平沼赳夫・元経済産業相らが新党「たちあがれ日本」を結成したことに対し、政府・与党から10日、警戒する声が相次いだ。

 ただ、夏の参院選で与党が過半数割れした場合、新党など「第3極」勢力との連携は不可避との見方もあり、新党の方向性や支持の広がりを注意深く見極めていく構えだ。

 鳩山首相は10日、東京都内で記者団に対し、新党について「互いに切磋琢磨(せっさたくま)して、政治家同士が新たな政治運動を作り上げていくことは決して悪い話ではない」と述べ、詳細な言及を避けた。

 一方、閣僚からは厳しい批判が上がった。

 岡田外相は記者団に「最初から自民党別動隊と分かっている。何のために作られたかわからない」と冷ややかに語り、仙谷国家戦略相は徳島市での集会で「敬老会青年部のような新党の方々は若い方々にアピールできるものを作り得ないだろう」と突き放した。

 自民党離党者による新党の動きについて、民主党内では「鳩山邦夫・元総務相の離党がきっかけになり、与謝野馨・元財務相、舛添要一・前厚生労働相らが大同団結したら怖い」との懸念があった。しかし、舛添氏らが加わらなかったことで「若い無党派層にブームを起こすほどの力はない」との楽観論が強まっている。

 一方で、今夏の参院選では、鳩山内閣や民主党の支持率が急落し、自民党支持率も低迷している中で、山田宏・東京都杉並区長らが結成する「首長新党」を含め、新たな「第3極」勢力が議席を獲得する可能性は高いとみられている。

 平沼氏らは強く連携を否定しているものの、民主党議員からは「参院選で与党が過半数割れしたら、新党などと手を握るしかない」との声が漏れ始めた。

 「たちあがれ日本」の園田博之・元官房副長官は、同じさきがけ出身の前原国土交通相らとパイプが太い。消費税率を引き上げるべきだという与謝野氏の主張に同調する民主党議員も少なくない。「安全保障政策の異なる社民党や、今まで対立してきた公明党より組みやすい」との声もある。

 他の与党は連立組み替えにつながる動きを警戒している。社民党党首の福島消費者相は10日、平沼氏らの新党について、宮崎市での記者会見で「タカ派ミニ自民党であり、自民党の補完政党だ」と批判。国民新党代表の亀井金融相も記者会見で「政策的に水と油の方が集まって、どういう展望を持っているのか」と語った。

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