時間の無駄と言わないで

あれよあれよで10年目 古い記事でもコメント・TBお気軽に

『ノーエスケープ』

アルフォンソ・キュアロンの息子が監督&脚本。
コレの脚本を読んで感銘を受けたお父ちゃんが撮ったのが「ゼロ・グラビティ」だそうで。
同じ種からスタートしたけど、仕上がりには親子で随分と差があるなぁと。

砂漠でのダラダラした追いかけっこ。
初っ端は緊張感があって良かったけど、その後はロケーションも追いかけっこの内容も変わりばえせず冗長に。
別に知恵を絞って窮地を脱するでもないし。

小さい岩山の周りをグルグルする辺りとかなんかもう…。

90分を切る作品とは思えないダラダラさ。
全然合いませんでしたわ。
キチガイおじさんと犬に追われる話なら「ドント・ブリーズ」の方が好きだなぁ。

あ、デブがバテたのは好き。

『帝一の國』

また漫画の実写化かよ⁉︎
と思ったけれど、なかなかどうして面白い。
邦画でも違和感のない作品選びとキャスティングの勝利だわ。
ちなみに原作は未読。

もっと各イケメンが群雄割拠して戦う話だと思っていたら良い意味で違う展開だった。
個性的な面々を手際良く捌いていて素晴らしい。

全体的にテンポが良かったのに、終盤のタイマンが尺も内容もグダグダで残念。
「終わり良ければ〜」の真逆な感じでホント惜しい。

わりと序盤の菅田将暉と吉田鋼太郎の熱い採点合戦がピークっちゃあピークだけど、ここで結構な貯金が出来るしそんなに失速もしないし。
でもグダグダの負債は大き過ぎるけども。

でもエンドロールのダンスで持ち直す。
終わり良ければ全て良し。
っていうかダンスもう少し長く見せてよ。
劇中では別にどうとも思わないヒロインだったけど、ダンスはマジ可愛い。

ライトなエンタメに徹してて良かった。

ところで竹内涼真は褌NG俳優なのだろうか?

『グレートウォール』

何故か万里の長城にマット・デイモンがいるけど、でもチャン・イーモウだしきっと歴史スペクタクルなんだろうなぁと思ってたら全然違った。
まさかのモンスターアクションバカ映画だった。
チャン・イーモウご乱心。
大好物です。

色分けされた大部隊とかは流石チャン・イーモウで格好イイ。
そのルックを維持しながらのバカ映画ってのが新鮮。
この振り切っちゃった感はホント凄い。

ウィレム・デフォーは完全に小遣い稼ぎな感じのどうでもイイ役で残念。
思わせぶりな登場をしておいて、コントで退場っていう…。

終盤が万里の長城関係なくなっちゃうのは残念だったけど、最後までバカ映画を貫き通したのは素晴らしい。

でもあの予告編じゃバカ映画だとは気付けないよ。

『ワイルド・スピード ICE BREAK』

裏切ったハゲを捕まえるために、裏切られたハゲが前作の悪役だったハゲと手を組む話。
圧倒的ハゲマッチョ礼賛映画。

前作よりもかなり好きな映画になってた。
裏切ったハゲ(ヴィン・ディーゼル)の出番が少なめで、裏切られたハゲ(ドウェイン・ジョンソン)と前作の悪役ハゲ(ジェイソン・ステイサム)の出番が増えました。
で、僕はヴィン・ディーゼルがあんまり好きじゃなくて、ドウェイン・ジョンソンは結構好きで、ジェイソン・ステイサムは大好き。
「好き」が勝ち越してるのでそりゃ観に行きますわな。

前作の悪役が仲間になるわコメディ担当になるわもうメチャクチャ。
でもシリーズは2本くらいしか観たコトないので正直思い入れはなく、全く抵抗なく観れました。
その恐らく本作の唯一にして最大の関門を易々と突破した僕にはただただ最高のアクション映画でした。

ステイサムのいつもの感じと、ドウェイン・ジョンソンの往年のシュワちゃん感のアクションがホント堪らん。
凝ったストーリーとか、しっかり整合性のとれてるストーリーとかはこの映画には不必要。
無駄に熱い展開の連続さえあれば他は要らない潔さ。
ある意味アクション映画の到達点かと。
良い意味で荒唐無稽。

シャーリーズ・セロン、カート・ラッセル、ヘレン・ミレンと脇も豪華で楽しい。
スコット・イーストウッドは若い頃のお父さんに似てるけどアクが薄くてあんまり好きじゃないなぁ。

強さのインフレ、ファミリーのインフレ、雑なストーリー。
今が本当にギリギリセーフというか、ギリギリアウトというかの絶妙バランスだから、そろそろシリーズの打ち止めの仕方を考えるべきかも。

『ゴースト・イン・ザ・シェル』

このタイトルだし、あの予告編だしで、押井版の実写化だと思うじゃん?
まさかストーリーが「ロボコップ」だなんて誰も思わないじゃん?

攻殻キャラを使った「ロボコップ」が繰り広げられる中で、ちょいちょいアングルから展開から押井版を完コピしたシーンが挟まるっていう謎の映画に。
そのうえ大した意味も無く「クゼ」とか、「難民」とか、S.A.C.のワードも雑に放り込んでくる。
で、川井憲次っぽい劇伴が続いた後に、エンドロールで本物が流れる。
もうこれでもかっていうくらいに同人臭いのよ。

ただ押井版の完コピっぷりは凄まじい。
ただそのせいでシーンが始まった瞬間にその後の展開が判っちゃうっていう。
でもその完コピシーンに「好きだからコピーしました」以外の意義が見られないから、展開が判っちゃったところで別にどうというコトもなく。

ビートたけしが出ずっぱりだったのは驚いた。
ついでにセリフは全て日本語。
まぁ日本語と英語との会話は電脳化社会っぽくてイイんだけど、まさかたけしの日本語セリフをネイティブな日本語話者が聞き取れないとは思わなかったわ。
滑舌悪過ぎて、英語字幕の手を借りないと何言ってるか解らないっていう未体験ゾーンです。

ツッコミどころだらけのストーリーに、攻殻のテーマ全否定のオチ。
そして所謂「中国人」にされちゃったトグサ。
攻殻ファンかどうかは関係ない、わかりやすいクソ映画なんじゃないかと思いました。

『夜は短し歩けよ乙女』

原作は好きだし、同じスタッフで作ったTVアニメ版の「四畳半神話体系」はブルーレイまで買っちゃうくらい好き。
そりゃ劇場で観ますとも。

とりあえず1番の不安要素は主演の星野源でして。
「四畳半」の面白さのかなり多くの部分を占めていたのは主演の浅沼晋太郎の演技だと思っているので、どうせならコレも浅沼晋太郎にしてくれれば良かったのになぁと思っていまして。
でも蓋を開けたら結構良かった。

ヒロインの花澤香菜はとても良かった。
麦人や山路和弘は当然として、ロバート秋山がめちゃくちゃ上手で驚いた。
藤原啓治が出られなかったのは残念。

一年間の話を一夜にまとめたから凄い駆け足。
でもそれによってファンタジックな世界観が強調された感じだし、そもそも筋書きの妙を楽しむ話でもないわな。
ただ過去の森見作品に小説でもアニメでも触れてない人には色々伝わりにくい作りになってるとは思う。

そりゃじっくりTVシリーズでやって欲しいけど、一本の映画に収めるにはイイ改変具合だと思う。
突然のミュージカルは楽しいし、終盤の熱い展開はグッとくるし。
荒いところもあるけれど、アニメ「四畳半〜」が好きで観に行った人には最高の映画じゃなかろうかと。

監督の次回作の露骨なねじ込みはちょっとどうかと思ったけどね。

『キングコング:髑髏島の巨神』

いや〜良かったね。
古き良き怪獣映画を物凄い予算を投じて作った感じが堪りませんな。
最近のリアリティ重視の流れ何てクソ喰らえです。
荒唐無稽万歳!!

色んなモンスターがコングも含めて出し惜しみされずにガンガン出てくるのがイイ。
開始5分でコング出るもんね。
まぁその後はしばらく人間パートが続いて、そこが全然面白くないのが玉に瑕ですが・・・。
とはいえ、髑髏島に着いたら最高のバカ映画なんだからそれでイイじゃない?

旧日本軍の描き方とか、異様な日本刀礼賛とか、コングvsサミュエル・L・ジャクソンとか、スクリューアッパーカットとか、良い方向にバカが突き抜けていて素晴らしい。
ブリー・ラーソンのタンクトップ姿もグッと来ますし。

主演がトム・ヒドルストンだし、脇にジョン・グッドマンとかジョン・C・ライリーとか、何故か豪華なキャスティングも華やか。
主演はトム・ヒドルストンだけど、実際はジョン・C・ライリーの話ってのも素敵な無駄遣い。
イケメンには画的な見せ場がちゃんとあったし、なんだかんだバランス良くみんなに見せ場があるからみんな満足。

やっぱり小難しいコト考えずに純粋に楽しめるエンタメ特化映画は楽しいね。

『ラ・ラ・ランド』

「セッション」のデイミアン・チャゼルの新作!!
っていうのに惹かれて観に行った身としてはちょっと残念な感じ。
勿論よく出来た映画だとは思うけど、あの狂気を期待しちゃったからなぁ・・・。

初っ端の高速ミュージカルは凄まじかった。
やっぱりこの監督天才だなと思わせる導入だったし、そこからのホームパーティの件とかも素晴らしい。
でもそこから先は下り坂。
そもそも「ミュージカル映画」ってほど歌いも踊りもしていないような気が。

切ない味わい深い映画だったけど、思ってたのとは違った。
個人的には最初と最後だけで十分。
「J・K・シモンズの無駄遣いじゃん!?」って思う層はターゲットにされてなかったのかも。

『ドクター・ストレンジ』

ここ数年のマーベル映画はどれも面白いのにコレはだいぶイマイチ。
調べたら監督が「地球が静止する日」の人で納得。

最初の戦闘シーンはすごかったけどそこがピークだったし、そこ主人公出てこないし。

そもそもあの背景がガチャガチャする魔法、映像としては凄いけど作中ではあんまり意味無い気が・・・。
あと背景を見せたくなり過ぎてて人間の戦いが見にくいのも残念な感じ。

ドクター・ストレンジになるまでが結構ボンヤリしてて退屈なんだけど、「これだけ修行すれば覚醒するよね」とも思えない薄い感じ。

正義側の設定はユルユルだし、悪役も説明台詞で「とても強い魔術師」って言ってるけどそれが伝わってこないし。
せっかくのマッツ・ミケルセンが勿体無い。

ベネディクト・カンバーバッチは初めて格好良く見えた。ヒゲ効果か?

ティルダ・スウィントンも良かった。

でも役者がちょっとイイくらいじゃどうにもならないデキだったと思う。

そういえばマッツ・ミケルセンの走り方がちょっと面白かった。

『双孔堂の殺人 〜Double Torus〜』周木律

双孔堂の殺人 ~Double Torus~ (講談社文庫)
「堂シリーズ」2作目。
とはいえ、いきなり登場した新キャラが主人公。
前作の探偵役は容疑者として登場しあまり出番がない。
2作目で変化球。

が、本編はやっぱり今作も森博嗣に館シリーズを書かせたような感じになっちゃってます。
ついでに真賀田四季的ポジションのキャラ&シリーズ展開を始めるようで。
「フォロワー」を通り越して「まんま」じゃん。

でも森博嗣と綾辻行人を足して3で割った感じは相変わらず。
そろそろ何か独自性があるとイイかなと。
「まんま」だからそれなりに面白いし、最近こういうミステリー書く人少ないから頑張って欲しいものです。

数学トークは何言ってるのかサッパリ解らん。
読み飛ばしても大丈夫だったからイイものの。
ただ、読者の理解できない分野の話を延々とさせる以外の方法で天才らしさを描写して欲しいなぁ。

『学校では教えてくれない! 国語辞典の遊び方』サンキュータツオ

学校では教えてくれない! 国語辞典の遊び方 (角川文庫)
色んな辞書を紹介してくれる本。
国語辞典を買う際の参考にはなるけれど、読書体験として面白いかというとモヤモヤする。
あくまでもハウツー本的な感じで、「新解さんの謎」的な面白味にはちと欠ける。

辞書の成り立ちや意義について語る1章と、各辞書の個性を紹介する2章とで出来ているけど、2つの章で被る内容が多いのも残念。
解っていて敢えて重複して書いているみたいだけど、解っているのなら避けて欲しいなぁとお金を出して買った身としては思う。
被っていない他のコト書いてよ。

2章は思っていた感じじゃなかったけど、むしろ1章が意外に面白かった。
でもこの本は「遊び方」を教えてくれるんじゃなかったのだろうか・・・。

『死神の浮力』伊坂幸太郎

死神の浮力 (文春文庫)
「死神の精度」の続編。
まぁお話が続いてるワケでもないのですが。
前作は短編集だったけど今回は長編。

前回の方が切れ味もテンポも良かったなぁ。
長編向きじゃないのかも。

要所要所でクスっとくるこのシリーズらしい会話があっても、すぐにテンション下がるエピソードが挿しこまれちゃうし。
死神の調査期間の一週間の話ってのはシリーズフォーマットを踏襲してるけど、「死神VSサイコパス」の構図がそれと噛み合わない感じで。
決着は最後まで着かないワケだから、日々の話で全然テンションが上がらない。
「追い詰めたぞ!」→「やっぱりダメでした・・・」の繰り返しになっちゃって話もあまり進まない。

こっちを先に読んだあとに「〜精度」を読んでたらどっちも楽しく読めただろうけど、先に「〜精度」を読んでからだとだいぶ落ちるなぁという印象。
むしろ死神シリーズにする必要なかったんでない?

『ドント・ブリーズ』

お爺ちゃんが怖い映画。
メンタルは本編の方が怖いけど、フィジカルは予告編の方が怖そうだった。
視覚以外の発達具合がもっとゴリゴリな感じだと思ってたけど、意外とそこは普通に盲目なだけで残念だった。
エコーロケーションでも使うのかと思ったのになぁ・・・。

でも90分くらいドキドキしっぱなしで楽しめた。
追いかけっこが始まるまでがちょっとダルかったけど、いざ始まるとお爺ちゃんの魅力(?)に惹きこまれますわ。

ストーリー的な捻りは良かったけど、追いかけっこのギミック的な部分にもう少しアイディアが欲しかったなぁという感じが惜しいところかと。

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』

個人的には「GODZILLA」がイマイチだったので、そのギャレス・エドワーズが監督するって時点でだいぶハードル下がっちゃいまして。
そのせいもあってか凄い面白かった。

とはいえ、「GODZILLA」がゴジラがいるシーンが最高に素晴らしくて、その他の人間ドラマシーンがとんでもなくつまらなかったように、今作も後半のドンパチシーンは最高だけど、前半の人間ドラマが酷い。
終わり良ければ何とやらではありますが・・・。

それなりに時間を割いたのに、誰一人背景が深堀されないってのはちょっとどうかと。
オチは知ってる話だから、「死んじゃうんだろうなぁ、悲しいなぁ」とこちらが補完しないとどうにもならない。
監督が違えばもっと一人ひとりの散り様をグッとくるものにも出来ただろうに。
フォレスト・ウィテカーとか予告編のナレーションのためだけに呼んだのか?

敵役の中間管理職の悲哀は凄まじく、その情熱を主人公たちにも少し分けてやれよと思ったり。

ただ「ローグ・ワン!」の台詞からのエンジンのかかりようが半端無い。
地上戦もドッグファイトも最高でしかない。
エピソード4に繋がるその瞬間までホント最高。
ベイダーも最高。

ドニー・イェンがキレッキレで良かった。
一番キャラも立ってた。

ピーター・カッシングがフルCGキャラになったのは驚き。
出番も台詞も多かったからまだ流石に違和感はあったけど、それでも凄い時代になったもんだわ。

音楽はジョン・ウィリアムスに寄せたぶん、微妙にパチモン感が漂ってたのが残念。

「帝国の究極兵器のくせに脆いなぁ」と、子供の頃から思っていたことにちゃんと理由を付けてくれたのは良かったと思う。

前半もうちょっとどうにかしろよとは思うけど、それでもスピンオフのお手本のような仕上がりだし、シリーズ屈指の出来だとも思う。

『海賊とよばれた男』

原作はイイ話なんだろうなぁというのは解る。
でも2時間の映画にしてみるとどうも散漫な感じで。
登場人物もエピソードも多いのなんの。
もうちょっと厳選するなり、2部作にするなりした方が良かったんでない?

どれも熱いエピソードなんだろうに、盛り上がり切らずにアッサリ次の話に行っちゃう。
字幕で片付けるなら大陸進出編なんて要らないって。

岡田准一の60代芝居は良かった。
メイクも良かった。

90代もメイク(CG?)
は凄かった。
でも映画としては必要だったかい?
幸せそうな家族に囲まれてるし、そんなに拘りあったのかねぇ?

豪華俳優陣は数が多過ぎてイマイチ使いこなせていない気もするけど、みんな良かった。
もごもごする吉岡秀隆は最高だった。
鈴木亮平が古参メンバーといっしょに「船出せ〜」って言ってたのはなんか違和感があった。

山崎貴は湿っぽい話は撮れても、熱い話は撮れないのかもしれない。
かうんたぁ
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