厚生労働省は2月9日、「厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会日本脳炎に関する小委員会」(委員長=加藤達夫・国立成育医療センター総長)の第3回会合を開き、中間報告案を大筋でまとめた。日本脳炎ワクチンの予防接種の積極的な勧奨を差し控えたことにより接種機会を逃した人に対する経過措置については、多屋馨子参考人(国立感染症研究所感染症情報センター第三室長)が4、5月の接種率が明らかになった時点で議論を再開することを求め、了承された。

 厚労省側は、これまでの議論をまとめた中間報告案で、重篤な副反応により2005年から差し控えている接種の積極的な勧奨を、1期接種の標準年齢に限り4月から再開するとした。1期接種の標準年齢は、初回接種(2回)が3歳、追加接種(1回)が4歳。差し控えにより接種機会を逃した人に対しては、1期接種の3回を終了できるよう接種機会を設ける。ただ、接種シーズンである夏までの供給量は限られており、中間報告案では、標準年齢の人全員が接種した場合、「接種機会を逃した人全員に対する十分な接種の機会の提供は困難」としている。

 これについて多屋参考人は、「4月の接種者数が6月には、5月の接種者数が7月には分かる」と指摘。「100%の接種率を見込むのがいつまででよいのか、日本脳炎の患者が今まで多く発生していた8、9月になる前に判断する機会を設けてほしい」と求めた。
 永井恵参考人(東京都大田区保健所長)は、「接種率を見ながらとは言うものの、経過措置の(対象になる)人たちに対しては、いつごろ接種を開始できるかなど、国として方向性を示しておく必要がある」との考えを示した。

 こうした意見を受けて加藤委員長と厚労省側は、委員・参考人の意見を反映させた中間報告を近く取りまとめ、予防接種部会に報告する方針を示した。


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