ヘンリー3世のシガリロレビュー

仕事が忙しくてセルフ禁煙中

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 学名なんてどうでもいいのですが、マドカズラは"Monstera friedrichsthalii Schott"というらしく、『モンステラ・アダンソニー』という名前が一般的です。ただし、日本国内においては事情が違っていて、アダンソニーで検索を掛けるとヒメモンステラが出てくるというカオス。ヒメモンステラはラフィドフォラなので関係ないのですが、おそらく日本で流通し始めた際に業者が間違えてしまい、そのまま一般化したのでしょう。最近だとロクスバギーUSAという意味不明な名前で流通しちゃっている植物もありますし。

 今回紹介するマドカズラはフィロデンドロンをまとめ買いした際にオマケとしてついてきた株です。販売者がマドカズラとドリナリア・ボニーコンパクタを同じポットで寄せ植えをしていたので、綺麗に水苔を外して植え直しました。ちなみに水苔自体も自家栽培のようで、水で戻した物ではなくて生きた物でした。個人的な興味、実験で育てていた物をオマケとして送ってくれたという訳ですね。なかなか面白い発想ですが、マドカズラとドリナリアは一緒にしない方が良いと思います。マドカズラは安い品種ですが、ボニーコンパクタはお値段がそこそこしますのでとてもありがたかったです。

 マドカズラは栽培難易度は容易な部類とされていて、検索を掛けると耐寒温度が5℃とありました。初めての品種でしたし、5℃まで耐えられるなら栽培も気を使わなくていいから楽だなぁ〜……なんて考えていましたが、実際は簡単ではありませんでした。
 5℃というのは葉を全部落として休眠できるギリギリの気温という意味合いなのか、同じモンステラのデリシオーサと同じ育て方で大丈夫だろうという実験をしないで書いた記事かのどちらかです。
 デリシオーサは今シーズンは8℃を3日間連続で当ててみましたが、ピンピンしている株と下葉が黄色くなってしまった株に分かれました。全て実生なので個体差が大きいのは当然として、一桁を当てても枯れることはありませんでした。また、つい先日、最低気温がとうとう2℃になってしまい、私の寒い寒い室内が5℃になりましたが、全てのデリシオーサがダメージを受けた感じは無く、全く問題ありませんでした。寒さに弱い株がお亡くなりになる覚悟はありましたが、急激な気温低下を浴びせなければ5℃は余裕で耐えられそうです。ちなみに、5℃の室外で強めの風が当たったら枯れるかもしれません。温度が乱高下しない室内での話です。

 今回はマドカズラの話をしたいのに、インターネット上の情報が役に立たないので色々と私なりの経験を書かなくてはならないというのが辛いです。コピペの園芸はマジで危険。
 私のマドカズラは赤玉土、鹿沼土、軽石を3:1:1で配分した無機質用土です。更にスリット鉢なので水切れも最高の状態ですから、これ以上の対策をしようがない状態です。
 最低気温が12℃になった段階でマドカズラに変化が起きました。一番下の葉が少し黄色くなってきたのです。最初は古い葉だから仕方がないと思っていたら、最低気温が9℃を1日浴びただけで下の葉が2枚ダメになりました。慌てて室内に取り込んだのですが、室内でも10℃を下回ると葉がどんどん変色していきました。

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 幹自体は問題が無い様に思えます。ただし、最低気温が10℃を下回ると途端に大きな変化が現れるので危険です。更に頭を悩ませる事態に直面しました。マドカズラは少しでも気温が上がる、具体的には15℃前後になると成長しようと動くので、水切れを起こしてヘナヘナになって萎れてしまい、三角コーナーのレタスのようになってしまいました。かといって、
水を与えて10℃を下回ると致命傷になりかねないので、快晴で15℃の日に水を与えて、12℃を下回る18時前に取り込んで、白熱電球で補光をして様子を見ました。
 今では元気になりましたが全館空調で16℃を下回らない室内となっている最新の住宅にお住まいなのであれば、光の当たり方さえ気を付けておけば、好きに水をあげていいですし、ハンギングでもいいですし、大きく育ててシンボルツリーのように仕立ててもいいと思います。

 私の場合、これだけ手間暇がかかるというのに、これといって愛情が湧いてこない植物も他に無いですね。なんというか、面倒な友人って感じです。そこから仲を進展させる為に努力しようとも思えず、「こいつと縁を切ったら他の連中との関係も希薄になってくるかもしれないし、現状維持しかないよね」という諦めの感覚です。
 しっかりと暖房を入れないと一桁になってしまう古い木造住宅や、物価高騰に抗って暖房代を削減しようとしているマンション住まいの方には、モンステラ・デリシオーサの方が育て易くていいと思いますよ。マドカズラは小型と思いきや、年数が経つとそれなりに巨大化してくるみたいですし。

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 本日、モンステラ・デリシオーサ(実生)の一番大きい個体を部屋へ移しました。
 先月はいきなり一桁の最低気温が続いた日があったのですが、この個体は寒さで葉が変色している箇所が見受けられたので、早めに室内へ退避!
 先月の22日から急激に冷え込んで、デリシオーサにダメージが見られました。その後、あえて強い個体にさせる為にストレスとして寒さに当ててました。11月になると最低気温が高かったので外にずっと出していましたが、明日から最低気温が一桁突入という事ですので、寒がっている個体を救出。

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 缶コーヒーとのサイズ差を見てもらいたいのですが、実生で2年半です。極端に成長が早く、極端に弱い個体でした。
 同時に種まきした個体には、コンパクタや福助ほどでは無いものの、小型の個体は暑さにも寒さにも強く、全くダメージは受けておらず、最低気温が一桁になったタイミングで夕方に水やりをしてもピンピンしています。
 私の実生株は大型が暑さ寒さに極端に弱く、小型はどんな状態でも強く、丸葉(福助)も強く、ミューテーション(奇形株)も同様に強かったです。
 何が違うのかを考えると、大型は葉が薄くて、直射日光に当てていてもどんどん大きな葉を展開させています。色も薄めです。
 小型は葉が厚くて色も濃いです。成長速度も遅くて展開する葉の数が少ないです。

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 今年の夏に一気に根が太くなって巨大な葉を展開させていきました。ちょっと心配なので支え棒を検討しています。

 種を大量に蒔きましたが、普通の大型になる株よりも、少し小さい株や、丸葉、ミューテーション、微妙な斑入り等、イレギュラーな個体の方が多かったです。種から育てると、どこから仕入れたロットなのかによって、一般の方がイメージする大型のデリシオーサの方が希少だったりするみたいですね。私は実生で10株以上も手元に育成させてしまったので、周りに配る等しないと種まきはできませんね(笑)
 個性がバラバラですし、環境への強弱も顕著に出てくるので、これはどのような環境に変化しても、どれか一つが子孫を繋いでいけるようにという植物側の防衛本能なのでしょう。
 例えば、鬱蒼としたジャングルだと、できるだけ葉を大きくして、木に巻き付いて上に上にと伸びる事で光を得ようとする個体しか生き延びる事ができないでしょうし、周りに背の高い木が無くて周りの植物を日除けにして育たなければならない状況ですと小型しか生き延びられないと思います。
 または葉を小さく強度を高める事で野生動物からの食害を防いだり、昆虫から樹液を吸われにくくする、葉に皺を作る事で乾燥しやすくする等……まぁ、私は専門家ではないので詳しくは分かりませんが、フィロデンドロン・ベルコーサムはエクアドルでは大きく、コスタリカでは小型で生きている事を考えると、繁殖域を増やすには変化が必要なのでしょう。

 今ではデリシオーサでもコンパクタ等のデスク上に置くのも容易な株が出てきていますし、ますます観葉植物が楽しくなってきましたね。斑入りなんて今や珍しくも無いですもん。それはそれで、手にした時の特別感が無くてがっかりしますけどね。

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 フィロデンドロン・マヨイはネット販売では珍しい品種ではなくなりました。ヤフオクでもメルカリでも多く見かけるようになり、フィロデンドロンの代表的な品種の一つと言っても過言ではない程です。
 マヨイの特徴といえば、規則正しく切れ込みが入る独特な葉、秋になると綺麗な紅葉をして落ちるコントラストの美しさがありますが、流通しているマヨイの大多数が本来の特徴、そして魅力を損なっている状態で流通をして、買い手も本当のマヨイの姿を知らないので勘違いをしてしまっています。

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 マヨイの本来の姿は幹が2兪宛紊砲發覆詬α圓併僂任后ネット通販で見かけるマヨイは節関が密になっておらず、ヒョロヒョロに伸びて多くの葉を伸ばしている鬱蒼とした姿です。
 実は、マヨイは育て方がとても難しく、私もこの画像のように切り戻しを行いました。

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 比較として38丱譽鵐坤ャップを置いていますが、本来の幹は太い事に気付かれると思います。もし、お手元にマヨイがあれば見てください。幹の直径が10个睫気ぞ豺腓ほとんどだと思います。
 フィロデンドロンの中で最も徒長しやすい品種の一つで、徒長した場合でも葉は切れ込みが入りますし、多くの葉を次から次に展開していくので、徒長している事に気が付きません。

 マヨイの育て方の注意点としては、以下の通りです――

“醂舛鮃気┐
⊃紊牢イし気味に
F光が大好き

 肥料と水は、あくまでも光合成できて意味を成すので、大きく育てたい場合は直射日光をガンガンに当てたうえで肥料を与えましょう。水は乾きにくい用土やポットを使用していた場合、直ぐに徒長する原因となります。
 フィロデンドロンの中でも直射日光に強い品種の一つで、真夏の昼過ぎからの日光は遮りますが、9月からは一番、日当たりのいい場所に放置して育てています。西日を受けても喜んでいる程、強い品種ですので、室内で遮光した状態だと確実に徒長します。

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 切り戻した最初の葉ですが、丸葉ですね。切れ込みが復活するまでは時間がかかりそうです。
 直射日光を当てて水と肥料も控えめでストレスを掛けまくっている為、節が太くなり、成長も遅くなって健康的に育っています。
 徒長した部分はカットしましたが、ヒョロヒョロで直径5伉になってしまったトップを植えましたが、ちゃんと根が出て新葉が展開、間近となっておりますので、ヒョロヒョロ徒長で葉をどんどん展開するのもマヨイの環境適用力と言えなくもないので、実際にジャングルの中ではヒョロヒョロ徒長で育ち、光がガンガン当たる場所では巨大な姿になるのかもしれません。

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 切り戻しをしたら、芽が2つ同時に出現しました。今の所は一つは頭を出しただけで休眠していますが、海外の情報を見ても同時に複数が展開してくるような事を書いているので、条件さえ整えば次から次に展開するのでしょう。私は一つ一つを太く健康的に育てたいので、直射日光を当てて水と肥料を控えて過酷な状況にさせていますが、肥料を少し多めに与えると一気に新芽が伸びまくるのかもしれません。

特徴を★で評価したいと思います。
7段階評価で、★3がデリシオーサです

サイズ ★★★☆☆☆☆
個性  ★★★★☆☆☆
成長性 ★★★☆☆☆☆
耐暑性 ★★★★★☆☆
耐寒性 ★★★★★☆☆
耐日光 ★★★★★★☆
耐陰性 ★☆☆☆☆☆☆
株分け ★★★☆☆☆☆
育て易さ ★★☆☆☆☆☆

 サイズはデリシオーサよりも小さいですし、しっかりと健康体で育ててあげると成長速度もそれ程、速い訳ではありません。
 特筆すべきは直射日光に強く、暑さにも強い。また、今シーズン8度に当てましたが、全くダメージが無い所を見ていると、耐寒性はデリシオーサよりも数段上の様です。
 半面、室内栽培には不向きな為、育てやすいかと言うと微妙ですよね。私の様に庭付きの一軒家に住んでいるのであれば外に出しておくだけで良いのですが、マンション住まいでベランダ無しだと育てるのが難しくなります。
 茎伏せで育てるのにも向いているので、来年は株分けをして茎伏せで試してみたいと思います。

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