政府・民主党は28日、参院選マニフェスト(政権公約)を検討する企画委員会を開き、党が検討している「追加公約」を実施する場合、11年度に必要な予算規模が、当初想定していた9.5兆円から約1兆円増加するとの試算をまとめた。国の財政は10年度予算の国債発行額が税収を上回るなど深刻な状況で、5月の連休後本格化する主要施策の圧縮作業で、いかに切り込むかが課題になる。【竹島一登】

 追加公約は、昨年の衆院選マニフェストに上乗せする形で、国民生活▽地域主権▽成長戦略--の3分野に分けて検討している。医師不足対策や、幼稚園・保育園の一元化など、子育て支援策を中心に新たな施策を盛り込む方向だ。約1兆円の追加財源が必要になるが、これには社会保障費の自然増加分(約1兆円)は含まれていない。

 一方、農業の戸別所得補償など衆院選マニフェストで掲げた項目を完全実施した場合、13年度の一般会計予算は総額106.7兆円(10年度92.2兆円)にまで膨張する見通し。国債発行額は58.4兆円(同44.3兆円)に上る。「すでに10年度予算が異常な状態で、増税など財源策の検討を急ぐべきだ」(参院議員)との危機感も強まっている。

 しかし、企画委では「社会保障や教育分野での現金給付など具体的なメリットだけでなく、行政のムダ削減に期待が大きい」「事業仕分けで予算を確保する努力をアピールすべきだ」などの意見も相次いだ。「ムダづかいの根絶」による財源確保を掲げた衆院選公約を踏襲し、財源問題は参院選後に先送りを求める意見も依然として根強い。細野豪志副幹事長は終了後、記者団に「追加公約も含めると、相当な議論をして優先順位を付けることが必要だ」と述べるにとどめた。民主党は5月末までに公約を策定する方針。

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