こんばんは!
キャンプ用品レンタルショップ「OUTDOORLIFE」の河西です。
今回は「なぜ日本はキャンプ参加率が低いのか?」というテーマを色々な統計から考えてみたいと思います。
私の考える日本のキャンプ参加率の低い原因は、私がキャンプ用品レンタル事業を行う理由にもつながるところです。この事業により少しでもキャンプをしてくれる人が増えてくれればいいなと思っています。
では、まず初めに「日本のキャンプ参加人口」を見て頂きたいと思います。
※オートキャンプ白書2016 参考
オートキャンプブーム全盛期である1996年には人口の13.6%に当たる1580万人が楽しんでいたキャンプ!
20年前ご家族でキャンプに行った記憶はありませんか??私もその頃にキャンプに連れていってもらってました。
その後、様々な影響によりキャンプ参加人口な年々減少し、705万人まで減少してしまいました。
しかし、2012年以降は年間約30万人ずつ増えていき2016年には12年ぶりとなる830万人となりました。
その背景には「グランピング」や「SNSの普及」が影響していると考えられます。
※「グランピング」については別ブログでご紹介します。
では、次に年代別のキャンプ参加人口を見ていきます。
※オートキャンプ白書2016 参考
キャンプ参加人口の約7割を占めるのが30代~40代のファミリー層です。
先ほど、キャンプ参加人口が増えてきているお話をしましたが、実はこの30代~40代のファミリー層は2012年以降横ばいで、増加傾向にあるのは20代と50代~60代です。
そうこれは、20年前にキャンプをしてた子供が、大きくなってキャンプを始めた20代とその時に連れていっていた親が、子供の手が離れてキャンプを再び始めた50代~60代が増加傾向にあることを示しています。
このように、子供の頃にキャンプに行った経験が、将来大きくなった時にキャンプにいきたいと思うかどうかを決めているようにも感じます。子供が自然に触れ合う機会が減っている現状で、20年後キャンプ参加人口はどうなっているんだろうと考えさせられます。
また、キャンプは子供にすごく良い影響を及ぼすと言われています。これについても、またブログで触れていきたいですが一度「尾木ママ キャンプ」で検索してみて下さい。笑
これでキャンプの日本の現状についてだいたい理解して頂いたと思います。
では、長い前置きでしたが本題の「なぜ日本はキャンプ参加人口が低いのか?」について、
私の考える3つの原因についてお話したいと思います。
1.場所の問題
これについては何度かお話していますが、どんどん都市に人口が集まっている日本の現状で、住む場所にも変化が表れており、それがキャンプ参加人口の減少に多少の影響を及ぼしているのではないかと考えます。
※総務省統計局 抜粋
※総務省統計局 参考
この統計データのように、自然の多い地方から都市に移住する人が増え、土地がないので共同住宅(マンションなど)に住む人が増えているという現象が起きています。
マンションに住んでいるとキャンプ用品を保管したり、洗う場所がなくキャンプに行けない人が増えているのではと思います。
海外と比べると物を保管する場所の問題が発生し、日本は先進国の中でもキャンプ参加率が低いのではと考えます。
2.働く環境の問題
働きすぎと言われている日本。ではこれがなぜキャンプに影響しているか、あるアンケートをもとにお話したいと思います。
これは、キャンプをする人に「キャンプ回数が増えた理由」と「キャンプ回数が減った理由」をアンケートした結果です。このダントツ1位の理由には共通の理由が入ります。それは何だと思いますか?
※オートキャンプ白書2016 参考
※オートキャンプ白書2016 参考
答えは「休日の関係」です。すなわち、連休が多いとキャンプに行けて、少ないとキャンプに行けないということです。
通常の土日の休みでは、準備や片付けなどが大変でなかなかキャンプに行けず、3連休などでしか行く機会がないということだと考えます。キャンプは主に、ゴールデンウィーク、お盆、シルバーウィークに多いです。なので、キャンプの平均回数を見ても年間3.5回が平均となっています。
私も会社員時代、土日だけでは時間が少なく、片付けてる時に次の日が仕事だと考えると、とても憂鬱な気持ちになっていました。。。
海外と比べて祝日は少なくない日本ですが、有給消化率を見ると低い日本。働いている環境が
多少なりともキャンプ参加率の低さに影響しているのではないかと考えます。
3.経済的問題
モノ消費からコト消費の時代となっている日本で、キャンプにも変化が起きています。今までキャンプは安く楽しめるレジャーだったのが、グランピングやSNSの影響により高級化が進んでいます。
そして、その影響により限られた人しか楽しめないレジャーになりつつあります。
※オートキャンプ白書2016 参考
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※オートキャンプ白書2016 参考
このグラフは「キャンパーの世帯年収」を現したグラフです。
キャンプ参加率の、減少は青増加は赤で示しています。
これをみると、世帯年収500万円以下は軒並み減少傾向で、世帯年収700万円以上が増加傾向にあります。さらに、2014年までは世帯年収500万円台が5割を占めていたのが、2015年には600万円以上が5割を占めるようになります。
このことから、日本ではキャンプの高級化が進み世帯年収が高い人のするレジャーになりつつあります。特に日本は見栄っ張りでブランドにこだわりがあるため、初心者でも高価なキャンプ用品を求める傾向にあります。
逆に年間数回しか行かないレジャーに、あまりお金をかけれない人がどんどんキャンプから離れているような現象が起きています。
今後この格差が広がると、自然に触れ合う子供が減るんじゃないかと心配になります。
以上3つの原因がキャンプのハードルを高くしているのではないかと考え、ハードルを少しでも低くする事ができるキャンプ用品レンタル事業を始めようと思いました。
レンタルなら、保管場所・メンテナンスが一切必要なく、準備・片付けなどの負担を減らせ、年間数回しか行けないなら、数年間は保管、メンテ付きでお得にキャンプを楽しめ、友人ともコストをシェアできます。
この事業によりキャンプのハードルが少しでも下がり、家族や友人とキャンプを楽しむ人が1人でも増えてくれたら、嬉しいです。。。
長い間お付き合い頂きありがとうございます。
OUTDOORLIFE
河西