ジェットばばあ

ジェットばばあ≡着地・最終回≡

「読者のみなさんこんにちは、ボクです」

「なにそれ?」
「なにそれ……って、ご挨拶だよ」
「ご挨拶?
ジェットばばあの最終回は?」
「これ」
「これ?
…じゃあ、今はジェットばばあの話の中なの?」
「えぇ」
「じゃあ、どこなんですか?ここは?」
「……ボクの心の中的な……」
「ボクの心の中的な?
で、僕は誰ですか?」
「突っ込み用ロボ。名はまだない」
「はあ……。
で、あなたは?」
「著者…的な」
「著者的な?
で、今はどういう状況なんです?」
「実は、『ジェットばばあ』は本来、映画用に考えた話なのよ」
「はあ」
「…で、本当は警察とジェットばばあの『追いかけっこ』と、それに巻き込まれる被害者とを、延々と流すだけの暴力映画……という予定だったのだよ、この話は」
「『時計仕掛けのオレンジ』の前半みたいなノリで」
「そうそう」
「で、なんで最終回である今回に著者のアンタが出てきたんです?」
「そうそう」
「ロボの話を聞け。『そうそう』じゃないだろ」
「え?何?亀田の話?」
「してねーよ」
「内藤GJ」
「ロボ的には、今後の亀田に期待だね。
だって18才だよ?
よくやったよ」
「ボクもそれはそう思う。18才であんなに堂々とできるのは凄いよ」
「……話がズレてる気がするロボ」
「なんだ、その語尾」
「紛らわしいから、そういう設定にしたロボ」
「あ、そう」
「で、最終回はどうしたロボ」
「実は、最終回用のネタを使ってしまったのです」
「ネタを」
「あの『カムカム☆ミミタブラ』という集団の中にいて、途中でこっそり逃げたヤツ」
「いたか?そんなヤツ?」
「いた。前回、ブッ飛ばされたヤツ。
そいつがジェットばばあに『(乂∀・)┌┛)`д) ;∴』……ってやられて、正体がバレて、
ジ・エンド!
……の予定だったの」
「へぇ」
「もちょっと興味持ちなさいよ」
「へえ」
「その男の正体は、政府関連のヤツで、『ミミタブラ』に総理誘拐させて、日本の防衛的信頼を落とす……という役割なんだよ」
「はあ」
「でも、ほら、ブログって一回、一回、引っ張らなきゃないじゃない?」
「ぱあ」
「だから、毎回、オチとか引きとかを付けてたら、話が破綻してしまいまして」
「で、最終回にあんたが出てきたと」
「ええ」
「そりゃあ、ないんじゃないの?ちょっとは考えなさいよ」
「語尾は?」
「ちょっとは考えなさいロボよ」
「考えたさ!
毎日、毎日くる日もくる日も!!!
………でも、思い浮かばなかったんだ……」
「泣き言」
「キャ―――――――――――――――!!!言わないでくれ言わないでくれ」
「だいたい、毎回、文字量が多いんだよ」
「ぶああ」
「あと、設定が脆弱なんだよ。もちょっと下調べして書け」
「おこめ」
「反省してるか?」
「……はい」
「本当にか」
「バルサミコ酢」
「で、どうするつもりだ?」
「………著者の自分がジェットばばあにブッ飛ばされて、前衛的なオチをかまして、不条理に終了」
「え――――?
つまんねぇ――――」
「じゃあ、最後の最後にエリカ様に出てきてもらって、
『別に……』
ってな感じで、強制的に終了」
「却下」
「じゃあ、ブログ見てもらってる人にオチのコメント付けてもらって、他力本願的に終了」
「無理。だいたい、話が長すぎて今までの事なんざ、誰も覚えてねぇよ」
「そんなぁ……
じゃあ、3‐0の判定負けで……」
「そのネタはもういいよ」
「ぬぅ……
そしたら、そしたら…」
「なあ」
「はい?」
「こんなのはどうだ?」

☆☆☆☆☆☆☆☆≡

ジェットばばあ「すでおおぉぉ!!!」
(乂∀・)┌┛)`д) ;∴
(乂∀・)┌┛)`д) ;∴
(乂∀・)┌┛)`д) ;∴
キラキラン☆

警官『老婆らしき人物に高速で検問を突破されました!!総理宅に向かっているものと思われます!!』

ダダダダ……バタッ

ジェットばばあ「うっ……」

解説:と、そこで、急に倒れるジェットばばあ。
苦しそうに胸を抑えている。

ジェットばばあ「こっ……こりゃあ、持病が再発したか……」

解説:ジェットばばあは老体に鞭を打ちすぎて、持病の発作を起こしてしまった。

ジェットばばあ「無念……」

解説:苦しそうに息をひきとるジェットばばあ。




ジ・エンド


☆☆☆☆☆☆☆≡

「なに、これ?」
「合理的なオチだロボ。
だいたい老婆が新潟から東京まで走ったんだ。
こうなっても不思議じゃないロボ」
「面白くないもの」
「オモシロイ、トイウ感情ハ、ロボノ自分ニハ、アリマセン」
「急にロボぶるな」
「オモシロイ……オモシロイ……理解不能……理解不能……リカ」

ぼおん

「あ〜あ、壊れちゃった。
……………………
……………………
……………………







一人きりになってしもうた。
……………………





どうするかな……
……………………
……………………





……ヒマだな。






じゅげむじゅげむごこうのすりきれかいじゃりすいぎょのすいぎょうまつすいぎょうまつ………






困ったな。






実はジェットばばあはロボットだった!!!

あ、どうりで足が速いわけだぁ☆




…………………
ないな…………」


「おい、ぼうず」
「はい?」
「お前、なにしてんだ?」
「ブログの更新」
「ブログの更新?」
「だって、人質って意外と退屈なんだもの」
「退屈って、お前……あっ!お前、それ携帯電話じゃねぇか!」
「違うよ。ニンテンドーDSだよ」
「DSでブログの更新できるかよ!!
ボス〜、このガキ、携帯なんか持ってますぜ!」
「何ぃ!?
携帯?!そいつはいかん!
すぐに没収しろ(゚∩゚ゞ」
「あ〜、僕のDS」
「貴様っ!
これで何をした!?」
「ブログの更新」
「なんだと?!
どれ、ちょっと読ませてみろ!!

………(ジェットばばあを始めから読書中)……


なんだ!こりゃあ!!」
「面白いでしょ?」
「こっ、この『韓国の犯罪集団カムカム☆ミミタブラ』って我々の事か?」
「そだよ」
「めちゃくちゃだ!
(゚∩゚ゞ
何故、韓国人がこんなに流暢に日本語を話せるのだ!
それに、このボスらしき男の名前はなんだ!
『性感 帯』
バカにしとんのかっ!!」
「ハイスクール奇面組みたいなネーミングでしょ?」
「そんな古い漫画を知っている子供はおらんっ!
……ったく、油断も隙もない……
だいたい、なんだ、この大袈裟な設定は……
警視総監的な人物まで出しやがって。無理ありすぎるだろうが。
あとなんだ、この『卍』って。男塾か」
「いいじゃん、作り話なんだから」
「ったく……ところで貴様!」
「なに?」
「この携帯で、まさかこっそり警察になんか電話してないだろうな?」
「してないよ」
「ふふん……。
もう少しでお前の親父が身代金を持ってくるんだ。
警察なんかに連絡してるのがわかったら、タダじゃすまさんぞ」
「そんなことするわけないじゃん。だって……」

「ん?だって?」

「そんなことしたら、ウチのバアチャがお前達をブッ飛ばせなくなるかもしれないじゃん」

「…………
………はっ!なぁにを言ってるんだ、こいつは!
そんな、このブログみたいなババアが実際にいるわけ……」







ドドドドドドドド……







「ドドドドドドドド?」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ジェットばばあ≡≡



≡≡≡≡≡≡≡≡
ジ・エンド!!!!!
≡≡≡≡≡≡≡≡

エンディングテーマ

「博愛のシルヴァ」

歌と演奏と宴会

パンダ2トーンズ

(…の予定)

ジェットばばあ≡ジャンプ!!≡

『……もしもし……』
『……あぁ、お疲れ。
……で、どうだ……』
『予定通り……です。
あとはアイツらが捕まって……』
『……終わり……だな……』
『……終わり……ですね……』
『……アイツらは大丈夫なのか?……万が一、お前が表に出るような事があったら……』
『……大丈夫でしょう……私はこれから行方不明になる……予定通り……唯一、気になるとすれば…………おにぎり』
『おにぎり?』
『……えぇ、アイツら、人数分おにぎりを買ってましたから……まぁ、それくらいですが……』
『ま、あの帯の野郎(※注、この人→(゚∩゚ゞ )が余計に食って終わりだろうな』
『……そうですね……多分、そんな感じだと思います……』
『……ご苦労……あとは、早く総理宅から離れてくれ……』
『……えぇ、すでに大分離れました……検問敷かれると厄介なもんで………』
『そうか……相変わらず手際がいいな……』
『お褒めにあずかり』
『お前はこれから、南国でゆっくり過ごすことになる……』
『……そうさせてもらいますよ……なにせ、ここしばらく、バカの相手ばかりしてまして、いささか疲れ……』

ドドドドドドドド……

『ドドドドドド?』

☆☆☆☆☆☆☆☆≡

「は?なんですか?お婆さん?」
「だすけやれ!おらごのすでおいねがねってゆでらんだ!」

ここは都内、某エステハウス。
どこでどう勘違いされて案内されたのか、ひでおの祖母はなぜかエステに来ていた。
「さっきからオラ、様〜々などごえばたらい回しにさってやれ……もは、わげわがんねわ!
東京の人間は適当なことばっかゆわんだ!」
「そんなこといわれても……」

困り果てるエステの受付。
そこに一人の男が現れた。
「マダぁム、ワタシがお相手いたしまぁす。
……君は下がってなさい」
「店長……!」
この男はどうやら、このエステの店長らしい。
いかにもという髪型、シャツ&胸毛。
ん〜ベタなヤツ。
「店長、このお婆さん、何ておっしゃってるのか……」
「いいからぁ、下がってなさいって」
「は、はい……」
店長は優雅に手を伸ばし、ひでおの祖母をソファーにかけさせた。
そしてゆっくりと話しかけた。
「マダぁム……」
「なんだおめ、気持ちわり」
「ははは、こりゃ、かんべね。婆さま、オレ、実は田舎の出なんさ」
「いや、たまげだ。
東京来てはずめで普通の言葉しゃべるしょに会うだわ」
「婆さま……もしかすっと……新潟らけ?」
「んだ。
なんら、おめさんもかね?」
「そぉやんさ。
いや、な〜んだが、ばが懐かっし響きの声すんな〜と思ったんさね」
「オラの言葉はの、だってもわがんねみでで、『すでお』探したったら、こんだハイカラなどごまで来てしもだ」
「あ?婆さま、誰か、さがしてなさるのかね?」
「んだ。
うちの『すでお』拐わってやれ」
「拐わったや!?
一大事だねげ!!」
「そぉやんだ。
だども、探しても探しても、とっぺづもねぇどごばっかに案内さって……いや〜、すでお無事だろっか」
「『すでお』?婆さま、『すでお』でば英男先生のごどだろが?」
「先生や?
まぁ、『すでお』は『すでお』だ。なんだね、おめさん知ってらがね?」
「知ってっさ〜!
今、ニュースで大騒ぎなってらわ!」
「なにね?!」

店長の言う『英男先生』とは、今、自宅で監禁されている三島総理の名前なのである。
それを見事にひでおの祖母は自分の孫と勘違い。

そして、店長から総理宅を教えてもらったひでおの祖母は―――

☆☆☆☆☆☆☆☆≡

『ドドドドドド?』

『ジェットばばあ〜≡(乂∀・)┌┛)`д) ;∴』

『こっ……これが噂のジェットばばあ〜〜〜〜〜〜〜…………キランッ☆』

『おい?!どうした!?おい?!』

「すでおぉぉおぉおおぉぉぉおおぉおおぉぉぉおおぉぉおぉおおぉぉおぉおおぉぉ!!!!
待ってれえ〜〜〜!!」

店長から総理宅を教えてもらったひでおの祖母は、総理宅へ向けて自己新記録速度を更新しながら走り出したのである。

次回、最終回に続く!

ジェットばばあ≡跳躍の直前≡

韓国の犯罪集団『カムカム☆ミミタブラ』の企みは見事、成功した。

いわゆる『J』の精神的スイッチでもある孫の『ひでお』を拐う事により、最重要とされる『L5警報』を我々に発令させる。

そして、その混乱の隙を突いて、総理大臣を拉致。

これから、彼らから、どんな要求があるのだろうか?
それがどのようなものにせよ、総理大臣を監禁するような大事件だ。
おそらく、我々とてこのまま無傷では済むまい。

いや、

すでに『総理大臣監禁』という時点で我が国の地位はズタズタなのだ。

もしかすると、仮にヤツらの組織がどこかの政府と関わりがあるとすれば、今の時点で充分、目的は達成されているとも考えられる。

なにせ、世界的に見れば『総理大臣拉致』というのは赤っ恥以外、何物でもない。
外交的なダメージは甚大だ。

臣くん、この意味がわかるね?


「はい……はい。
勿論です。我々もこれ以上の失態は行いません。
迅速に解決いたします。
……はい……はい……では失礼致します」

ここは先ほど大失態を演じた特殊班『卍』の詰所。
ようやく隊員を解放された『卍』は、渚長官の指令により、総理救出に入るところであった。

隊長の臣は集まった隊員に迎い、強い口調で言い放った。

「これから総理救出の任に入る!
甲班!甲班は裏口!
乙班!乙班は表口からオトリ!
丙班は隣の、この地点より狙撃準備!
マスコミ及び野次馬の排除は15分後に完了!
それまでに各班は配置につけ!
任務完了はその五分後を目標とする!」
「「「了解!」」」
「くれぐれも失敗はないからな!」
「「「了解!」」」

男達は慌ただしく部屋を後にした。

☆☆☆☆☆☆☆☆≡

「おっかしいな〜……」

舞台は変わり、総理宅。

先ほどより状況は変わらず、人質の三島総理は手足を縛られ、全く動けない状況。
カミカミ☆ミミタブラの連中は本部からの指示を待っていた。

「ヤン、何がおかしいと言うのだっ(゚∩゚ゞ」
「ん〜……いやね、おにぎりなんですけどね」
「なっ、なんだ貴様!
まだ私が一個多く食べたのを根に持っているのかっ!?(゚∩゚ゞ」
「いや、そうじゃないんですよ。
確かに人数分買ったと思ったんだけどなぁ〜……なんで一個余ったんだろう……って、ボス?どうしたんです?」

ガタガタガタガタ……

「こっ……怖いっ(´∩`ゞ」
「はぁ?」
「だっ、だって、聞いたことあるぜ。
ある日、仲良しグループが四人でレストランに行くと、何故か四人掛けの席ではなく、それより一回り大きい席に通される……」
「はぁ……」
「でな、店員がお冷やを5つ持ってきたんだよ……仲良しグループは四人なのに……」
「間違えただけじゃないですか?」
「……それが違うんだ……そのな、仲良しグループは店員に言ったんだ……

『水、一つ多いですよ』

…ってな……
……そしたら、店員が言ったんだ……」
「なんて?」
「『え?お客様、確かに五名様ですよね?』

ギャ―――щ(゚Д゚щ)―――――!!!!!!

……こっ、怖いぃぃ…」
「それの何が怖いんですか?」
「だーーー!!!!
わからんのかっ?
店員は、その仲良しグループには見えない、もう一人が見えてたんだよっ!!!

ギャ――――щ(゚Д゚щ)!!!!!」
「いちいちうるさいな。
じゃあなんですか、我々の中にも、その見えない一人がいるって事ですか?」
「そうだよ〜〜
怖いじゃねぇかぁ〜〜」

手下の男は『馬鹿馬鹿しい』と聞こえない様に小声でいいながら、手持ちぶさたに部屋を物色し始めた。

「はぁ〜…いっぱい賞状があるんだなぁ〜……
へぇ〜……
ん?
三島……英男……殿……
……なぁ?総理大臣さんよぉ」
何か気になったのか手下の男は身動きが取れない三島総理に話しかけた。
三島総理は顔をしかめたまま、それに答えた。

「……なんだね……」
「あんたもさぁ、ひ…で…お…って言うんだ」
「……そうだが、それが何か」
「いやな、さっき拐ったガキも確か『ひでお』だったなぁ……って思ってさ」
「貴様ら、子供も誘拐したのか?!」
「はっ……心配すんな、そのガキには逃げられたよ。
まんまとな……。情けねぇったらありゃしねぇ」

その時、三島は違和感を覚えた。
先ほど自分を拉致した冷酷なイメージと、今、目の前にいるこの男達のイメージとが、どうも合わない。
子供なんかに逃げられたというのもどうも奇妙だ。

「怖いよぉ〜……
怖いよぉ〜……
お化けがいるよぉ〜…」

やっぱり違和感が拭えない。
自分はこんなやつらに誘拐されたのか?

三島は頭を垂れ、考え込んだ。

続く。

ジェットばばあ≡助走さらに加速≡

いちたすいちは……に
にたすには……よん
いちたすいちたすにたすには………

によんっ!
にょん
にょぉぉん
に、ぃょぉぉぉぉ……
ブチィッ!


し〜ん





「無……はぁっ!
無…無……む!?
むは6?……
わかった!6という事だなっ!(゚∩゚ゞ」
「ボス……どういう算出方法してんスか………」
「ええい、うるさい!
そうか6か……新時代の幕開けだな……」

「……おい……君たち……」

ここは首相宅。

いま、総理は自宅で監禁されていた。

それは、総理が七日間のアジア諸国の外遊を終え、2ヶ月振りに自宅へ帰る途中の出来事だった――――

『三島総理……三島総理ですね……』
『ん……?
なんだ、新人の運転手さんかね?』
異変は総理が車に乗り込むとすぐに起こった。
いつもの運転手と違う……後部座席に座った総理大臣、三島はすぐに怪しんだ。
しかし、もし、万が一、運転手の男が不貞の輩であれば、声をあらげてしまえば手荒な真似にでるかもしれない。
三島は大事をとり、車から逃げ出す隙を伺った。
だが、相手はそのような三島の考えを見透かすかのように……

『ドアなら開きませんよ』

と、冷たく言い放った。
三島はすぐにプロの仕業と悟り、無駄な抵抗はせずに、ただ、黙し、身を任せる事に決めた。


「だから全部で6あるから、……で、俺たち5人組だから、……一個余る!(゚∩゚ゞ」

「……君たち……君たち何者だ?」

三島総理は、手足をロープで縛られていた。
そんな中、この集団のボスらしき人物に話しかけた。
「ぬっ……人質が何か話しているぞ……
しかしっ!
我々は韓国人なので日本語はわからんっ!(゚∩゚ゞ」
「……流暢に話しているじゃないか……」
「ばっ、バレた!
おい!手下ども!
さっきのガキといい、こいつといい、中々日本人は頭の良いヤツが多いぞっ!」
「……ボスがアレなだけでしょうが……」
「ぬっ!貴様だってさっきガキに騙されたくせにっ!」
「あっ、ボス!
おにぎり一個多いじゃないですか!」
「位の高い者の所得が高いのは世の慣わしっ!
潔く諦めろっ!(゚∩゚ゞ」

こんなやりとりがしばらく続いたので、三島はその内、話しかける事をやめた。

そして。

総理監禁から遡ること一時間。

なぜ、この監禁を警察は防げなかったのか?

それは……

☆☆☆☆☆☆☆☆≡

【特殊班『卍』作戦本部】

「臣隊長!捕まりました!」

慌ただしく『卍』の一人が臣の待つ作戦本部に駆け込んできた。

「そうか!早いな!
で、身柄は?」
「身柄……と申しますと?」
「身柄……と申しますと?……とは?」
「身柄……と申しますと?……とは?……とは?」
「ええい!話しがわからん!」
「ほぼ全員捕らわれました」
「ん?全員?
え?老婆って一人じゃないの?」
「は?
老婆なんて捕らえてませんよ」
「え?
じゃあ何を捕らえたんだよ」
「我々」
「は?」
「そりゃそうでしょう。
だって、隊長。
我々の性別は?」
「全員男」
「老婆は?」
「女」
「隊長が待機命令を出した場所は?」
「トイレ………あっ!」
「そ、女子トイレ」
「しっ、しくじった〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」
「黒服の男が女子トイレにいりゃ、そりゃ通報されますよ。
うちら、特殊班だから手帳もないし。
ぺーぺーの警ら隊なんかうちらの存在自体知らないだろうし」
「ああ〜しくった〜〜」

PiPiPiPiPi☆

「あ〜〜〜〜〜しくったよ〜〜〜〜〜!!!」
「臣隊長!電話ですよ」
「ちくしょ〜〜………はい、臣です……はっ!渚長官!お疲れ様です!…………え?なんですって?総理の周りに怪しい男達がいる?……はい、では至急、老婆の方は諦めて、そちらの方に………

って、……あ( ̄▽ ̄;)」

『どうしたというのだ?臣くん?』


( ̄▽ ̄;)全員捕マッテマシタ……。


――こうして、本来、政府要人の周辺に怪しい動きがあった時にいち早く動く、特殊班『卍』は、その初動を完全に封じられたのだった。

☆☆☆☆☆☆☆☆≡

「………はい、はい、はい、ええ、わかりました……ありがとうございました」

ガチャン。

舞台は再び上条警察二階の対策本部。
指揮をとっている三輪警部は、本庁の上司から電話で、総理監禁の詳細を教えてもらったところだった。

「大森さん……大森さんの言った通りになりましたよ」
「だすけ言ったねっかや……ま、後は、せいぜいうちのバア様の捕獲を宜しく頼むの」
「はい………」

三輪警部は、総理が監禁されたのを、自分がその事に気が付かなかったせいだと思えてきたらしく、多少、落ち込んでいた。
そんな様子を察知したかのように、父ただしは話しかけた。

「別に三輪さんが悪いわけじゃねぇろ。
これでL5の発令も解除されるんだろ?
だったら職務復活だにっかや。
あんたが悩んでも仕方ねぇろ?
はい、働く、働く!
みんなあんたの指示を待ってんじゃねぇの?」

確かに父ただしが言うように、L5発令に継ぎ、総理監禁のニュース。
職員全員がどうしたらいいかわからない顔で突っ立っていた。

「……そうですね。
後は特殊班がすぐに駆けつけてなんとかしてくれますよね!
よし!職員全員に告ぐ!」
三輪警部の呼び声に慌ただしかった対策本部内が一時、静まりかえる。
「…渚長官のL5解除が出次第、すぐに、大森さんのお婆さんの保護にかかる!それまでみんな休憩をとってほしい!
以上!」

「「はい!」」

響く返事と共に、部屋内に一時、安堵の雰囲気が広がる。

「おぉ、三輪さん、人の使い方よくわかってんね〜
そう、人は休憩も必要。
…やるじゃねぇか」
三輪は照れたように笑って、無言の返事とした。

そこに江原巡査が話しかけてきた。
「大森さぁん!
やっぱり、トリコロールなんてメニューはないって言ってますよぉ!」

「オ・ム・ラ・イ・ス!」

続くよ。

ジェットばばあ≡助走加速≡

「では、説明を行う!
老婆が走る!
追う!
老婆が用を足す!
捕まえる!

………以上!!」

ここは警視庁特殊班『卍』のミーティングルーム。
現在、『卍』の隊長、臣により『チキチキ!おトイレ恥ずかし大作戦』の説明が執り行われていた。

「待てよ……あらかじめトイレにいた方がいいな……よし!作戦変更!
老婆走る!
我々はトイレで待つ!
老婆用を足す。
トイレでばったり!
捕まえる!

……以上!!!
散れっ!!!」

『卍』の面々は仕方なく地図で老婆が寄りそうなトイレをチェックし、各それぞれ振り分けをして、渋々現地に向かった。

「長い夜になりそうだぜ……!!」

部屋を出る隊員、誰もが思った。

『ならねぇよ』

☆☆☆☆☆☆☆☆≡

【秋葉原】

「これを見るナリよ!
ついに『にゃ倉にゃ美』ちゃんのヒギアをゲットしたにゃり〜ん☆」
「おおっ!お主っ!いつの間に!…でござる!?」
「このロリフェに不似合いな下着を見るにゃりん☆」
「はぁっ!なんて萌えあがる深紅!なんて事をするでござる……GJ……GJでござるよ……!」
「しかし、先日のリンカーンの松本氏……本官は憤慨したにゃりん☆」
「はぁ〜…でも、拙者もAKBとおしくらまんじゅうしたいでござる……」
「おしくらまんじゅうより、騎馬戦なんかいかがナリか?」
「そっ、そりは上か下か?!」
「もちろん……我々が馬ナリよ!!」
「「ヒ、ヒヒ〜ン!」」

『ジェットば、ジェットばばあ〜≡(乂∀・)┌┛)`д))`д) ;∴ ;∴』

「「いっ、イスカンダルへぇ〜」」
キランっ☆

老婆はついに東京まで到着した。
老婆は特異体質で、首都圏に行かないと方向感覚が掴めないのであった。
しかし……

「……あれ?すでおはどご拐わったんだっけな?」

老婆はなにかを見失っていた。

「しもだ〜……ついつい、クセで東京まで来てしもだ……すでお、どっごに居っか、わっがんねぇ〜」

老婆はわからないので人に聞く事にした。

「あんの〜……」
「はい?なんです?お婆さん?」
「すでおすらねげ?」
「スデオスラネゲ……??」
「す・で・おっ!
うぢのすでおすらねげ?」
「ウジノスデオスラネゲ………」

ウジノスデオスラネゲ

ウジノ素手をスラネゲ

無地の素手をすらねげ

無地の素手?

……軍手?

軍手を知らないか?

『軍手はどこに売ってますか?』!!!
わかったぞ!
「お婆さん!それならこの先を行ったホームセンターにあります!」
「何え?!すでお、そったどごにいらんだが!!
おめさん、あり〜がとね………すでおぉぉぉおぉおおお!!!」

ダダダダダダダダっ…

「……なんて足の早いお婆さんだ……」

☆☆☆☆☆☆☆☆≡

【暴走老婆対策本部】

「大森さぁ〜ん、大森さぁ〜ん」

父ただしが一心不乱にパソコンとにらみ合いをしているところに、先ほどの江原巡査が戻ってきた。
「あ?なんだ?」
「ここいらには『ブイヤベース』なんてハイカラなもの出前してくれるとこなんかないらしいですよ」
「なんだぁ『ブイヤベース』って、そりゃ、ダシかなんかだねっかや……ったく……あんた、何回言ったらわかるんだ?オムライスだって言ってんだろ」
「あ、失敬。
……で、どうですか?捜査のほうは?」
「あ?……あぁ、やっぱり怪しいな……」
「ミミタブ☆カミカミラ?」
「惜しい。『カミカミ☆ミミタブラ』な。
いやぁ、こいつらスゴイぞ……。
殺人、誘拐、果てはテロ。
過激な政治結社みたいなヤツだ」
「えぇ?!僕、そんなおっかない人達にさらわれたの?!」
先ほどからパソコンと睨み合う父ただしのそばにいたひでおが驚いた。
「さすが、あのお婆さんのお孫さんですね」
江原巡査はそれをからかうように笑う。
からかわないでよぉ、とひでおがむくれる。
三輪警部の指揮で慌ただしく動く部屋の中で、なにかここの空間だけまるで別世界のようだ。
「ん〜……誘拐、殺人、テロ……なにがしたかったんだ……こいつら……?」
顎を手でさすりながら、一人悩む父ただしをからかうかのように、江原巡査はニヤニヤしながら言った。
「あれじゃないんですか〜?
本官が思うには〜、大森さん家のお婆さんがどれだけ足が早いか見たかったんじゃないですか〜?
大森さん、さっき言ってましたもんね〜。
偉いさんには有名な事件らしいですもんね〜?」

すると、父ただしの顎をさする手が止まる。

「うちのバア様を誘き寄せる……わかった!!
江原!!三輪えば呼ばれ!」
「え?」
江原はきょとんとしていた。
「早よ、早よ三輪えば呼ばれでゆうでらんだ!」

尋常ではない父ただしの雰囲気を察したのか、江原巡査は真剣な面持ちに変わり、あれやこれやと指示を出していた三輪警部を無理矢理連れてきた。

「どうしたって言うんです?!江原くん!?
私は今、てんやわんやで……」
パニックに近い三輪警部でさえ、傾注してしまうほどの低い声で父ただしは告げた。

「よぉ聞げ、『カミカミ☆ミミタブラ』の誘拐の本当の目的はL5事案の発生だ」

「え?」
「いが、ヤツらは四年前、日本の懐刀的存在である特殊班を打ち負かした、あの事件『高速老婆かまいたち事件』を知っている」
「あぁ……まあ、先ほどの大森さんお話しだと、そっち方面では有名な話らしいですね」
「んだ。して、ヤツらはそれを利用しようと企んだ。
ヤツらはこう考えたんだ………

『またあの老婆が出てくる様な事があれば、警視庁は一回潰された面目を晴らすため、L5を発令して、躍起になって捕まえにくるはずだ』

……と。
で、三輪警部……実際、今、L5が発令されでるろ?」
「え?……あ、まあ」
「L5が発令されれば、それに特殊班が回される……。
得すんのはだれだ?」
「………!!!
ヤツらだ!!!」
「んだ。
ヤツらが何かしようとする時、一番邪魔になるのが、それ用に特殊な訓練を積んだ特殊班のヤツだ。
特殊班がうちのバア様にかまけているうちに……」
「……その隙に、犯罪を犯す……と、いう訳ですか……し、しかし、大森さん、その話には確証がない!」
「うちのすでおが無傷で一人で逃げ出したんが証拠やれ!
あいつら誘拐のプロだんぞ?!
だいたい、すでお拐って要求の一つもねぇにっか!」
「……そういえば……」

三輪警部はそう言うと、深く考え込み、しばらく唸りながら歩き回っていた。

その時―――

対策本部の休憩スペースでつけっぱなしになっているテレビの慌ただしさに一同は釘付けになった。

『現在入りました情報によりますと、何者かが…首相宅に押し込み、総理を人質にとり……立て籠っているとの事です!!
現在、詳細を確認中です!映像は取材班が到着次第お伝えします!
繰り返します!現在首相宅に何者かが……』

「おっせがったが……」

父ただしは、ふぅ、と息を吐き、「カツ丼まだ?」と、すっかり呆けている三輪警部と江原巡査を見上げて聞いた。

続く!

ジェットばばあ≡助走開始≡

「諏訪くん、カテゴリ作ってくれてありがと」
「父ちゃん、誰?諏訪くんって?」
「神」
「へぇ〜」
「納得すんの?!
……まぁ、いいや。しっかし、すでお、腹へらねが?」
「あぁ……そういえば、少し……」
「警部さぁん!警部さぁん!メシまだぁ?」

ここは、前回に引き続き上条警察署二階の対策本部。
指揮をとっている三輪警部は先ほどかかってきた渚長官よりの電話の対応で右往左往していた。

「あぁ!大森さん、すいません!ちょっと今手が放せなくて………え?そうだよ!緊急配備はそのまま待機だ!万一お婆さんがきても、指示あるまで動いちゃだめだ!………え?だから!パトは赤色灯を全部消せ!……ったく……マニュアル読んだことあんのか!?」

三輪警部は様々な対応でてんやわんやの様で、父ただしの相手などできない様子だった。
「……なんだや、三輪のやろう……しかとコキやがって」
「仕方ないよ、父ちゃん。
三輪さん忙しそうだし」
と、そこに先ほどまで三輪警部のお供をしていた江原巡査が近づいてきた。
「すいませんね、大森さん。あ、なんかお昼でもとりましょうか?」
「おう、気が利くにっかや。俺、カツ丼な」
「ひでおくんは?」
「あ、いいんですか?えっと……じゃあ、僕はオムライス」
江原巡査は手帳に二人の注文を書き込みながら、ぶつぶつと二人のオーダーを繰り返していた。
「江原さん」
「なんです、大森さん?」
「オーラってありゃ本当かい?」
「はぁ?」
「ちがった。あれかい、今はL5事案の対応かい?」
「あっ、あんた、なんでそんな事まで知ってんですか!?」
「見りゃぁわかるろ」
「父ちゃん、何?えるごじあんって?」
「……レベル5の案件。
つまり、この事件は本庁のお偉いさんの指揮下になったって事だな」
「大森さん……あんた、何モンだよ……」
「バアチャは大丈夫なの?」
「あぁ、まあ、相手は大したことねすけな……大丈夫だろ」
「断言すんな!……ったく……あんた本当に何者なんだ……」
「江原さんよぉ、それよりも、三輪警部さんに次の手を考えてた方がいいって伝えとけ」
「……まぁ、一応、伝えるだけなら」
「あとな、ウチのすでおが捕まってた『カムカム☆ミミタブラ』……あれな、そんな甘い組織じゃねぇぞ」
「それはどういう意味です?」
「……ん〜……なぁんか裏がありそうな気がすんだよなぁ……」
「裏……ですか?」
「父ちゃん、でもあいつらスゴイバカだったよ」
息子ひでおの話を受け、父ただしは沈黙した。
なにか、考えているようだ。

「大森さん、じゃあ、本官はカツ丼とカルボナーラを頼んできますので、これにて失礼」
「待て」
「はい?」
「ちょっとパソコン借りるぞ……警視庁のデータベースでも見てみるか……」
「ダメですよ!一般人には」
「江原さんがダメなら渚さんにでも頼むかな……」
「渚さんって……長官?」
「あと誰がいるよ」
「あんた本当に何者だ……わかりましたよ、ご自由にどうぞ」
「あ、あと、注文『カルボナーラ』じゃなくて『オムライス』な」
「あ、失敬」

☆☆☆☆☆☆☆☆≡

【警視庁特殊班『卍』緊急ミーティング】

「臣隊長、では長官のお許しがおりたのですね?」
「ああ、そうだ。
渚長官は全て責任をとってくれるとまで言った。
……至急、作戦にとりかかるぞ」

部屋は異様な雰囲気を醸し出していた。
上下黒の屈強な男達が黒い帽子を深く被り、机の上に置かれた道路地図を睨んでいた。

「ついに四年前の雪辱を晴らす時がきたのですね」
「そうだ。
四年前、我々は『J』を取り逃がすという大失態を演じた。
それによる外交的被害は甚大だった。
なにせ、日本の懐刀的存在の我々が一般人の、しかも老婆に遅れをとったのだ……。
今の及び腰的な日本の外交の責任は我々にあると言っても過言ではない!」
「弾の出ない拳銃に払う金はない……か……相当、我々も言われましたからね」
「そうだ。
この四年間、我々は苦汁を充分に飲まされてきた!
今こそ、あの屈辱を晴らすのだ!」

臣隊長と呼ばれる男の声に部屋の温度がいっきに上がる。
臣は、その熱が下がるのを見計らうと、隊員達に資料を配り始めた。

「では、これより作戦の説明を行う」
「「「こっ、これは!?」」」

「作戦名『おトイレ恥ずかし大作戦』……だ!」

「「「『おトイレ恥ずかし大作戦』……??」」」
「あ、すまん。作戦名の頭に『チキチキ』とつけてくれ」

その時、部屋にいる臣隊長以外の誰もが思った。

『この作戦……

失敗する!!!』

続く!

ジェットばばあ≡再始動≡

「すでおおおぉぉぉおぉおおぉぉおおぉおおおぉぉぉおおぉぉぉおぉおおぉぉおおぉおおぉおおぉぉおおぉおおおぉぉぉおぉおおぉぉおおぉお!!!!!!」


【被害者No.17:サエコ】

「久志ぃ〜〜なんかぁ〜〜変なばばあがぁ〜〜追っかけてくるんだけどぉ〜〜」
「あ?
…………ああっ!あれはっ!
ジェットばばあ!
ジェットばばあだにっかや!!」
「ジェットばばあ〜?なにそれぇ〜?」

♪♪♪

『アルマジロック』

歌と演奏
パンダ2トーンズ

――ブレーキング狂ったアルマジロ(ブレイクダウン)
愛を求めるジャングルで
本能咲かせた食虫花――

「久志ぃ〜、私ぃ喉かわいたぁ〜、あとお腹もすいたぁ〜、あと疲れたぁ〜、あとだるい〜」
「ばが!サエコっ!伏せれっ!」
「あと、温泉行きたいぃ〜、あとディズニー行き――――」

『ジェットばばあ〜(乂∀・)┌┛)`д) ;∴』

ぎゅぉおおん☆

「サッ、サエコぉ!」
「サエコ、お星さまになるのねぇ〜〜………キランっ☆」

――乾燥極める昆虫が
潤いを求めて寄る蜜は――

【被害者No.214:教師A】

「え〜では、今日は体育の真田先生がお休みなので、二時間ぶっ続けで歴史の授業を行います」
「「「でぇ〜〜〜!!???」」」
「はい、静かにする。
では、七十二ページ、え〜金閣寺は―――」

ばっっごぉぉん!

「ばっっごぉぉん?」

『ジェットばばあ〜(乂∀・)┌┛)`д) ;∴』

ぎゅぉおおん☆

「せっ、先生ぃ!」
「わたくし、お星さまになるのねぇ〜〜………キランっ☆」

――鳴る ボレロ ボレロ ボレロのリズム
生命溢れるボレロのリズム
YES!跨がれ跨がれ跨がる影は
ルーツを辿る果てのないアクション――

【被害者No.455:橋元】

「じゃあ、次、橋元くん」
「はい。え〜7月の売上は目標一千万に対し、115%の一千百五十万となりました。これは、私がかねてから進めておりましたプロジェクトの成果によるところが大きいと思われます。
単価を下げるのではなく、著名有名人によるイメージ戦略を行った上での単価の値上げ。
これにより、ブランディング効果が商品の付加価値として―――」

ばっっごぉぉん!

「ばっっごぉぉん?」

『ジェットばばあ〜(乂∀・)┌┛)`д) ;∴』

ぎゅぉおおん☆

「はっ、橋元くんっ!」
「サラリーマンの星になるんだぁぁ〜〜………キランっ☆」

――反動貫く最強のビームが アネモネ
誘惑装備のギャルからビームが アネモネ――

【被害者No.1542:ぜい肉山】

「しかし、解説の小暮さん、七戦全勝とは『ぜい肉山』には驚かせられますねぇ」
「左様。
ぜい肉関の強さの秘密は、あの腰の低さであろうと我輩は思うのだ。
うむっ。
かの血代大海関もな、それは腰の位置が低かったな」
「なるほど。
さっ、いよいよ横綱ぜい肉山と小結大福山の一番です」

ひがぁぁああしぃ〜……
大福ぅ山ぁぁああ〜…
大福山ぁぁああ〜……

「さあ〜、大福山、いつものように塩の替わりにブラウンシュガーを撒きながらの入場です」
「大福のくせになぜブラウンシュガーなのかわからんな」
「さあ、次は、いよいよ、全勝優勝がかかっております、横綱ぜい肉山です」

にぃぃいしぃぃ〜……

『ジェットばばあ〜(乂∀・)┌┛)`д) ;∴』

ぎゅぉおおん☆

「なっ、なんだありゃ!」
「ごっちゃんで〜〜す………キランっ☆」
「ぜい肉山が!!
ほっ、星になった……」
「まさに白星を飾ったという事だな」
「小暮さん、うまかないですよ」

――雷光見まごう光彩のレーザーが アネモネ
色に魅せられた男はBEE
――

【被害者No.2079:女】

「アナタの事は好きよ」
「じゃあ!じゃあいいじゃないか!別れるなんて言うなよ!」
「好きだけど、アナタはワタシにとって、違う人なの」
「はあ?!」
「ワタシにはアナタを好きになる資格なんてないの……そりゃアナタの事は大好きよ!でも……でも、一緒に居れば居るほど寂しくなるの……」
「???
いや、付き合う気がないなら、ないって言ってくれてもいいって」
「付き合いたいわよ!
でもね……でもね……ワタシにはアナタが大きすぎて……存在が大きすぎてワタシという部屋には納まりきれないの……」
「????
すまん。例えが抽象的すぎて全然わからん。
つまり、お前は俺と付き合う気はないって事でいいんだな?」
「違うの!そうじゃないの!」
「じゃあ、付き合ってくれよ」
「だめなの……
アナタという花はワタシという国の気候の中では枯れちゃうのよ……」
「うん。
だから、よくわからないって。
もう、わかった。
今までありがとう。
またな」
「待って!!
違うのよ!そうじゃないの!
あのね、いわゆるワタシという物語の中では―――――」

――鬱蒼と生る色とりどりの――

『ジェットばばあ〜(乂∀・)┌┛)`д) ;∴』

ぎゅぉおおん☆

「あ〜……すっきりした」

――アネモネ!
アネモネ!
アネモネ!
アネモネ………――

☆☆☆☆☆☆☆☆≡

「「只今戻りました」」

「警部!お疲れ様です!……あぁ、それに江原くん、ご苦労様」
「署長!お疲れ様です!」
「広島署長、ご苦労様です……で、早速なんですが、今の大森さんのお婆さんの状況は?」
「はい、先刻のSATによるバリケードが破られた後の老婆の足取りは掴めておりません。
ただ、老婆の進行方向と思われる進路付近より、老婆のものと思われる被害報告が後を絶ちません。
このままでは被害は拡大する一方です!」

舞台は変わり、ここは対策本部。
『暴走老婆対策本部』は上条警察の二階、会議室に急遽設けられていた。

先ほど老婆の家でもある『山森家』に詰めていた警部と江原巡査らが、ようやくこれに合流し、代役で指揮を勤めていた広島署長より、報告を受けていた。

「った!なんで俺がこんばねんだや!」
「いいじゃん、父ちゃん、うちのバアチャが迷惑かけてるんだし」

警部は『父ただし』と『ひでお』を有力な情報源と判断し、対策本部へ無理矢理連れてきたのであった。
警部は頭を掻きながら、ぐずる父ただしに向かって言った。

「まあ、ご協力お願いしますよ、大森さん。
今、広島署長も言った様に、全く足取りが掴めてないんですよ」

父ただしは、いかにも『しょうがねぇなぁ』という感じのあくびをしながら「協力できる事なんかあるかねぇ」と言って、応接用の黒いソファーに身を沈めた。

そこに慌ただしい様子で部下の一人が警部に駆け寄ってきた。

「警部!本庁より電話です!」
「はいはい……あぁ〜怒られそうだな〜……何番?……はい、ありがと……はい、かわりました三輪です……なっ!渚長官!?」

意外な電話主に、近くにいた広島署長も、目をまんまるくして受話器を握る警部を見ていた。

『三輪くん、ご苦労様……どうだ?そちらの状況は?』
「はっ、はいっ!
それが、未だ老婆に対する明確な対策は打てずにおるのですが……」
『そうか……』
「長官……なぜ長官が直々にお電話を?」
『ん?
……いやな、ちょっと試してみたい特殊班がいてな……三輪くん、どうだろうか、ちょっと、この件、私に一時預からせてくれんか?』
「いや、まあ……長官がそうおっしゃるのであれば……」
『そうか、ありがとう。
ちなみにこの件は内密だ』
「は?」
『内密に頼むぞ。
いや、無論、責任は私がとる。
ただ、余計な報告は無用だ』
「長官自ら指示されるという事は、つ、つまり……」
『そうだ。本件を只今をもってL5事案とする』
「……かしこまりました……後はマニュアルにしたがって行動いたします」
『すまんが頼むぞ』

ガチャン……

電話を置いて呆けている三輪警部に広島署長が詰め寄る。
「ど、どうなさいました?」
「広島さん、本件は只今をもって本庁の長官預りとなりました……」
「それは……つまり…」
「ええ。
L5事案との事です」

続く!!

ジェットばばあ≡間奏曲〜インタールード2〜≡

【警察の機関のそれ的な偉い人がいる部屋】

「長官的なアナタ、あれ的な機関の臣様がおみえになられてますが……」
「通せ……」
「はい。長官的な、そのような方」
「それとな、お前クビだ」
「はい。長官的な、偉い感じの、葉巻的な何かが似合いそうな……」
ばぎゅーん☆

コンコン……

「入れ」
「お久しぶりです。渚長官……おや?なんですかこの死体?」
「……オブジェ……だ」
「なるほど」
「ところで臣くん……何の用事だ……珍しいじゃないか、太陽の出ている時間に君にあうなんて」

長官的な感じの、顎が二つに割れていそうな面持ちの男は、いかにも、それ的な人がいそうな高層ビル的な一室で、まさに、そういった部屋にありそうなブラインド的な物を指で……
ばぎゅーん☆

「……渚長官……何か死体が上から降ってきましたが……」
「……気にするな……それもオブジェだ……それより……用件は?」
「はい……ちょっと小耳に挟んだのですが……」
「『J』の事か?」
「……ええ……」





「そんな事もあったなあ……」
「当方としましては大問題です」





「つまり、臣くん達の組織としては、『J』を放っておけない……と、こういう訳だな?」
「渚長官」
「なんだ」
「渚長官が先ほどナレーターらしき者を撃ち殺してしまった為、本来ナレーターが入る部分が空白になってしまい、話が全くつながってません」
「知るか、そんな事」
「そうは言われましても」
「……仕方ない……え〜もしもし……あ〜私だ、あのな至急ナレーター一人用意してくれんか?………あ?……ああ、なんでもいい……ああ、ああわかったわかった……はい、宜しく」
ガチャン
「新しい人を頼んだのですな」
「ああ、そうだ……で、話はどこまでいったっけ?」

そういうと渚長官は自慢の張りのあるヒップを臆面もなく臣に見せつけ、おもむろにズボンを脱ぎ始めた。
「渚長官……どうします?こいつ?」
「しばらく様子をみよう……で?やっぱり君達は『J』の捕獲に出るのか?」
「渚長官のお許しが頂ければ」

臣は自慢の巨乳を、今にもハチ切れそうな白いブラウスにしまい込みながら渚長官に言った。
渚長官は、その様を見て、沸き上がる男のソレを隠せずにいたのだった。

「渚長官……よろしいのですか?これ?」
「めんどいから、ほっとけ……、まあ、仮に私が止めたところで、どうせ君達は影で動くんだろ?」
「いえ……そのような真似は……」
「はっ……わかったよ……許可しよう」
「……有難う御座います」
「『J』に対する雪辱戦か……ただしな……臣くん」
「はい」
「万が一、『J』捕獲中にL5の事態が起きた場合は……」
「はい!直ちに作戦を中止し、L5の事件の方に向かいます!」
「結構……」
「では、渚長官、これより『J』捕獲作戦に取り掛かります。承諾下さいまして有難う御座いました」
「行ってこい……」
「はっ!」

渚長官の妖艶な眼差しで、すっかり火照った体の臣は、その豊満なバストを揺らしながら……
ばぎゅーん☆

☆☆☆☆☆☆☆≡

【カムカム☆ミミタブラ隠れ家】

「しまった―――――――――――!!!
だっ、だまされた!!
性感 帯、汗顔の至りっ(゚∩゚ゞ」
「ボスがあのガキに騙されるから……」
「そもそもっ!
そもそも貴様が腹が減ったなどと隙を見せるからこんな事になるのだっ!」

すっかり『ひでお』に逃げられた後の廃工場の中で、ミミタブラの面々はその責任について、醜い擦り合いをしていた。

「これが本部に知れたら命がないのだっ!
くぅ〜〜
おふくろっ!
すまんっ(゚∩゚ゞ」

と、その時。

PiPiPiPiPi☆

「ボス、携帯鳴ってますよ」
「ああ〜……
もう人質に逃げられたのがバレたのかなぁ〜〜
ああ〜……
出たくないなぁ〜〜」

性感 帯はしばし迷ってはいたが、観念するように電話を手にした。

「はい……帯です」
『本部です』
「ははあ!お疲れ様です!」
『帯さん、人質の様子は?』
「え……ええ!
それはもう!ピンピンとしておりまして!」
『そうですか。
お疲れ様です』
「は、はいっ!」
『帯さん、
本部長からの伝言があります』
「はっ!なんでございましょう!」
『作戦成功。速やかに人質を解放せよ……との事です』
「……へ?」
『勿論、ご存知の通り、私にこの意味を聞かれても、その真意は判りかねますので……では、確かに伝えましたよ。それでは』
ブッ……ツーツーツー……

呆けるボスに向かって手下の男が話しかける。

「ボス?!
どうしたんです?!
何の電話だったんです?」
「助かった……
なんか知らんが助かった……」
「は??」

続く!!

ジェットばばあ≡間奏曲〜インタールード〜≡

「まあ、そうだろうとは思だわね。
そんなんで止まってればや、あの『高速老婆かまいたち事件』はもっちと地味に終わったわね。
え?
あの事件だよ。
巡査さん、さっき言ってたにっか。
え?
ああ〜、あんたその続きしらねんだ……。
こりゃマズイ事言っちゃったかな?
まあ、いいや。
もう時効だ。
あのな、あの事件な、
高速侵入して、姿、眩ませて終わり…ってそんなおとなしい事件ではにゃんね。
警部さんだったら知ってんじゃね?
あ、そ。
知らねんか。
あんたまだぺーぺーだなぁ……。
あんな、ここだけの話にしとけよ。
あんた達、警察に特殊処理班ってあるろ?
あの『さっき』だか『さっと』だかわがんねけどよ。
まあ、あんな感じの、あんまり表舞台に出てこねヤツらが他にも、いっっぺごどいらんね。
全部、話すと長んごなっけな。
はしょるけどや。
ま、戦後、GHQが潰せねがった勢力なんかもあったんさ。
憂国の名士様かなんかの私立組織が元でさ、それえば国で丸々抱え込んでしまうんさ。
なんつうの?
ギブアンドテイクってやつだな。
名士様は予算。
国は勢力の掌握。
ま、そんな感じでさ。
国の組織でも、ごく一部の人しか知らねヤツがあらんさ。
しかも任務はマル秘中のマル秘。
うちのバアサマはさ、
そんな組織のお世話になったんさ。
え?
俺?
まあ、それはあんた達聞かね方がいいぜ。
ただの貿易会社の監査役……って事でいいろ。
で、何の話だっけ?
ああ、そうそう。
でな、問題はな、
うちのバアサマはその組織を楽々打ち破っちまったんね。
その組織っていわんがさ、
まあ、確かに一般人には知られてねぇけど、国の要人達にとっては、有名な組織なんさ。
それがさ、
ただのばばあ一人に負けた〜…なんて広まってみ?
大問題だぜ。
え?
大問題さぁ〜。
あんた達、わかってないね。
例えばさ、あんた達と一般人の違いってなんだ?
……………
そ、拳銃。
拳銃があるから決定的な力の差があらんだわ。
でさ、
み〜んな拳銃持ってる中でやれ、一人だけ、その拳銃が欠陥品だったらどうする?
欠陥品だってバレでねぇうぢはいいこて。
バレでみれ。
一気に立場悪くなるだろ?
それと同じ。
決してバレではなんにゃんね。
そんだけのでっっけ事件だったんさ。
あ?
そんな事件だったら事件自体が外に出ないだろう…ってか?
バガだのぉ〜。
いが?
物事は隠すっけ見つからんさ。
隠さねがったら探さねろ?
隠し物は目立つところにぼーんと置いとくのが一番いやんさね。
まあ、そんだけの事やってのけたバアサマだ。
ちょっとや、そっとじゃ、止めらんねぜ」

父ただしの話は平の巡査と警部には刺激が強かったらしく、二人は唖然とする他になかった。

そして、

舞台は完全閉鎖されたバイパスに戻る。

時間はさかのぼる事約十分前。

☆☆☆☆☆☆☆≡

「総員!
構えろ!」

特殊班は先ほどから、向かってくる老婆に対し銃口を向け、一定の姿勢を保っていた。

「目標との距離、800メートル!……600メートル!……400!……300!……200!!」
「よしっ!
総員………
…………っっ??!!」

と、発砲命令が下る数秒前!
特殊班隊長は老婆が奇妙な格好をしている事に気付く……!!

「あれは………
……………
両手を広げているのか?」

老婆は両手を水平に伸ばしながら、こちらに向かってくる……!
すると……
老婆の姿が……
徐々に……
徐々に……
空に……

「登っていく?!
バッ……バカなっ?!」

そこにいる全ての人間が目を奪われた!!

老婆はその両手を広げ、羽織った着物を翼にして……!!

「「「ばっ、ばばあが飛んだ?!」」」

老婆は、唖然とする特殊班のバリケードの上空を悠々と越え、その遥か背後に着地し、何事もなかった様に……

走り去っていった。

「……んな、アホな……」

☆☆☆☆☆☆☆≡

「お父様、ひでおくん、無事に保護されて、こちらに戻ってきているとの事です」
「おぉ〜、んだが、んだが。流石、日本の警察は優秀だの」
「いえ、それが……」

舞台は戻り父ただしと警察が待機する山森家。

「いえ、それが……
お恥ずかしい話なんですが、ひでおくん……一人で、自分の力で、逃げ出してきたんですよ」
「ほぉ〜……
今時の子供にしては骨がありますね〜……
流石、山森さんのご子息ですな」

先ほどの父ただしの浮き世離れした話から一転、自分でも把握できる話になった為か、少し雄弁になる警部と巡査だった。

しかし。

しかし、父ただしは息子が無事に保護されたという、このニュースをあまり喜んではいないようだった……。

「……………………」

「お父様……
どう……されました?」
「んん…………
カムカム☆ミミタブラから、一人で逃げ出した……か」
「どうされたんです?」

不審がる警部と巡査を無視して父ただしは、ぼそり…と、しかし、きっぱりとこう言った。

「有り得んな」

しまった!!
ちょっと真面目に書きすぎてしまった!!
きっとそれは月曜日!
多分それが月曜日!
なんて嫌な月曜日!
早く週末来ないかな!!
ああ!
今週ライブだった!
ライブの「ブ」とかを「ヴ」とか言うヤツって………何様のつもりなんだ!
じゃあちゃんと「ヴァイヴ」って言えよ!
「バイブ」って言うなえ!
あとな「バチカン」の事も「ヴァチカン」!
あとな、あとな、
今は思い付かねけどな、
ダメだすけな!
え――――い!!!
続くぁ―――――――――――――――――――――――щ(゚Д゚щ)――――――――――――――――!!!

ジェットばばあ≡メチャ加速≡

「ボス、お腹すいた」
「我慢せよ―――!!!
断固!断固!!断固ぉぉ!!!
我慢せよ――(゚∩゚ゞ――!!」
「だってよぉ、ボスよぉ、日本に着いて、ガキさらって、やっと隠れ家に着いたけどさぁ……まだなんにも食ってねぇぜ」
「今っ!
外に出ればっ!
おそらくっ!
敵にばれるっ!
故に!故に!!故にぃぃ!!!
我慢せよ――(゚∩゚ゞ――!!!」
「……イチイチ敬礼せんで下さいよ……ああ〜腹へった〜」

ここはある倒産した製造会社の中。
犯罪集団『カムカム☆ミミタブラ』はこの廃工場を隠れ家としていた。

「おい……!おい……!ぼうず!」

誘拐犯の一人が話しかけた相手はさらわれた『ひでお』であった。
男はひでおの近くまでこっそりと近づき、ひでおに耳打ちするように小声で話しかけてきた。

「……何?」
「お前も腹へったろ?なあ?腹へったろ?」
「別に……」
「嘘つくな!なあ、お前からもボスに頼んでくれよ……俺ぁ腹ペコなんだよ……」
「…………」
「おい!黙ってねぇで!」
「……ここってさ……元食品工場でしょ?」
「あ?なんでだ?」
「ほら、パッケージ用のラインとかあるじゃん」
「あ?……ああ、あるな……」
「だったら食べ物くらいあるんじゃない?」
「ばか!仮にあったとしても、いつの食い物かわかんねぇだろ!そんなの食えるか!」
「見なよ……ほら、非常灯の灯りがついてる……って事は電源は生きてるんだよ。電源が生きてるって事は冷凍室に行けばなんか食べられる物があるって事んじゃないの?」
「………確かに……
よし!
ちっと見てくるわ……!」
そう言うと男は顔を上げ、ボスに向かって……
「ボス〜!
そろそろ表の見張りと交替してきますわ〜!」
「ぬっ!
了解したっ(゚∩゚ゞ
行ってまいれっ!」
ボスの了解を得ると男は、ひでおに向かい、軽くウィンクをして
、工場内の奥に消えていった。

ひでおはそれを確認すると次はボスとおぼしき人物に話しかけた。
「ねぇ!ねぇ!オジサン!」
「オジサン?!
オジサンではありまっせん!
わたくしはっ!
犯罪集団カムカム☆ミミタブラの長っ!
性感 帯でありますっ(゚∩゚ゞ」
「……じゃあ帯さん!さっきの男の人さあ、コンビニにおにぎり買いに行くって言ってたけど帯さんは梅干しで良かった?」
「なんとっ?!
コンビニっ?!
いかん!いかん!!
断じて……
いか――――(゚∩゚ゞ――――ん!!!」
「……いかんって言ったって、もう行っちゃたよ」
「なんだとぉっ!
誠かっ?!
……はぁっ!
わたくしっ!気が付いたっ!
ヤンは交替に行くと嘘をついたという事だなっ!

憤慨っ!
全員っ!集まれっ!集まれ――っ!!」
なんだなんだと方々を見張っていた者達が集まってくる。
「只今っ!
ヤンがこの隠れ家からっ!
コンビニに向かったっ!
即時っ!
即時、此れは阻止せねばいかんっ!
総員っ!
奴をっ!
追え――っ!!!
わたくしも追う――っ!!」
ダダダダっ!
ミミタブラのメンバーはボスの号令に従い一斉にに駆け出した。

もうお気づきだろうか?
これがひでおの狙い。

ひでおは今がチャンスとひょこっと起き上がり、先ほどのパッケージ用のラインに近くと、包装用のガムテープカッターに手足を拘束している縄を器用にあてがい、それを切断した。
自由になったひでおはすぐに逃げたりしない。
何故か?
ひでおは工場内を一つ一つ吟味するように眺めていた。
すると先程、冷凍室の入れ知恵をした男が帰ってきた。
とっさに両手足を後ろに隠す……!!

「おぉい!ぼうず!食べ物なんかねぇじゃねぇかよ……って、
あれ?
ボス達は?」
「なんかね、やっぱりお腹がすいたから、なんか食べに行くって言って出口の方に行っちゃったよ」
「なにっっ!
ボスずりぃ!俺も行く!」
「あっ!待って!
ボス達は結構前に出たから多分同じ出口から出ても間に合わないよ」
「ええ!まじ?!」
「多分、そっちの搬出用のシャッターから出た方が早いんじゃないかな?」
「……え?あぁ、本当だ!あれ開けりゃあ、すぐ道路だもんな!
サンキュー!ぼうず!
お土産買ってきてやっからな!」
「ありがと〜!気を付けて〜!」

ガラガラっ
男はシャッターを開けると一目散に駆け出した。

「あっさりと騙されてやんの……」

ひでおは優雅に歩きだした。

一方、その頃、工場の外では―――

「ボス〜〜!
待って下さいよ〜〜!!
俺も腹ペコっすよ〜〜!!」
ヘロヘロと走る男。
その姿をボス達の一群が発見する!
「前方にっ!
目標物発見っ!!
直ちにっ!直ちにっ!!
直ちにぃぃぃ!!!
確保だ―――(゚∩゚ゞ―――――!!!!」
「うわっ!ボっ、ボス!なっ、なんで追っかけてくるんだ?!」
「待てぇ〜〜!!」
「なっ、なんか知らねぇけど、逃げろ〜〜!!」

と、茶番劇が演じられている隙に……
すでに工場を脱出したひでおは急いだ様子で大人を探していたのだった。

「早く……早くしないと……うちのバアチャが……僕が誘拐されたなんて事を知ったら暴走してしまうっ!
早く大人の人から携帯を借りて家に電話しなきゃ!!
大惨事が起こるっ!!」

☆☆☆☆☆☆☆☆≡

ジリリリリリ!
ガチャ
「はい、山森です」
「お父さん?!
僕だよ!ひでおだよ!」
「すでおだが?!」
現在、父ただしは、先程居た警察署から、犯行グループからかかってくるであろう脅迫電話を受ける為に、警察と共に自宅へ移動していた。
ひでおの自宅では警察が犯行グループからの電話に備え数名が待機していた。
警察は電話の主をひでおであると判断すると、父ただしに電話を引き延ばして欲しいというようなジェスチャーをして、逆探知班に指示をだした。

「お父さん!
バアチャは?!」
「かんべ、すでお……もうバアチャはオメがさらわったの知って、暴走しはじめだわ……」

「なっ、なんやて……」

☆☆☆☆☆☆☆☆≡

「暴徒鎮圧用グレネード弾、充填完了!!」
「目標は6時方向よりまっすぐこちらに向かい時速270舛農楸瓠到達予想時間30秒後!」

その頃、老婆は完全に封鎖されたバイパスを一人、ひたすら南に向かって爆走していた!
その先には特殊班によるバリケードが敷かれており、老婆の進行を阻止すべく、鎮圧用の銃を構え発砲命令を待っていた……!!

「総員っ!
構えっ!」

揃った金属音と共に一斉に銃は老婆に向けられる……!!
凄まじい騒音と共に近づく老婆の影!
来るべき瞬間に特殊班の誰もが固唾を飲んだ……!!

おぉっ……それっぽい……
せっかくだから引っ張ろ。
次回に続くっ!!
ライブの連絡
つぎのライブは
未定!
アルバム作ってます
昔のやつはこれ!
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