三重県桑名市の課長が市の指名業者から現金4000万円を詐取したとされる事件で、市環境政策課長、太田耕史容疑者(53)=詐欺容疑で逮捕=が、同課発注工事の入札が公告された直後に名古屋市北区の廃棄物処理設備会社の社長(47)に現金4000万円を要求していたことが分かった。同社はこの入札に参加し、工事を受注していた。

 愛知県警は、太田容疑者が発注者の立場を背景に、金の提供を迫ったとみて追及する。

 太田容疑者は08年12月下旬、社長にアフリカでの架空の石油取引の話を持ちかけ「かなりの利益を見込んでいるが、取引は外貨建てで円に替えるのに時間がかかる。1カ月後に返す」などとうそを言って、現金4000万円をだまし取ったとして逮捕された。

 桑名市によると、同課が発注する市火葬場の関連工事の入札は08年12月18日に公告された。郵便入札方式で、翌09年1月7日までの間に入札を実施。同9日に開札した結果、唯一応札した同社が約67万円で落札した。

 県警によると、同社は環境政策課などが発注する市の工事を年間数百万円分受注しており、社長は県警の聴取に対し「課長が相手で断りにくかった」と話しているという。

 さらに太田容疑者は社長から現金をだまし取った際、借用書を作成したが、無利子無担保と有利な条件にしていたことも県警の調べで判明した。【秋山信一】

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