2009年02月14日

吉本隆明83歳。

3ecc8242.JPG★正月にビデオにとってあったのだが、なかなか見る時間がとれなかった吉本隆明のETV特集を見た。講演があったのは昨年の7月。プロデュースしたのは糸井重里。
★『言語にとって美とは何か』は、学生のころに読み、その後何度か読み返していたが、「自己表出」と「指示表出」、芸術の「価値」など、ひさしぶりに聞くことばもたくさんあって、おもしろいというよりは、彼の歳のとり方の美しさなどとか、なつかしさや楽しさのほうをより感じた講演だった。
★背後に多くの知的集積がないとなかなか理解しにくいことば遣いや、ある時突き放したような論理の立て方など、かれの著作はわたしには難解なところがとても多いのだが、すくなくともその論理は、あくまでも「科学的に・社会的に」正当に、正確であろうという意識に裏打ちされていて、その生き方とともにとても潔く、わたしはかれから多くのことを学んだ。戦後の知識人たちのあやまちをこれほど的確に批判できたひとがいたことは、わたしたちの財産にほかならないだろう。問題は受けとめる側にある。
★時間を過ぎても語り続けようとする吉本氏に、糸井が「そろそろ時間なので」というと「半世紀も頭のなかで揉んできたものだから……」(たかだか数時間で終われるわけがないだろう)とかえす。聴衆のスタンディング・オベイションのなかに、批評家Nさんが映っていたので思わずさけんでしまいました。児童文学の関係者ではNさんだけだろうなあ。

oyabun1 at 12:42│Comments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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