乗員・乗客520人が亡くなった85年の日本航空ジャンボ機墜落事故で、一周忌の前後に遺族がつづった手紙の文面が、羽田空港近くの日航安全啓発センターに展示されることになった。10日、報道陣に公開された。

TKY200908100369展示されるのは、遺族らでつくる「8・12連絡会」の機関誌「おすたか」の一部。ガリ版で刷った86年1月の準備号の表紙や、「会員の手紙」として掲載 された文章など。連絡会が約20通を選び、日航側が英訳もつけ、本のようにめくって読む形にした。近況や、失った家族への思いが率直につづられている。

〈私たち遺族の悲しみは決して消えません。悲しみを背負って生きていくしかないのですね。悲しみに負けそうになる時、この「おすたか」を読むのです。そうすればまた生きていけるのです〉

〈恨みの尾根にまた登りました。あの娘の血と無念さのしみこんだ地に立つと、私の心は安らぎます。あの娘にうんと近づけた様な気がして……〉

遺族をつないだ「おすたか」は、この7月で91号。連絡会事務局長の美谷島邦子さん(62)は「会員の手紙は一番苦しいときに一番支えになった」と話す。事故から24年の12日から公開される。(編集委員・河原理子)