自分の機体が飛ぶ時どの位の推力が出ているか気になったことはありませんか?
と言うことで今回は、静止推力についてお話ししましょう。

ペラにもいろいろと種類があり一概には言えませんが、下記の計算式で近似値が算出できます。
静止推力(g)=(0.1×ペラの直径)×(0.1×ペラの直径)×(0.1×ペラの直径)×(0.1×ピッチ数)×(0.001×回転数)×(0.001×回転数)×係数(k)
係数は、APCやシミターなどの通常ペラなら21~22、電動用のペラだと23~24ぐらいの数字が入ります。

あくまでも近似値ですので、数%程度の誤差はあります。
一般的にスピードの出る機体にはピッチの大きいもの、低速に飛ぶ機体はピッチの少ないものを使用します。

たとえば速度が速いパイロン機を考えます。
この機体に、ピッチが2インチのペラを付けたとします。
エンジンが10000回転回っているとしましょう。
すると、1分間で10000×2インチの距離つまり20000インチ進むわけです。(解りやすくするためスリップや機体抵抗は無視してます)
20000インチは、メートルに換算すると490Mになります。
1分間にこれだけ進むわけですから、これの60倍で時速がでます。
これだと、時速29.4km・・・あれ、たいしたことないですよね。
もし、このパイロン機が時速29.4km以下で飛べない機体だと、この機体は飛べません。
そうです、このピッチだと時速29.4kmに機体の速度が達した時点で推力がゼロになります。
これがピッチ5インチだと、時速73.5km、おおっこれならこのパイロン機も飛べそうですね。

ときおり初心者の機体を見ていると、速度を上げて飛ばさないといけない機体に低ピッチで大径のペラやゆっくりと飛ぶけど推力の必要な機体に大ピッチで小径のペラをつけていることを見かけます。そして悩んでいいます。「飛ばない・・・なぜ?」と。
もう解りますよね、ペラのピッチ以上の速度はダイブでもしないと出ないのです。
ですから、高速で飛ぶ機体に大径で低ピッチのペラをつけてもへろへろ上がっていくだけです。
自重より推力が大きい(それも十分に)ときは力任せで上がっていきますが、この場合は、凄い大電力が必要です。
400クラスの機体だと、最低でも200Wとか300Wなんて電力が必要になってきます。
(はい、ここで付いて来れない人は電動機は無理です。もっと勉強しましょう)
まさしくF5BやF3Bの世界ですね。
通常の400クラスのブラシモーターはなんぼ頑張ってもせいぜい150W程度です。
これ以上出すとモーターは壊れちゃいます。
ですから、もっとハイパワー(大電力の)モーターを使います。

話を推力にもどしましょう。
つまり、飛んでいるときは、静止推力は「絵に描いた餅」に過ぎません。
静止推力が生きてくるのは、垂直ホバリングしているときぐらいでしょう。
それ以外飛んでいる場合は、静止推力の数分の一とか数十分の一になっています。
このときの飛行時推力が機体の抗力とイコールとなった速度がその機体の最高動力速度となります。
じゃ、なんで静止推力なんて気にするのでしょう。
実はこの数字、機体が走り出すときや、ファンフライなどの静止する機体の場合重要な数字となってきます。
ですから、ファンフライの場合、大径で小さなピッチのペラを使用し、静止推力を確保しています。
メーカー推奨のペラじゃなければ、ホバリングなんてまず出来ません。
逆にこのペラを速度の出るパイロン機につけても、動力飛行するより、エンジンを止めて、ダイブした方がよっぽど早いということになります。
ま、まともに飛行できて上昇できればの話ですが、まずグライダーと違い無理でしょうね。
静止推力は、一つの特殊なパラメーターであること、この数値だけで飛行機に合うかどうかは判断できないことを知っておいてください。