リペア

2017年02月28日

ヴィンテージ家具らしい10周年企画のマジェスティックランプ特集。こちらのランプを持ちまして今回予定していたマジェスティックランプが出そろいました!
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マジェスティックの意味通り、優雅で、雄大で、堂々とした風格をこの先何十年もまた残すには、ここらで一度フルメンテナンスをしないと持ちません。ZランプはSOLDです。

半世紀の汚れや劣化を落とすべく、リペアはこんな感じですすめます。
ここまでやるか!と思うくらい、バランバランに分解。NHK教育のデザイン「あ」みたい。
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そして、磨くもの、洗うもの、塗装を直すものに分類し。

シェードも洗います。右がbefor、左がafter。
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シェードのフレームも塗装を直し。
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ネジまで綺麗に。木部もウレタン塗装をし直します。
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ソケットも真鍮のものに交換。
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配線をやり直して、再び組み立てます。テスターでチェック。
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befor→afterで見ると。
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ビンテージ家具専門店のパームスプリングスは、価値あるものをなるべく長く残せるように。と考えます。

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ビンテージ家具&アメリカ家具 Palm Springs(パームスプリングス)

〒460-0011 名古屋市中区大須1-4-7  
電 話 : 052-222-7111
メール:shop@palm-springs.jp

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(18:09)

2016年02月24日

本日は久々のリペアブログです。
IMGP1269何十年たっても人気の衰えないイームズチェア。その大半の素材であるFRP(フィバーグラス)は、レジャーボートなどに使われていて強度が抜群によいものです。

IMG_0578その強−い素材でチェアを作ったのだから、建物内に保管されていればよほど劣化を起こすような状態にはならないようです。(こちらのアームシェルは在庫あります!)


ただ、、座面と脚をつなぐショックマウントはゴム製で、座面から床への(床から座面への)歪みを吸収する機能なのですが、ゴムはFRPとは違い劣化(硬化)してしまうのが一般的です。

ゴムが硬くなると、歪みを受け止めきれず、座面とマウントがなにかの拍子に外れてしまいます。大抵1つ外れたくらいでは気が付かず2つ目あたりで気が付くということもしばしば。

IMGP1041そして、接着部だからボンドを買ってきて修理。と、チャレンジされる方もいらっしゃるのですが、大抵すぐにまた取れる、、というセオリーになっています。そんなこんなで2度3度、接着を試み、、、こんな風になってしまい、、どうしようもなくなってHEEEEELP!!と、持ち込みされるお客様も。

IMG_9941はじめて外れた状態であれば、接着剤などが付いていませんので比較的修理はしやすい状態になります。できればこの状態で持ち込みいただける方が作業が楽なので料金もお安くすみます。

IMG_9950こちらリペア完了後の写真。細かいですが、ビンテージ仕上げ(接着剤がはみ出た感じ)です。リペアの箇所の再持ち込みは何十本に1本くらいの割合です。

あとご注意頂きたいのが、マウントがはずれる原因はベースにあることも多く、ベースが歪んでしまったままご使用されたり、床が柔らかい素材の場合は取れやすくなります。ご注意ください。

壊れたら修理して使う。このスタンスは中古車(ビンテージカー)などと同様でとても良いことだと思います。
"ARCHIVE"最近知った言葉なのですが、後世に残したい文章や物など全般を指す言葉だそうです。ビンテージ家具がそうなることを切に願います。

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(11:56)

2013年02月05日

こんにちは、二階の工房でリペアを担当している矢田です。
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きょうは普段のリペアの中であったおもしろい事を紹介したいと思います。
パームスプリングスで扱っている家具の多くは1950~1970年ぐらいに作られた家具です。
約50年以上経過している家具がほとんどです。
ですので、木がしっかりしていても塗装が劣化していることが多くあります。
その塗装を綺麗にしてあげれば、また長く使えます。
その塗装の劣化が全体的に綺麗?に劣化していたので紹介したいと思います。
本当に劣化のお手本?のように色褪せてます。

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その色褪せている家具は食器棚で、
中の棚板から側面まで、全ての面が劣化しています。
全体的に白く色褪せてます。
ですので、この食器棚を綺麗にリペアするには一度全て分解して、
もう一度組み立てると言った作業が必要になります。


上部のオープン部分の分解
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扉で色褪せの違いを見てください。
左が劣化している扉で右が劣化している塗装を取った扉
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こんなに違いがあるのはスゴイです。

あとはいつも通りに作業をして組立てて完成です。
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本当に綺麗になりました。これでまた長く使っていただける思います。
店頭に展示していますので、みなさん見てあげてください。



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(18:48)

2012年12月16日

こんにちは、いつもは工房でリペアをやっている(たまに販売もしてる)矢田です。

私達、パームスプリングスは四階建ての古いビルで営業をやっています。
一階スペースがお店(売り場)で二階が工房と倉庫になっています。
外から見ると二階も売り場のように見える為、よくお客様から
「二階もお店なんですか?」とよく聞かれます。
その度に、二階は工房と倉庫なんですとお答えしています。

そんな二階で普段行っているリペアの中でもちょとやりすぎ(がんばった)ものを紹介したいと思います。

の前に、

リペアと言っても聞き慣れない方も多いと思います。
簡単にいうと家具などの補修、修繕などです。
パームスプリングスで扱っている商品が1960〜1980頃のビンテージ商品なので経年劣化しているものがあります。それらを長く愛着持って使っていただけるように日々リペアを行っております。
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では。
今回、見て欲しいものは、椅子のリペアです。
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やはり、ビンテージ家具の中で椅子が一番気を使います。
数ある家具の中でも使用頻度の一番多いものなので、
見た目は綺麗でも脚が抜けていてグラグラのものがあります。

そのような時は分解して組み直しという方法を行っております。
この椅子もその一つです。

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組み直し時にわかるように番号をつけています。
元通りに組立てないとぐらつきの原因になるので、大事な作業の一つです。


これらを組み直して完成です。
完成するまでもう少し色々な工程があるのですが、今回は省略しました。

ここまでやってもまたグラグラになって帰ってくるものもございます。
椅子というものは家具中でももっとも壊れやすいものの一つだと思います。
日々がんばるのみです。

ではでは。




(15:48)

2012年04月04日


ご存じのとおり、パームスプリングスはアメリカの家具を直して販売をしています。


家具を直す時に必要な工具は、ほとんどがインチ仕様。日本はセンチ仕様なので、使える工具と使えない工具があり、ビスやナット1本でも、コンマ数ミリ違えば使いものにならないので、工具代も結構かかります。


そんなリペア事情を支えて下さっている「ネジ屋」さん。名古屋でも知る人ぞ知る存在です。
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パームスプリングスからそう遠くない、商業地の大通りにあります。キュルキュルいう木の扉、イイ感じです。




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先日も探しものをしに行った時の会話で、
「おぉ。このネジ25年前からあるだわ(名古屋弁)」と。
25年経ってアメリカの家具に使えてよかったよかった。


そんなプロに支えられて、日々頑張っております。




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(16:54)

2012年02月25日


みなさん、40-50年経ったソファの中は、どんな風になるかご存知ないでしょう。


パームスプリングスは、アメリカのビンテージ家具を買い付けて来て、経年使用で悪くなってしまった箇所があれば、それを直して販売をしています。ソファも
もちろん、悪くなってしまったものは張り直しをします。


そのやり方は多岐にわたりますので、時に専門で取り扱いをされている業者さんの元へ持ち込むこともあります。今日はその専門のひとつの椅子屋さんのご紹介。

その前に、40-50年経ったソファの中身はこんな感じになっています。

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ウレタンの弾力性がなくなり、触るとポロポロと粉状になっています。このままでは、貼り地の隙間から粉が落ちてきてしまう状態です。



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バネは、まったく問題ありません。構造の木もほとんど悪くなっていません。

一旦はがした生地は、破れなどがなければ、クリーニングをして、もう一度椅子屋さんに持ち込んで、張り直してもらいます。



そんな工程を一つづつ丁寧にやってくださる椅子屋さんの内部はこんな感じ。


DSC07010ザ・工房とういうような小さな空間で、パームスプリングスからの大きなソファもちゃんと再生してくれます。

オリジナルの生地を活かしたいという要望に、本当に細かく対応してくださいます。

例えば、擦れてしまった個所の生地を裏側の生地と移植してくれたり、タグやメーカの刻印がちゃんと見えるように計算して張り直ししてくれたり、私達のぼんやりしたオーダーを大らかに受け止めてくれたり。


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こちら埋もれて分かりにくいですが、使い勝手の良い空間と、使い込んだミシン。それよりこれを操る人がステキなんです。





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生地のはぎれも、いつか使えるだろうと、置いてあります。



そんな心のこもった修理をしてくださって、みなさんのお手元でまた何十年か使えること。とても素晴らしいことだと思います。




修理する。こんな素晴らしい職業が、若い世代にもっと広がることを願っています。




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(16:08)

2010年02月01日



先日のブログでリペアは手を抜きたくない。と書いたので、そのつづき。



パームスプリングスはお店に私(嫁)ひとり、倉庫で相方(旦那)とアルバイトが作業をしています。


この配分からも分かるように、リペアってすごく手間がかかります。




お店によってはレストア(修復・回復)と言ったり、リペア(修理)と言ったり表現は様々ですが、人が使い、時が経ち、くたびれてはいるけどまだまだ人と一緒に居られる家具を、手間をかけて、もっと長く使えるように。と思ってやる行為だと思っています。




では、その手間っつーものはどんな事をしているのか。




その地味ぃな作業(でも相方は楽しくてしょうがないらしい…)をちょこっとご紹介。



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倉庫でよく見る光景のクランプ掛け。フレームのぐら付きを直しているところ。






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金物(蝶番)のゆがみを真っ直ぐに直しているところ。




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それを取り付ける個所をのみで微調整。




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プラスチック部もプラスチッククリーナーで磨きなおし。





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これもよく見る状態。








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塗装部屋で吹き付けの塗装。




他にもランプの配線のやり直しや、イスの張替えなどなど。実に多くの手間がかかっております。


って、えらそうにリペアリペアって書きましたが、お掃除の一環というところも多くあり…




この一手間で、「もの」は格段に輝きます。



特に時が経っているものは、人間と一緒で輝きが増します。



それが新品には出せない、新品とは違った、アンティークの輝きだと思います。。



(16:28)

2010年01月26日


時々、倉庫にご来店の方に「リペアをしなかったら安くなりますか」と聞かれる。


お答えはNO。


正確にはリペア対象のものは、リペアをせずに販売は出来ないから。




先月忘年会と称して、倉庫で内輪だけで鍋会を開催した。


次の日、そのときに使ったテーブルを見て愕然とした。


鍋の取り皿(紙製)を置いた部分が、輪ジミになっている。それも強烈に残っていた。




もちろんこのテーブルも販売予定のもの。


買い付けたとき見た目は塗装に少し劣化(ヒビ)があるかな、というくらいで他に大きなダメージはなかった。


でも、もしリペアをせずに販売してしまったら、必ず購入された方のところで、同じことが起こっていたと思う。


安くで買ったから…といっても、数千円で販売できるものではない。安くといっても、数万円出してもらったもの。




リペアをせずに、お安く提供。



当然、商売としては、考えた事があること。



でも長く使って欲しいから、リペアは手を抜きたくない。



…そう考えているパームスプリングスです。


(18:46)

2009年07月17日




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ヤレたアンティーク独特の風合いを楽しむ、ということも考え方としてはあります。




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でもヤレとボロイは、やはり区別しなければいけないと思って、パームスプリングスではリペアするものと、しないもの、に分けています。




基本的にリペアの対象にならないものは、ペンキを塗った家具、ミッドセンチュリー期以外の家具。リペアすると壊れそうな物。






そして、リペアをする理由は。





理由1)ステキなデザインを残したいから…
単純明快で、こんなカッコイイデザイン見たことない!
ずっと見ていたい、触れていたい、残したいから。



理由2)環境を考慮して長く使えるように…
大量に作り続けるという環境無視な、経済重視の循環を少しでも考えて…
あくまでも結果的にそういった環境保全になっているかもしれないですけど。



理由3)長く使ってほしいから…
長くやっている同業のお店さんのほとんどが、何らかの形でリペアを施しています。





それはなぜか。







物に対する…


こんなステキなデザインに対する…


それを生み出したアメリカに対する…


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敬意であり愛情を、リペアという形をとって表したいのです。








そして、リペアをすることで、甦った家具に対して「愛情」感じてほしいです。




(13:16)

2008年08月29日

時々、私もリペアのお手伝いをすることがある。リペアといっても、時々手伝うくらいの私がリペアらしいリペアが出来るわけもなく、クリーニングのお手伝い程度なんですが。

相方はあまりおしゃべりな方ではないので、普段しているようなことでも私が知らないことも多く「こんなとこまで掃除するの?!」と、自分のお店で出している商品にも関わらず、結構驚いたりもします。

ランプのチェーン
コチラの写真は、ランプのチェーンを洗っているところ。経年使用により油汚れや砂ぼこりが付いていてマジックリンで洗うと真っ黒の水になります。



当然電気コードも汚れているので、こちらはアルコールでふきとり…ガラスは優しく水洗い、金属部も歯ブラシや研磨剤で磨き…。最後に組みなおしです。電気コードの先端はカットして付け替えもして、再び店頭でキレイな光を放ちます。

たまにクリーニングを手伝うだけで、こんなに書く事ができるので、相方の頭の中にはこの数十倍のリペアやクリーニングのネタが詰まっているんだろうなぁと思います。たまにはブログ書いてよねっ!

(16:38)