タミヤ(TAMIYA) 1/48 NORTH AMERICAN P-51B / MUSTANG III のMODELING GUIDEペガサス(PEGASUS HOBBIES) E-Z Snapz 1/48 P-51B Mustang の追加工作

2015年10月01日

アリソンエンジン搭載機種とマーリンエンジン搭載機種のコクピット床板の違い

p-51b_1 本体のサイト"実機について" に、いくつかのキットや発売時の紹介記事などで間違えられている P-51A までと P-51B/C 以降のコクピット床板の話を追加しました。
 資料として出回っているアリソンエンジン搭載機種 (P-51/A-36A/P-51Aまで) とマーリンエンジン搭載機種 (P-51B〜D/P-51K) の多くの図面で、キャノピー下端から主翼下端までの高さが同じ長さで描かれているのですが、これは デルタ出版刊・月刊ミリタリー エアクラフト 2001年11月号(No.064) :p.39:中段 からお借りした P-51-NA(s/n 41-37324)p.39:中段 からお借りした左の P-51B-10NA(s/n 43-7116) の写真をはじめとして、各資料集の写真をご覧いただければ、明らかにこの長さ(高さ)は違っているというのがお解かりいただけると思います。
p-51a_51b_2
 もちろん、写真の大きさだけではなく撮影された状況(カメラからの距離や角度)、使われた機材(カメラの種類・フィルムの規格・レンズの種類)の違いなどもありますので、右のように大きさや角度だけを合わせて簡単に比較することは出来ないのですが、数多くの写真を見ていただければ印象として明らかにこの主翼とキャノピーの間にあるパネルの長さ(高さ)は確実に違っているというのが感じられるのではないでしょうか・・・
また、このことがよく判る一枚として、同じ デルタ出版刊・月刊ミリタリー エアクラフト 2001年11月号(No.064)p.82:下段 にある XP-51B第二号機(s/n 41-37421) の写真もお借りしてご紹介しておきます。
p-51a_51b_1_ この写真はマーリンエンジンを装備して空気取り入れ口を機首下面に移動させた機首周りと、P-51B以降の特徴的な胴体下面の空気取り入れ口周辺以外は基になった機体の P-51 のままなので、機首からのラインが主翼の取り付け位置で一段上がったようにえぐれています。
もちろんこれは試作機ですが、単純にこのラインをスムーズにしたのが量産機だということではなく、いろいろな風洞実験や飛行試験を繰り返した結果だと思います。

つまり・・・

P-51と P-51B は降着装置が同じですので、幾つかの事象のために主翼の取り付け位置を変更する必要が生じたということであり、その事象として知られているのが、TACエディション編集・発行のP-51ムスタング (モデルファイルNo.2/レプリカNo.51) に寄せられた 阿部孝一郎氏からの指摘による訂正文から原文のままで抜粋・引用させていただきますと、
「P-51A 以前のアリソン・エンジン搭載型 とP-51B〜D,Kのマーリン・エンジン搭載型の機体寸法に関する相違点のひとつに、機軸から主翼中心までの間隔の違いがあります。 マーリンエンジン搭載にあたってプロペラ直径が 5インチ拡大し、1°45′のダウンスラストが付いたため、スラスト・ラインは 1.5インチ上がったにもかかわらず、グラウンド・クリアランスが減ってしまうため、何らかの対策を必要としました。
 そこで主翼をアリソン搭載型 より下に 3インチずらして取り付けることで解決したのです。 側面写真を比較するとへキャノピー下端から主翼下面までの距離がアリソン搭載型 のほうが短く感じられるのはこうした理由からです。 アリソン搭載型 ではコクピットの床は主翼上面そのものでしたが、マーリン搭載型では 3インチ分をかせぐためにベニヤ板の床板が敷かれています。 したがってタミヤの B型は間違いで、アキュレート・ミニチュアの B型が正しいことになります。 なお、マーリン搭載型ではエンジンの大出力化に伴い、垂直尾翼も 2インチ高くなっています。」

と、なっています。
上の文中に "マーリン搭載型では 3インチ分をかせぐため" と、ありますが、これは低くなったことによって下がってしまった視線の位置(視界)を改善するために独立した床板でコクピットの高さを上げることで視線の位置(視界)を元に戻したということで、それに伴って A型まではアールの付いた主翼上面を利用した床面上に露出していた操縦桿からのリンケージ・アームは、 D型と同じように、新設された床板の下を通ることになったはずです。

 また、"マーリン搭載型ではエンジンの大出力化に伴い、垂直尾翼も 2インチ高くなっています。" の記述に関しましては、現在その詳細を考証中ですので、詳細が判りましたら追加で記載したいと思います。



tomono_s at 17:17│Comments(0)TrackBack(0)mixiチェック 実機 | よもやま話

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