真言・陀羅尼
2025年08月17日
楞厳呪(第五会)・白傘蓋仏頂尊陀羅尼について
映画「国宝」・墓石(セット)建立開眼式と大ヒット祈願式について
上記における祈願にて用いた楞厳咒に関して、詳しく教えてほしいとのことでの取材がメールであり、お返事をさせて頂きましたが、正直、「週刊文春」さんも、先のロケに関してのことを取材・記事になさられるならば、こういう点を取材して取り上げて頂きたかったと、ちょっとだけ思うのではあります。
さて、白傘蓋仏頂尊陀羅尼は、密教においての所作タントラに分類され、仏頂尊系に属する陀羅尼となります。
息災・調伏による守護を願う陀羅尼であると共に、修行の増進を図る目的が主な効力であると言えます。
無上瑜伽タントラのように、特別な灌頂などを受ける条件や難しい成就法もなく、専ら陀羅尼の読誦が中心となり、当初、禅宗において重用されたのは、禅定の障りを除き、坐禅の境地を高めるためであったものと考えられます。
ただ、昔は、禅密、禅浄と、禅は、密教、浄土教とも双修されており、この名残は今も随所に散見されるところであります。意外に思われるかもしれませんが、臨済宗の在家葬送は、阿弥陀如来の極楽浄土への来迎引導となります。
また、曹洞宗も近年までは、明らかな極楽浄土への来迎引導であったと思われるわけですが、今は引導先と言えるところが、「如来宝明の空海」とされており、具体的な引導先に関して、やや曖昧になってしまっているとは言えるでしょう。
但し、極楽浄土であった名残は、「山頭念誦・回向」(雲程に奉送し聖衆を和南す)において少しだけ窺うことができます。(「大宝楼閣善住秘密根本陀羅尼」が読誦されることから、引導先は、天部・色究竟天上に荘厳された大宝楼閣曼荼羅(世界)である可能性についても、かなり昔に考察したことがあります。)
但し、極楽浄土であった名残は、「山頭念誦・回向」(雲程に奉送し聖衆を和南す)において少しだけ窺うことができます。(「大宝楼閣善住秘密根本陀羅尼」が読誦されることから、引導先は、天部・色究竟天上に荘厳された大宝楼閣曼荼羅(世界)である可能性についても、かなり昔に考察したことがあります。)
話を戻して、いずれにしても白傘蓋仏頂尊陀羅尼が、一般的にも祈祷、祈願にて常用されるようになったのは、陀羅尼の読誦によって、白傘蓋仏頂尊によるご加護を賜るためであったからと言えるのでしょう。チベット仏教では、白傘蓋仏母尊となります。
仏母ですから、般若系母タントラであると言えるでしょう。
祈祷、祈願において、大般若経、金剛般若経、般若心経と共に読誦することが多いというのも、般若系母タントラであるからであり、特に、楞厳咒の読誦の後、普回向を読む際での前にある「摩訶般若波羅蜜(もこほじゃほろみ)」は、つまりこのことを表すところであると言えるわけです。


実は、拙生自身、少し謎だった「摩訶般若波羅蜜(もこほじゃほろみ)」のことも、ちゃんと理にかなっているということが、これで解明できたのでもあります。瓢箪から駒ですね。

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