事件や事故で命を奪われた犠牲者の等身大のパネルなどを展示するアート展「生命(いのち)のメッセージ展」が9月、東京都日野市の廃校に常設展として開かれることになった。来場者参加型の展示を目指し、ボランティアも募集する。会場となる旧百草台小学校で25日、開所式が行われた。主宰するNPO(非営利組織)「いのちのミュージアム」代表理事の造形作家、鈴木共子さん(60)=神奈川県座間市=は「命を考えるきっかけの場にするため、多くの人たちと作り上げていきたい」と訴えている。【池田知広】

 00年に長男(当時19歳)を交通事故で亡くした鈴木さんは、実行委員会をその都度発足し、01年からメッセージ展を展開してきた。これまでに36都道府県で開催、「メッセンジャー」として犠牲者約140人を紹介した。

 08年11月に日野市立第六小学校でメッセージ展を開いたのをきっかけに、この年に閉校した旧百草台小学校跡地の利用が実現した。

 常設会場は「いのちのミュージアム」と命名し、校舎3階部分を利用。3教室のうち1教室をメッセンジャーの展示室とする。1階は地域住民のための集会室、2階は保護司の活動拠点となる。

 18日に行った会場の大掃除には、あしなが育英会の寮生ら23人も参加。02年の事故で三男(当時19歳)を亡くし、運営に協力する岩嵜悦子さん(59)=東京都多摩市=は「ここに展示されることで、息子が近くにいると感じられて、私も励みになる」と話した。

 25日には市教委や地元自治会などに向けた開所式が開かれた。鈴木さんはメッセンジャーを紹介しながら、命の尊さを訴える展示の意図を説明した。

 殺人罪などの公訴時効廃止について「当然のこと。交通事故は軽くみられがちだが、どんな状況でも人の命を奪ったのなら、犯した罪からは逃れてはいけないのでは」と話す鈴木さん。「ミュージアムを修学旅行の見学コースにし、『いのち』をテーマにした映画祭なども実現したい」と夢は膨らみ、「命」をキーワードにした企画を構想中だ。

 今年度予算は改装費と設備費で約500万円で、一部は日本財団の助成を受ける。会場は廃校なので賃料は無料だが、月約2万円の光熱費やスタッフの人件費が必要になる。

 改装のボランティアや寄付については、いのちのミュージアムプロデューサー、土屋哲男(のりお)さん(norio.t@inochi‐museum.or.jp)まで。

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