「基本合意が成立」。水俣病をめぐる損害賠償請求訴訟で29日、和解に向けた基本合意が成立。熊本地裁の玄関から走り出た弁護士らが、正門前に垂れ幕を掲げると、集まった原告団から一斉に歓声と拍手が上がった。
 原告の一人、鹿児島県出水市の女性(70)は、目に涙をいっぱいためながら、静かに手を合わせた。35年ほど前からまひなどの症状を発症し、寝込みがちに。「話すことも、笑うことも難しくなった。どん底だった」。周囲の偏見の目は厳しく、夫の家族から厳しい言葉を掛けられたこともあった。この日を迎え、「生きていてよかった。私を生かしてくれてありがとう」。2年前に亡くなった母にそう祈ったという。
 熊本県上天草市に住む男性(60)は「50年かけて一山越えた」と話したが、厳しい表情は一切緩めなかった。体の痛みや、周囲の偏見は今も残る。「水俣病は終わってない。これからまだまだ険しい山を登らないといけない」と淡々と語った。 

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