっと違っていて柱書の判断は甘いけど、進歩性はうるさく、36条についてはきっちり直させられるという印象でした。部門によって違うのかもしれません。
13. Posted by puti   2008年01月26日 12:38
みー さん、通りすがり2 さん、
コメントありがとうございます。

しかし、審査官補の任期が切れた後、
どうなるんでしょうね。
また、愛想のない通知に戻る?

14. Posted by oTTo   2008年01月27日 21:19
みなさんの反応がよくてびっくりしました。

実務ネタは需要が結構あるのでしょうか?

守秘義務や弁理士法の縛りがありますが、また何かネタを探して可能な限りで書きたいと思います。
15. Posted by 企業内弁理士   2008年01月29日 12:16
3極の審査結果の相互利用を促進するためめと聞きます。
日本の審査結果を米、欧の審査官が利用できるようにするために、丁寧に拒絶理由を書いています。このあたりの事情は、3極特許庁長官会合の報告などに記載されていると思います。
ご参考までに。
16. Posted by たこ   2008年03月02日 12:43
外注されている案件は
外部調査員に引用例中の
記載根拠を求めているので
引用例の細部までチェックできるから

あと、36条云々で言えば、クレームの
記載が悪い(6項2号)のと実施例の記載が悪い(4項1号)のは別。

6項2号なら実施例相当の文献が見つかれば
どうせ拒絶なのでちゃんとサーチしている。

4項1号だとそもそもサーチしようがない。

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