2010年12月27日

現代病のひとつ

ストレス病の典型といわれていた胃・十二指腸潰瘍。実は、もうひとつの原因と重なることが発病に繋がるとわかりました。それは何でしょうか?


1.腸内細菌

2.サルモネラ菌

3.ピロリ菌


正解は3番です。ヘリコバクター・ピロリ菌に胃が感染していなければ、胃・十二指腸潰瘍にまでならないことがわかってきました。胃壁がなんらかの理由で弱くなっているとピロリ菌の活動が激しくなり、潰瘍や胃炎などの病気から胃がんにまで進展していくこともあります。
消化器内科にて、ピロリ菌の有無を調べてもらい、もし菌がいるようなら抗生剤で散らしていくのが第一次治療法だと思います。


※ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、胃の強い酸の中でも生きることができる菌です。螺旋状の形をしていて、胃の粘膜に住みついています。胃の中に入ってきた細菌は通常、胃酸によって殺菌されますが、ピロリ菌は持っている酵素によって、胃の中にある尿素をアンモニアに変え、アルカリ性のアンモニアで胃酸を中和して、胃酸の殺菌作用を逃れています。胃潰瘍や十二指腸潰瘍の90%異常でピロリ菌が陽性を占めているといわれ、胃がんにも大きく関係していると考えられています。ただしピロリ菌が陽性でも潰瘍にならない人、陰性でも潰瘍になる人がいて、ピロリ菌だけが胃・十二指腸潰瘍の原因とはいえません。ストレス、暴飲暴食、喫煙、体質などのほかの因子も深く関係していると考えられています。



ピロリ菌検査はどのように行うのか?
検査方法には、ピロリ菌が尿素をアンモニアに変えるときに二酸化炭素が発生する性質を利用して、尿素の入ったカプセルを服用する前と、服用後10~20分に、吐く息を採取してそこに含まれる二酸化炭素の量を調べる「呼気検査」、血液を採取して、そこにピロリ菌に対抗する抗体が含まれているかどうかを調べる「血液検査」、内視鏡で潰瘍を調べるとともに、胃粘膜も採取してピロリ菌を培養して調べる「内視鏡検査」の3つがあります。なかでも、呼気検査は簡単なうえに、信頼性も高いため広く行われています。







oyoen130 at 03:40│Comments(0)TrackBack(0)

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔